865: 名無しさん :2020/11/28(土) 12:05:04 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
投稿無し。確認ヨシ!!と言うことで小ネタの投下じゃ!!自分は歴史の隙間をちまちま埋めていく
ことにしましょう。

漆黒アメリカルート 小ネタ「世界情勢の断片 その3」

「レッド・バロンの帰還」

欧州大戦での勝利の余韻に浸るドイツ帝国のありふれた酒場にその男はいた。
「いらっしゃい。注文はどt…あ、あなたはどうしてこk」
「静かにしてくれ。私は別にここを騒ぎにするつもりはない」
「しょ、承知いたしました。………こちらに来られたのは一体…?」
「…………『彼』はいるか?」
「え、ええ。なんせ戦争が終わってしばらくしてからずっとここに浸りっぱなしですよ。全く、あれが本当に英雄なんですかねぇ。」
「そうか、感謝する。」

そう男は会釈すると、噂が本当であったことを確信し、その噂の中心である酒瓶を周りに散らした男の所に歩いて行った。

「すまない。少し話せないだろうか」
「…………ほう。これはこれは今を時めく『伍長様』じゃないか。急成長するあの帝国警備の社長様がこの落ちぶれた元軍人になんのようで?」
「…ならば単刀直入に言わせてもらおう。あなたをスカウトしに来た。」
「やめてくれ。今の私に君の見ている英雄はいないんだ。」
「謙遜は辞めていただこう『レッド・バロン』」
「その名で呼ぶな!!!」

テーブルで虚ろな目をしていた男は立ち上がり、『伍長』と呼んだ男の胸倉を目をぎらつかせながらつかむ。

「少しはまともな目になりましたな。」
「……スカウトだと!!俺をスカウトだと!!どの面下げてもう一度空を飛べと言うんだ!!ふざけるのもいい加減にしろ!!」
「………ふざけてるのはあなたの方だ『レッドバロン』」
「言わせておけば……!!貴様何s」
「アヤメとユリ」
「!!」
「さんざん人を殺しておいて、いざ相手が無理矢理出撃されていた少年少女だと知ると自分は被害者とばかりに軍を辞め、酒におぼれ、自分は悪くないと自問自答。戦争中は散々英雄として血に酔いながらも、今では自分は間違ってましたと子どものように駄々をこねる。」
「……めろ」
「あなたがそれまで殺した人間に家族や子どもたちがいなかったとでも?知らなかった?民間人同然だった?国を背負い国民を守る誇り高き軍人であったはずのあなたがそれを言うのか?」
「……めてくれ」
「冗談はよしてもらおう。未だに『不幸にもフランスによって無理矢理徴兵された少年少女と知らず率先して撃墜し、後から真実を知らされた可哀そうな軍人』のつもりか?」
「もうやめてくれ!!………………そんなことは自分が一番わかってるんだ……だが、今でも思い出すんだ………私が撃墜した戦闘機からこちらを見ていた少年少女のあの顔を………もうたくさんなんだ………………だからほっといて「今!」!!」
「今!!この帝国は大きな危機にさらされている!!陸軍の馬鹿どもは未だにまともな仕事をせず国内の治安は不安定、隣のフランスはもはや崩壊し国境沿いの国民が人攫いどもに襲われるのが日常茶飯事!おまけにバルカンでは連邦が作られ人食いと人攫いどもの拠点となっているのは明白だ!!」
「……だが私は、私に守る資格があるとは…」
「招待状はここに置いていく……あなたがどう思おうと、ドイツ帝国の未来ある少年少女の命を守ったことは紛れもない事実だ、宜しければもう一度ドイツの子どもたちを守るために力を貸してほしい。」

そう言うと、男……アドルフ・ヒトラーは酒場を後にした。残された男………リヒトホーフェンはしばらくうなだれていると悪態をつきながら招待状を手に取った。

866: 名無しさん :2020/11/28(土) 12:06:39 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
「お前がイスラエルだ」

オスマン帝国、パレスチナ

「貴様らそれでもユダヤ人か!!異教徒に味方する裏切り者どもが!!」
「…………悪魔と手を組んだ愚か者には言われたくない」

欧州大戦後の混乱によって金融エリートとしての地位に完全にトドメを刺され、暗躍することが不可能になり後がなくなったシオニズム過激派ユダヤ人たちが米合の時間稼ぎの意図で組織だってイスラエルを襲撃したものの、オスマン帝国の依頼によってドイツ帝国の帝国警備に所属するユダヤ人部隊によって撃退された。ユダヤ人部隊がシオニズム過激派のパレスチナ住民虐殺未遂と爆破テロ未遂を阻止したことはオスマン帝国における宗教的融和と政治改革を大きく進展させ、日本を参考にカリフを宗教的象徴とし、イスラーム文化を強制ではなく近代的解釈を行うことで立憲君主制の亜種のような政治体制を構築することが出来た。しかし、これ以後ユダヤ人の間において穏健派と過激派の争いが激化し、オスマン帝国の改革に抵抗するイスラム原理主義者たちにも米合が支援したことで改革派へのハラスメントテロ攻撃が増加してしまった。大半はユダヤ人部隊や改革派による共闘によって掃討され、更に宗教・人種的融和が進むメリットもあったが、生き残りはフランス地域とアフリカの闇に潜り込み現地匪賊や奴隷を用いた定期的なテロを行うようになる。
一方で、パレスチナにこだわらない穏健派は帝国警備か永世中立と化したエチオピアに身を寄せ傭兵として生活をしていたが、実は日英より密約として「アメリカ合衆国の一部例外を除いた切り取り自由」という約束によって、スパルタンスタイルのような古代戦士時代に回帰しており、後にアメリカ合衆国侵攻の際には「貴様らの国土をよこせ!!」と笑いながら叫びながら迫ってくる光景に一部合衆国兵を恐怖させ逃走させた戦闘の様子を見て日本が薩摩の親戚と錯覚したらしい。

867: 名無しさん :2020/11/28(土) 12:07:35 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
「フランス人形」

世紀末と化したフランス、ヌーベル・フランス地域からさらわれ、ブラジル合衆国のギアナ特別州で売られている女性たちのことを指す言葉として現地で使用された。現地では名産品のカイエンペッパーやブラジル各地のフルーツが売られている中で平然と特産品として売られており、フランス、ヌーベル・フランス地域から流れてきた軍閥崩れやゴロツキが好んで購入し、様々な用途に使用したとされる。またこの商品はある一定の数の備品との交換を可能にしていたため、フランス系マンハンターによる被害が増加し、以前フランス人の裏切りによって仏領ギアナの虐殺を経験したガイアナ・スリナム連合とアルゼンチンに居る本土から逃げ出してきたまともなフランス人たちのヘイトを極限まで高めた。

「パリ地下闘技場」

「おっと決着が決まったー!!野郎ども今回の敗者の末路はネズミの踊り食いだぜ!!」
「いーぞ殺せ殺せ!!」「テメーに賭けた金死んで詫びろや!」「早く悲鳴を聞かせろ!!」

世界最大級の違法カジノが存在する「退廃の都」となったパリでは大規模場な地下闘技場が整備され勝てば法外な報酬、負ければ惨殺というパフォーマンスに観客たちは熱狂した。ギロチンを始め、生きたままネズミの踊り食い、輪切り、火炙り、あらゆる過激な処刑が行われ、サービスとして観客が処刑を執行することもあり、自分より体格のいい男性や暇つぶしに出場させられた備品の少女を一方的に殺す快感に観客たちは暗い愉悦に酔いしれたという。
他にも、万が一チャンピオンが負けた際には革命的勝利として観客たちが元チャンピオンをリンチした後ギロチンで処刑した後に美酒を振舞われるというおぞましい制度も存在したと言う。

868: 名無しさん :2020/11/28(土) 12:09:28 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
以上です。レットバロンは帝国警備で、奇跡的に救助された少女に出会うかもしれません。
フランスは…頭フランス革命になっちゃったから。

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最終更新:2020年11月30日 15:48