351: 弥次郎 :2021/01/20(水) 19:44:52 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
憂鬱SRW 融合惑星 パトレイパー世界編 証言録「分断された世界の中で」3(改訂版)
「ズイカク、仕事は?」
「もう担当海域に探知機などをセットしてある。あの蠍が動けばすぐに通報できるようになっているぞ。
底引き網や定置網でも引っ掛けることがないように工夫したし、人間のそれを真似てあるし抜かりはない」
「……よし、問題はないようだな」
「だが、この学習データのアップロードが多いのは?」
「ナンノコトヤラ…」
- 巡回しに来たイ400姉妹とズイカクの会話。現地住人との交流を積極的に行っているズイカクは必然的にアップロード量が増えていた。
「銀行に商業施設に貸金庫が襲撃を受けているとはねぇ…」
「ほかにもパチンコ店や時計店、宝石店などもだ」
「いずれも金庫やレジなどが重点的に狙われていることから察するに、金目当てだな」
「こうにまで立て続けとなると、単独犯の行動じゃなさそうだ。組織的に行われているかもしれん」
- パト世界関東にて頻発する強盗事件。企業連は装備などからかなり組織立った犯行と推測しており、事実それは反連合などを掲げる活動家によるものだった。
「よし、外れた……このままずらかるぞ…っ!?」
- ATMを狙ったレイバー強盗、ATMに偽装された電圧放電型鎮圧システムにより鎮圧。実行犯は生きてはいるのでセーフセーフ。
「……警告から30分経過、投降は見られず」
「そうか、やれ」
- とある過激派組織の建物を包囲した有澤の治安維持部隊。投降を呼びかけたが無視されたため、温泉ウェポンで処理。テロリスト死すべし。
「やはりサブの船体のほうが気楽だな」
「一応は大洋連合の所属にしてありますが、無茶はしないでくださいね?ただでさえややこしいことになりそうですから」
「大丈夫大丈夫。じゃあ、船体は任せたよ」
- 仕事以外では目立ちすぎる本体を連合に預けてサブの船体で行動するズイカク。
「ちょっと関東圏の治安悪すぎ、ちょっとは対策しろや(意訳)」
「企業連が首を突っ込むことじゃないだろ(意訳)」
「関東の地下とかその周辺の権利を持っているのはうちなんだよなぁ。被害が出たらどうしてくれんのよ?(意訳)」
「そちらの管轄下で起こったことに政府は関与しない(意訳)」
「そっちの国民がやらかしたのに知らぬ存ぜぬはねぇだろ(意訳)」
「国民の自由意思に干渉しすぎないのは民主主義の基本である(意訳)」
「あっそ、じゃあどう処理しようがこっちの自由ってことで。そちらへの引き渡しもしねぇわ。治外法権ってこと忘れんなよ(意訳)」
「それについては撤回を求める(意訳)」
「うるせぇばぁか(意訳)」
- 関東圏での治安悪化を受けて、関東政府と企業連の会談(意訳)。
352: 弥次郎 :2021/01/20(水) 19:45:28 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
「海の家、地球防衛軍、その他犯罪組織がうじゃうじゃと…市井に知られているだけでこれだけならば相当数いるかもしれん」
「勘弁してくれよ、テロリスト鎮圧や内偵、調査だってタダじゃないんだから」
「被害が出てからでは遅いってのはわかるがねぇ」
- 企業連治安維持部隊諜報部、狩っても狩ってもわいてくるテロリストにうんざり。
「この日本の世間様だと、企業連の治安維持部隊は、裏では破壊工作をやっている国際法違反の非正規部隊なんだとさ…」
「何を寝ぼけたことを言っているんだ。こちとら重犯罪を取り締まっているってのに」
「地位協定のことも世間には報じられていないようですしね…世論を煽って何が面白いんだか」
「もし暴走して殴り込んできたら…本当に余裕なくなったら撃ち殺さなきゃならんのだがな…」
「……なんで、ウチ(二課)が出張らなきゃならないんです?」
「やれと言われた以上、やるしかないのです。そうでなければ国民の命が危ういのだと」
「……犯罪者を警察が守る時代ですか、世も末ですね」
「厳密には犯罪者ではないので犯罪を犯す前に保護すればよい、とのことですよ」
「ウチに対する当てつけですか…」
- 特車二課にて、後藤と南雲の愚痴。海上のサイレントラインに突っ込むテロリストの事実上の「保護」を命じられて。
「HAL-X10の配備ですって?」
「しのぶさんも聞きましたか。昨今の治安悪化を受けての戦力増強、だそうです」
「篠原HOSによる暴走があったのに、それを何で…」
「改善済み、とのことですが、果たしてどこまで信用が置けるか…」
- 特車二課にHAL-X10が配備されることに。運用側の事情を考慮していない、事実上の厄介払いであった。
「なんというか…なんだろうな、これは」
「確かに都市部での運用においては問題はなさそうだ。ホバー走行に車輪での走行、四脚による地形踏破能力の高さもいい。
だが、明らかに軍用だな。武装が警察組織に配備するものにしては過剰すぎる」
「おまけに特車二課からの資料だと、こいつは暴走したことがあるようだしな…」
「MTでも回してやった方がよくないですか?改善されているとはいえ、特車二課が求めているのはコレジャナイ感が高いです」
- HAL-X10の調査を行う企業連即応部隊メカニック班の評価。管轄が違うために軽々しく改造もできず、持て余すことに。
353: 弥次郎 :2021/01/20(水) 19:47:32 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
「このパーツは…?」
「何も言わずにX10に組み込んで。独自の装備の改良ということで押し通します」
「いったいどこから…あ」
- 密かに手が回され、企業連製造の改造パーツがHAL-X10に組み込まれることに。
「空挺投下に対応していないとは……不便すぎやしませんかね?」
「そういう仕様ですから…」
「うちのヘリ(STOKE)だと…固定カーゴに詰め込めば運べばなんとかなるかな…?
いや、でも市街地に降ろすのだと邪魔になりかねないし…」
- 企業連即応部隊と特車二課の整備班の会話。ヘリによる空挺投下が可能なVACと不可能なレイバーでは機動力や展開力に差が生じ、不都合が生じた。
「ふふーんふーん」
「ウチでもすっかりおなじみになったな、その曲」
「これ見ろよー、テープでもらった」
「いいな」
「ムラクモ家具です。ご注文の品お持ちしましたー」
「お待ちしておりました、こっちにお願いします」
- 特車二課オフィス、企業連の厚意(同情)により徐々に改善されることに。
「なんだこの量の食材…海産物ばっかりだな」
「連合の瑞鶴水産というところからだそうです。差し入れだそうですよ」
「…せっかくだし、山分けするか」
- ズイカク、特車二課の扱いを連合越しに知り、同情して労いを兼ねて差し入れ。γ世界の治安悪化はズイカクの娯楽にも悪影響を与えかねなかった。
354: 弥次郎 :2021/01/20(水) 19:48:34 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
以上、wiki転載はご自由に。
今回も改訂版となりましたが、ご容赦を。
最終更新:2023年06月18日 22:39