149: 影真似 :2021/02/28(日) 13:20:48 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
漆黒戦後がなかなか練れないので気分転換に

フランス分割世界 小ネタ 「WWⅠ後の世界情勢断片集 その2」

「ペテン師、漁夫の利、火事場泥棒」

「ロシア内戦」。史実であれば巨大な国土を持ったソビエト連邦が成立されたのだがこの世界ではロシア分裂のきっかけとされている。それを語る前に、この世界においては二月革命を発端とするロシア革命は起こっておらず、代わりに戦時中に侵攻し、戦後の治安維持のために一時駐留した米軍について語る必要がある。アメリカにとってロシアとは滅ぼすべきイギリスと手を結ぶ敵であるが大きな利用価値としての存在を見出していた。それは国民の無知・あるいは純粋さである。
フランス革命以降、ロシアでも徹底的な共和主義・共産主義者への弾圧が行われ続けてきた結果、国民は不満を抱えつつも代替わりした皇帝に期待するしかないと帝政中心の考えしか持たなかった。
これに目をつけたアメリカは、ロシアを優先した侵攻を実行。アメリカ合衆国内で蟲毒のように煮詰められた革命主義は西ロシアを中心に米軍によって広められ、帝政中心の思考かつ敗戦によってすさんでいた西ロシア国民の心に従来の価値観を崩壊させるほどの衝撃をもたらした。
1918年11月11日にWWⅠが終結し、米軍は撤退するも同時に駐留時に治安維持という建前で本国から取り寄せた大量の武器やひそかに軍事指導を行った大量の現地革命主義同士を置き土産として残していき、その後も西ロシアにおいて爆発的感染の如き様子で新たに訓練を受けた革命主義者が増加し、秘密裏に議会などの組織を構築する有様であった。

150: 影真似 :2021/02/28(日) 13:21:48 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
そして、1920年3月に西ロシア全土で「ロシア内戦」が発生。翌月にはアメリカ・オスマン・ペルシャ・中華民国連合軍が中央アジア及びウラル・シベリア地区に侵略した。アメリカはこの時のためにウラル山脈をまたいだ西ロシアと東ロシアの心理的分断を駐留時に浸透させており(極東軍が日本に二度もいいようにしてやられることや、皇帝のひざ元にある国民が苦しんでいる一方、なぜ東ロシアの国民は戦火をほとんど被っていないのかなどを米軍や現地住民に扮した革命主義者によって広めていた)、西ロシアの国民は革命主義に汚染され切っていたことで、ウラル山脈の向こう側に「無知な愚民」という差別的印象しか抱かなかった。
ところで、なぜ中華民国がいるかと言うと、ウイグル、チベット、雲南、内蒙古、満洲を失い、アメリカによってチャイニーズ・ナチスと化していた彼らは、いずれ失った領土を取り戻し、現地を浄化してやると言う革命主義と中華思想が悪魔合体した漢民族至上主義に陥っており、そこにアメリカからの誘いがあったため、シベリアを切り取ることでまずは上下から手短な裏切り者であるモンゴルとウイグルを圧迫すると考えたためである。
結果的に、翌年1921年5月には革命組織を正式なものにすることでウラル山脈西に誕生した「ソビエト連邦」、史実クラスノヤルスク、イルクーツク(バイカル山脈西以降)、ハカス、トゥヴァ、アルタイを纏めた「中華民国伯利並省」、残りのウラル・シベリア地区をオスマン・ペルシャが分割することとなった。

151: 影真似 :2021/02/28(日) 13:22:49 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
また、アメリカ・オスマン・ペルシャは中央アジアを制圧後し、ペルシャがパキスタンを分捕った後、その勢いのままインドに義勇軍を派遣し現地革命主義勢力を支援したところと、日西蘭義勇軍の支援を受けた現地反革命主義勢力とかち合うことになった。(後の「インド危機」。)これによってロシアへの出兵よりインドへの対応が最優先とされたため中華民国は火事場泥棒に成功。
その後日西蘭側が優勢であったものの1923年に関東大震災が発生した。織田政権が成立していたこの世界では日仏世界同様、岐阜県の安土が首都であったが、商業の大阪と並んで金融の役割を果たしていた東京への打撃は軽いものではなく、結果的に日本の支援が激減したことや西蘭が日本への支援を始めたためやむを得ず膠着状態になり、なし崩し的に停戦することとなった。
(その後、「鉄のカーテン」演説に続く)
その後、ソビエトとオスマン、ペルシャは黒海周辺や東ウラルのロシア住民を生贄に捧げることで新たな関係を築き、三か国の関係に反対する反乱分子やアメリカ国内の反乱分子(主に元アメリカ連合国や元カナダ地域に多く発生)中華民国伯利並省で奴隷として働かせることで、四か国はアメリカの元に纏まり成長していくこととなる。また、このロシア分割シナリオを描き成功させたシオニスト集会メンバー、レフ・トロツキーはその功績をたたえられ、ソビエト、オスマン、ペルシャ方面戦略最高責任者に任命されている。

152: 影真似 :2021/02/28(日) 13:23:51 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
「タタールの再来、鉄血の覚醒」

ソビエト連邦の成立とその後のロシアの実質的な分割を見て顔面蒼白になっていた男がいる。
ニコライ二世だ。彼とその一家はロシア内戦時に夢幻会がテコ入れした諜報部門がロシア帝国の秘密警察オフラーナと接触し関係を気付いていたことでバルト帝国に亡命することが出来たが、瞬く間にロシアが引き裂かれかつての属国や格下に分割されるだけでなく、同じ国民に容赦なく弾圧するように変貌させる革命主義にとてつもない恐怖を感じた。西シベリア以降は完全にアメリカ勢力の手に落ち、東シベリアにも物量に任せてアメリカの支援を受けた中華民国と大量の棄民兵(アメリカ勢力の反乱分子や犯罪者による突撃部隊)による浸食が現在進行形で始まっていた。1921年末の時点で、クラスノヤルスク全域とイルクーツクは完全に進行を許し、ブリヤート、ザバイカリエは王手、サハは西半分を制圧される里際と言う状況であった。日本はインドをアメリカ勢力に渡らせたら不味いとインド危機への支援に比重を置いていたが、極東ロシアにおける日本軍は伊達に日露戦争で完勝したわけではなく、物量を凌駕する圧倒的な質によって若干優勢の膠着状態に持ち込んでいた。しかし、インド危機の激化やこのままでは関東大震災の対応に万全の対応が出来ないと考えた夢幻会の意向が込められた日本のある提言に「五分だけ考える時間をくれ」と言った後、その案を実行に移す許可を出した。

153: 影真似 :2021/02/28(日) 13:24:54 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
プリモルスキー地方を対価としたモンゴル連邦参戦である

この世界のモンゴルはWWⅠ後の世界混乱によって中華に対する締め付けが緩まるのを危惧した(実際に後の西蘭と世界の治安維持をしている所に、ロシア内戦からのインド危機、トドメの関東大震災への対応によって現実となった)夢幻会のテコ入れでモンゴルを中華や来る赤軍に対するカウンターとすることにした。独立後は同じく独立したものの、漢民族にほぼ完全に同化されていた反動と漢民族至上主義に対する恐怖、日本の低減によって満洲が合流し、モンゴル、内蒙古、満洲を合わせたモンゴル連邦として再編、中華民国内の少数民族や反漢民族至上主義の一部漢民族合流や日本の支援によって二年弱の間に単独で中華民国と相打ち出来るくらいには成長することが出来た。
参戦後、電撃戦と浸透作戦を曲がりなりにも取り入れたモンゴル軍はブリヤート、ザバイカリエの中華民国軍を粉砕、イルクーツクのシベリア山脈東以降から中華民国をたたき出した。
極東ロシア軍は「復活したタタールが今度は我らの味方になった」と士気高揚に繋がり、それに続くように極東ロシア軍と日本軍もサハにて一斉攻勢を開始、合流した三軍によってサハ全域を取り戻すことに成功した。また、モンゴルの横やりが寝耳に水であった中華民国はモンゴル侵攻を開始するもシベリア出兵に大多数を割いており、更にはモンゴル軍が万里の長城を逆に中華への防壁として活用したり、砂漠地帯における釣り野伏せから包囲殲滅をしたりするなど、徹底的な防御態勢を構築していたため逆に領土を奪われる有様で、やむを得ず停戦することとなった。

154: 影真似 :2021/02/28(日) 13:25:55 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
プリモルスキーを渡したのは、ニコライ二世にとってもはや日本との関係はロシアを支える生命線であり、WWⅠで日本にマガダン、チュクチを含んだベルホヤンスク山脈東以降を割譲していたことやモンゴルと日本に接していることからもはやオホーツク海におけるロシア海軍の栄光は永遠に無くなったとの判断があるとされる。(実際極寒の北極海と日本のバスタブとなったオホーツク海に面するバハロフスクしかないロシア海軍は戦艦や空母は維持できず、護衛艦も日本とその支援を受けたモンゴルに任せればいいとなっていき、発想を逆転させて凍らない海の中で維持できる潜水艦に力を注いだ)
モンゴルも海を得られたことには素直に喜び、日本や西蘭の技術指導を受けながら海軍の整備を行い、順当に成長していった。
ロシア内戦からのインド危機後においては、ロシア王国(史実サハのベルホヤンスク山脈西以降、ブリヤート、ザバイカリエ、アムール、ユダヤ自治州、バハロフスク、イルクーツクのバイカル湖東以降を領土とし、ロマノフ家を象徴とした立憲君主制国家)との関係を深め、中華民国と万里の長城を挟んだ睨み合い、ウイグルにおけるオスマン・ペルシャに賛同するイスラム教徒と反対勢力の小競り合いへのロシア王国との共同戦線、陸海空軍の強化とアジアにおいて重要な役割を任されている。

155: 影真似 :2021/02/28(日) 13:27:08 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp



―その男はグルジアに生まれ、何かと特別な思考を持つこともなく、牧師として慕われる生活を送っていた。

―だが、ロシア内戦の際、オスマン・ペルシャの進行によって両親や巡礼に来ていた子どもたち、知り合いは彼の前で無惨に殺されていった。

―悲鳴と狂騒鳴り響く中、父の形見であるピッケルで敵を撲殺しつつ、失われた人々の献身によって彼は命からがら生き延びることが出来、バルト帝国に亡命。その後ロシア王国へと渡った。

―彼はオスマン・ペルシャの使っていた武器や車両にアメリカのマークが張ってあるのを偶然にも確認し、悟った。

―「ロシアが崩壊したのも、オスマン・ペルシャが異教徒に対する懲罰と叫びながら虐殺をしていたのも、自分の両親や友人、幼い子どもたちが死んで行ったのもアメリカなのか。
全てアメリカが仕組んでいたのか………………」

―男の心はドス黒い殺意と憎悪に染まった。其れからというものの、ロシア国王において毎日のように訓練や勉学を行い、カリスマを開花させ、彼を見て驚いた日本人将校の援護射撃や大幅に減少した国土と人口から優秀な人材は積極的に上に挙げることが普通であったため、瞬く間にロシア王国の重鎮の立場に収まっていった。

―そして、(史実情報からカンニングと推測によるアドバンテージを持った夢幻会の働きによって)
日本を通じて彼からすべてを奪い去っていた男の名前と顔写真を遂に掴む。

「レフ・トロツキー………………確かに覚えたぞ。必ず貴様を直々にこの父の形見で処断してやる。必ずだ。」

男の名は「スターリン」。後に「鉄血の男」と呼ばれる復讐の鬼である。

156: 影真似 :2021/02/28(日) 13:27:39 HOST:M014013212160.v4.enabler.ne.jp
以上。
ロシア内戦どうなるんやろ→あれ、陸続き無いのに中華民国シベリア分捕ってるやん→トロツキーってユダヤ系だよな→ピコーン
って感じで思いついたまま衝動に任せて書きました。

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最終更新:2021年02月28日 21:54