746: ひゅうが :2021/01/10(日) 19:33:21 HOST:p279123-ipngn200204kouchi.kochi.ocn.ne.jp
RNAF(大英帝国海軍航空隊・三菱)「ゼフィランサス」艦上戦闘機
全長:9.24メートル
全幅:11.5メートル
全高:3.6メートル
自重:2.15トン
全備重量:3.55トン
発動機:ハ33(金星61型)空冷複列星型14気筒 1基(公称1350馬力 離翔1560馬力)
武装:エ式改2号20ミリ機関砲×2 ブ式(ブローニングM2)12.7ミリ機関砲×2
最高速度:580キロメートル(高度6500メートル)
航続距離:正規1790キロメートル(増加燃料タンクあり) 大容量燃料タンク(英国製大容量ペーパータンク)使用時2800キロメートル
【解説】――三菱飛行機が開発した艦上戦闘機を英国に貸与/ライセンス生産したもの
いわゆる20勇士(20Knights)ことアルビオン級(ABC級)航空母艦とともに英国にわたった機体である
英国海軍は伝統的に艦上戦闘機として空軍と同じく液冷エンジンを採用していた
しかし、艦上において可燃性のエチレングリコール水溶液を扱うことについては不安点が多くしかも空軍と海軍航空隊が統合されていた頃の名残で同一の機体を使用している点も不満が多かった
そのために英国海軍は空冷エンジンを使用した新型艦上戦闘機を開発していたのだが、スリーブバルブ式エンジンという特殊な機構を採用してしまったがために開発は難航しており、このままではアメリカ海軍よりも大幅に航続距離の短いシーファイアを使い続けなければならない状況に陥っていた
1940年、日英同盟に基づき訪日した技術調査団はG17型航空母艦の大量発注とともに、暫定的な艦上機として日本海軍機を大量購入すべしとの答申をまとめたのはそういうわけだった
ほとんど対岸の火事を眺める感覚だった日本政府は驚喜し、当時最新鋭の艦上戦闘機や艦上攻撃機を含む1000機あまりを売却する交渉にサイン
最終的に、英国国内で組み立てる条件でもって英国仕様の艦上戦闘機を売却することにしたのであった
英国海軍が目をつけたのは、当時最新鋭だった零式艦上戦闘機だった
当時としては重戦闘機の部類に入る本機は、当初から大型発動機である金星(ハ33)を搭載。速度も300ノット(約時速550キロ)を突破しているうえに弾道特性が比較的よい20ミリ機関砲を世界で初めて採用した傑作機であった
英国海軍から来たテストパイロットの意見によりさらなる馬力増大と引き換えに機体構造を見直し工数を半減させた改良型(通称零戦改)が採用されることとなったのは1940年8月
機体の愛称は、追浜基地において海軍のテストパイロットが見せた「木の葉落とし」という超絶技巧を視察団のルイス・マウントバッテン大佐が「まるで花びらのようだ」と形容したことや花言葉の「期待」「西からの風」から「ゼフィランサス」と決定された
予定では1942年末には本機や同時に採用された艦上攻撃機・艦上爆撃機の初期ロットと空母が3波にわけて英国へ向かうことになるはずであった
だが、ケベック事変が発生するとともに英国政府は自国内での組み立て計画を放棄し緊急生産を依頼
米国の素早い進駐と、準備不足の中で発生した第1次ニューファンドランド沖海戦に英国グランドフリートが惨敗してしまったことからついに全機日本国内での組み立てとなってしまった
と同時に英国は「エクソダス作戦」により発注済みの空母を廻航しつつ、上述の第1次ニューファンドランド沖海戦において失われた熟練の水兵や士官たちの補充訓練を行うことを決定
同時に、英本土から日本本土へと極秘裏に海軍わりあての新米パイロット多数を輸送し、日本近海における艦隊航空訓練を行った
これには日本海軍が全面協力し、のべ1800名が日本海や東シナ海において10週間の猛訓練を施されてから本機を受領した
1943年2月、「エクソダス作戦」はついに決行。
1か月をかけて行われた廻航は成功裏に終わり、複数回の実戦を経験したことから「ゼフィランサス」は英国民の歓呼をもって迎えられることになったのである
その後、本機は初期のABCフリート(アルビオン級で構成された機動部隊)の主力戦闘機として活躍
同時に、英本土において続いていた航空決戦バトルオブブリテンにおいてその長大な航続距離を利用してフランス本土にまで踏み込んでの制空戦を行い得たことからさらに大量生産が行われた
結果として生産機数は予定を大幅に上回る2858機
後期型はその堅牢化された機体を利用して英国製2000馬力級発動機を搭載し、制空戦闘機としてだけでなく戦闘爆撃機としても使用された
特に運動性が軽快であり、パイロットたちからは「スピットよりゼフィランサスをよこせ!」と半分冗談交じりに言われることが多かったという
戦後は、高等練習機として使用される傍らで改良型超々ジュラルミン製の後期型が各地のアクロバットチームで活躍したことを知っている者も多いことだろう
現在は、動態保存機6機が英国に在籍し、往年の名機として各地の航空祭で人々を楽しませている
747: ひゅうが :2021/01/10(日) 19:33:54 HOST:p279123-ipngn200204kouchi.kochi.ocn.ne.jp
修正投稿しました
755: ひゅうが :2021/01/10(日) 20:17:47 HOST:p279123-ipngn200204kouchi.kochi.ocn.ne.jp
で、言い訳するとこいつは
「マトモなエンジンオイルその他と工学精度が与えられたゼロ戦64型」です
機体の素性がいいうえに工数削減がなされている、いわゆる「爆戦」なので、史実ムスタングに搭載されたペーパータンクを装備可能と踏みました
金星特有の燃費の悪さは主として工学精度に起因すると判断しまして、まともな精度で組んだらこれくらい伸びればいいなーという感じに
ただし航続距離は史実+全速発揮30分におさえております
なんでこの機体かって?
油圧カタパルトで打ち出すんで機体構造強化の余地があるゼロ戦がこいつだけでしたので
で、英軍としてはいいことづくめです
航続距離は一挙に最新のスピットファイアの二倍近くになり、さらに20ミリ機銃とマ弾搭載12.7ミリ機銃が控えています
さらに運動性は元のゼロよりは劣るものの、スピットファイアなみに軽快
おまけに液冷エンジンじゃない!という
第1時ニューファンドランド沖海戦で見事にアウトレンジされてしまった英軍にとっては干天の慈雨に等しいものです
…それまで艦上機用に開発中だったシーファイアまでバトルオブブリテンに投入されてますし
最終更新:2021年01月14日 22:48