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短編ネタ 現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件 番外編その15 新たな悪の枢軸国家達のとある一日


元帥様「異星人が来訪し、宇宙開発を始めとした未来へと進み始めているこの世の中において、自らの政府の正当性と領土的野心を満たす為に、過去の事を過剰に主張する新たなる二つの悪の枢軸国家が、世界に害悪をまき散らし続けている!!」


番外編その7で書かれた軍事パレード内において、北の元帥様が述べた演説内のこの一文。
名指しこそ避けている物の、何処の国の事を指しているのかは明らかだった。そう、共産支那こと中華人民共和国とリベラル()で汚染され尽くしたドイツ連邦共和国の事だ。
この一文に両国の国民達は激昂。「雑魚共に身の程を思い知らせろ!!」との声が日に日に高まっていく。
両国政府は非難声明を出した物の、バックについている者達の存在を前に具体的な行動を起こせずにいた。

無論、彼等も手をこまねいているだけではない。何せこのまま自体が進んだら、自らの政府の正当性が疑われ、最悪国民の手で吊るされる。
その未来が現実の物となってしまう前に、何とかこの現状の打破を。そう考えるのは当然だった。
しかしながら、そもそもの国力差・資源の差(質・量共に)・何より技術力の大き過ぎる差が、絶望的な壁として立ちはだかった。
今回は、そんな二か国の政府の様子を見ていこう。


―北京・中南海―


主席「・・・では、各軍の技術開発の中間報告の会議を始める。各軍の状況を教えてくれ。まずは陸軍からだ」

陸軍高官「ハッ・・・。日帝の戦車を打ち破る事の出来る新型戦車の開発ですが・・・、開発状況は芳しくありません」

主席「・・・具体的には?」

陸軍高官「まず、主砲となるレールガンですが・・・実用的な威力と耐久性の確保の目途が立っておりません。実験では、十分な威力を発揮出来る電力を使用すると砲身の急速な溶解が発生し、逆に砲身に負荷を掛けない出力では威力が不足しています」

陸軍高官「更に言うと、レールガンを稼働させる事の出来る出力を発揮する新型エンジンや、敵の攻撃を食い止める新型装甲の開発も難航しています」

主席「・・・全く、何たる様だ。スパイとかを使って連中のデータとかは盗めないのか?」

陸軍高官「芳しくありません。超大陸化以降、日本の防諜体制は著しく強化され、逆に此方が損害を被る始末です。ハッキングも、ティ連技術のせいで逆に此方のPCが破壊される有様で・・・」

主席「クソッ!!忌々しい異星人共め!!・・・ともかく、金に糸目は付けないから開発を急ぐように。分かったな!」

陸軍高官「は、はい!!」

主席「次は空軍だ。連中の戦闘機を落とせる新型機の開発は?」

空軍高官「・・・此方に関しては、まだ概念の研究及び基礎技術の開発の最中に有ります」

主席「まだ概念のレベルで止まっているのか!?」

空軍高官「・・・何せ、第6世代戦闘機の概念が固まっていない状態でしたので」

主席「既に連中は実用化しているのだぞ!!同じ事が、何故我々に出来ない!!」

空軍高官「・・・実際に存在するからと言っても、其れで簡単に開発出来る訳では有りません。何せ、必要となる技術が足らな過ぎます。特にレーザー砲等は美国ですら開発中な存在だったのですぞ」

主席「ぐぬぬ・・・」

空軍高官「しかし、無人機との連携や長距離ミサイルの開発辺りは少しづつ成果を出しております。いずれにせよ、時間さえいただければ、奴等に追いつく事も不可能では無いかと」

767: 194 :2020/11/10(火) 19:51:01 HOST:ai126192072193.75.access-internet.ne.jp
主席「・・・その間に、連中が第7世代戦闘機を実戦投入していなければいいがな。さて、最後は海軍だ。空軍と共に、奴等への侵攻の先駆けとなる立場だが、現状はどうなのだ?」

海軍高官「艦艇ですが、まず戦艦は定遠級の建造を。空母の方は山東型の竣工を急ぎつつ更なる増強を進めておりますが・・・」

主席「何が問題なのだ?」

海軍高官「・・・まずは戦艦の方を。まず何より数が全く足りておりません。此方が二隻に対して、連中は日本国防海軍だけで16隻。蓬莱島の反動勢力や美国の戦艦も入れると比較するのも馬鹿馬鹿しい差となります。性能も、42㎝ガンランチャーでは
どれだけの打撃を与えられるか・・・」

主席「新型の主砲の開発はどうなっている!?」

海軍高官「陸軍と同様の理由で、未だ開発途中の状態です。そもそもいきなり60口径56㎝複合砲という要求性能自体が無謀だとしか」

主席「そこを何とかするのが使命だろう!!口径でも門数でも負けている現状で、国民の動揺を抑えられると思っているのか!!」

海軍高官「・・・鋭意努力中です。一方の空母の方も、双胴式空母の開発が難航しています」

主席「奴等はトリマラン式の空母すら保有しているのだぞ!それも複数を!!」

海軍高官「・・・専門的な話となりますが、小型艦艇や民間船舶ならともかく、大型の戦闘艦艇にこういう多胴式の艦艇の建造例は有りません。それだけ、実用化が難しいのです」

主席「むむむ・・・」

海軍高官「更に、艦載機の問題も有ります。現在、殲-20や殲-31のデータを元に新型機の開発を進めてはいますが、同じく開発が遅れ気味です・・・」

主席「・・・三軍とも具体的な成果は未だ無し、か。・・・いずれにせよ、このまま手をこまねいていては民衆共が反旗を翻しかねない。金に糸目は付けん。ドイツとも共同し、何としても連中に対抗可能な兵器を開発するんだ」

三人「「「ハハッ」」」

768: 194 :2020/11/10(火) 19:51:32 HOST:ai126192072193.75.access-internet.ne.jp
―ベルリン・連邦首相府―


BBA「さて、会議を始めるわ。ナチ及びそれに組する連中を打倒する為の軍備はどうなっているの?」

陸軍高官「はっ、これまで軍を悩ませていた稼働率に関しては、中国からの援助により大幅な改善を見ました。・・・独自規格に現場が混乱をきたしてましたが」

BBA「そんな程度、ナチ共を倒す為なら安い物よ。で、新兵器の開発は?」

陸軍高官「中国側とも共同で開発を進めておりますが・・・、まだまだ具体的な成果は・・・」

BBA「何をやってるのよ!そんな有様では、ナチ共を打倒するなんて夢のまた夢じゃないの!我が国は、軍事技術の先進国では無かったの!?」


軍高官達は、「あんた等政治家が軍や開発メーカーを冷遇し過ぎた上に、難民()に貢ぎまくっているからじゃねーか!!」と心の中で叫んでいたが、口にする事は無い。
もし口にしよう物なら、ネオナチだのなんだのレッテルを張られて命すら失いかねないからだ。


陸軍高官「・・・鋭意、努力中です。マムート対艦自走カノン砲をベースとした列車砲をはじめとする新兵器群の開発を進めておりますが・・・」

BBA「それで、連中の戦艦を撃沈出来るの!?」

陸軍高官「その可能性を高める為に、鋭意努力中です・・・」

BBA「・・・・・まぁ、良いわ。空軍は?確か、中国と共同で新型機の開発を進めてると聞いたけど?」

空軍高官「・・・こちらも、実用化には時間がかかります。中国側も苦戦している様でして」

BBA「何をやってんのよ!それじゃ制空権を取れないじゃない!!」

空軍高官「何分、求められる技術水準が高いのです。加えて言うなら、我が国は戦後まともに戦闘機の開発をした事が殆ど有りませんし」

BBA「全く、栄光あるルフトヴァッフェが不甲斐ない!先端技術を遠慮無く輸出してもいいから、何としても開発を急ぎなさい!!」

空軍高官「・・・・・ハッ」

BBA「最後に海軍は?ADMの問題点は解決したと聞いてるけど、その後はどうなっているの!?」

海軍高官「・・・改ADM級は随時建造が進められています。問題は、超ADM級戦艦でして・・・」

BBA「何が問題なの?」

海軍高官「・・・主砲の選定が未だ終わっておりません。更に言うなら、選定が決まっても開発にどれだけの時間がかかるか・・・」

BBA「海軍までそんな有様なの!?中国との共同開発は!?」

海軍高官「随時行ってはいますが・・・、先方もかなりの大苦戦を強いられている様です」

BBA「・・・じゃあ、空母は?」

海軍高官「空母の建造自体は順調に進んでいます。問題は、艦載機の方でして・・・。J-15では性能不足。新型機の開発も、遅々として進んでいないとか」

BBA「全く!何て有様なの!!これじゃあ、極東のナチ残党やヒトラーの妖精とかいう連中を叩き潰せないじゃない!!」

BBA「最近じゃ『かの男に戻って来て欲しい』とかいうふざけた意見すら出ているじゃない!!そう主張する連中は捕まえたとはいえ、そんな意見、絶対に認められないわ!!」

三人「「「・・・・・」」」

BBA「・・・いい事?早くナチ残党を撃滅出来る軍備を、一刻も早く揃えなさい。その為に必要なあらゆる事を許可します。我が国の正当性の為にも、私の政治生命の為にも、何としても成し遂げるのよ!!」

三人「「「・・・ハハッ」」」


自らの存在の正当化の為、領土的・資源的・思想的な理由の為に足掻き続ける両国。
今日も又、普通なら現場や研究者達がブチギレる命令が飛び交うのだった・・・・・。

769: 194 :2020/11/10(火) 19:52:02 HOST:ai126192072193.75.access-internet.ne.jp
以上です。必死に足掻き続ける悪の枢軸()の様子でした。
この後も必死に努力を重ね続ける両国ですが、なかなか成果を出す事が出来ません。何せ、要求される技術等が大き過ぎるので。
この後ですが、支那は以前書いた通り破産覚悟の軍拡をやろうとしてクーデターが発生する事となり、一方のドイツはいい加減切れた現場の手によりBBAや政府首脳達が吊るされ、その後は各派閥に難民()達等が
入り乱れて大混乱状態となり、事態の鎮圧に力を取られてナチ云々処では無くなります。
因みにちょび髭さん曰く、「都合の良い時だけ称賛して、都合が悪くなると根底から否定する。その様な調子のいい連中が支配する国になんか戻りたくない」との事。まぁ残当としか言い様が無いですね。
なお、作中に635氏のネタ(マムート対艦自走カノン砲及び大洋艦隊計画)を使用させていただきました。使用を快く快諾していただき、本当に有難う御座います。
少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2020年11月15日 13:44