770: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:01:52 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス 融合惑星 マブラヴ(β)世界 アフリカ事情



融合惑星。それは様々な世界の地球が混ざり合って誕生した星。

その中のとある地域。β世界と呼ばれるところ。ぶっちゃけマブラヴ世界。

BETA大戦が終わり―の。その後の連合の介入やらバジュラとの衝突やらガイロスとヘリック(どちらもゾイドサーガの国家)の占領だの北米と中南米がぶつかりーのなどで色々あった後の話。

舞台はアフリカ。今回はそこの事情を話そうと思う。


さて。アフリカである。史実だと半端な支援と工業化はあっても全体的に貧相なイメージの多い地域。
しかしこのマブラヴ世界ことβ世界では少し事情が違う。

まず一つ目は割と工業化が進んでいること。これはBETA大戦中に欧州の国々が挙って工場を移設したからである。
主に北アフリカの内陸部へと移設の進んだことにより、同地域の国々は史実以上の工業力を手に入れている。

次に二つ目。米系技術の流入。
BETA大戦中散々好き勝手やっていたアメリカが連合と衝突する羽目になったり、ギャラクシー船団(マクロスF)に使い捨てにされたりと色々あって没落したのである。

悪名高いマーキン・ベルカー社は倒産。ボーニングは大幅に規模を縮小。その他にも大なり小なり色々と酷いことになったため、当時のアメリカが保有していた技術や技術者が海外に離散したのである。

一部はアメリカことオーシア(戦後になって残っていたソ連と合併して誕生)に対抗する意味で結成された南米統一国家レサスに流れ込み、更には一部は大西洋を渡りアフリカに流れ込んだ。

このため現在のアフリカでは所々で米系の技術や兵器が幅広く運用されている。

更に三つ目。他世界からの技術の流入である。
まあ融合惑星なんて言って幾つもの世界が混ざったのだから、そりゃ海や空を超えて色々なものが行きかうようになる。

ということでフルメタ(α)世界やパトレイバー(γ)世界などから色々なものが流れ込んでいるわけである。
一部でゾイドサーガ世界やマクロス30世界からも技術や兵器が流れ込んできている。
このため史実のアフリカの枠を超えて様々な技術が氾濫している。

そして最後に四つ目。それはプラントの存在である。
かつてのBETA大戦中にアメリカが宇宙に建造していた移民船…を流用して作り上げた工場(通称プラント)が秘密裏に存在していたのだが、大戦の最中に連合やらバジュラやらに落とされたり、ギャラクシー船団に借りパクされたりなどしてそのほとんどは消滅してしまった。

だがその落とされた船らの一部は運よくアフリカ大陸やその近海に落着。
元々移民船をベースに作っていたためか非常に頑丈だったためか、落下してきたそれらのうち幾つかの兵器製造プラントなどが未だ稼働可能であったのだ。

本来なら驚くべきことであるが、元々アメリカとそれが主導するAL計画原産の超技術を詰め込んだ代物。
破壊され、更に地上に落下しても運よく稼働可能状態で残っていたり、修理が可能な範囲であったりしても可笑しくはなかった。

更に先に話した通り当時のマブラヴ世界の最先端技術をフルに使った代物である。
幾ら史実よりも工業力があるとはいえ、全体的に古めかしい技術や設備だらけのアフリカ諸国からすれば垂涎の代物であった。

つまるところまだ動くプラントを巡ってアフリカ諸国同士で骨肉の争いが起きた。
後にアフリカ戦国時代と命名されるこの大規模な紛争はヴォルガーラが降ってきた際にも元気に争い、結局後に起こる大災害月の落下が起きるまで続くこととなる。

771: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:02:54 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
話を戻す。というわけで旧アメリカの遺産ことプラント争奪戦である。
この大戦争を周りの国々がどう見ていたかと言えば、まぁウチに害がなければ放置で。といったスタンスに徹していた。

そりゃつい最近BETAとの戦争が終わったばかり。どこの国々も自国の復興で忙しい中で、何が悲しくてアフリカの紛争に突っ込まねばならないのかと。

アフリカの近場である欧州にて復興を進めるエルジア(英国)とベルカ(独仏伊西その他)は幸いにも北アフリカの国々が防壁となったため争いの余波に晒されずに済んだ。
PRTO(日本と東南アジアとその他連合)はそもそも遠いためノータッチ。

オーシアは色々あった傷がようやく癒えてきたばかりなので静観する構えとなった。
何より旧米ソの悪名が轟きすぎているため介入してもどこも信用してくれない。
代わりに中南米とカリブ海諸国を合わせて建国したオーレリア連邦の製品は売り込みに成功していた。
なお中身の幾つかはラベルを張り替えたオーシア製だったりする。

南米のレサスもオーシアとの争いで追った傷を癒すために静観を決め込んでいたが、こちらはオーシアと違い信用はあったため兵器や物資だを売り込むことに成功している。

ロシアと中国の大半を領有したヘリックとガイロスに関しては新領土の開発に忙しく、そもそもアフリカは眼中にない状態。

CE地球の連合に関しても介入する気がなく、精々緩い監視に留めている程度であった。


つまりこの状況周辺国からの介入(ストッパー)がない情勢なのだ。
なのでお約束の如く争いは激化した。そりゃもう戦国時代なので。

そんな中で幾つかの国々が滅んだり、新しく誕生したりが繰り返されていたわけだが、その中でも特に頭角を現したのが西部アフリカの雄ことサンサルバシオンである。

旧リベリアを中心に周辺諸国を併呑していき、一気に西アフリカ一帯の統一に成功した新興国家。
原動力の源は旧リベリア沖に落着したプラント。比較的浅い地域に沈んだこれを当時のリベリア政府が引き上げたのである。
その後はそこから得た技術やまだ奇跡的に稼働していたプラントを用いて軍拡を開始。
西アフリカからギニア湾に面した国々を次々と併合し、強大な国を作り上げた。

無論サンサルバシオンだけが勃興したわけではない。
中央アフリカではコンゴを中心とした中央アフリカ連合(FCA Federation of Central Africa)が設立され、サンサルバシオンに対抗するべく軍拡と周辺諸国の併呑を進めている。
戦国時代以降に登場したアフリカの国家としては最大級の軍備を持っており、その規模は勢いに乗るサンサルバシオンや後述のノースポイントをしのぐ。

続いて紹介するのがノースポイント。北アフリカ諸国がサンサルバシオンやFCAに対抗する目的で建国された。
専ら地中海に面する国々で構成されており、欧州経済と密接に関わっている。
北アフリカ以南の戦いには関わらない方針を立てており、アフリカ情勢の中では専ら中立を維持し続けている。
しかし、その陰では中立の名の下に自国産の兵器を輸出しているなど黒い面も覗かせており、介入の機会を虎視眈々と狙っていると噂される。
アフリカ諸国内では数少ないBETAとの実戦経験持ち国家を多数内包する国でもある。

次に紹介するのが東アフリカ諸国間経済同盟(ENA East African Nations Economic Alliance)である。
これは東アフリカの国々が独自に発足した経済同盟。元々急激な拡大を見せるFCAに対抗するために発足された同盟であるが、目に見える軍事同盟ではFCAを無暗に刺激するだけではないかという懸念から経済同盟となった。
しかし、FCAは相変わらず領土欲を隠していないため、同盟内ではFCAに対抗するか、降るかで意見が分かれている。

772: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:03:30 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
最後に紹介するのがエルジアの南部アフリカ領。
ここはエルジアこと旧大英連邦加盟国で構成されている地域であり、現在アフリカにて唯一のエルジア領土である。

エルジアの元となった大英連邦はBETA大戦初期には西部アフリカや東部アフリカにも大量の加盟国が存在していたが、戦争が進むにつれ欧州が陥落していき、中印陥落、英本土やソ連も全盛期の力はなく、アメリカ一強体制になっていくにつれ櫛の歯が欠けるように連邦を離脱する国々が増えていった。
これらの離脱国の多くは新たに世界の盟主となったアメリカに媚を売っており、実質イギリスを見捨てたと言っても過言ではなかったのである。

そんな中で最後まで英国を見捨てずに残り続けた一部の国がBETA大戦後にエルジアとなった際に新たにエルジアの領土として再編されたのが、この南部アフリカ領となる。

現在は企業連からの投資や戦後の復興需要の波に乗りまくり戦前は勿論、BETA大戦中とは比べ物にならない好景気に恵まれている。

このためアフリカ戦国時代に対しては一歩引いており、エルジア本国の方針通り不介入を守っている。
ノースポイントのような兵器の輸出も行っておらず、専ら通常取引の範囲で付き合いが続いている。
兵器を輸出するよりも復興資材を世界各地に輸出した方が儲かるのだ。


これら大凡5つの勢力が現在のマブラヴアフリカにおける主要勢力となる。
これら以外の小国はどこかの傘下に入ったか、併合されたと考えていい。

現在ノースポイントは静観しながらも介入する機会を狙っており、エルジア南部アフリカ領は完全不介入を貫き通している。
FCAとサンサルバシオンは対立中。また同時にFCAはENAの領土を狙っているため、サンサルバシオンがENAと軍事同盟を組もうと誘っているが、当のENA内の意見がまとまらずにいる。

773: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:04:05 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • 説明


〇用語

  • アフリカ(β)
β世界(マブラヴ)のアフリカ。今回の話も舞台。

史実とは違い、BETAの侵略から疎開してきた欧州の企業が各地に工場や研究所を移設しているため、全体的に史実よりも工業力や資本力が育っている。

BETA大戦後は現地に移設した工業や研究所の多くは低額有償で現地政府へと譲り渡している。
これは戦後になり地球連合(CE)の支援が入ったため、多くの国々が新しい技術と工場を自国領土へ建てたため、旧来の向上や研究所が不良債権化したため。

BETA大戦中は曲がりなりにもアメリカという一強国家とBETAという人類の敵がいたことから史実のような紛争も少なく、団結していたが、戦後になりアメリカの没落、BETAの壊滅、他世界との交流など旧来の安定が崩壊。

結果抑えられていた諸々の問題が爆発。そこへ史実よりも恵まれた工業力と資本力が加わり一気にアフリカ全土が巨大な紛争地帯と化した。

これに対して復興を進める各国は自国のことと、他世界との交流に精いっぱいであり、多くの国々は静観の構えを崩さないでいる。

唯一アフリカに領土を持つエルジアとマダガスカルを領土に組み込んでいるベルカなどはそれぞれ現地の部隊を増強するなど防衛策を講じている。


現在では中小国の多くは崩壊するか、別の大国に取り込まれており、リベリアが周辺国を併合し誕生したサンサルバシオン、コンゴが音頭を取り周辺国を取り込み誕生した中央アフリカ連合、中小国の防衛同盟である東アフリカ諸国間経済同盟(ENA)、北アフリカの国々が経済及び防衛の観点から統合されたノースポイントなど幾つかの勢力に別れている。

774: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:04:36 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • アメリカの遺産
現在のアフリカ戦国時代を築く一助となった存在。

元々は衛星軌道上で旧アメリカが建造していた移民船であったが、内実は兵器の製造ラインや最新技術を扱う研究所まで様々な施設が内包された最新鋭技術の塊であった。

主にAL5一派により推進されたこれらは同計画で得られた最新技術を積極的に使用しており、当時地球圏で普及していた技術と比べ2~3世代先を行く技術力と言われていた。

また旧米政府上層部にしか知られていないことだが、当時協力関係にあったギャラクシー船団やアマルガムからも幾つか技術を提供されており、彼等が扱い兵器を製造するプラント船(工場船)も幾つか建造されていた。

そんな最新技術の塊な船であったが、最終的にはバジュラの襲撃や連合との戦闘の結果壊滅した。
実際には何隻が生き残っているのだが、それらは事前にギャラクシー船団が持っていてしまい現在の所在は不明である。
(実際にはフルメタ世界の南中国に降ろされており、現在の上海条約機構を牛耳るギャラクシー残党により秘密裏に運用されている)


しかし、ここからが本題。
破壊されたプラント船の残骸は幾つかが地球に突入。β(マブラヴ)世界のアフリカ中央や近海に降り注いだ。
これによりアフリカ西部から中部にかけての地域が被災したため、元々燃え上がり始めていたアフリカ戦国時代を一気に加速させる要因となった。

リベリアことサンサルバシオンやコンゴこと中央アフリカ連合の統治が現地に受け入れられているのは、軍事力以上にこれらの被災地域への救援と復興を手当てしているからに他ならない。

そしてこれら災害の元となったプラント船の残骸。これが更に争いを加速させる要因となった。
元より遠い星々への移民を前提に作られていた船体や内部機器は非常に頑丈であったプラント船などは地表に落ちてなお原形を保ち、一部のシステムが稼働可能であるなど驚くべき頑強性を発揮していた。

これら一部のシステムが稼働可能なプラント船の残骸を巡り周辺国の争いが勃発していくこととなる。

特に巨大な残骸が降ってきた西アフリカ沖、コンゴ中央などでは、それを手にした国が一気に国力を増強させ、周辺国を圧倒しだした。

西アフリカ沖に落下した巨大な残骸をサルベージしたリベリアなどはその典型であり、周辺国を一気に併合。
国名をサンサルバシオンに変更し、西アフリカの雄となった。
コンゴは元々持っていた国力や資源とプラント船の残骸から得られた技術や生きていた製造ラインを用いて周辺国を恫喝。
中央アフリカ連合(FCA)という巨大組織を作り上げた。

これら二国の急激な巨大化は周辺国の危機感を煽り、北アフリカ諸国は欧州のベルカを見習い統合国家ノースポイントを建国。
危機感は持ったがまとめ役のいない東部アフリカ諸国は東アフリカ諸国間経済同盟(ENA)を設立。
南部のエルジア領やベルカ領マダガスカルは現地の戦力の増強を行った。


現在ではカメルーン中央に落着した巨大な残骸及びにギニア湾沈んでいる幾つかの残骸を巡ってサンサルバシオンとFCAが火花を散らしている。

775: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:05:07 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • マブラヴアフリカの経過

BETA大戦中に欧州から工場や研究所の疎開を受けて各地の工業力が高まる。

BETA大戦終結。既存の体制が崩壊。プラント船の残骸が落着したことによる広域災害が発生。これらにより史実で見られたような様々な火種が燃え上がり始める。
アフリカ戦国時代到来。

現地の紛争激化を見たエルジアとベルカが、アフリカ領である南部エルジアとマダガスカルの駐留戦力を増強する。以降は各紛争に不介入の姿勢を示す。

未だ稼働するプラント船の残骸を手に入れたリベリアとコンゴが躍進。周辺国を併合しそれぞれサンサルバシオンと中央アフリカ連合(FCA)を結成する。

サンサルバシオンとFCAに危機感を持った北アフリカ諸国が統合を進めノースポイントが建国される。
同時期東アフリカの国々も東アフリカ諸国間経済同盟(ENA)が発足される。

現在カメルーン領及びギニア湾を巡ってサンサルバシオンとFCAが火花を散らす。
同時にFCAはENA領の併合も目論む。
対抗してサンサルバシオンはENAに協同を申し込むが肝心のENAがまとまりに欠けており動きは鈍い。
これらの動きを見たノースポイントは介入の時が近いと察し、軍備増強に万進している。




  • 中東地域
BETA大戦中にBETAに平にされた中東地域であったが、戦後は誰も欲しがらなかったため一応は改めて独立している。
理由としてはBETAに石油や天然ガスも掘り尽くされて、数少ない水も枯れたため本気で砂漠と荒野しか残っていないためである。

β世界のユーラシア大陸の大半を席捲したガイロスとヘリックであったが、ガイロスはシベリア地域と中国大陸のほぼ全て、ヘリックは欧州ロシアと中央アジアのほぼ全てを手に入れたことから満足しており、アラビア半島付近までは手を進めなかった。

このため戦後は現地に戻った難民や幾つかの国の政府が改めて独立して個々で細々と復興を続けている。
資源も人も水もないため戦前の国家とは全く違う形で独立がなされており、部族や地域ごとの都市国家や小国が乱立している。

主要な国としては旧サウジアラビア圏の国々が団結した中央アラブ条約機構(CATO Central Arab Treaty Organization)、旧オマーン領跡に誕生したボスルージ、旧イスラエルがどさくさ紛れに領土を広げたボルゴデレスト、旧バーレーンとカタールが合併し建国されたセラタプラなどが存在している。

仲の悪い国同士が度々小競り合いを起こしているが戦前よりも更に国力が下がっている国が大半のため、復興を優先している現在では大規模な衝突は余り起こっていない。

またベルカ、エルジア、ヘリック、ガイロスなどの国々からは一応の緩衝地帯として見られている。
このため各国からは食料や医療品などに関しては困らない程度の支援を受けている。

紅海に面しているので何かとアフリカの争いに巻き込まれやすく、現在の戦国アフリカ情勢と密接に関わっており、何かと密輸品が飛び交ったりする。

現在ではボスルージがエルジアへの加盟を望んで交渉中であったり、ノースポイントが中東を通して自国の品をそれとなく中部と東部アフリカ地域に流し、FCAへの嫌がらせを行っていたりなど何かとせわしない。

776: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:05:44 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • 旧大英連邦加盟国問題
BETA大戦以前及び大戦中に存在していた国家。

現在のエルジア王国の前身となった国である。
かつてはアフリカにも多数の加盟国を持っていたが、BETA大戦において欧州が陥落とアメリカの一強体制完成を持って多数の国々が離脱した。

特にアフリカ西部と東部の旧加盟国の多くが英国を見限りアメリカにすり寄ることとなる。

しかしBETA大戦後、英国は国名をエルジアと変え、残っていた大英連邦諸国を再び併合しながらも巨大な国家として復活を果たした。

これに恐怖したのが英国を見捨てたアフリカ西部・東部の国々であったが、エルジアは寛大にもこれらを許した。

だが実態はエルジアが許したというよりも彼等を見捨てたといった方が正しい。
かつて英国を見捨てた国々は挙って再びエルジアとなった英国への併合を望んだのだが、当のエルジア政府は彼らの要望を一蹴。
特に同じアフリカの国でありながら最後まで大英連邦に留まり続けていたアフリカ南部地域の反発はすさまじく、かつての所業を覚えていたエルジア政府も彼等を受け入れることはできないとの判断を下している。

以降旧大英連邦加盟国だったアフリカ西部と東部の国が戦乱に晒されたり、プラントの残骸落着で被災したり、バンデットなどのならず者に襲われた結果大量の救援要請が届いたがその全てを無視した。

この行為は徹底しており、西部の国々がリベリアにより併合されようと一切助けずにいたほどである。

現在はアフリカ東部の国々が東アフリカ諸国間経済同盟(ENA)を結成して中央アフリカ連合(FCA)へ対抗しようとしており、エルジア南部領にも度々ラブコールが飛ばされるが、それをエルジアは冷ややかな目で見ている。

エルジアは例えENAがFCAやサンサルバシオンに併合されようと一切助ける気はなかった。
それは後に起きる目覚めの日という名の大災害時でも一切の救援は行わず、ノータイムで防壁の建造と内部への隔離を開始した点からも理解できるであろう。




  • 目覚めの日
後年融合惑星を襲う大規模災害。

惑星の周りを漂う月の一つが突如崩壊。
その破片が世界中へと降り注いだ事件である。

特にマブラヴ世界のアフリカには特に巨大な破片が降り注ぎ、大きな被害を被った。

サンサルバシオンとエルジアの南部アフリカ領、ノースポイントなどはどうにか体制を立て直したが、被災の中心地であった中部アフリカ連合(FCA)や東アフリカ諸国間経済同盟(ENA)などは壊滅。国家機能も停止した。

またアフリカ全域で無人機の暴走と、人体に有毒なフェムト粒子と呼ばれる謎の粒子がどこからともなく発生。
これに危機感を持った地球連合及び周辺国がアフリカ全域を隔離する防壁を築き上げる羽目となった。

防壁内ではサンサルバシオンとノースポイント、エルジア南部領などが行政の中心となり、外からの支援を受けながらも内部の暴走機械や自然繁殖した侵略生物群などと戦いを繰り広げている。

777: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:06:16 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
〇国家

  • サンサルバシオン
西部アフリカを中心にギニア湾に面する国々を併呑して誕生した国家。
国名の元ネタはエスコン4に登場する同名の国家。

現在の中央政府は元々リベリアと呼ばれていた国であり、そこがプラントを得て急速に力を付けた。
アフリカにおけるジャイアントキリング、下克上を果たした代表格。

割と強引な方法で周辺国を併合したが、元々アフリカ戦国時代の熱に当てられ争いまくっていた国々なので、現在のサンサルバシオンの統治下となってからの方が平和だったりする地域も多い。

地元政府が放置していたゲリラやテロリストなども積極的に討伐しており、経済についても上向いてきているため、国民の大多数からは割と好意的にみられている。

現在は東部で領土を接するFTAとの対立が続いているが、北部で領土を接するノースポイントに怪しい動きがみられるため、そちらの警戒も行っている。

採用兵器は戦術機とASを中心に少数ながらVFの運用も行っている。

領土はリベリアを中心とした西アフリカ一帯。しかしカメルーンや西サハラなど本来は中部アフリカや北アフリカに分類される一部の地域も領土に組み込んでいる。
詳しい構成国の紹介は数が多いから省くとする。



……リベリアが急速に拡大したというのは本当の話。近隣の海に墜落してきたプラントを引き上げたのも事実である。
しかしその実態はというと現在のオーシアこと旧アメリカ及びソ連を追い出された旧AL3&5(オルタネイティブ計画)派が政権を乗っ取り、領土を拡大させたというのが真実である。
彼等は自分達が安心して暮らせる新天地を求めたのだ。
因みにAL3はソ連が主導していたプロジェクトで、AL5はアメリカが主導していた計画である。

引き上げたプラントには原形は留めていたがリベリア単独では修理も覚束ないプラントのみであった。
それを修理したのが流れ着いてきたAL3&5の一派である。元々自分達が作っていた物だったため、修理する程度は楽なものであった。
この功績を持ってリベリア政府を懐柔、後に乗っ取り周辺国への侵攻を開始した。

ギニア湾一帯の国々を積極的に併合していったのはギニア湾沿いにも多数のプラントの残骸が落着していたからである。
砂漠ばかりのマリやモーリタニア、更に西サハラまでを占領したのもプラントの残骸が多く落着していた地域だからである。
カメルーンを制圧したのも同様の理由。しかし、このカメルーン領やギニア湾に沈没したプラントを巡ってFCAとの対立が浮き彫りとなった。

また大西洋を挟んだ南米レサス共和国とも秘密裏に手を結んでいる。
レサスとしては将来再びオーシアと衝突する際には味方は多い方が良いとの打算から支援を行っている。

高々アフリカの小国に過ぎなかったリベリアが一大国家となったのはAL3&5派の暗躍以外にもレサスからの支援があったからである。

778: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:07:06 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
修復したプラントからの多くから戦術機やASの製造が可能となっており、更には少数ながらもVFの製造が可能となった。
最も修復できた生産ラインはハーヴァマールのVF-1のみ。残念ながらVF-27やV9ゴーストのラインは復旧どころか見つからなかった。
だがリガード、シャイアンなどの一部の兵器設計データが発見されており、この発見されたデータに則った新製造ラインを増設することは可能である。


またAL3と5の技術者が手を組み人造BETAの研究・開発にも乗り出している。
これはBETAの細胞を基にしながらもG元素ではなく、電力や熱量などで動く生物兵器の研究である。
G元素ではないのは、これを使うとまたバジュラに襲われる危険性があるため。

幾ら多数の国を併合したからとは言え、人的資源には限りがあるため、その代用兵力として開発することが目的。

最も連合との一件が尾を引いており、開発と運用には慎重である。
またやはりG元素が使えないため、初期は電力で動いていたが稼働時間の問題に突き当たっていた。

本格的に実用化されるのはヴォルガーラ戦の最中。
ヴォルガーラが放った侵略生物兵器群の細胞が採取され、それらの技術を基に改良がくわえられた。
以降はこれら侵略生物からもたらされたエナジージェムをエネルギー源にして動く人造BETAが誕生した。


人造BETA開発と同時にギャラクシー船団などが見せていた無人機に触発され、独自の無人兵器開発も開始。
こちらは旧アメリカ時代から行われた研究の延長線上であり、もっぱら新しく集め始めた他世界技術を基にしている。

開発に際してはOS関連が問題であったが旧マーキン・ベルカー系技術者が汚名返上と言わんばかりに頑張ってくれた。
使っている技術は現在の延長線上のものが多いため、人造BETAよりも早くに実用化が進んだ。
しかし、電子戦技術で他国に遅れがちだったため今一活躍ができなかった。


怖いものは連合とバジュラ。
周辺国の併合は続ける方針であるが、アフリカの統一などは特に狙っていない。
これは無駄に欲を出すと連合に目を付けられると考えているため。

最も本音はせめてインド洋にも繋がる領土か、インド洋に面している国々と連結したいと考えている。

このため対FCAを考えENAとの連携を考えているのだが、肝心のENA側の魂胆が決まらずグダっている。
これに対してサンサルバシオン政府ことAL派一同も困っており、最悪はENAを吸収したFCA相手に単独で当たる所存である。

779: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:07:58 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • ノースポイント
北アフリカの国々が手を組み発足させた統一国家。
国名はエスコン4に出てきた同名の地域から。

構成国はエジプト、リビア、アルジェリア、モロッコ、チュニジア。

BETA大戦後に勃発したアフリカ戦国時代の余波から身を守るために結成された。

BETA大戦中に欧州から移転してきた工場群があるため、他のアフリカ諸国よりも地力が高く、また地中海及びスエズを防衛ラインとしてBETAとの戦闘経験も豊富な国である。

戦後は欧州の復興特需に取り入ることに成功。国全体が好景気に沸いている。


他のアフリカ諸国とは違い、アメリカの遺産は手に入れていない。しかし持ち前の経済力を活かし、他世界の技術や兵器を買い漁っている。
このため遺産を手に入れた他国と比べても高い兵力を揃えているが、他世界技術を完全に物にしたとは言えず、取りあえず買い取った兵器を兵力として組み込んでいるに過ぎない。

このため表面上は数々の新兵器を扱っているように見えるが、実際の主要運用戦力として旧来の戦術機を改造したものが主流となっている。

しかし他世界技術の取り込みが未だ難航中なのはノースポイント政府も承知しているため、新技術を物にするまでの繋ぎとして他世界出身の傭兵などを積極的に雇用。
新兵器群に対する教官役やスクランブル部隊として取り込んでいる。


対外的にはアフリカ大陸内の争いに興味ないこと発表しているが、内心では介入する機会を虎視眈々と狙っている。
目的は紅海及びアデン湾に面する一体の確保によるスエズ運河利権の独占と各地に点在するアメリカの遺産の回収。

現在は各地から輸入した物資を中東経由で東アフリカに流すなど事前工作を行っている。




  • 中央アフリカ連合(FCA Federation of Central Africa)
通称はFCA。国名の元ネタはエスコン4に登場する中央ユージア連合(FCU)

自国領土内に落着したプラント船の残骸から技術と生産ラインを得たコンゴが周辺国を取り込み結成した連合国家。
連合というが実質コンゴによる統一国家である。

増強された軍事力を背景に戦乱の続く周辺国を強引に併合したものであるが、各地の内紛跡や被災地を積極的に救援、復興しているため意外と現地民の支持は厚い。

領土は中部アフリカ一帯全て。また軍事力に物を言わせてスーダン南部(南スーダン)とザンビアも併合している。

戦後のアフリカ国家の中でも最も巨大な軍事力を持っており、サンサルバシオンと東アフリカ諸国間経済同盟(ENA)の両勢力を同時に相手に出来るほど。

現在はカメルーン及びギニア湾の制海権を巡ってサンサルバシオンと火花を散らしている。
また同時にENAへの領土的野心を隠そうとしない。

夢はでっかくアフリカ統一であるが、南部のエルジア南部領とベルカのマダガスカル領をどうするかで悩んでいる。

ヴォルガーラがやってきた時もサンサルバシオンやノースポイントと仲良く喧嘩しながら侵略生物や無人機械から資源や技術を収集するなど図太く生き抜いていたが、後年に起きた目覚めの日では国の中枢付近へと最も巨大な月の破片が落下。結果政府機能が壊滅し、国家としての機能は停止。FCAという国家はこの時点で滅亡したと言っていい。
その後も周辺国は自国のことで手一杯となり、被災が落ち着いた後も隔離壁の建造が開始されるなど、実質見捨てられることとなる。

780: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:08:49 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • 東アフリカ諸国間経済同盟(ENA East African Nations Economic Alliance)
略してENA。きちんと略すとEANEAとなるのだが、これだと今一読みが良くなかったため、更に縮めてENAとされた。

国名の元ネタはエスコン4に登場する大陸諸国間経済同盟(CNEA Continental Nations Economic Alliance)

中央アフリカ連合(FCA)に危機感を抱いた東アフリカの中小国が結成した多国間同盟。
領土は東アフリカ一帯の国々。
しかしザンビアは中央アフリカ連合(FCA)に併合されており、同じく南部をFCAに取られたスーダンが加盟しており、マダガスカルはベルカへ加盟、ジンバブエもエルジアの南部領へ合流することを選ぶなど必ずしも東部アフリカに数えられる国々だけで構成されているわけではない。

また内部では意見が分かれており、FCAを必要以上に刺激するという懸念から軍事同盟ではなく経済同盟とされた。

最も当のFCAはそんなこと知ったこっちゃないとENAに戦争を仕掛ける気満々である。

無論その動きをENA側も察知しているのだが、上述の通り同盟内で意見が分かれており、軍事では敵わないのだから外交で解決するべきという一派と、例えFCA相手でも徹底抗戦すべきという一派で分裂状態。
このためまとまった対応が取れずにいる。

一部の国は旧大英連邦加盟国だったという伝手を活かして南部アフリカのエルジアへと救援を求めたが、BETA大戦中に見捨てられた経緯から当のエルジアは冷ややかな目線を寄越すだけに終始している。

この点でも旧大英連邦とは関係のない国々が余計なことしやがってと同盟内の旧大英連邦加盟国を非難しており、両者の間に溝ができている。

逆にエルトリアやジブチなど旧イタリアや旧フランスに伝手を持っていた国々が現在のベルカ連邦に支援を要請。
ベルカはエルジアの手前もあるからと全面支援は約束しなかったが、医療品や工作機械を中心とした小規模支援は約束するなど一定の成果を上げている。

また中東地域経由でノースポイントから有形無形の支援も行われているなど、決して全てから見捨てられたわけではない。

最も軍事・経済の両面でFCAに劣っている点は間違いなく、実際に大規模衝突となった場合は勝ち目が薄いのも確かである。
また現在のENAでは感知されていないが、ノースポイントが紅海やアデン湾に面する国々に向けて野心を持っている点も見逃せない。


主要戦力は旧来の通常兵器と旧式となった第一世代戦術機が中心。
旧米ソや欧州諸国から放出された、旧来の第二、第三世代機を金に任せて買い漁っているノースポイントと違い、経済力も決して高くはないため、戦力の更新も進んでいないのが現状である。

現在は西アフリカの雄となったサンサルバシオンから共闘の誘いと手付金としての支援が行われ始めているが、肝心のENA内の意見がまとまっておらず、効果的な共闘が出来るか甚だ疑問と言える。




  • エルジア南部領及びベルカ領マダガスカル
アフリカ南部とインド洋海域に存在する地域。

元々大英連邦に残っていた南部アフリカの国々をエルジアが再編したものがエルジア南部領。
マダガスカルは周辺に存在する旧フランス領諸島と共に改めてベルカ連邦に加盟することを選んだ。

どちらも地球連合(CE)が支援する国家であり、その領土である。
このため強権的な中央アフリカ連合や野心溢れるサンサルバシオンも手を出さずにいる。
最も前者はアフリカ統一を掲げ、後者は単純に連合を怖がっているだけだが。

エルジア南部領は現在のアフリカ情勢には不介入を徹底している。
最も内心東部アフリカの連中は戦時中の裏切りを悔やんで死ねばいいと思っているが。

対してベルカ領マダガスカルは旧フランス及び旧イタリアの伝手から少々の支援を東部アフリカに行っている。
最もエルジアの手前もあって左程規模は大きくない。

現在はアフリカ内の争いに巻き込まれるのはごめんだと遠巻きにしているが、いざという時のための現地の防衛戦力は増強している。

781: トゥ!ヘァ! :2020/10/23(金) 19:09:26 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
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マブラヴ世界の国名が大体エスコン系だったので、アフリカと中東もエスコン化してもらったゾ。

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最終更新:2020年10月26日 21:48