759: 加賀 :2021/02/11(木) 22:12:13 HOST:softbank126159197201.bbtec.net
「堀越さんの九六式が早くに採用されましたね」
「堀越さん達の血と涙のおかげだよ。技術力の向上も上げるよう発破はかけてある」
「予科練とかの航空兵の募集も増強させましたからね」
「戦闘機無用論は死んだしな」
「一時的かもしれませんが……警戒はする必要はあります」
「これで弾みが付けば良いがな……」
1933年7月、七試艦上戦闘機として開発された試作機(史実九六式艦上戦闘機)は初飛行が行われていたが海軍が予想していた以上の高性能を発揮、海軍を喜ばせた。
「単葉機でありながら複葉機並の空戦性能を持つ」
飛行したパイロット達から絶賛の声が止むことなく響き、海軍は翌年の1934年に九四式艦上戦闘機として採用される事になる。またこの戦闘機は元よりパイロット拡充のために予科練での募集人数が大幅に増える事になる。(乙種5期生の採用が220名から650名に変更する等々)
翌年の1934年1月、8日に京都駅で跨線橋転倒事故が史実に発生するがその事を覚えていた近藤らは予め新兵が着隊する日をずらしたりする事で事故を防止する事に成功。女優原静枝も犠牲者になる事はなくその後も女優を続ける事になる。
1月26日、ドイツとポーランドによる不可侵条約が締結される。3月1日には満州国にて帝政が実施され、執政溥儀が皇帝となる。
そして5月30日、
夢幻会を途中からではあるが支援していた東郷平八郎が死去した。
「トーゴー、今までご苦労だった。あの世でネルソンがいれば私は今暫く現世にいると伝えてくれ」
「……しかと承りました」
死去する数分前、見舞いに訪れたネルソンは東郷にそう語りかけ東郷も笑みを浮かべての死去であった。
「閣下のためにも私は君達に協力する。何でも言ってくれ」
「ありがとうございます殿下」
宮様は予めて夢幻会に支援する事を伝え、杉山達は頭を下げるのである。その一方で夢幻会も技術力の向上に務めていた。何と言っても八木・宇田アンテナであろう。
1933年には八木・宇田アンテナを陸海軍とも導入及び研究に移行する事に成功。その後の研究で某空襲の影響で開戦時までには13号対空電探が巡洋艦以上の艦艇に搭載されるのである。
その一方で牧野や福田達は『一号艦』こと『大和』型戦艦の図面を完成させた。
「これが……」
「『一号艦』か……」
図面を見る宮様や古賀、近藤達の目は思わず点になる程だった。
「これも全て東郷閣下と宮様のおかげであります」
ニヤリと笑う造船技師達に宮様達も思わずニヤリと笑ってしまう。
以下が『大和』型の諸元である。
760: 加賀 :2021/02/11(木) 22:13:27 HOST:softbank126159197201.bbtec.net
『大和』型戦艦
排水量 102000トン
全長 328m
全幅 45m
機関 ロ号艦本式×12
主機 艦本式タービン×4(16万馬力)
速力 28.7ノット
武装 52口径46サンチ三連装砲×3
60口径15.5サンチ三連装砲×2
97式45口径12.7サンチ両用砲×16
25ミリ三連装機銃×10
25ミリ単装機銃×120
99式12サンチ28連装噴進砲×4
カタパルト×2
水上機 瑞雲×3 零観×3
同型
『大和』『武蔵』『信濃』
「……これはほぼ某不沈戦艦ではないか?」
「はい。そうなります」
「だがあの戦艦は51サンチだろう?」
「戦中に改造します。ちなみにイタリアを真似ます」
「……待て、待て待て待て!? もしかして主砲を……」
「その通り」
近藤の言葉に牧野はニヤリと笑う。
「戦中に主砲をボーリングしてこれを45口径51サンチ砲とさせます」
「何と……」
「そのための排水量が10万トンですから……」
「それと装甲に関してはクラスA装甲です。これはネルソンさんの協力もありました」
「ハッハッハ。余の装甲では無いがIowa達から聞いていたのを思い出してな」
「え、ネルソン。それは良いのか?」
「構わん。戦艦の艦娘として本懐を優先する」
橋本の言葉にニヤリと笑うネルソンである。
「また、砲弾に関しても大重量徹甲弾の予定で現在開発中です」
「九一式も良いのではあるけどなぁ……」
「また、ボーリングに関しては先行して技術を培うため『比叡』と『霧島』の主砲に行う予定です」
「『金剛』型の主砲を……?」
「予定では38.1サンチです。元々は新規開発した50口径35.6サンチがあるのでそいつを……ですな」
「ガダルカナル島でまた派手に殴り合いでもするんかな……」
「ワシントンとサウスダコタでの殴り愛じゃないですか?」
「マイクチェックをしておかないと……」
「ちなみに他の戦艦には?」
「『比叡』『霧島』で予算が降りなければ『伊勢』型の可能性があります。それも無理なら作成した砲身のみのボーリングで技術錬成になりますねぇ」
(一号艦との予算も有りますけど……やれます?)
(糞な政治家から搾りまくってやるしかないな)
(それ、ネタにされませんかねぇ……)
そう話す宮様達であった。
「ちなみにドックは?」
「呉と佐世保を拡張させまくり、信濃は大神です」
761: 加賀 :2021/02/11(木) 22:19:03 HOST:softbank126159197201.bbtec.net
- 九六式艦戦、九四式艦戦へ
- 東郷、靖国へ
- 牧野と愉快な技師達、大和型建造に大手
- ネルソン「余も手伝ったぞ!」(余ォォォォォォォォォ)
最終更新:2021年02月13日 11:15