51 :第三帝国:2012/02/01(水) 22:56:30
「ユリアンの日記3」
宇宙暦78×年 12月
最近、というよりもニホンに来てから明らかに支出が増加した。
原因は調べなくても明らかだった、というよりも酒瓶があからさまに増えていたからである。
准将はああ見えてお酒に関してはそれなりのこだわりを(ささいな市民レベルに合わせて)抱いているのは知っている。
自分で稼いだお金を被保護者であるぼくが言う資格はないけど、それにしては正直買いすぎだと思う。
ジャパニーズウィスキーの『ヤマザキ』からニホンのウィスキー
シリーズが始まり、
焼酎は『セキトバ』から焼酎を網羅しだし、サケは『ハクシカ』から始まりカップ酒にも手を出していた。
「やはり買いすぎたかな。
わかった、反省するよ。すこしひかえよう」
准将に家計に占める飲酒の額を見せたら、頭を掻きながらそう言った。
でも外で飲む分も守ってくれるかな?
宇宙暦78×年 12月
准将が交流の一環としてニホンの大学に行くことが決まった。
今仕事の延長として通っている軍大学ではなく、普通の大学である。
将官クラスの人間は軍人と同時に外交官としての役割を担わされるので、
一般教養を学ぶ必要があり、なんでもさる高名な教授の推薦と上司の命令で行くことになったそうだ。
「タダで学校にいけるなんてね」
とは、准将の反応で大変気分がよかった。
そして今日はお祝いも兼ねて夕食は外食ですませた。
ちなみに内容はせっかくニホンに来たから、というわけで本格的な場所で食べた。
感想は、普段ぼくらが食べているものとは随分と違うけど、なかなかおいしかった。
宇宙暦78×年 12月
前にアキハバラで会ったボリス・コーネフさんが遊びに来た。
大人の男が遊びに来る時は酒を飲み交わすのが礼儀だとばかりヤン准将ととことん飲んで食べた。
前にお酒の購入を控えるように言ったけど、この分だと補充と称してまた買ってしまうだろうから、後で釘をさしておく。
そう言えば、食べ物とか全てぼくが用意しているさいにコーネフさんが「いい嫁になる、男の娘的に」とよくわからないことを言っていたけど何なのだろう。
それと日記に書くべき話題としてコーネフさんの仲間が詐欺にあったらしい。
なんでも外見からして不吉な男で名はカイキと言うらしく、フェザーンの商人を騙すとは、と相当悔しがっていた。
最終更新:2012年02月02日 21:05