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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件セカンドシーズン?その9 信任状捧呈式その1


その頃のゲート日本では、いよいよ信任状捧呈式が執り行われようとしていた。
その日の東京は、やや冷え込んではいる物の天気自体は晴天そのもの。
人々はこの歴史的一大イベントを一目見ようと、街道沿いに集まっていた。

テレビの報道番組も、生中継でその様子を放送している。


宮木「いよいよ、ゲートを挟んだ二つの日本国とティ連・彼方の世界の米国による信任状捧呈式が執り行われようとしています。現場に中継が繋がっています。長谷部さん」

長谷部「はい!こちら東京駅付近の様子です。コロナ禍の状況下の東京ですが、今回ばかりは多数の人達が街道沿いに駆けつけておりまして、この歴史的なイベントを一目見ようとですね、
大使達の登場を今か今かと待ち侘びている状況です!」

宮木「大使の皆さんは、まだ到着していないのでしょうか?」

長谷部「はい、まだ到着・・・・・あっ!来ました!ティ連のトランスポーターから、ヴェルデオ大使が降りて来ました!彼方の日本及び神崎島の大使の姿も見えます!」

長谷部「その他に、フェルフェリアさんの姿も見えました!わぁ!?スタジオの皆さん、聞こえますか?凄い大声援です!凄い熱狂的な状況です!!」


と、各局こんな感じで生中継がされており、視聴率もぐんぐん上昇していた。
一方の儀装馬車は既に丸の内口に到着しており、大使一行が馬車へエスコートされている。で、そのエスコート役だが・・・。


ヴェルデオ「では、今日は宜しくお願いシマス、しょうかくサン」

しょうかく「お任せください!ボク・・・じゃなかった私達の全力を持って、任務を全う致します!」

922: 194 :2020/11/28(土) 17:41:00 HOST:ai126192001243.75.access-internet.ne.jp
ヴェルデオの声に答えたのは、警備を担当する艦娘達の代表である「しょうかく」だ。しかし、少々上がっている雰囲気だ。
まぁ無理はない。任務の重大さと集まった沢山の人々、加えて自身にとって大先輩ともいえる神崎島の艦娘達を従えている状態なのだ。緊張するなと言っても、無理だろう。
尚服装だが、全員礼服を着用しその上から艤装を背負っている。


漣「し、しょうかくさん。ちょっと、緊張し過ぎ・・・ww」

朧「駄目だよ漣ちゃん。笑ったりしちゃ」

潮「そ、そうだよ。一世一代の晴れ舞台なんだし・・・」

暁「大丈夫よ、しょうかくさん!一人前のレディーたる私が居るんだもん!絶対成功するわよ」

響「・・・暁、調子に乗り過ぎ」

雷「そもそもレディー云々は、関係無いでしょ?」

電「・・・その自信は何処から来るのやら」

暁「な!?なによ、三人揃って!!」

曙「・・・残念だけど、三人の言う通りよ。本当に一人前のレディーならば、口では無くて行動で示しなさいよ」

暁「あ、曙まで~~~~~!?!?」

しょうかく「はいはい、喧嘩しないで。・・・・・ふふっ、いつも通りな皆を見てたら、こっちの緊張も解れて来たよ。有難う」

曙「お礼は、信任状捧呈式を無事終えてからよ。何せ、しょうかくさんが今回の護衛の肝の一つなんだから」

しょうかく「・・・そうだね。よし、それじゃあ全員馬車の四方に展開するよ」

923: 194 :2020/11/28(土) 17:41:30 HOST:ai126192001243.75.access-internet.ne.jp
翔鶴の呼び掛けに応じて、馬車の四方・決められた位置に展開する艦娘達。先頭にしょうかく・曙・朧。右側面は雷・電。左側面は潮・漣。後方は暁・響となっている。


しょうかく「大使達は・・・乗ったね。それじゃあ、行くよ皆。しょうかく航空隊、全機発艦!!」


翔鶴が叫ぶと共に、両腕に装着されている飛行甲板の複数の電磁式カタパルトから、鏃上の金属片が次々と空中に射出される。
そしてその金属片が突如炎をまとい、次の瞬間には金属片が妖精さんの操る航空機ーーーF-4C「閃風改」・F-3C「烈風改」・F-35Cへと変化したのだ。


観客A「おお!!」

観客B「凄え!!」


ゲームやアニメの世界さながらの現象に、観客達から驚きの声が上がる。
スマホやカメラから写真撮影のフラッシュが瞬き、大歓声が上がる。


フェル「フフフ、コチラも負けていませんデスヨ」


フェルがそう呟くや否や、馬車の頭上に光学迷彩と音響ステルスを解除したフリンゼ・サーミッサが姿を現し、儀装馬車の進行コース沿道にシールドを展開したのだ。
観客達も最初は驚くも、我に返ると面白がってシールドに触れだし、空気の波紋が沿道を飾る。
更にヴァルメが偽装を解除して空中に現れ、そのヴァルメからトドメとばかりに、国防陸軍第一空挺師団一個大隊のパワードスーツ兵が降下。
艦娘達が守る馬車の更に外周に展開し、守りに付く。胸部装甲版の桜の紋様と「日本国防陸軍」の文字が、太陽に照らされて輝いているように見える。
見物に来ていた観客達は、当初は唖然呆然としていたものの、それ等の感情が過ぎ去ると共に称賛を示す盛大な拍手と大歓声が響き渡った。

その一方で、怒りと共に罵り声を挙げる者もいた。
そう、共産支那と米国の工作員だ。


中工作員A(攻撃役)「糞ッ!小日本と異星人共め!!」

中工作員B(観測役)「なんだ、あのSFな産物は!?反則だぜ!!」


当初聞いていた話とはまるで違う展開に、怒りを露わにする二人。最初は美国との共同作戦という事で、簡単な任務だと思っていた。複数のチームが対物ライフルで狙撃すると聞いた時は、

「流石に大袈裟じゃね?」

とすら思っていた。

だが現実はどうだ。空中から宇宙戦艦のシールドで、馬車を観客共々完全に守る等、誰が想像がつく事だろうか?
少なくとも、自国の場合ならメンツやら何やらで採用すらされないだろう。


中工作員B「だが、どうする?このままでは、任務失敗となってしまうぞ」

924: 194 :2020/11/28(土) 17:42:00 HOST:ai126192001243.75.access-internet.ne.jp
顔を青くしながらどうするかを問う工作員B。
帰国後に受けるであろう仕打ちを想像しているのであろう。


中工作員A「いや、まだ手はある。要は騒ぎを起こせばいいのだ。ならば・・・、あそこを狙うぞ」


そう言って、この工作員は米国工作員から事前に渡されたAT-4CSを皇居に向けて構える。


中工作員B「成程!その手が有ったか!」

中工作員A「ああ、これで任務は成功。俺達は英雄だ!調子に乗っている小日本共に懲罰を下してやる!!」


勝利を確信し、安全装置を解除しながら窓から発射機を出した・・・・・次の瞬間!


ガキィィィィィィィィィン!!


中工作員A「グワァッ!?!?」

中工作員B「!?」


大きな音と共にAT-4CSが弾け飛び、中工作員Aがもんどりうって倒れたのだ。
突然の出来事に驚く中工作員B。だが、我に返る前に第三者の声が響いた。


神州丸「そこまでであります!!」

あきつ丸「皇居に攻撃をかけようなどと・・・、恥を知るのであります!!」


転送装置でその場に駆けつけたのは、神州丸とあきつ丸の二人。
中工作員Bは、反射的に二人に67式微声手鎗を全弾叩き込む。だが・・・。


神州丸「・・・やってくれたでありますな」

あきつ丸「乙女に向かって、いきなり銃を発砲とは・・・。男の風上にも置けないで有りますな」


全く効いていないという光景に、中工作員Bは絶句する。
断層の交換すら忘れて呆然としている中工作員Bと未だ悶絶している中工作員Aに、二人はティ連製スタン弾を容赦なく叩き込み、行動不能にして拘束した。


神州丸「こちら神州丸。支那の工作員二名を拘束したであります」

神崎『よくやった。三人共』

まるゆ『二人とも、大丈夫でしたか?』

あきつ丸「大丈夫でありますよ。まるゆ、見事な狙撃でありましたぞ」

925: 194 :2020/11/28(土) 17:42:30 HOST:ai126192001243.75.access-internet.ne.jp
そう、AT-4CSを撃とうとしたまさにその瞬間、転送装置で最適な狙撃ポイントに移動していたまるゆが、バレットM95でカウンタースナイプをしたのだ。
結果は、見事にAT-4CSに直撃して射手もろとも吹き飛ばしたのだ。この作品のまるゆさんは、出来る娘なのだ。
一方、他の地点の米国のチームはというと・・・・・ナヨ様の襲撃を受けていた。


ナヨ様「宮城を狙おうとするトハ・・・、卑劣にも程が有りマスヨ!!」


割と怒り心頭な様で、米工作員二人にゼル端子を撃ち込み行動不能にしていた。
遠距離攻撃チームが順当に制圧されていく一方で、観客に紛れ込んでいる近接チームは部下達を突入させるか否かで迷っていた。


米工作員隊長・マクソン(以下マクソン)(クソッ!遠距離攻撃チームはまだ行動を起こさないのか?もうすぐ儀装馬車が皇居に辿り着いてしまうぞ)


焦りながら最善の行動をとるべく、必死に頭を働かせるマクソン。だがその時、公安警察官の山本(ゲート世界の同位体)が彼の肩にそっと手を置く。


マクソン「うおっ!?・・・だ、誰かと思えば山本じゃないか。一体何の用だ?」ボソボソ

山本「おう、マクソン。元気そうだな。・・・何やら、お仕事なのかい?」ボソボソ

マクソン「・・・何の話だ?俺は、このイベントの見物に来たのだが?」ボソボソ

山本「とぼけなくても結構。あ、下手に動くなよ。警察の狙撃班が、お前に照準している。変な真似をすると、頭がスイカになっちまうぞ?」ボソボソ

マクソン「・・・随分大袈裟な対応だな。で、何が言いたいんだ?」ボソボソ

山本「いや、なに。この付近に明らかに観光客とは思えない米国籍の白人・黒人さん達が複数いたのでね。ちょっと拘束させてもらったが、お前さんは何か知らないかい?」ボソボソ


その一言に驚きながら、慌ててスマホで部下に連絡を取ろうとするも、誰からも応答はない。


山本「既に狙撃しようとした連中も、此方が抑えてある。こちらも余り事を荒立てなく無いからな。ここは、大人しく引いてくれんか?」

マクソン「・・・・・クソッ!!」


作戦の失敗に無念の表情で叫ぶマクソン。
中国側も失敗を悟り、作戦を中止せざるを得なかった。

その後、儀装馬車は予定通り護衛に見送られながら二重橋、正門石橋を渡って正面門に入っていった。
こうして、歴史に残る儀式が始まった。

926: 194 :2020/11/28(土) 17:43:00 HOST:ai126192001243.75.access-internet.ne.jp
以上です。儀装馬車の進行と、その裏での工作員とのやり取りの様子でした。
しょうかくさんの艤装の飛行甲板ですが、両腕に二つに分けた形で装着。電磁式カタパルトで艦載機を射出するギミックを内蔵しています。そして航空機ですが、妖精さん仕様のは一部がデフォルメされた形となっています。なので、仮に写真を元に機体形状を真似ようとしてもまともに飛行出来ない代物と化したりします。なお、飛行機への変身(?)シーンはアニメ版艦これ準拠です(あのシーンは格好良かった)
敵工作員への裏での対処ですが、神州丸とあきつ丸が突入要員、まるゆは狙撃要員と任務を分担しています。そして、最後の方で出て来たマクソンさんは拙作オリジナルです。名前の
由来は特に無かったり(ヲイ)
「第三帝国様のパクリ乙」とか言われそうな内容ですが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2020年11月30日 14:34