646: モントゴメリー :2021/04/07(水) 23:41:28 HOST:116-64-111-22.rev.home.ne.jp
FFR社会の情景、余談 ——リシュリュー刀——
これまでも度々言及してきたが、フランス連邦共和国(以下、FFR)では「艦艇」という存在に神性を見出している。
これ自体は(日蘭)世界では一般的なことではある。しかし、FFRのそれは力の入れ様が違う。
FFRでは、小型ミサイル艇であっても退役する際は必ず「退役式」を催す。
大統領が臨席し、司祭が儀式を執り行い、国民たちの歓声に送られながらトリコロールを仰いだ黒鉄の乙女たちはオセアンの下に移籍するのだ。
さて、彼女たちの躰を構成していた資材はどうなるか?
もちろん再利用されるが、そちらに関してもFFRは独創的である。
(一番多い利用先は新しい艦船や民間船舶の原材料であるのは世界共通だからここでは置いておく)
多くは建造物の骨組みなどに活用されるが、その建造物の用途は学校や図書館などの教育関連施設、病院などの公共建築物もしくは政府関連施設に限定される。
これはいわゆる「魔除け」の効果を企図したものであり、特に前者は子供たちの未来を守護することを願うものである。
この「艦艇の構成物=魔除けの聖遺物」という思考はFFR国民普遍のものであり、多くの国民が個人的な「御守り」を所持している。
鋼材を再利用したナイフや包丁を料理人はもちろん、庶民の主婦たちも多くが所持している。
あるいはペンダントなどに加工して常に所持している者もいる。
面白い例として、大統領が信を置くとあるFFR女性将官などはスキットルにして勤務時間中も懐中に忍ばせているという。
そういった再利用品の中で最も神聖とされるのが「リシュリュー刀」である。
名前からも解るように、「美魔女化改装」で解体された旧船体を加工して作られたサーベルである。
これを所持する事はFFR国民にとって最大級の栄誉である。
所持出来る者は士官学校主席卒業者や師団長に親補された者、あるいは戦場で多大なる功績を収めた者たちである。
軍人だけでなく、国家に多大なる貢献を果たした学者や技術者などの民間人でも受領は可能だ。
また、大統領に任命された者にもFFR国軍最高司令官「代行」の権力を示すものとして与えられる。
なお、現大統領はそのリシュリュー刀を最多数所持者としても有名である。
647: モントゴメリー :2021/04/07(水) 23:41:58 HOST:116-64-111-22.rev.home.ne.jp
以上です。
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陣龍氏から突然のダイレクトアタックに対して、何らかの報復措置を実施しなければならないと思いました。
しかし、私の執筆スピードでは即時報復は不可能。また、スレ全体の空気が重くなってましたので「何でもいいから作ろう」と思い立ちましたが本作です。
今後、リシュリュー刀を始めとするFFRの「御守り」や「結界」が活躍するのはネタスレの方でしょうね。
(というか、あっちの話組み立てているときに思いついた)
……これらが活躍するシーンが書けるのが、いつになるかわかりませんが。
最終更新:2021年04月09日 19:34