839: ひゅうが :2020/12/23(水) 19:27:23 HOST:p361175-ipngn200307kouchi.kochi.ocn.ne.jp
西暦1929年10月26日
この日、ウォール街にて株価の大暴落が発生。瞬く間に影響は全世界規模にまで波及していった
世界恐慌のはじまりである
このとき日本政府直轄の投資ファンドが大相場で荒稼ぎを行ったことは有名であるが、実際のところはこの風聞は悪質なプロパガンダであったといっていいかもしれない
日本経済および中央共同連合市場は「まだ開発すべきところが多々ある」というブルーオーシャン市場であるがゆえに実体経済を無視したバブル状態に陥ってはいなかったからだ
とはいえ投資ファンドはこの市場に投下すべき資金として大量の金を調達しており、恐慌発生に慌てて資金の引き上げを実施したことは公平のために記されるべきだろう
むしろ不幸だったのはそうした利益確定日が前々からこの暴落発生日とされており、それを知っていた米国ヘッジファンドが空売りを仕掛けていたという事実だろう
ともあれ、発生した金融パニックに対して日本経済の「護送船団」は機敏に反応
今次暴落は世界経済全体の危機であるとの認識を示した一方で英国と協議の上で、「世界経済のバッテリーを温存する」として東アジア経済圏を囲い込む動きに出る

いわゆる「円経済圏」の誕生である

当時進められていた中央共同連合諸国の通貨改革予定を強引に前倒ししつつ拡大著しい日本経済との固定レートを制定することで、実質的な統一通貨に近い役割を果たさせつつ海外への金銀輸出を禁止する
要するに、日本円が相対的に安い状態へ固定されて保護ブロック下でも極めて高い競争力を維持する一方でそうして世界からかき集めた資金が中央共同連合市場や開発未了地域に投下されるという錬金術的手法であった
何よりも、両国の通貨は双方ともに「圓」なのである。1日本圓が1中央圓ということになれば通貨の流動性が高まるのは道理である
(なおこの錬金術を考え付いたのは日本側のシンクタンクに所属する経済学者荻野社であるとされる)

「まるでペテンだ」

と自由市場と神の見えざる手を愛する合衆国の企業家たちが抗議の声を上げたころには、大英帝国の至宝インドにおいても同様の手法で囲い込みが完了
しかも空文化していたはずの日英同盟の経済条項を理由に相互接続がなされ、巨大な経済ブロックが形成されていた
ここでも公平を期するために記しておけば、日英はこの経済ブロックに米国を接続することを提案。一気に国富が半減した米国経済再生の起爆剤としようと考えていた
だが、当時の自由主義者であるところのフーヴァー大統領は最後の最後で国内資本家の声を無視しきれなかった
当時の経済学的な常識を無視したようなさらなるバブル誘発策というふうに各財閥には映ったのである
そして、彼のあとを継いだルーズベルト政権においても米国は自国第一主義による再建を選択せざるを得なくなってしまう


ルーズベルト政権は、当時のルサンチマン渦巻くアメリカ市民感情とは裏腹に親日・親中央政策を展開する政権であった
経済的には統制経済的な護送船団方式を遅ればせながらも採用して公共投資による経済再生を目指した
なんのことはない
日本人が1910年以降やった手法を踏襲して19世紀インフラをリセッションしようとしたのだ
さらに個人的に親チャイナ感情を持つルーズベルト大統領は、その最大の支援者であり極東の憲兵として満州王国や北の臨時全ロシア政府ににらみをきかせている日本に対しても好意的な感情を持っていたのである
こうして行われた経済改革を、「ニューディール政策」と称する
このままいったのであれば、彼の改革はいったんの停滞はあったであろうが奏功したであろう
だが、そうはならなかった

1938年、何度目かの対ドイツ賠償順延会議において、ラインラント併合問題を追及されたフランス第3共和政下の人民戦線内閣は、ドイツの保有する賠償債権のデフォルトを宣言
ラインラント併合の正統性を追求されたことや、賠償金が一定額アメリカにも流れてしまう構造的な問題点を一挙に解消しようとする措置だったが、協同組合主義者らしく事態は最悪の展開を招く
第2次大恐慌の引き金を彼らは引いてしまったのだ

840: ひゅうが :2020/12/23(水) 19:31:38 HOST:p361175-ipngn200307kouchi.kochi.ocn.ne.jp
要約

  • ドイツが賠償金払えないからフランスはラインラントを併合
  • 稼働させている工業地帯から賠償金を強制取り立てしてフランス国内を再建
  • ゼネストに対し弾圧で対抗し、労働者の3割が内戦下ドイツへ追放
  • 連合国内での代償に内戦で取り立てられない賠償金分を債権化して急場をしのぐ
  • 世界恐慌下でアメリカもこの債権からの賠償金が必要
  • 当然、もっと苦しいフランスはアメリカへ流れる資金も欲しい
  • 債権をデフォルト。そのショックでアメリカでは2番底に到達

  • ルーズベルト「\(^o^)/オワタ」

841: ひゅうが :2020/12/23(水) 19:35:27 HOST:p361175-ipngn200307kouchi.kochi.ocn.ne.jp
つまり、「ドイツが内戦状態のために連合国が持つ巨額の賠償金の権利が宙に浮いている
そのためにドイツ唯一の稼働状態にある工業地帯ラインラントからの収入を賠償金にあてることになった
それを併合したフランスだけでなく連合国各国に分配すべく債権化がなされていたが…

フランスは併合の代償となった債権を無視。完全な自国領土として独占する挙に出た
人気第一の人民戦線内閣の仕業である」

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最終更新:2020年12月25日 19:34