522: トゥ!ヘァ! :2021/01/01(金) 13:00:58 HOST:FL1-122-133-236-126.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス 未来編 ヴォルガーラ日記 過去編



これはスパロボクロス未来編…よりも過去の話。具体的には半世紀位前のお話である。




「ふうん。それで私に味方しろと?」

「そうだ。貴公が来れば百人力。かの惰弱な指導者と議会の打倒も完全なものとなるだろう」


ここはヴォルガーラ領内のとある宙域。特に珍しいものがあるわけでもない地域である。
そんな地域に四天王と称される軍事における最高幹部が三人も集まっている。

最高位である暗黒神を除く岩洞神、幻神、風神の三人である。
そしてそれに付き従う無数の艦隊。ざっと正規軍の三個艦隊分。

それらが集まり言葉を向けているのはただ一人。この時期ただの平役職であったペペロンチーノ・スカンジヴィアノ(本名バルトロメオ)

というよりもこの時期のペペ氏はただの一般部隊長の一人。それが上司に呼び出されたと思えば最上級職である四天王のうち三人とご対面状態である。


「現元老議会を牛耳る執政官とそれに属する執政官派の議員たちに対するクーデター。それに協力しろねぇ…」

そんな平隊長ペペ氏に四天王が打ち明けたのが現政権へのクーデターである。
現政権は戦よりも受け入れた新種族への融和政策や文化的事業への支援を優先するなど、今までの政権と比べ幾分平和的であった。

それに業を煮やした過激派とも言うべき一派が計画したのが今回のクーデター。
既に首都星の包囲は完了しており、各地の有力者にも話を付けているという。

ペペ氏が呼び出しくらったのもその一環であり、かつてよりその強さで名を轟かせていた彼を味方に引き入れようという魂胆である。


「そうだ!現在の執政官は文に溺れている!ヴォルガーラ人と言えば鉄と身体と命を顧みない剣技と魔導を駆使して、強さを求めることこそ本来の姿!傘下に降った異民族への融和だ、弱者の救済だなぞ言語道断!」

そう高らかに声を上げるのがこの場を仕切る岩洞神を預かる現四天王の一人。
他の二人も声は上げないがこの場にいるということは彼の同志というわけであろう。


「既に我々の頭目である暗黒神ブロゥを受領しているアレキサンダー殿が首都星を包囲している!かの方が率いているのは100万の直衛艦隊!そして支援を約束し、戦力を派遣した各地の有力者の艦隊合わせて400万!
そしてこの場には我々が率いる500万! 他にも続々と各地の同志たちが駆けつけている!」

岩洞神の男は何かに酔っているかのように語り掛ける。しかし当のペペ氏はどこ吹く風でボケーと話を聞き流しているのだが。

「無論我々も同朋を無駄に失いたいわけではない。特に君のような腕の立つ者はだ!
そこで我々に協力してもらいたいのだ。勿論対価はある。四天王の席だ。
今暗黒神の席にいるアレキサンダー殿は遠からず執政官となられる。そこで空いた無論我々もそれに伴い新たな役職に就く。
そこで君には新たな四天王になってほしいのだ。どうだ?悪くない取引だろう」


「なるほどねぇ…因みに断った場合は?」


「死んでもらう」

間を置かずに言われた言葉。つまるところ断れはここにいる三人の四天王から一斉に攻撃されるということなのだろう。
なるほど。客観的に見れば頷くしか選択はない。ここには彼等以外にも500万の手勢がいるのだ。

なるほど。なるほど。

「だが断る。このあたしが最も好きなことの一つは自分が優位と思い込んでる輩にNoを突き付けてやることなの♡」


「そうか。残念だ」

そういった岩洞神の席を持つ男は言葉を言い終えるより先だと言わんばかりの攻撃を仕掛けてきた。
無論残りの二人も同時にだ。

ペペ氏絶体絶命のピンチである。

523: トゥ!ヘァ! :2021/01/01(金) 13:01:29 HOST:FL1-122-133-236-126.kng.mesh.ad.jp
ところ変わってこちらは首都星。
既にクーデター派の艦隊により包囲は完了。陣頭指揮を執るのは暗黒神ブロゥの席に着くアレキサンダーという名前の男。
アポカリプス時より前線で戦い続けたバリバリの叩き上げである。

そんな男が率いる艦隊が100万。支援を表明した国内の軍人や政治家、御家人などによる義勇軍400万。合わせて500万での包囲網。

要求はただ一つ。現議会の解散と執政官の解任。及びその身柄引き渡しである。
従えない場合は艦隊からの攻撃で首都星を焼き尽くすと表明している。

普通なら自らの首都星を焼くなど狂気の沙汰だが、頭のネジが百本単位で抜け落ちてると言われているヴォルガーラ人なら躊躇なくやるであろうことは想像するまでもない。

そんな要求への回答期限は半日。どう見ても相手に話し合う時間すら与えないつもりである。

そんな中で流石に首都星焼かれるのは不味いなぁっというわけで衛星軌道上の会談場所と指定されたステーションまで一人やってきた男がいる。
現執行官であるキリシュタリアという名前の人物である。

「答えは決まったようだな」

アレキサンダーが問う。まあここまで来ているのだから既に覚悟は決まったのだろうというのがわかる。

「うん。決まったよ。でも最後に一つ聞きたいんだ。どうしてこんなことを?」

現執行官である男が問う。


「決まっている。正しき形のヴォルガーラを取り戻すためだ」


「正しい形か。本当にそれは正しいのかい?僕らはようやく鉄の怪物から、元の血の通った人間に戻ろうとしているのだよ?」


「それが我慢ならんのだ。我々はその鉄の身体と武力を持って宇宙を渡り歩いてきた。この世界に来る前も、来た後も!」


二人の話は平行線である。それはもそのはず。ハト派の筆頭である現執行官キリシュタリアとタカ派筆頭であるアレキサンダー。考えが交じり合わないからこそこうなったのだ。


「既に大氏族の幾つかにも話は付けてある!四天王も全て私の考えに賛同している!更にはこの場にいる戦力だけではない。残りの四天王が率いる500万の艦隊もいる。
これが我々の声明だ。これが我々の考えだ!」

アレキサンダーは高らかに宣言する。お前ら穏健派がやってきたことなぞ認めぬと。

「今ならこの場に一人で来た覚悟を認め名誉ある切腹を認めるぞ」

そのためにこの執行官たる男はこの場に来たはずなのだ。首都星を焼かぬために。
自分なら切り捨てた。首都などまた別の星に再建すればいい。それが出来ぬからこそ、この男はこの場で死ぬのだと。

だがしかし。執行官キリシュタリアはアレキサンダーが予想していたものとは違う言葉を紡いだ。

「それは嫌だなぁ。切腹は痛そうだ」


「そうか。ならば他者の手により死ね」

言うが早いかアレキサンダーの傍に侍っていた親衛隊が抜刀して執行官に襲い掛かる。
四天王筆頭たるアレキサンダーが直々に鍛え上げた精鋭たち。
目の前の男が一瞬の後にはネギトロになる様を予想し…その未来に裏切られる。

親衛隊たちの刃は執政官に届かなかった。詳しくは執政官の表面に触れるかどうかという距離で止まっている。

アレキサンダーは驚愕し、理解した。届かないのではない。動けないのだ。
己が直々に鍛えた精鋭たちからも驚愕の気配が伝わってくる。

「さっき言った覚悟とはね…同胞をこの手にかけるという意味の覚悟なんだ」

執政官キリシュタリアはそんな状況にありながら涼しく言い放つ。
己は死にに来たのではないと。

「合わせて1000万。流石に国防に穴が開く。それが困りごとでね。あと彼等も税金を払っている市民ではあるし。何より私はあんまり血を見たくないんだ。ほら。私穏健派筆頭だし」

いつもと変わらない顔色。いつもの変わらない声色。いつもと変わらぬ雰囲気。
それでいてこれである。

瞬間男は抜刀した。四天王筆頭暗黒神の席を持つアレキサンダーが最も得意とする抜刀術。
光の速さにも匹敵するそれは確かにキリシュタリアを捉えた。
まともに斬撃を浴びた執行官は会談場所のステーションの壁を突き破り宇宙空間に放り出される。

「撃て!殺せ!」

続けてアレキサンダーが叫ぶ。外に待機していた部隊への命令だ。

ステーションの外に放り出された執行官キリシュタリアに幾つもの攻撃が集中する。
ビーム、ミサイル、飛ぶ斬撃、重力波、魔導攻撃。ありとあらゆる攻撃が執政官を襲う。

ある程度の攻撃が続いたのちに攻撃が止まる。
宙域一帯は爆炎に染まり目標を見失ったからだ。


「やったか…?」

524: トゥ!ヘァ! :2021/01/01(金) 13:02:08 HOST:FL1-122-133-236-126.kng.mesh.ad.jp
誰かがそうつぶやく。しかし、煙が晴れた後に現れたのは無傷の執政官であった。
埃一つない。会談に来たままの姿。

断空。ヴォルガーラで使われている魔導術の一つ。腕の立つ者が使えば戦艦級の主砲すら防ぐと言われるそれが執政官の周辺を覆っていた。

だが待ってほしい。確かに理論上は可能だ。しかし今攻撃された中には戦艦級以上の大戦艦級の主砲や重力波系攻撃も混ざっていた。
とても個人が展開できる魔術で防ぎきれるものではないはずである。

だが現実はそれを裏切る。どの観測情報も執政官が術を発動していると判断している。
何か補助がされているわけではない。何かから干渉があったわけでもない。
純然たる彼個人の力であった。


「攻撃再開!ステーション事でいい!!」

アレキサンダーが再び吠える。
今度はステーション付近の味方だけではない。500万の手勢全てから攻撃が殺到。
ステーション内にいたアレキサンダーとその親衛隊はテレポーテーションでその場を離脱。
艦隊のただなかへの避難した。

先ほどとは規模が違う。爆炎どころか空間が歪むレベルの攻撃。
本来ならゼントランの基幹艦隊などに叩きつけるレベルの砲撃なのだ。

そんな攻撃の中心にいる男は変わらず涼しい顔でいる。
異常だ。可笑しい。何故だ何故だ何故だ。

アレクサンダーだけではない。艦隊の兵士達とも同じ気持ちだ。
なんなのだこれは。何と戦っているのだ。

正規艦隊の攻撃に匹敵する火力なのに、それをただの個人が防いでいる。
奴の張る防壁を崩せずにいる。

そうした攻撃が続くうちに執政官は新たな動きを見せた。
掌に黒い物体を作り出したのである。それは如何なる魔導か。
その正体はすぐさま艦隊の計器により判明した。

重力渦。一般にはブラックホールと呼ばれるものに近しい代物。
計測されたエネルギー量は首都星を星系事飲み込んでもなお余りあるレベル。
それがただ個人の掌の上で完全に制御されている。

そんなものが解き放たれた。瞬間全てが吸い込まれた。
変わらず続けられる艦隊の攻撃も、会談場所となったステーションの残骸も、攻撃を続ける艦隊も、四天王筆頭が鍛え上げた親衛隊も。
全てが全て飲み込まれた。

数瞬。瞬き程度の後に残されていたのはいつもの首都星系の様子。
違いは、あれだけいた艦隊が一つ残らず消えている点。

「何を…した…」


唯一生き残った…いや、情けを掛けられた男アレキサンダーが問う。

「いや別に。吸い込んで圧縮しただけだよ」

キリシュタリアはそう話しながらも掌の中の物を見せた。ビー玉サイズほどの丸い物体。

それはついさっきまで彼に攻撃を仕掛けていた500万の艦隊である。
彼は己の掌の上に生み出した重力渦に500万隻全てを飲み込ませてビー玉サイズまで圧縮したのである。
しかも、それを首都星系に一切被害が出ないようにコントロールして。

ただコントロールしたのではない。正確に目標を定め、それだけを吸い込んだのだ。
それこそ艦隊の離脱や、防御が間に合わない速度や制度で。500万隻すべてを個別に認識して。
出なければ重力兵器が当たり前な戦場を前提としている艦隊が一隻も残らず全滅するわけがない。

神の御業。クーデター派の首魁であるアレキサンダーにはそうとしか見えなかった。
可笑しい。事前の情報では確かに強いとは言われていたが、それは想定できるレベルであったはずだ。
これはなんだ。悪夢か。想定以上という言葉すら生温い。


だが四天王筆頭であり、クーデター首魁であり、古き良きヴォルガーラを信奉する男は挫けない。
腐っても四天王筆頭に選ばれた男。敵が想定以上に強大であろうとその精神は挫けずにいた。
何より彼にはまだ頼もしい他の四天王がいる。この場の手勢は全滅したが、彼らが率いる残り500万と地方の支持者たちの戦力を集めれば、まだチャンスはある。
彼アレキサンダーはそう考えていた。

しかし現実は残酷である。

「はぁい。キリちゃん元気―?」


突然執政官キリシュタリアの背後に大規模な映像が浮かび上がる。この時代一般的になった広域通信の類だ。
キリシュタリアはそれを己の個人の魔導でスクリーンとして映し出してた。

「やあ、ペペさん。もしかしてそっちも?」

525: トゥ!ヘァ! :2021/01/01(金) 13:02:59 HOST:FL1-122-133-236-126.kng.mesh.ad.jp
「ええ。面倒だから関わりたくなかったのに…全く嫌になっちゃうわよねぇ。だからちょっとやりすぎちゃったのよね。殆ど残せなかったわ」


そういったペペ氏の背後には無惨な形となった大量の残骸。
アレキサンダーは遂に何度目かわからない戦慄を覚えた。

何故ならペペ氏の周辺には三つの首が槍に突き刺されて飾られている。
それらは岩洞神、幻神、風神の席を受け持っていた同胞たち。三人揃えば四天王筆頭たる己とすら渡りあえると太鼓判を押した盟友。

それが無惨な姿で躯を晒している。その背後の大量の残骸に関しては言うに及ばず。
彼らが率いていた500万の艦隊だろう。

つまるところ目の前のスクリーンに映っている人物は剣一本で四天王の三人とその配下である500万の艦隊を根切りにしたのだ。

強いとは思っていた。四天王には匹敵するとは思っていた。だがこれだけ強いとは想像していなかった。


「そうか。しかし四天王機も破壊してしまったのかい?」


「ちょっとテンション上がっちゃってねエ。みんなこの通り真っ二つよ」


「そっかぁ。なら新しく新造しないとなぁ。全く頭が痛いよ」


「何言ってるのよ。オリジナルなんて当の昔に破壊されて、今あるのは昔から改修を続けてきたイミテーションじゃない。それをまた新しく作り出すだけでしょ。
それにキリちゃんも見た感じ綺麗さっぱりやっちゃってるじゃない」


「わかりますか。流石ペペさんだ」


「そらこっちで残りの四天王から既に首都星に主力が展開しているとか話は聞いたしね。それがいないってことはそういうことでしょ?」


二人の会話は続く。笑い声すら聞こえるその会話はまるで日常の出来事を話し合っているかのようだ。
ただ一人残された四天王筆頭は悟る。

自分達ならできると思っていた。勝てると考えていた。完全に敵の戦力を読み違えていた。
ろくな戦力がないからと、シンパがいないからと侮っていた。

違う。違ったのだ。戦力がないのではない。シンパがいないのではない。これだけで十分。今のままで十分なのだ。

無論現執政官キリシュタリアのシンパは目の前のスクリーンに映っている男(ペペさん)だけではない。
他にも少数だが幾人かいる。彼らは今は首都星にいないことは確認済みだ。

ではどこに? 簡単なクイズだ。アレキサンダーを支持した地方の有力者たちや艦隊の下にだろう。
今目の前で映されている光景がそれら他の仲間たちの下で繰り広げられているだろうということは想像する間でもない。


「俺を…どうするつもりだ…」

流石に心の折れた四天王筆頭(クーデター首謀者)アレキサンダーは問う。何故殺さなかったと。

「あなたは罪人だ。故の法の下で裁く」


そう呆れたようにキリシュタリアは答える。
彼が目指しているのは、遠い昔、神話の時代、人々が資源がまだまだ豊富で互いに奪い殺し合わずにいた時代のヴォルガーラ人。それの復権。
既にこの世界に来て幾百年。ネクタル放射線にも資源の少なさにも怯えることがなくなったのだから、いい加減機械の獣ではなく、人に戻るべきだ。

彼が執政官就任の際にぶちまけたスピーチの内容がそれだ。
枯葉ヴォルガーラを獣から人に戻そうとしている。

ならば例えクーデターの首魁であろうと殺さずに法の下で裁きを受けさせるべきなのだ。
何とも当たり前。至極当然。

アレキサンダーは項垂れながらもその決定を受け入れた。

因みにじゃあクーデター派の艦隊や綺麗さっぱりビー玉にしたり、根切りにしたのは何故かというと単なる見せしめである。
ヴォルガーラ人は良くも悪くも単純なので、ある程度分かりやすい結果を見せてやらねばわからぬのだ。
というのは建前で実は「こっちの苦労もわからず好き勝手いってたからちょっとむしゃくしゃしちゃったんだ。てへぺろ」とのこと。

まともそうなこと言ってるがキリシュタリアもヴォルガーラの男なのである。怖い。

526: トゥ!ヘァ! :2021/01/01(金) 13:03:44 HOST:FL1-122-133-236-126.kng.mesh.ad.jp
  • 紹介


  • キリシュタリア・ハドリアヌス

現ヴォルガーラの執政官。つまりは最高責任者。
議会の信任を得て付くことの出来る最高位の職である。

アポカリプス後に頭角を現した若者。当時の混乱極まる議会を物理的に説得し周り、最後に退位を拒む当時の執政官を殴って退位させた経歴を持つ。

ヴォルガーラ人にしてはかなり穏当な人物。
そういう目をしても切り殺さないし、舐めても殴らないし、弱い人間や異種族であろうと文化的に接してくれる。

ヴォルガーラ内の穏健派、もしくは改革派と呼ばれる派閥のトップでもある。

その実態はヴォルガーラの歴史上最高の天才。身体が元気なキリ様か憧れを知った愛染隊長みたいな人。

単身で正規艦隊を打ち破れる化け物。魔導技術ばかりが目立つが、剣の腕前も一級。
それでいて人格も相当できた人なのでペペさんみたいな権力相手でもゴーウィングマイウェイ!な人達も素直に従っている。


かつては良くあるヴォルガーラ人の知識層(という名のインテリヤクザ)みたいな人だったのだが、アポカリプスの際に手を組んで戦ったとある一団(という名のロンドベルその他)の影響を受けて今の性格となった。

なお幾ら穏健と言ってもヴォルガーラ基準なので、機嫌が悪いとちょっとやりすぎてしまうのが偶に傷。
薩摩におけるお豊を更にインテリ化させて、表面上紳士的にした感じ。
今回の出来事も根切りにせずに、もっと数を残すべきだったと後から後悔している。

元ネタは名前の通りFGOのキリシュタリア・ヴォーダイム。彼にサツマン要素とブリーチの愛染隊長要素をぶち込んだ。
ハドリアヌスの名前はキリシュタリアがファンだと公言しているローマ五賢帝から。

因みに今回のクーデターが起きた理由が、彼が執政官に就任後も特に大きな派閥も私兵も持たずに永遠と言葉と殴りだけで説得していた優男に見られていたため。

舐められていたことを放置していたがため、起きたことだったが以降彼に舐めた言動や行動をする輩は誰一人いなくなったそうな。




  • ペペロンチーノ・スカジナヴィア

ヴォルガーラ日記の主人公。強いオネェキャラを求めた結果サツマンオネェ武者というよくわからん境地になってしまったお人。

元ネタはFGOのスカンジナヴィア・ペペロンチーノ。
仇名のペペさんも元ネタの通り。

違いは元ネタよりも冷酷で戦い好きで楽観的になっている点。


この時期はまだ平隊長だったが、その強さは有名であった。
キリさんとはプライベートで馬鹿話する仲。

クーデター騒動では面倒なので関わりたくなかったが、キリ様がピンチになれば助けるつもりであった。

今回は先にクーデター派から接触してきたので嫌々ながら対応したが、協力しないなら殺すという舐められた行動をされたがために根切にした。

この当時は専用にチューンされた通常躯体(いわゆる機械巨人)程度であったが、精鋭である四天王三人と一個艦隊+α相当の軍勢を一人で根切にするくらいには強かった。

この後キリ様からの要請で嫌々ながらも四天王筆頭職を受け継ぐこととなる。

527: トゥ!ヘァ! :2021/01/01(金) 13:05:01 HOST:FL1-122-133-236-126.kng.mesh.ad.jp
  • クーデター派の人達

今の軟弱な執政官の政策には飽き飽きしているから正しい姿のヴォルガーラに戻そうぜ!って人達の集まり。

過激派、懐古派、戦人派だ色々言われているタカ派の集まり。
当時の四天王筆頭であるアレキサンダーをリーダーとしてまとまっていた。

当時は一個艦隊500万隻という規定がようやく定まってきた中で1000万規模の艦艇を動かすなど規模としては結構なものがあった。

そこに現政権に反発的な地方の有力者や議員なども抱き込み総兵力は2000万を超えている。

現政権こと執行官キリシュタリア一派に関しては特に派閥も私兵も持っていなかったため、大いに舐め腐っていた。

結果は主力1000万の文字通り全滅。首魁アレキサンダーの逮捕。協力していた地方の有力者は軒並み粛清。
残っていた地方の1000万も少数のキリシュタリア一派に散々に叩き潰されて500万しか残らなかった。
残った分はそのまま空きができてしまった正規艦隊の補填として組み込んだそうな。

生きて捕らえられたクーデター派の首魁であるアレキサンダーはその後首都星で裁判となり、ヴォルガーラ内で最高刑となるヒュウガ送りとなった。
彼の身内も三等親以内は連座となり、軽くて死刑、悪くてはヒュウガ送りとなった。




  • ヒュウガ送り

ヴォルガーラにおける最高刑。基本は精神生命体なところのあるヴォルガーラ人は死刑に関してはそこまでビビらないのだが、ヒュウガと呼称される永久時空牢獄に送られることを大変恐れる。

これは一瞬が数億年にも感じられる特殊な時空加速施設のことであり、ここに送られた囚人は己の精神を時空牢獄内にて永遠と彷徨うこととなる。

無論流石のヴォルガーラ人もそんな永遠の退屈に耐えられるわけもなく、遠からず発狂し、その魂はどこにも行くこともなく、考えることを止めた存在となり果てる。




  • クーデター後

クーデター派を一掃できたのはいいけど、国防に大きな穴が相手しまったゾ。

だから精鋭でその穴を塞ぐンゴ。その第一波がペペさんの四天王筆頭就任。
事実戦力が減ったことを見た周辺のゼントラン艦隊や宇宙生物が攻めてきたりしたのだが、その悉くをペペさんが切り伏せたり、偶にキリ様が前線にやってきて隕石(太陽レベルの質量)をぶつけたりして事なきを得た。

528: トゥ!ヘァ! :2021/01/01(金) 13:05:39 HOST:FL1-122-133-236-126.kng.mesh.ad.jp
投下終了。

年末からボチボチ書いてたやつです。

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最終更新:2021年01月04日 12:14