271: ナイ神父Mk-2 :2020/11/12(木) 22:45:02 HOST:p331223-ipngn2201akita.akita.ocn.ne.jp
憂鬱スパロボ 未来編小ネタ

鉄血のオルフェンズ編 その7

革命の燃えた後には

 ドルトコロニーに於けるクーデリアの演説及びそれにより発生したドルトコロニー宙域での戦争はドルト3の大破による企業経営陣の全滅とアリアンロッド第五艦隊の壊滅及びウィンター准将の二階級特進を持って決着が付く事となった。
 これによりドルトの残存コロニーは火星連合の施政下に入る事となり、実質的にドルトコロニーはアフリカユニオンより独立した。
コレに対してアフリカユニオンは激しく反発。ギャラルホルンに対してすぐさま奪還の戦力を送る様に要請するも、他の経済圏より立て続けのダインスレイヴ違法使用による問い合わせやアリアンロッドに対する抗議の集中などによってそれどころではなくなっていた。

 更に不運は重なる物で、度重なる責任追及や部隊内不和によって拡大していた部隊内の小競り合いは、ウィンター艦隊の崩壊などによって激化の一途を辿り、遂には同派閥の人員によるアリアンロッド総司令ラスタルの暗殺が行われる事となる。
 これに対して混乱状態のアリアンロッドは犯人を捕らえることが出来ずに最新機種を奪取し地球圏内へと潜伏している。
 尚、暗殺犯脱出を支援した傭兵に関してはその場にて撃墜死亡が確認されているが、此方に関してはギャランホルンのデータに存在していない事から存在しない人間となっており、後の精密調査に置いてはラスタル指揮下に置いて工作を行っていた人間であった事がエリオン家に残っていた資料や復旧された人物データから判明している。

 だが、関係者や暗殺犯が徐々に判明していくことでこの混乱は更に深まる事となる。
 何せ暗殺犯はラスタル派の人間だったからだ。コレによって元から反ラスタルの気炎を上げていた勢力はこの事を理由に、旧ラスタル派が仕組んだものとして反発を強め、旧ラスタル派は反ラスタル派こそ今回の事件を起こしたとして対立を更に悪化させた。遂には艦隊同士でのにらみ合いを行うに至っていた。此処に来て事態を重く見たギャラルホルンはセブンスターズが仲裁に出る事によってそれを鎮静化している。
 この事によって旧ラスタル派閥は元々ラスタルと友好関係に有ったイズナリオの指揮下に成る事となり、残存している反ラスタル派に関してもその指揮権を別のセブンスターズへと移す事となる。

 これで一定の安定を確保したギャラルホルンではあったが、現状はこれは暫定的な対処に過ぎず、アリアンロッドの管轄範囲を考えれば、いずれは根本的な対処は必須という事は想像に難くない事であった。また、今回に置いては明確に火星連合が対地球を主眼に置いた行動をとってきた事で軍事面においてはその警戒を強めていたが、これに関しては未だ経済圏の対立問題等によって対処を決めかねており、クーデリア一行は無事地球のオセアニア連邦へと降下し蒔苗との接触に成功している。
 その反面、反蒔苗派の議員を中心とした現議会の主流派はこの行動に強い危機感を持ちギャラルホルンに首都の警護を要請する。

272: ナイ神父Mk-2 :2020/11/12(木) 22:45:38 HOST:p331223-ipngn2201akita.akita.ocn.ne.jp

 これを受諾したギャラルホルンは、イズナリオ系の派閥が有する地球軌道統制統合艦隊を中心にイズナリオへと下ったアリアンロッド艦隊の半数を地上へと降ろして、エドモントでの治安維持を名目に戦力を結集しただけでは無く、地球圏付近に存在する傭兵や一部の反火星系勢力として逮捕収監されていた人員の一部を、傭兵名目で雇用して戦力化している。
 ギャランホルンの戦力に関しては先の大敗等を考慮して、各地の圏外圏の一時的な治安悪化に目を瞑つ前提で各地の植民惑星や連合施政下に置かれたドルトの駐留していた部隊などを含めて再編成を行った。
実際にエドモントン郊外を囲むように配置された総戦力はMSだけで優に2000機を超え、MWをも含めれば厄祭戦以来で有ろう空前絶後の戦力がエドモントンに集結している。

 ギャラルホルンがそうした戦力を集めている一方で連合の動きにも変化が訪れ始めて居た。
 それは今回のクーデリアの演説が強い効果を発揮した事から、それを最大限に利用して連合や火星の力を示すというものである。
その必要性から連合でも本格的な内惑星艦隊導入とエドモントンに集結したギャラルホルンを排除してのクーデリアのエドモントン入場を演出するべく戦力の投入を開始したのである。それと同時に連合はこうした強襲任務作戦に特化した特殊機甲強襲連隊「ストライクワイバーンズ」の投入を決定。
秘密裏にヴァンツァー系機体用の母艦を一隻オセアニア連邦のセントエルモスに合流させるだけでなく、宇宙にも視覚的インパクトを重視した降下ポッドとその支援艦隊を導入している。

こうしてギャラルホルン及び連合が決戦に向けて動いている一方で経済圏各地でもその行動に変化が訪れ始めていた。
特に対ドルトへの戦力派遣などを断られたアフリカユニオンやSAUは、活発に旧ラスタル派から離反した反ラスタル派のアリアンロッド艦隊と積極的に通信を続けているだけでなく、彼等を通して一部の月警備名目で置かれたMWや完成したばかりの新規生産機の一部をSAUに譲渡する等の行動が見られ、徐々に両者は勢力として近づいていく。
 それと同時に反ラスタル派だったアリアンロッド艦隊は月の本拠地防衛やドルトコロニーへの警戒を名目としてし周辺へと展開、ドルト等に展開している連合艦隊等への牽制を行っている。

273: ナイ神父Mk-2 :2020/11/12(木) 22:46:17 HOST:p331223-ipngn2201akita.akita.ocn.ne.jp

火中の栗を拾うのは


火星やギャラルホルン、経済圏と言った各地の主要政体が立て続けに戦乱の兆しを濃くしていく中それに強い影響を受ける圏外圏も又その影響を濃く受け始め其々旗色を示していった。その中でも特に影響が大きかったのは金星周辺などを含めた圏外圏が反ラスタル派へと付いた事である。これはアーブラウや旧ラスタル派による強硬な戦力徴収による治安の更なる悪化に対して不満を噴出させた事が原因となりコレによって反ラスタル派の将兵たちによって太陽の近くに置かれたエイハブリアクターの製造工場が反ラスタル派の影響下に置かれ旧ラスタル派を要するイズナリオ側に戦力が届きにくく成る原因と成って居る。その為、イズナリオ派では対MSを重視した機体の確保に遅れが出ており戦力の質に不安を抱え本部に残されて居た試作機のレアストアや実験機の再稼働計画を立てて戦力不足に対応している。

こうした金・水星方面の動きに対して圏外圏でも比較的大きな勢力を誇るテイワズを有する木星圏は火星連合の支持を表明これに寄って火星以遠の圏外圏所属政体のその殆どは強制的に火星連合の影響下に置かれた。しかし、この頃テイワズでは大規模な粛清劇も発生しており後継者不足に悩まされる事に成る。この頃よりマクマードの出身であった後方の事務畑の勢力の勢いが大きく下火になりマクマード当人も引退した事でトップが完全に空席と成ったのである。此処で本来で有れば起こる筈の後継者争いに関しては各勢力が消極的に成った事で遅々として進まなってしまっている。

この理由としてはNo2であったジャスレイドノミコルスの粛清が関係していると思われる。商業や内政畑と言った幹部陣が多く粛清されたのに加え、力関係上影響を強く受ける事と成った火星連合及びアルゼブラを始めとした諸勢力に対して反感を持って居たり連合からの資料横流しに加わっていた人員が多数存在した事によって粛清が下部人員にまで及んだことが原因とされている。更に、ギャラルホルン以上に近い地域に明確な大国と呼べる勢力が誕生した事でそちらからの交渉の必要性がこれまで増し、粛清劇による次の生贄と成る事を恐れた幹部陣の多くが今トップへと上がる事に対して忌諱感が生まれる形成ってしまったのである。

こういった事から暫し、トップ不在のまま停滞せざるを得ない状況と成って居たテイワズで有るがテイワズが今後火星との付き合いを続けていくに辺り勢力を纏めるトップはどうしても必要と成る事から新しいトップを決める事が決定された。その中で幹部陣から出た候補が名瀬タービンである。彼は当初よりアルゼブラと取引が有っただけでなく、マクマード側からの信任や元々火星連合との商業ルート開通の功績での若頭承認が確定していた事から名瀬の名が挙がったのだった。組織幹部に昇進予定だった人間の代表就任という事態はもちろん名瀬本人を含めて反対の声が幹部陣以外から上がった物のコレに関しては引退したマクマードが直接説得に赴いた事と暫くのサポートを約束した事で最終的に名瀬本人も承諾する事となる。こうして名瀬新代表の元で出発したテイワズ及び木星圏諸勢力の多くは火星連合の支持を表明。後の乱世に対して諸勢力の多くはどれが爆発するか分からない火中の栗へとそれぞれ手を伸ばす事となる。

274: ナイ神父Mk-2 :2020/11/12(木) 22:47:12 HOST:p331223-ipngn2201akita.akita.ocn.ne.jp
短いですが以上ですWIKIへの転載は自由です。
取り敢えずドルト戦後~エドモントンでの決戦迄の大まかな流れをば…
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最終更新:2023年10月10日 22:37