896: ホワイトベアー :2021/04/12(月) 21:54:08 HOST:163-139-151-176.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日本連合ルート 小ネタ〘
第四次台湾海峡危機〙
2020年代半ば、日本連合によって間接統治される事になった日本国であるが、史実世界において日本国を取り巻く国際情勢はある意味で占領される前よりかもはるかに悪化していた。
同盟国であり、史実世界において超大国として君臨しているアメリカ合衆国はコロナによる
パンデミックと2020年大統領選挙で誕生したバイデン政権の滅茶苦茶な経済政策(日本国の財務官僚をして「クスリをキメてやがる」と言わせたシロモノ)によって経済はガタガタになっており、国内では経済の悪化により20年選挙以降ただでさえ酷かったリベラリストと保守派の衝突が各地で激増、アメリカ合衆国国内の分断がより一層悪化していた。
さらに超大国としての地位を担保していた軍事力もリベラル政策への重点的な予算投下と経済の悪化を理由とした政権及び議会による軍事予算削減とトランプ政権時の否定をもっとも重視する現政権の方針によって張り子の虎とかしているなど、控えめに言っても崩壊まであと一歩と言う状況に陥っており、中国と対決する余裕など存在しなかった。
外交的にはリベラル的な考えを別の世界に広めることを妨害する(リベラル感)日本連合を敵視する国内のリベラル達の圧力や、黒人女性副大統領や国務省を始めとした親中派の方針が合さり、日本連合を中国に変わる新たな仮想敵国と定めたバイデン政権は軍や国防総省さらにはロッキードなど国内メーカーからの猛烈な反対を押し切って在日米軍の大幅な縮小を決断。
第7艦隊第70任務部隊のおよび第3海兵隊航空団のグアムへの移転と第3海兵師団のオーストラリアへの移転、さらにソ連の同盟国である日本からも武器を取得している事を理由としたCAATSAの日本適用と自衛隊へのF-35やイージスシステム等アメリカ製兵器の輸出凍結などを次々と発表していき、バイデン政権は日本連合との協調姿勢をとっていた前トランプ政権とは打って変わって日本連合を敵視する姿勢を日に日に強めていく。
また、バイデン政権下の国務省で「こうどなじゅうなんせいをいじしつつりんきおうようにこうどうする」をモットーにするキッシンジャー閥が復権したことにより、敵の敵は味方と言う単純な考えのもと、アメリカ合衆国は日本連合と敵対していた中国に対して徐々にではあるが接近を開始してしまう。
こうしたバイデン政権の
アジアからの事実上の撤退と日本連合への敵視、中国への接近を受けた中華人民共和国では当然のことながら今こそ台湾を奪還するべしという台湾侵攻論が強硬派を中心として噴出、これに
アメリカの本気度を知りたい主流派が便乗した事からも合さり、中国は演習の名目ではあるが南海艦隊と東海艦、海軍陸戦隊の動員を開始。
また、台湾海峡の公海上を改正海警法を理由として航行中であったエバーグリーン・マリン社の貨物船への中国海警局による事実上の拿捕などが行われていった。
当然、こうした中国の挑発行為に対して台湾が対応を取らないはずもなく、台湾政府は展開可能な海巡署所属の巡視船を台湾海峡に展開させ、陸海空軍に休暇取り消しと即応待機命令をだすなどの対抗措置を実施、台湾海峡での軍事的緊張感は否応なしに高まり、後に
第四次台湾海峡危機と呼ばれるほどにまでなってしまう。
台湾海峡での急速な情勢の悪化を受けたバイデン政権であるが、周囲、特に軍および国防総省からの反対を押し切って日本から第70任務部隊や第3海兵師団、第3海兵隊航空団を移転させ、日本をCAATSA対象国とした時と打って変わって、民主党を纏めきる事ができず、事態を沈静化させる為の具体的な行動は一切行わなかった。
彼が唯一行ったことは大統領声明で中国と台湾双方に自重を求め、事態の沈静化を喚起するだけに留まるのみと言う覇権国家としてあるまじき行動のみで、事実上の静観の構えを見せる。
これを受け、
アメリカは動かないと確信した中国では台湾を軍事的に制圧する事を目論む共産党強硬派の主導のもとに本格的な人民解放軍の総動員を開始し始めた対空
本格的な中華人民共和国の侵攻を前にして、名目上はともかく事実上
アメリカから見捨てられた台湾政府はそれでも自国の国民の生命および人権を護るためにただ座して死を待つのではなく、単独で
アメリカに匹敵する国力を有した国々の連合であり、なおかつ中国よりかもはるかに価値観と倫理観を共有する日本連合と古くからの友好国であった日本に縋ることを選んだ。
897: ホワイトベアー :2021/04/12(月) 21:54:56 HOST:163-139-151-176.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
台湾から助けを求められた日本国政府は連合軍より認められた権限の範囲で中国に対する牽制の為に、国内での緊急訓練を名目として即座に西部方面隊および水陸機動団を即応体制に移行、横須賀より第1護衛隊と第5護衛隊を、呉より第4護衛隊と第1輸送隊を佐世保に移動させる。また、《いずも》と《かが》の佐世保への回航と合わせて日蘭世界より輸入した紫電Ⅱを装備する航空自衛隊第5飛行隊および第6飛行隊を春日基地まで進出させた。
さらに有事を見据えた日本政府は第6航空団の拠点である那覇空港を日本連合の強い要望により制定された国家非常事態対処法に則り第12旅団により封鎖させ、さらに第5高射群を即応体制に移行させるなど最前線となる沖縄の守備を固めていく。
その一方で台湾に対して正式な返答は行わず、あくまでも沈黙を貫いていた。その理由は実に簡単であった。日本連合における最高意思決定機関である日本連合日本統治委員会にて転生者が主流派の大陸日本と、非転生者が主流派である大陸日本間で
第四次台湾海峡危機に対して介入するか否かで意見が割れていたのだ。
非転生者が主流の日本連合加盟日本が台湾海峡危機に消極的な理由は、台湾が中国に取られるデメリットは理解できるものの、例え台湾を取られ東シナ海経由のシーレーンが中国により遮断されようともゲートが日本にある限り、日本統治に支障はなく経済的・軍事的ダメージは少ないと考えたからである。
また、非介入派からしたら日本連合の責任がおよび範囲は史実日本国の領土・領海・領空・排他的経済水域のみであり、それ以上の問題に関わって必要ない負担を負うのを嫌ったと言う面もあった。
対して史実日本と
夢幻会が主流の各大陸日本からしたら、ここで引けば中国の魔の手が沖縄県まで伸びることを確信しており、下手な妥協はより大きな負担となって返ってくる事をよく理解していた為介入に積極的であったのだ。
この両者の対立は結局埋まる事はなく、最終的にコロナ騒動の責任を取って退陣した管総理に変わって第100代内閣総理大臣として復活を遂げた安倍総理からもたらされた“台湾海峡危機への介入は自衛隊を含めた介入賛成派のみで行うが、日本連合名義で台湾支援を行い声明文を発し、軍も日本連合軍として派遣する”と言う妥協案により危機発生から3日後にようやく台湾海峡危機への介入が決定した。
この間にも台湾海峡では人民解放空軍の戦略爆撃機であるH-6Eや戦闘機であるJ-10、J-16など合わせて46機からなる大編隊が台湾の防空識別圏内に侵入、スクランブルした台湾空軍を無視し、台湾領空ギリギリまで進出するなど余談を許さない情勢が続いていた。
こうした事態の悪化を受けた神崎元帥および安倍総理は理事会の決定を待たずに佐世保などの自衛隊基地で即応待機する日本連合軍日本駐留艦隊第3艦隊および第1即応機動旅団第3混成戦闘団、自衛隊4個護衛隊、1個輸送隊、2個飛行隊、1個水陸機動団を沖縄沖に進出させ、決定が下り次第即座に台湾に向かうことができる体制を構築させていた。
そして、日本連合理事会の決定を受けた連合軍総司令官神崎博之元帥は即座に史実日本国との事前協定に基づき、日本駐留艦隊第3艦隊とともに沖縄近海まで進出していた第1護衛隊、第2護衛隊、第4護衛隊、第5護衛隊、第1輸送隊、第2水陸機動団と《いずも》、《かが》に搭載される第5飛行隊、第6飛行隊の日本連合軍へと編入を決定。
日本連合軍日本駐留第3艦隊と合流させ、同艦隊の旗艦であり日米枢軸日本の戦艦である《武蔵》を旗艦として水上打撃護衛艦《するが》、《あまぎ》、核融合炉搭載航空母艦《瑞鶴》《雲鶴》、固定翼航空機護衛艦《いずも》、《かが》を主力とする第1連合艦隊と水陸機動団および日米枢軸日本の第3混成戦闘団を中核とする第1連合旅団を編成。第1連合艦隊を台湾海峡に、第1連合旅団を合同演習の名目で台湾本土に派遣する。
それと前後して帝国ホテルにおかれている日本連合軍総司令部での記者会見において神崎博之元帥と安倍総理大臣は合同で台湾政府に対しての全面的な支援と緊張を高めた中国に対しての批難を発表、台湾海峡危機の平和的解決を願うが、台湾有事へと発展した場合は実力を持って介入する意思を全世界に示した。
898: ホワイトベアー :2021/04/12(月) 21:58:21 HOST:163-139-151-176.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
日本連合の発表と第1連合艦隊の台湾海峡への派遣を受けた中国は「日帝による内政干渉に断固反対する」、「日帝の軍国主義的野望の現れ」、「日帝侵略主義の復活」など日本に対して批難の声を上げ人民解放軍の総動員を開始、さらにロケット発射実験の名目で日本の排他的経済水域ぎりぎりの海域に弾道ミサイルを撃ち込み、軍艦を日本の排他的経済水域に侵入させるなど日本連合を相手とした過激な挑発を繰り返し実施する。
日本連合の介入の意志を受けてもなお引かない、それどころか挑発行為を繰り返す中国に対して日本連合側はさらなる軍事的圧力を加える事を決断。第1連合艦隊の台湾海峡派遣の僅か1週間後には日本連合加盟国の日蘭日本と日米蜜月日本がそれぞれの本国から緊急展開させた戦艦1隻、正規空母4隻の計5隻を中核とする部隊を第2連合艦隊として、超日本、孤立日本、漆黒日本、日ソ日本の本国から派遣された正規空母4隻を中核とする艦隊を第3連合艦隊として連合軍に編入させ、台湾近海に派遣する。これにより日本連合軍は戦艦4隻、正規空母10隻、軽空母2隻を中心とした圧倒的な海上戦力を東南支那海に展開させることになり、さらに日本本土に日本連合軍の地上戦力を集結させる事で中国を威圧する。
さらに、中国共産党にとって不幸なことに黒人女性副大統領と親中派な国務省官僚がが両手両足を縛った状態で後頭部から銃を放ち自殺したことにより、反中国派が主導権を握れたアメリカ合衆国も遅まきながらグアムより原子力空母《ロナルド・レーガン》を旗艦とした第5空母打撃群の台湾近海への派遣と台湾政府支持を決定、さらにロシアが日本連合の動員を理由として極東軍の増強を決定するにあたり、圧倒的な不利を悟った中国共産党はこれ以上の挑発行為は不利益しか招かないと判断し、演習の終了を宣言、軍の動員と台湾への挑発行為を取りやめたことで
第四次台湾海峡危機は終息に向かう。
899: ホワイトベアー :2021/04/12(月) 21:58:59 HOST:163-139-151-176.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
以上になります wikiへの転載はOKです。
最終更新:2021年04月14日 19:52