441: 635 :2021/01/31(日) 00:30:08 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその二十一改



砲艦アルテミスによる報復攻撃とソウルが夜海に堕ちてすぐに北朝鮮は突如として「兄は愚かなことをした弟を止める義務がある」とし38度線を超え韓国へと侵攻を開始した。
それには理由があった。

ソウルは異界となったが潜伏していた北朝鮮のスパイ全員が北朝鮮へと脱出することに成功していた。
これは個人の実力や運によるものではなく全員が口を揃えて「見逃された」と話す。誰が見逃したとは決して話さなかったが。
そして全員がソウルで起きた出来事、人が人で無くなる瞬間を目撃していた。
全員が口を揃えて人としてあのような終わり方は絶対に容認出来ない銃殺や絞殺される方がマシだと言う。

また韓国政府内部のスパイの情報より対馬で使われた核が日本人を使った蠱毒という正気を疑うような物であり、
それが原因で日本の太母により今回の事件が引き起こされたのではないかと推測された。
しかもその事件が起きたのは北朝鮮の目と鼻の先、ソウルである。

北の元帥を始め北朝鮮首脳部の顔は青くなった。
大陸の古来からの常識から考えれば北朝鮮含め朝鮮民族全員が南の責任の連帯人として冥府に堕とされ族滅の憂き目に合うのは明白であったからだ。
故に北朝鮮は決意した民族の兄として韓国に引導を渡し、核弾頭を日本に引き渡すことで伊邪那美尊に助命を乞おうと。
北朝鮮は生き残ることに関しては人一倍敏感であった。

そこからの北朝鮮の動きは早かった。
電撃的に38度線を超えるとアルテミスにより軍事基地の大半は無力化されていたこともあり無人の野を行くかのごとく大邸を目指す。
そこに呪詛核弾頭が集められていることはスパイからの情報により分かっていたからだ。
中には生き残り頑強に抵抗する韓国軍もいたが損害すらも無視し進んでいく。
彼らは戦死する以上に人として死ねなくなる方が余程恐ろしかった。


「全軍進め!!化け物と成り果てるくらいならば人として共和国の…否、人類の礎となって死ね!」


かくして彼らは大邸へ突入し市街戦を展開し、韓国大統領を捕縛、核弾頭を確保に成功した。
ここに大韓民国という国は敗戦を迎えた。



北朝鮮は韓国を下し核を確保すると次の行動に出た。


「何とぞ、何とぞ、日本の太母伊耶那美にこれ以上冥府を広げること無きよう申し上げて頂きたい!」


ロシアを通じ駐ウラジオストク総領事と面会した北朝鮮外相は会うやいなや見事なまでの土下座を行っていた。
民族の弟が太母へ行った行為へのケジメとして外相自らその場で腹を詰めた上でだ。
そしてその傍らには件の核が存在した。
他のものもウラジオストク内のロシア軍基地に移送され保管されているという。

だが日本に引き渡すとされたものはそれだけでなく




塩漬けにされたそれはかつて韓国大統領と呼ばれたもの。
外相は懇願する自分の生命も持っていて良い、これ以上冥府を広げるのを止めて欲しいと。
総領事は引き攣りながらも首も含めて核を受け入れ、その姿を見て安堵したのか外相は気絶し病院へ運ばれた。

そして北朝鮮の朝鮮民族としてのケジメと外相の詰腹が功を奏したのか核と首が日本側へ引き渡されると夜海ノ海がそれ以上広がることはなくなった。
しかし出現した夜海ノ海はそのまま存在し続け、嘆きの姫は未だに荒ぶり続けていた。

442: 635 :2021/01/31(日) 00:30:41 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

『ァァァァァ"ァ"ァ"ァ"アアアアア"ア"ア"ア"aaaaAAAA!!?』


獣の如きされど悲しみに満ちた咆哮が対馬に響き渡る。
対馬近海に展開した艦娘達は純粋な音のみではないその聲を聞いた。
深海棲艦達はこの場にいない。
艦娘より太母に近い存在である彼女達は下手をすれば引き込まれてしまう。


「うっ!?くうっ!?」

「加賀さん!?」

「くっ!!これはっ!?」

「熊野どうしたの!?」


加賀、熊野、鳥海、羽黒ら何人かの艦娘が頭を抱え蹲る。


「赤城さん…大丈夫、です。熊野、貴方達も聞こえたわね?」

「聞こえましたわ…。悲しみ、囚われた魂達の…聲…。」

「私も聞きました…。子を守れなかった産土神、稲荷に縁の者の絶望…。」

「私もです…あれはあの子の、素体となった子の悲鳴…。」


その姿を見て長門は独り言を言う。


「太母の力がこれ程とは…人の手の呪詛だけで陸奥の加護を突破するだけのことはあるということか…。」



そして蹲っていた一人、愛宕は呟く。


「ん…ふぅ、…もしかして、彼女の意思は…ない…?」

「大丈夫?愛宕?」

「ええ高雄、大丈夫よ……。」

「もしかして何か感じた?」

「うん、ちょっとね…。」


心配げに声を掛ける高雄に愛宕は答えた。
それを見ていた武蔵は声を掛ける。


「愛宕、何か感じることがあれば言ってほしい。唯でさえお前は太母が垂迹とされる愛宕権現と関係が深い。」

「んー、もしかしてになりますけど…。」

「構わない。」


愛宕は言う今回出現した姫級深海棲艦、これ以上の変質を止めるため彼の方の言霊により対馬要塞に因み対州要塞姫と名付け括られたそれに太母の意思は介在していないのではないかと。


「どういうことだ?」

「感じないんですよね、ここまで近づいても太母の存在を。朧げな気配しかありません。
存在していれば既に千曳の巌は完全に開き大量の黄泉軍、荒ぶる深海棲艦が押し寄せているでしょうし。」

「つまり?」

「対州要塞姫に感じる太母の気配は恐らくは骸に残っていた残滓、または太母は既に手を引いたか。
あの姫は形代と化しているけど恐らくはガワだけかと…。」


中身は無く神格が落ちガワだけとはいえ太母の形代に違いはないと愛宕は纏めた。
最悪の事態は避けられたという愛宕の予想、武蔵を始め艦娘達は安堵の溜息を吐く。
しかしガワだけであの状況を生み出す、その事実は太母がどれ程規格外な存在なのかを示していた。


「どちらにしても私達は対馬の彼女の元へ辿り着き。彼女を鎮めねばなりません…。」

443: 635 :2021/01/31(日) 00:31:11 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

今作戦の要である大和は言う。

今回の作戦はこうだ。
神崎島の神祀院、日本の宮内省に僅かに残っていた本当の意味で天日嗣に使える者達、伊勢に鎮まる神宮守る神職達の協力。
そしてやんごとなき方の力添えにより作り上げた神鏡の写し。
神宮の名と加護を持ち鏡を託された戦艦伊勢、神宮を清める聖流の名を冠する軽巡五十鈴の力を以て、
この国土そのものの御霊、日本大国魂大神の形代にして天照る神よりデザインされ親和性の高い大和に皇祖を降ろす。
それを以て対馬が日ノ本の大地であることを示し祓い清める。

なんとも無茶苦茶な作戦であるがこれ程のことをしなければならない相手なのだ。
航宙艦であるアルテミスの事象可変シールド、しかも加護の乗ったそれすら貫く化け物だ。
トーラル由来のものも含めた艦娘に搭載可能な既存の兵器だけで抑えられる存在ではないではない。
成すならば惑星環境破壊兵器である超重力砲やディルフィルドゲート砲を使用する必要がある。

しかもアルテミスを狙撃し防御シールドを貫通した事実から空挺や航宙艦での突入は不可能。
海域も夜海ノ海になりつつある以上直線での突入も不可能。
深海大戦の如く妖精の羅針盤、卦を以て進むべき方向を示すそれを用いて進む他ない。


「苦しい戦いになりそうですね…。」


大和は暗雲が覆う対馬を見ながら呟いた。





「「「………。」」」


安全保障会議の会議室を重苦しい雰囲気が包む。
全てを艦娘に任せる他ない、事態は既に人の手で負えなくなったのだ。


「もうすぐ時間デスネ…。」

「そうだな…。」


時計を見ながらぼんやりと声を発するフェルと心あらずという感じで返答する柏木、
柏木は知っているあの存在らが人智の及ばぬモノであるということを。
二藤部と三島はこの場にはいない、事態を関係国と協議するためテレビ会議中だ。
現在この場のトップは柏木であった。

バタンと大きな音と共に会議室の扉が開き白木が駆け込んできた。
全力で走ってきたのか息は荒く、汗が大量に流れている。


「白木!?どうしたんだ!?」

「ケラーどうしたんデス!?」

「いいか!?二人共落ち着いて聞いてくれ!!」


柏木はお前こそ落ち着けと言いたくなるのを飲み込んだ。
その白木の焦りようが尋常ではない。


「作戦は失敗し対州要塞姫は健在。艦娘に大破艦多数、八咫鏡のレプリカも破壊された。」

「現在九段の英霊達の加護を受けた戦艦長門が対州要塞姫を結界で抑え込んでる…だが保って48時間程度、
それが俺らに残された時間だ。そして…。」


「旗艦戦艦大和は大破するも撤退中に出現した大量の深海棲艦に対し友軍の殿を務め生死不明、
深海化したヴァズラーや旭龍の大群から波状攻撃を受けてるのを確認したのが最後だ。」


白木は言う。


状況は最悪だ、と。

444: 635 :2021/01/31(日) 00:35:03 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞ。

韓国「オンドゥルルラギッタンディスカー!!」

北朝鮮「オレァクサムヲムッコロス!」

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最終更新:2021年02月03日 19:20