148: 635 :2020/11/17(火) 07:19:32 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp
銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその六


サンフランシスコの空には何機もの報道機関のヘリコプターが飛び交いっている。
政府や軍のヘリコプターが通信と拡声器で排除しているが追い払っても中東からアジアを襲ったアバドンの如く次から次へと湧いてくる。
それら報道ヘリから向けられるカメラの先には今まさに金門橋を通過中の一隻の巨大戦艦の姿を捉えていた。

もちろんこのサンフランシスコの属する国家の首都はサクラメントではなくワシントンDCだ。
しかも戦艦の掲げているのは星条旗ではあるが合衆国の軍艦ではない、"向こう側"の合衆国の戦艦エイブラハム・リンカーンだ。
向こう側の特使をワシントンDCに送り届けを行うためにサンフランシスコを訪れていた。
その周囲には小型船がやたらいるが軍艦ではない民間船だ。

船に乗っている者達が戦艦リンカーンの入国に反対するプラカードを掲げている。
まあリベラリストや黒んぼ命大事運動とかその辺のである。
プラカードに書かれている文字を日本語を学んだティ連翻訳システムに訳させるならこんな感じか、


『独裁者に協力する米帝を粉砕せよ!』
『ファシスト粉砕!帝国主義合衆国粉砕!』
『米帝分裂主義者を粉砕し合衆国に人民革命を!』


そことなく香ばしい感じがするがしょうがない実際にAmerican Empire(アメリカ帝国)とか書かれちゃってるんだもの。
向こう側の日本政府関係者はシステムが出した翻訳に乾いた笑いを浮かべ合衆国関係者は頭を抱えていた。



「いやーコミュニスト共思い出すな。」by元某帝国内務省警察部警備局員

「家のアカもあんな感じだったな。」by元特高

「いや寧ろ新左翼や日本赤軍辺りじゃね?」by二十一世紀まで生存してた特高出の元公安

「どうしたら民主党がああなるんだ!?」

「いや私に聞かれても…。」

「民主党員、おいたわしや…。」


好き勝手言ってる神崎島の妖精さん共の隣で今回の使節団に参加している合衆国民主党重鎮の悲痛な叫びが戦艦リンカーンの艦橋に木霊する。
リンカーンはどうしたものかと頭を掻き、共和党員はハンカチで目を拭いてる。
実際こちら側の民主党がアレ過ぎて流石の共和党員も同情の涙しか出ない。
なお流石に全部が全部アレじゃなく普通なのもいると推測されているがこちら側のメディアには全く出てこない。(´・ω・`)

向こう側で合衆国の民主党といえば神崎島との友好、サマルカ統一連帯群国との独自外交の樹立、
合衆国軍の再建というかむしろ強化してロシアとの劇的な関係改善、宇宙開発の飛躍的な発展とか成し遂げたジョージ・ハリソン元大統領が代表的な政治家だ。
また、神崎島の存在などの要因もあるが雇用改善、賃金増加などで貧困層を減らし3億総中流化とも言われる状況を作り出した合衆国二大政党制の一翼を担うに相応しい党だ。
それがアレである。


「あんなのニホンの民生党と同じじゃないか…。」

「流石にそれは…(汗)。」

「否定出来ないのが辛い所だ(汗)。」


ちなみにこちらの日本の民主党、現在嘆いている人の党と同じ名前だったりするのでさらに頭が痛い。
そんな合衆国勢を他所に神崎島の公安関係者な妖精達は会話をする。


「元大統領達はそろそろ空港へ着く頃か?」

「しかしFBIもCIAもあれほどクロだとは…。」

「それだけアカによる蚕食が酷いってことだろ?」

「この事報告ついでにこちら側の合衆国大統領にあの事提案してたらイイ笑顔で"ヤれ"だそうだよ。」

「そりゃそうよ俺だって同じ立場ならそうする。この際徹底的に合衆国内部をキレイキレイする気だろ?」

149: 635 :2020/11/17(火) 07:20:30 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

『独裁者大統領に協力するようなやつは帰れ!!』

『人種差別主義者は合衆国から出てけ!』

『お前の様なヤツがいるのは民主党じゃない!』

「やれやれ友好のために来たというのに歓迎のムードではないな…。
 こちら側の大統領と友好的に接したのが余程気に入らないと見える。」

「声の大きいのしかいないみたいだし気にしない方がいいんじゃない?
 そもそも人種差別してんのこっちの合衆国じゃん。黒人第一主義じゃないと人間じゃないっておかしくない?」


サンフランシスコでリンカーンを降りた向こう側の全権特使・元合衆国大統領ジョージ・ハリソンと護衛の防空巡洋艦アトランタは
ザ・ビースト(大統領専用車)に似た車両に乗り一路サンフランシスコ国際空港を目指していた。
沿道にはハリソンの来訪を反対する市民が大勢いる。

そこで用意されている特別機に乗り込みワシントンDCのアンドルーズ空軍基地へ向かう予定である。
当初はリンカーンに搭載されているSH-60で空港まで行くかイントレピッドやサラトガに搭載されているフライングソーサー(フォーラ)で
ワシントンDCまで直接乗り付けるという笑い話まで存在した。

しかしながらこちら側のCIAやFBIがテロの危険性があるとか色々理由を付けて猛烈に反対、
それを訝しんで向こう側であったが色々とあって車で向かうこととなった。



サンフランシスコ市内を走行中、車列の先頭を走るサンフランシスコ市警のバイクが異変に気づき車列は止まった。


「バリケード!?通る筈の道は全て掃除済みじゃなかったのか!?」


そこには市民団体が道路にバリケードを構築し元大統領の車列の進路を妨害していた。
市民たちが手に持つプラカードには元大統領への罵倒や即時帰国を求める言葉が書かれている。

そして市警は市民に即時バリケードを解体し道を開けるよう呼びかけるが帰ってくるのは石や侮蔑の言葉だけだ。
以前ならば実力行使で排除することも出来たが何が何でも警察を悪とする昨今の状況下では排除も出来はしない。
すれば自分はおろか家族がどんな目に合うか…。
にっちもさっちもいかず市警上層部へも支援を求めたがどうしたものかと頭を抱えていると次の瞬間、
上空より甲高い音が聞こえその後大気を震わせ爆音と爆風が響き渡る。
その音と衝撃波にそこにいる全員が空に顔を向けると黒煙が空中に漂い何らかの破片が地上へと降り注ぐ。



破片が降り注ぎ皆が呆然とする中ティーンエイジャー(10代)の少女の様な気怠けな声が人々の耳に一際大きく聞こえた。


「ATGM(対戦車ミサイル)それも有線式…TOW(BGM-71)?それともサガー(9M14)?まあどっちでもいいけど…。」


その場の全員が声の主に視線を向けるとザ・ビースト(大統領専用車)に似た車両のそばに立つ面倒くさそうな表情をした少女が一人。
美しい桃色の髪を両側でそれぞれ髪留めで纏めギャリソンキャップ(軍帽)を被り、その肢体は10代とするには豊満で健康的な色気を感じさせる。
その両太腿にはWWⅡ(第二次世界大戦)時の軍艦の艦首の様な機械が接続され、
主砲の様な部分の砲身らしきものの先からは余りに熱を帯びているのか陽炎が揺らめく。


「奇襲成功したと思い込んで『TORA!TORA!TORA!』ってこっちにも聞こえる無線で死亡Flag立てちゃうなんて笑っちゃうね…、
 晴れてるMt.ツクバにでも登った方がお利口さんだったわね。」

「ATGM(対戦車ミサイル)を…まさかあれで撃墜したのか…!?」


誰かの驚愕の声を漏らすとアトランタは近くの警官に声を掛ける。


「Mr.(警官さん)、さっさと棒立ちしてるやつら全員建物の影に隠れさせて、Gambyの艦載機がこっちに来る大量の小型飛行物体を検知した。
 多分自爆型UAV(無人航空機)本格的な避難は間に合わないよ。」

「カミカゼUAVかっ!?クソッ!おいっ!みんな市民を建物の影に避難させろ!君も避難を「その必要はない。」元大統領!?」

150: 635 :2020/11/17(火) 07:21:59 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

アトランタにも避難の言葉を掛けようとした警官の声を遮る覇気を感じさせる声、
向こう側の民主党議員にしてアメリカ合衆国元大統領ジョージ・ハリソン。


「防空巡洋艦アトランタの艦隊防空力ならば音速以下のUAVがどれ程集まろうとただの的だ。」

「そうだね、ノナカファミリーの乗ったNell(九六式陸上攻撃機)一機相手にする方が余程大変だしね。
 それにあたしを航空攻撃で倒そうとするならイッコーセンの熟練艦攻爆乗りの乗るF-2HMか、
 海自や空自のキチガイ共かノナカファミリーが乗ったB-49辺りでも持って来るべきだね。」

「だが撃墜したUAVの破片でこちらの合衆国市民に怪我人が出る危険性がある…。」

「そういうこと。市民に怪我人出しちゃ小煩いのがこのこっち側には多いしね。面倒事を避けるにこしたことはないよ。」


二人の会話を聞いていた警官は的確な状況分析を行う大統領(元)に面倒くさそうに答える大統領全幅の信頼を受ける気怠げな軍人という
映画のような状況に自分が映画の中にでも迷い込んだかのような錯覚に囚われる。
気怠げな軍人はおっさんではなく美少女であるのだが。
すると突然背中を叩かれた。


「うわあ!?」

「Are you OK?あなたも自分の仕事に戻りなさい。Statesの市民を守るのがあなたたちの仕事でしょう。」


振り向けばアイスブルーの瞳でこちらにウィンクをする小柄ながらもスタイルの良いブロンドの女性に背中を叩かれていた。
その背中にはアトランタよりも巨大なそれこそ戦艦の様な機械を背負っている。


「Colorado、あまり馬鹿力で叩くもんじゃないぞ。」

「煩いわよSouth Dakota!気合を入れてあげただけじゃない!?」


茶々を入れて来たサウスダコタと呼ばれた女性は表は青く裏は赤と白の縞模様(!?)のロングヘアに
ぴったりとした丈の短いブラウスに腰まで開け臍が丸見えなジャンパーにホットパンツというボディラインが顕な格好をしている。
他にも様々な形の機械を身に着けた女性達が姿を現す。

その中心にはそこらのPlaymateなど比ではないスタイルをノーズアートに描かれるコールガールの様な服装で惜しげもなく披露する
誰しもが想像するグラマラスなBlonde bombshell(金髪美女)がいた。
そばにいたブロンドを両サイドで纏めた小柄な女性が声を上げる。


「アウルド(旭光Ⅱ偵察型)が捉えていた小型の飛行型Unknown群、方位そのまま彼我の距離2000を切りました!
 っ!?アウルドのセンサーが飛行型Unknown内部に爆発物を検知!各艦緊急戦闘配備!敵です!」

「OKよGamby、…みんな来るわよ!!Carrierは全員Fighterを上げて!!Policeman達は市民の避難誘導を!」


一部の女性たちがM1903やトミーガン(トンプソン)を空中に狙いを定めて構えた。何をする気なのか?


「Iowa、分かったわ。サラの子達、お願いします!」

「Intrepid航空隊各隊、発艦はじめて!」

「Hornet攻撃隊、発艦始めなさい。」


打ち出された銃弾は空中で光を纏い戦闘機へ…変身した!?
太平洋戦争中の海軍の戦闘機に混じりZEROやその改良型と思しき戦闘機(烈風)の姿も見える。
迎撃体制を準備しているのかアイオワと呼ばれた女性が支持を飛ばす。

151: 635 :2020/11/17(火) 07:23:03 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp


「全艦、対空火器を敵に指向!大中口径主砲にはType-3(三式弾)、対空砲にはLaserVT-fuse(レーザー近接信管)を装填!
 まあその前に合衆国海軍とIJN(日本海軍)のFighterによる連合部隊の防空網突破出来るかしら?」


アイオワはニヤリと笑い、真面目な顔で元大統領の方を向いた。


「Mr.President、現在貴方がこの場でのGF(米日神英艦隊)最上位者です御命令を…。」

「私はもう大統領ではないのだがな…。」


向こう側の元大統領はアイオワという女性に苦笑を向けるが直に真剣な顔する。


「こちらの大統領から許可は貰っている。Guns a GO-GO!(やっちまえ!)だそうだ。」

「了解!」

「それからもう一つ、大統領からの艦娘全員への伝言だ。」

「……。」

「”女神コロンビア、願わくば我らの自由を尊び、我らの権利を守り給え”.」


向こう側の元大統領がこちらの大統領の伝言を伝え終えるとアイオワは笑いだした。
笑いすぎて目尻に涙を浮かべる。


「あーおかしい!この世界のPresidentも中々キザなセリフ言うじゃない!!」


ねえ皆とアイオワが言えば全員が首を縦に振り、アイオワは何かを思案する。


「んー、そうねえ。」

「Iowa!もうEnemyはそこまで来てるよ!?」


ガンビーと呼ばれていた女性が焦ったような声を上げる。
それにアイオワは苦笑した顔を向けるが直に凛とした顔をする。


「向こうが『TORA!TORA!TORA!』ならこっちかしら。Mr.Presidentに至急電!」

「『艦見ゆとのAlertに接し、Pacific Fleetはただちに出動これを撃滅せんとす。本日天気晴朗なれども波高し』。」


その言葉はツシマの…!!


「Flagを建てるならちゃんと勝利へのFlagを建てなくちゃね?」


アイオワは魅力的な笑顔でこちらにウィンクをした。

152: 635 :2020/11/17(火) 07:24:21 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp
以上になります。
転載はご自由にどうぞ。

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最終更新:2020年11月20日 10:55