310 :第三帝国:2012/01/24(火) 22:49:29
ユリアンの日記2
宇宙暦78×年 12月某日
今日は週末なのでヤン准将と一緒にアキハバラに行ってみた。
噂には聞いていたけど、カートゥーンのキャラクターや各種電子専門店が集結を果たしているのを見ると、ぼくやヤン准将はたじろいでしまった。
なんでも、もうすぐ「コミケ」と言うのが始まるらしく、
とても賑やかで、華やかで、その活気はアキハバラだけで首都ハイネセンに優る勢いだった。
そんな中、2人してブラブラと散歩していたらヤン准将の知人に出くわした。
名はボリス・コーネフ、フェザーンの商人らしい。
なぜこんな所にいるか聞いてみたら。
「そりゃ、おまえさん。
商人なら商売に決まっているだろ。
何せニホン製、というだけで同盟にしろ、帝国にしろどちらでも売れるしな」
そう言ってさらに興奮気味に手前の店で、無造作に置いてある電子部品に指をさす。
「見ろ、これなんて同盟じゃあ、
性能は低いくせにアホみたいな金がむしり取られるが、
ここじゃあ硬貨数枚で購入できてしまう、つまり、その差額を利用すればたちまちひと儲けできるというわけだ」
さらに近く、本格的な輸入代理店を作り。
今度はカートゥーンのキャラを模した人形やソフトなどを専門に取り扱うつもりだそうだ。
今後の健闘を祈ろう。
宇宙暦78×年 12月
ヤン准将を7時に起こし、朝食を食べてから、ぼくも学校に行った。
同盟初の『在外学校』という触れ込みだが、設備がハイネセンの時より新しいのを除けば特に変わりようがなかった。
担当の教師が繰り返し『あのヤン准将の息子』と言われ続けたのも変わりがなかった。
ただ、変化があるといえば、
語学科目で帝国公用語以外にニホン語修得が義務づけられていた。
しかし、生憎と言うべきか今日はその授業の日ではなかった、残念だ。
宇宙暦78×年 12月
朝から大荷物が届いた。
同盟の辺境惑星での物資輸送に大活躍中であるクロネコヤマトの仕業だ。
近年さらに首都星域にまで進出しだしたため、
同盟の物視輸送サービス関係の人間は声高に自称愛国主義者と共に輸送網が握られる危険性を喚起しているが、
ヤン准将に言わせるとそれは期日通り荷物を届けさせてから言うように、だとか。
話がそれた、とにかくハイネセンから送られてきた荷物が期日通り着いた。
それ以外これといったニュースには、キャゼルヌ准将もニホンに来ることが決まっただけだ。
最終更新:2012年01月30日 20:23