854: 635 :2021/01/03(日) 23:41:12 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

銀河連合日本×神崎島 ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようです 鬼の嗤う島



対馬のある集落の稲荷神を祀った小さな神社。
その境内の池に太極の印を付けた服を着た男たちが死体を投げ捨てていく。



打ち捨てられた父に成るはずだったモノが我が子の手を取る筈だった手は二度とその手を握ることはなく。

打ち捨てられた少年だったモノが夢の舞台を駆ける筈の両足は二度と大地を踏み締めることはなく。

打ち捨てられた妻となる筈だったモノが恋人と好んで聞いていた歌手の歌をその耳が聞くとことはなく。

打ち捨てられ童だったモノが母を映していた瞳は二度と光を宿すことはない。


次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も
次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も
次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も
次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も
次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も次の日も


人だったモノが打ち捨てられていく。


それらの魂は水に堕ち、水に侵され、水に朽ち、水に溶け、
水底の永劫の闇に消えて逝く。


募っていく無念。
果たされてない想い。


そして……。

855: 635 :2021/01/03(日) 23:43:40 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

また打ち捨てられたもの、今度は幼い少女だ。
その幼子は辛うじて息がまだあった。

その時偶然にもこの地を穢した者が生み出した穢れた太陽が生まれた。
水面に流れ込む膨大な無念、呪詛、達観、諦め、
そして穢と死、それまで澱んでいたものと合わせてそれらは溢れ出した。


悲劇にも幼子は時代が時代ならば巫女として大成してしまう程の才を持ち合わせていた。
それら全ての想いと穢れと死、溢れ出したものを受け止められる程に。

幼子の命の火が水底の永劫の闇に消え逝くその間際、それらを受け止めた幼子は願った、願ってしまった。
神の鎮まるこの場所で。




「誰か…誰か…、アイツらに報いを…おとうさんをおかあさんをおじいちゃんをおばあちゃんをおねえちゃんをおにいちゃんを殺したアイツらに…!!」




故に幼子(巫女)の願いに応えるものが降りる、穢と死に染まる幼子の身体に。
幼子(巫女)は願う無念、呪詛、達観、諦めへの報復を、
水底の闇に消え逝く者達は望む無念、呪詛、達観、諦めからの解放を、
故に幼子の身体は荒ぶるものへと反転する。
報いるために。

幼子の身体が変化する。
黒髪は白く染まり、頭には狐の耳と鬼の角が生え、その肌は死者の色と化す。
その身に夜海に黒く濡れた巫女服を纏い、
背には無限軌道を備え要塞の砲を背負う化け物が取り憑く。
そして側には対馬の滑走路を模した化け物が控える。
幼子だった存在が目を開きその瞳は魔性の金に染まる。


鬼が嗤った。

856: 635 :2021/01/03(日) 23:45:52 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞ。
自分で書いてなんですががポンコツキャラとは程遠いエグい誕生の仕方である…

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最終更新:2021年01月04日 15:40