822: 名無しさん :2020/11/07(土) 22:01:42 HOST:FL1-219-107-117-21.tym.mesh.ad.jp
ECB機雷
シリーズ
ECB機雷とはアメリカ合衆国が使った特殊目的用の機雷、ECBはEast coast blockade(東海岸封鎖)の略である。
米合は地雷と同じように機雷の阻止効果には前々から目をつけていた、潜水艦と同じ遍在性があり少数でも敵戦力を阻害して負担をかける事の出来る兵器だからだ。
特に米合が仮想敵国としている日英相手では海軍力には大きな隔たりがある、米合海軍は正面決戦なんかは考えずにどのようにして日英の艦隊を阻害するかを基本としていた。
米合海軍の少ない戦力を合理的に最大限使う為に機雷もそれにあった性能やコンセプトでの研究が続けられていたのだ。
が、戦争が始まり序盤の拮抗が破られ海上が日英に支配され始めると米合はそんなものを投げ捨てる羽目になった。
「既に役に立たない海軍の力を活かす必要なぞ無い」「0では無い、0では無いがそれを合理的に使った所で何になる?」「海軍の予算を陸空に振り分けるべきだ」
そんな言葉が徐々に増えていった、そして東海岸から日英が艦隊で現れるのではないかと言うのが現実味を帯びた時に米合海軍は一つの決断をした。
「東海岸を捨てて機雷の海にしよう、もう軍民問わず表立った海上活動が敵わないならば何も躊躇う必要は無い」
最初は議会から反対も出たが海軍が「あなた方の居る街に砲爆撃が降り注ぐのとどちらがいいですか?言っておきますが海軍はもう成す術はこれしかありません」と言うと言葉を弱らせた。
正確に言うと言葉を弱らせるまでに海軍上層部への強い干渉などがあったがどれだけ干渉しても海軍の人間はもう「これ以外無理ですな」としか返さなかった、議会が実力を行使して首を挿げ替えても言う言葉は皆同じだったのだ。
823: 名無しさん :2020/11/07(土) 22:02:13 HOST:FL1-219-107-117-21.tym.mesh.ad.jp
本機雷はそんな背景を元に開発された機雷である、性能についてはシリーズで違うので細かい表記は抜いて大雑把に書こう。
まず基本的に搭載された作動方法は触発式であり長持ちし確実な動作を可能にすることを目的に設計された、形状は大量生産しやすい形にしてあり短期間で多くの数を作る事に成功した。
炸薬の量は標準とされたMK-Ⅰで1t程度、基本設計には余裕を持たせており他の機能を追加することもできる。
運用については基本的には係維して行うが他の方法も取られ・・・、それが後々の戦いや戦後にも大きな影響を及ぼすことになる。
因みにこの機雷は開発、設計、採用が急速に決まり高速で生産された。
その為工場も急速に作られたので各工場で仕様や機能が全然違う、しまいには工場内の同じラインなのに違うもん作っていたとかがあった。
なんせ細かい仕様が別工場だと同じMk-〇とかでも違う、そして各工場で搭載した機能や目的別に番号を振っていった結果かなりの数のシリーズになってしまったのだ。
兎にも角にもそんな風に大急ぎで造られたこの機雷は東海岸に大量に敷設された、結果としては東海岸を「機雷で造られた絨毯」や「この海で活躍できるのは空母のみ」と呼ばれるまで生産して敷設することに成功したのだ。
824: 名無しさん :2020/11/07(土) 22:03:32 HOST:FL1-219-107-117-21.tym.mesh.ad.jp
さて此処まで書いたがこの機雷には一つ問題があった、無駄に長持ちする設計の癖に自滅機能が存在しないのである。
「戦争がどれだけ続くか分からんのにそんなもん付けられるか!」と設計人や採用者は思ったのかもしれないがそれ以外の人からしたら、連合国人に限らずそれこそ米合人であろうと「何てもん作ってばら撒いてんだテメー」である。
結果的に戦後の東海岸はこの機雷は埋め尽くされたままになり世界各国は米合が残したこの負の遺産に泣きながら対処する羽目になった。
以下主なECBの型式
Mk-Ⅰ
基本的なECB機雷、標準型とも呼ばれる1tの炸薬と触発式の係維して敷設する機雷。
Mk-ⅠⅤ
Mk-Ⅰに磁気感応式信管を搭載した機雷。
Mk-ⅤⅡ
Mk-Ⅰに音響感応式信管を搭載した機雷。
Mk-ⅤⅢ
Mk-Ⅰに水圧感応式信管を搭載した機雷。
Mk-ⅩⅥ
上記の方式全てを搭載した機雷、最終型とも呼ばれる
Mk-D
正確に言うと機雷ではなく機雷の形をしたダミー、欺瞞用としてこれも大量に生産された。
Sバージョン(spot version)
機雷の位置を知るために上記の機雷に派手な彩色をした大きめの頑丈な浮きや機雷自体にそうしたものを取り付けたモノ、欺瞞用としても役に立った。
上記のMk-Dがこのバージョンだと知らず連合国はその機雷を必死になって避けていた、因みに米合も必死になって避けていた。
Fバージョン(float version)
上記の機雷の浮遊機雷型、ある意味一番の問題児。
頑丈で自滅機能が無くどこかへ流されて行ってしまい大西洋に広がることになった、戦後になっても偶に発見されて大騒ぎになっている。
多分この機雷シリーズで一番常識を忘れた人物が設計している。
825: 名無しさん :2020/11/07(土) 22:05:54 HOST:FL1-219-107-117-21.tym.mesh.ad.jp
以上で投稿終了、前に発言した「東海岸封鎖しちまおうゼ!」の為の機雷。
まぁ実現可能かどうかはこれから判断してネタで終わらせるかどうかを決めよう。
ガラス地雷はネタじゃなくて掲載OKにしたしこういうスレの流れで判断するのも悪くないかな?
826: 名無しさん :2020/11/07(土) 22:08:32 HOST:FL1-219-107-117-21.tym.mesh.ad.jp
やっべ、文中の標準型がMk-Ⅲになってる部分がある。
そこはⅢでなくてⅠですので!!
最終更新:2020年11月10日 10:22