74: トゥ!ヘァ! :2020/10/25(日) 20:30:59 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス 融合惑星 γ(パトレイバー)世界 エストバキア連邦


大西洋戦争。それはε(ギアス)世界の大国ブリタニアとγ(パトレイバー)世界の大国米露NATO連合&ユージアとの間に起こった戦争。

最終的にはブリタニアが負けたわけだが、戦後処理する側は単純に勝利を祝える状況でもなかった。

先のユージア独立戦争(建国戦争ともいう)では辛うじて国体の残ったNATOこと西欧諸国であったが、大西洋戦争では初期のブリタニアによる奇襲が決まったこともあり、国家としては敗退。

それら西欧地域を奪還したのもユージアが主力となった部隊であったため、解放後も戦時中は実質ユージアの占領下と言っていい状態であった。

そんな状況であるが、一応の取り決めもあり戦後はユージア部隊も撤収。しかし、ただでは帰らないと言わんばかりに、ユージア自身が支援する形で欧州全土をイタリアを盟主としたエメリア連邦共和国として再編させた。
(東欧と北欧はユージアに併合されているため、基本は西欧と南欧の集まり)

最もエメリアの盟主となったイタリアは最後まで自力で国土を保っていたこともあり、世間で言われているほどユージアの傀儡というわけでもなかったが。

とは言えバックはユージア。そのことを快く思わなかった欧州各国の反ユージア派とでも言うべき一団はエメリアの統治下でさえ不満を貯め込んでいた。


そんな中アフリカでは別の動きが出ていた。
ユージアに対抗するべきだという声に押され新たな国家が誕生したのだ。名前はエストバキア連邦という。

元々西欧がブリタニアに占領された際にアフリカに脱出していた旧NATO軍を中心にユージア支配下の欧州に戻ることを拒否した幾つかの部隊や亡命者が中心となって建国された国である。
地元のアフリカ諸国もユージアのことを脅威と思っていたがため、エストバキア建国には積極的に協力していた。

無論今の時期にどこの支援もなく巨大な国家が建国されることなどありえない。
彼等エストバキアのバックについたのはα(フルメタ)世界の大国ユークトバニア連邦(旧フルメタソ連)

先の戦争でも散々その強さを見せつけた大国の一つである。
現地の旗色を鮮明にしなかったアフリカ諸国がエストバキア建国に前向きだったのはユークトバニアの協力があったからに他ならない。

そんなこんなで実質反ユージアを題目として立ち上げられたエストバキアであったが、欧州本土で閉塞していた各国の反ユージアはここぞとばかりにエストバキアへの亡命。
エストバキアの国力増強に一役買うこととなった。

さて肝心要のユージアであるが、エストバキアの建国に対しては意外と冷静であった。
一応表面上はエストバキアの態度に文句は言ったがそれ以外では国境沿いの戦力を増加させた程度で終わっている。


ここでネタ晴らしとなるが、初めからエストバキアを支援したユークと今回冷静な対応に従事していたユージアは半ば共犯関係なのである。
もっと言えば米露が中心となっているISAFや最前線となってしまったエメリアすらも共謀である。

ユージアからすれば味方か敵かわからない北アフリカを中心とする近隣アフリカ地域の存在は厄介であった。
ユージアはエジプトを抑えていたが、アフリカの南部と東部がISAFにがっちり抑えられている現状では、これ以上の深入りは難しいと考えていた。
しかし、国民や加盟国の一部からは旗色を決めていない北アフリカならば、押し込めばこちら側に付くという声が上がっていたからである。

ユージアからすれば下手に深入りしたくはない。しかし、国内には出兵論が渦巻いているのも事実。

75: トゥ!ヘァ! :2020/10/25(日) 20:31:30 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
というわけで面倒な北アフリカへは旗色を鮮明にしてもらった。
エジプトを除く北アフリカと一部の西アフリカ諸国にはエストバキアとなってもらい、国内の出兵論を抑えつけたのである。

ユージアの中央政府からすれば戦うのならば制海権で有利なアラビア海や紅海を渡った先の東アフリカで戦いたいし、出来ればもう地元(パトレイバー世界)では大きな衝突は行いたくなかった。

彼等の目線は情勢不安に揺れるギアス世界へと向いていたからである。
何より正直味方と言っても今一信用しきれないエメリアを当てにして地中海で戦いたくなかったのだ。


では他の国はエストバキアの建国によって何を得たのだろうか。
エメリア連邦共和国においては国内の反ユージア派をどうにかしたかったというのが大きい。
このまま国内で燻ってテロでも起こされては溜まったものではないし、曲がり間違ってユージアに喧嘩でも売れば国際問題である。非常に面倒だ。

というわけで彼等をどこかに放逐する大義名分が欲しかったのである。
そのためのエストバキア建国の許可。そのための亡命希望者出国の黙認。

エストバキアが反ユージア感情の大きな国家という点は不安であったが、その国をコントロールしているのはフルメタ世界の大国ユーク。そしてそのユークのバックには連合がいる。ならば信用してもいいだろうというのがエメリアの考えであった。


ISAFはどうか。まあ南部と東部のアフリカはがっちりに握ったのだが、だからと言って北部や西部のアフリカまで勢力内に収められるかと言えば無理。
なにせインドや東南アジアの多くはユージア領。

幾ら太平洋の過半とオセアニアを有するISAFと言えどインド洋の制海権も確信できない状況で地中海まで殴り込むなど正気の沙汰ではないのだ。

というわけで実質見捨てるための大義名分としてエストバキア建国を押した。
流石に見捨ててそのままでは後味も悪いので建国と同時に国家認証もしている。


最後に黒幕ユークトバニア。
彼等はパトレイバー世界に東日本以外の拠点を欲したのだ。
まあお隣の関東政府がアレなので色々不安があったのも事実。

またマスター地球連合(CE)からも「ユークよ…そなたの修業を更に一段階引き上げる時が来た」と言い出して今度は新しい国の建国を支援してみようかと言われたためである。

実際のところ上記で語ったようにパト日本以外にも海外拠点を欲していたのは事実だったため、ユーク自身もエストバキア建国支援に関しては割とノリノリであった。


そういうわけでパトレイバー世界の北アフリカの地に誕生したのがエストバキアである。

アフリカに突如建国されたこの人工国家は、これからパトレイバー世界で何を成していくのかは、まだ誰も知らない。

76: トゥ!ヘァ! :2020/10/25(日) 20:32:02 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
〇説明

  • エストバキア
γ(パトレイバー)世界にて新しく建国された新興国家。

領土はエジプトを除く北アフリカ一帯と西アフリカ一帯。
大西洋戦争(ブリタニアとユージア、ISAFの大陸間戦争)後に建国された国家。

ユージアに脅威を抱いたアフリカの現地国家群と現地に残留した旧NATO軍兵士及び欧州から亡命してきた反ユージア系の人々が集まり作られた。

実体はユークトバニアが支援という名の指導を行い、ユージアやエメリアすら事前に承認させ作られたユークの衛星国である。

地球連合(CE)からそろそろ遠隔地における国家建国とその管理も試してみようか!という師匠命令が下りたためにユークが音頭を取って建国支援が行われた。
このためユーク以外の連合関係国、PROT(マブラヴ日本)、ベルカ(マブラヴ欧州)、エルジア(マブラヴ英国)などもエストバキアへの支援を行っている。

また未だ旗色を鮮明にしないアフリカの問題と欧州などに残っていた反ユージア系住民を追い出し、エメリアやユージア領の安定という名のパトレイバー世界全体の安定度を高める目的も存在している。

最もその反動として、エストバキアは反ユージア感情の強い人々や、未だ民族、宗教、イデオロギー、所得格差などで火種が揺れる不安定な国家になってしまったが。

このためユークを始めとする上記の国々から教導団という名の傭兵を雇い、各地の火消しや不穏分子の殲滅を行い治安改善と政治の安定化を行っている。
また同時にインフラ整備やなどによる経済政策を行い、所得格差の是正を試している最中である。


エストバキア軍に関しては旧NATO軍やユージアやエメリアから亡命してきた元軍人が主力となって構成されている。
このためアフリカの国家ながら欧州色が少々強い。

これは旧北アフリカ諸国の軍などは再編と新兵器への慣熟訓練が進められており、現状では余り戦力にならないからである。
上記の再編と新型機への乗り換えが行われ次第、順次エストバキア軍へと編入する予定である。

単純な戦力としてはユークなどから支援されていることと相まってユージアやエメリアとも真正面から戦えるものを取り揃えている。
だが、未だ建国されたばかりの国であるため、国力の基礎部分が不安定であるため、大軍を擁した遠征などには不安定な部分が残る。

この点に関しては今後の国内インフラ開発や経済振興、補給計画整備などにより改善していく見通しである。


住民に関しては上記のように欧州系の色が強いが、元々北アフリカは古代から欧州本土との行き来が多い地域だったため、肌の色や民族的な部分では非常に似通った部分が存在している。
特にアルジェリアやチュニジアなどではフランスとの関りが大きく、以外にも白人人口の数が多い。

この点治安が悪く、経済的にも不利な西アフリカ諸国との所得格差問題が浮き彫りになり、一時期は対立も起るが、エストバキア政府により治安回復とインフラ整備、経済計画などが成功していくにつれ徐々に感情的、経済的な問題は緩和していくこととなる。

特に後に起こるヴォルガーラの襲来から団結して国土と国民を守ったことを境いに統一国家としての同胞意識が急激に高まっていく。


技術力に関してはユークを始めとする連合関連国家が支援しているため非常に高いレベルとなっている。
最も現在は支援されたばかりの技術を完全に自国の物としているわけではないため、今後十年ほどかけて徐々に慣らしていく予定。


外交関係としてはユークの衛星国ということで連合を始めとする関係国とは一通り友好的。
現地には企業連所属の企業も入っているほど。

77: トゥ!ヘァ! :2020/10/25(日) 20:32:51 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
また旧NATO関係の伝手でISAFとも友好を維持しており、エストバキア建国の際もユークなど連合関係国に続き真っ先に国家承認を行った。

更にそのISAFの伝手を辿りオーシア(マブラヴ米ソ)やユニオン(フルメタ米陣営)、AEU(フルメタ欧州)などとも友好関係を結ぶなど広い繋がりを持つ。

反面国家建設のお題目となったユージアとは関係がよろしくない。
現在は国内開発と戦力整備をユーク指導の下で優先しているため対外戦争には至っていないが、冷戦レベルの睨み合いは続いている。

これに反してユージアと友好を結んでおり、地中海を介して接するエメリアとの関係に関してはよくも悪くも平凡。至って普通の関係となっている。

これに関しては現在のエストバキア軍上層部を構築する旧NATO関係者の祖国であることと、元々共に戦っていた戦友という経歴が大きい。
またエストバキア建国後に欧州から流入してきた反ユージア系人員に関しても、その出国を邪魔することがなかった点もある。

無論エストバキア内にはユージアに媚を売った裏切者という意見もあるが、大多数に関しては戦後の復興を考えた場合、立地の関係からして米国が率いるISAFではなく隣国のユージアを頼らざる負えない点に理解を示している。

このため裏切者への感情と、共に大きな戦いを潜り抜けた戦友という関係、そしてその境遇への理解などが相まって、過度に友好的でもないが、だからと言って大きく反発しているわけでもないという複雑な感情から至って普通な外交関係が構築された。

エストバキア建国後の本格的な実戦行動が行われたのは国内のテロリストや過激派ゲリラ相手が初。
国内の治安改善と軍に導入された新兵器を試すために行われた。

以降数か月かけながら国内の不穏分子を一掃。北アフリカと西アフリカに平穏をもたらした。

以後は新たに表れた侵略者ヴォルガーラへの対応やその後の月の破片落下こと目覚めの日における災害救助と復興を経験しながら統一国家としての団結を深めていった。



現在エストバキアはユークからやってきた教導団の受け入れを進めており、彼らの下で新たな軍の錬成が進んでいる。
また同時進行で旧NATOを中心とする一部のエストバキア軍を用いて、国内の不穏分子の狩り出しと殲滅を進めている。

これは民衆へのアプローチと治安維持の改善を目的とした行動であると共に、国家の発展と今後のユージアとの対立を考えた場合、国内の不穏分子を出来る限り早期に排しておきたいという思惑。


その後の話であるが、国内の不穏分子の殲滅や、中部アフリカを巡るユージアやそれに味方する地元勢力との小競り合い、ヴォルガーラの襲来、月破片落下事件こと目覚めの日による被害からの復興など幾つもの経歴を経て、新たな統一国家としての国民意識の形成と団結が進んでいくこととなる。

78: トゥ!ヘァ! :2020/10/25(日) 20:33:24 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
投下終了

昨日話したエストバキアに関して。

次は同じパトレイバー世界の東南アジア事情についてかなぁ…(未定)

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最終更新:2020年10月26日 21:55