844: ナイ神父Mk-2 :2021/02/05(金) 22:33:39 HOST:p489163-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
憂鬱スパロボ 未来編小ネタ
鉄血のオルフェンズ編 その9
嘗ての禁忌は傀儡となって
エドモントン市街上空は現在から降下して来たMS隊によって埋まっていた。次々とバリュートを排除して降下してくるMS或いは降下ポッドに対して鉄華団を始めとした先行部隊からの
攻撃から生き残った砲台や大型のライフルを装備したMSが迎撃を行おうとするも、足の止まった敵機は地上の戦闘部隊からすれば格好の的であり足を止めた或いは上空に気を取られた
機体から優先的に狩られて行く事となる。又、降下ポッドに混じって降りて来たコムサイから投下されたヒルドルブによる長距離砲撃が開始された事によって防衛側のギャラルホルンの
戦況も徐々に悪化を始め、その隙を付いてMS隊による郊外の防衛ラインを抜けた艦隊が市街近くにてMTを含むヴァンツァー部隊の投下を開始していた。コレに対して町を郊外を仕切る
河川を挟んでギャラルホルンのMW隊も応戦を開始したが根本的に大きさに差があるタンク脚タイプのヴァンツァーが壁に成る様に並んで橋を突破、そのままの勢いでコンクリートによる
防壁とその後ろに居たMWを押しつぶして一気に火星連合の戦力が市街へと流れ込んだ。
『此方α中隊、敵MW隊の無力化を達成』
『此方レッド小隊敵の指揮所と思われる地点にてMWとエンゲージ』
「ここまでは順調か…」
カスタムMTカガリビに乗って指揮を行うオルガは議会へと通じる基幹道路を外の鉄華団に所属するMT隊と共に進みながらそう呟くその彼らの目の前にも複数のMW隊が迎撃の為に布陣して
いるが、その多くも先行したストライクワイバーンズや先頭のサーベラスⅡが排除することによって障害に成らず進むことが出来ており損害は最低限に抑えられて居る。
「お前ら良いか!俺たちの役割は議事堂を制圧して今回の戦いを終わらせる事に有る。あくまでも議事堂と中身のお偉いさんを巻き込む様な真似は絶対すんなよ!」
『わかってるって、俺達だってしっかりその辺教えられてきたんだ此処で台無しにする様な真似はしねぇよ!』
「なら良いんだよ、今回は俺達の上がりと将来が掛かってるんだこんな所でヘマ出来ねぇからな!」
『何度も言わせん…前方に敵?ってオイ!コイツは…』
通信していた前方の団員が通信を切った事でオルガがモニターを拡大すると其処には道路の一部が陥没しその下に有った下水道と思われる位置から這い出して来るギャラルホルンのMWとは
まるで違うフォルムの機体が出現していた。そして、それはオルガを含めて鉄華団が火星で見た物に酷似していた。それは…
「なっプルーマだと!?」
『400m先どんどん湧いて来やがる!横からもだ!』
『ギャラルホルンの連中なんて物を!』
「慌てるな!敵は前と横だけだ、イーゲルに乗ってる奴は前に出ろ装甲の厚い俺達で防御しながら後ろに下がるんだ!」
団員を落ち着かせるようにオルガは通信でそう伝えると機体を動かし一機に前へとでる。それに合わせる様に他のMT指揮の為に配備されていたイーゲル前進してその上半身に装備した
機関砲による弾幕を展開、接近してくるプルーマをハチの巣にしながらジリジリと後退を開始した。この地下インフラからのプルーマの奇襲は戦闘が行われている他の地区でも発生しており
戦局は新たな局面へと至って居た。それと同時にMS戦が続けられている郊外に置いてもギャラルホルン側の切り札が投入されようとしており、それを最初に感じ取ったのは前線へと切り込んで
居る三日月であった。
「なんだ?この感じ…」
『おい、三日月何やってんだ!』
直接繋がっているバルバトスの変化を感じ取った三日月は戦闘中にも関われず周辺を見回し始めた。戦闘の手は止めて居ない物の明らかに前を見て居ないそれは僚機を務めていた明宏にも
見えており思わず通信で大声を出す。しかし、それでも三日月は見回すことを辞めずその違和感が上から来るとを感じ取った。そして、上を見上げると同時に巨大な何かが飛んできた事を
確認して反射的に回避行動をとる。その一瞬の間の後先ほどまで三日月が居た地点には巨大な質量を持った何かかが着地してきて大量の土煙を舞い上げ、辺りの視界を一時的に隠した。
回避を行った三日月は落ちて来たものの正体を確認しようとするも、相手の行動の方が一歩早く落ちて来た時に発生させた土煙を晴らす様に巨大なビームをバルバトスへと向けて放つ。
再度の回避を行った三日月の前に現れたのは巨大な鳥の頭からMSが生えた様な姿をした異形の機体であった。その後ろに続く様に同じく鳥の様な姿をした機体とグレイズを大型化した様な
機体が出現した事で他のギャラルホルンのMS部隊が後退しておりコレがギャラルホルンにとっても危険な機体である事がうかがえる。
846: ナイ神父Mk-2 :2021/02/05(金) 22:36:11 HOST:p489163-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
「これ、前に火星でみたMAって奴?」
『ああ、その筈だがギャラルホルンの連中こんな物まで戦力化したのか?』
機体に関しては違和感は感じるも特に動揺の無い三日月に対して明宏は若干の焦りを持って答える。見ればMAは複数機存在して此方を威嚇する様にバルバトスを見据えておりそれに反応する
かの様にバルバトスも対MSでは動く事の無かった機能が機動し始めて居た。
『ちっ、こっちも可笑しな機能が動いてる三日月一端下がるぞ、機体の挙動が怪しのにこんなの相手に戦うのは…』
「でも、向こうが逃がさないでしょ?」
『そりゃ、そうだが…』
『それは此方に任せて貰おう』
MAとの睨み合いとなり一種の膠着状態となった状況を打ち破ったのは通信に割って入った別の声であった。上空を見ると巨大な大型に感じた敵の新型より更に巨大なMSであった、頭部形状
こそ違う物の全体像を見るとその機体も又、バルバトス同様にガンダムタイプと言える機体であり追加で降りて来た他の機体と共に三日月達を庇う様に前に降りると
MA達に対して一歩踏み出す。
『此方は連合第47機動兵器中隊だ此処は我々が受け持つ』
『すまない感謝する行ぞ三日月』
明宏のこの言葉に促される様に鉄華団のMS隊が下がった事を確認すると改めて戦闘態勢へと入ったサイコガンダムMk-2は改めて両手を前方へと突き出すとビームによる一斉射を開始する
その行動に対して先んじて察知した戦闘の改造ハシュマルは自身の脚力を使って飛び上がるが後方に居た二機のハシュマルはよけ損ねそのままビームへと巻き込まれて撃破される。
一方で飛び上がったハシュマルとその僚機として付いてきたグレイズの改良機が近接攻撃を仕掛けて来るがその一部はサイコガンダムMk-Ⅱの僚機として付いた来たグフH型によって抑え
困れサイコガンダムMk-Ⅱ迄辿り付けたのはハシュマルの改造機のみで有ったビームの発射体制のままだったサイコガンダムMk-Ⅱの懐へと素早く潜り込んだハシュマルはその脚部の爪を持って
敵機を貫こうとするもそれを許す程サイコガンダムの装甲も薄くは無くその直撃を受けて尚無傷で有った。
847: ナイ神父Mk-2 :2021/02/05(金) 22:36:44 HOST:p489163-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
「捕まえた!」
それに対して一瞬の怯み見逃さずサイコガンダムMk-Ⅱのパイロットそう叫ぶと共に機体を操作してハシュマル改の脚部をつかみ動きを封じた上で機体を思い切り殴打する。その質量を伴った
一撃はたった一度の衝撃を持って装甲と堅牢なフレームをヘシャゲさせその機体全体へと軋ませた。接触通信では機体をグレイズ側から操作していると思われる敵パイロットからの
苦悶の声も効かれるがサイコガンダムMk-Ⅱ側はそれでもハシュマルの足を放そうとはしない。自身の状況に危機感を持ったハシュマル改はその状況を打破しようと更にサイコガンダムMk-Ⅱへと
残った脚で蹴りを加えるも機体出力装甲ともに上回るサイコガンダムMk-Ⅱの拘束を振り切る事は出来ず握られた足の爪も徐々にその手に寄って握りつぶされ始めて居た。
その状況で更に拳を振り上げる敵に対してハシュマル改は抵抗を行おうとているブレードを使って振り上げた拳を拘束するもそれを力任せに引き千切りその手にハシュマル改のテイルを
巻き付けたままハシュマルの胴体を殴り付け、威力を持って鳥の如き姿をしていたハシュマル改はその両翼を砕かれ足も爪ももぎ取られた状態で地面に叩き付けられる。
両翼と右足、更には左足の爪をも失った状態で尚もハシュマル改は頭部に付いたグレイズの上半身と残る左足でもってグレイズ胴体の下に付いた砲口を展開すると至近距離でサイコガンダムへと
ビームの照射を開始する。その攻撃は不自然な耐性ながらも照射され続けるがそれを受けて尚サイコガンダムの装甲が削れる事は無くやがて照射が終わりビームが徐々に細くなっていく様を
見ながら腕部のビームソードを展開したサイコガンダムMk-Ⅱは介錯を行う様に頭部に接続されていたグレイズを蒸発させる。そこまで行い漸く完全に機能を停止したハシュマルを見て
パイロットはコックピットの中でため息を吐いた。
「これは、阿頼耶識適応機か…?全く無人機を此処迄有人で動かすとは…」
そう呟いて周辺を見れば僚機も既にグレイズの改造機を片付けており周辺からも戦闘終結を告げる通信が入り始め、ギャラルホルン側からの降伏を受諾したことをクインマンサに搭乗した
クーデリアが広域通信を使用して高らかに宣言これに寄ってエドモントン攻略戦は終了となり抵抗が無くなった市街地に対して連合軍も次々に歩兵や人員の投入を開始本格的な占領行動が開始
されていく。その陰で今回の防衛の総責任者と成って居たイズナリオは静かに姿を消し、更には後退中に不調のバルバトス含む鉄華団と交戦して重体と成ったイオク・クジャンも又
彼を信奉する部方によって救助されて何処かへと姿を消していた。そして、それが後に地球圏を揺るがす大きな事件に繋がることは鉄華団、連合も未だ知る由も無かった。
848: ナイ神父Mk-2 :2021/02/05(金) 22:38:00 HOST:p489163-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
短いですが以上です。取り敢えずこれで鉄血第一期に置ける戦いは終了ですかね?
主人公組とかの行動に関しては弥次郎氏が動かしているのでこっちは大まかな動きをば…
最終更新:2023年10月10日 22:52