24: 弥次郎 :2021/07/07(水) 21:34:15 HOST:softbank126066071234.bbtec.net
憂鬱SRW 融合惑星 パトレイパー世界編SS「N-β細胞およびそれを用いたN-β型B.O.W.についての報告書より抜粋・要約」3
〇N-β怪獣W型
N-β細胞により誕生するB.O.W.。
人為的に生み出されるというよりは、自然環境中に存在する生物が変異した果てに誕生するイレギュラーミュータントである。
素体となったと推測されるのは、極めて単純な身体構造を持つ刺胞動物、殊更にクラゲと呼称されるグループと推測される。
元々体の構成のほとんどがゼラチンであり、海洋を漂うことで生活しているためにこの手の細胞汚染を受けやすい特徴があった。
その為、N-β細胞由来の変異体の中でも早い時期に誕生したとされている。
N-β細胞の影響により体のサイズの拡大・刺胞の大型化や消化液の噴霧による攻撃性の獲得などの一般的なN-β型B.O.W.の特性を備えている。
しかし、元が元だけに積極的な捕食行動や攻撃行動をとるというのはあまりみられておらず、元の行動様式を維持している。
精々がプランクトンだけでなく小魚などの獲物を捕獲して消化・吸収するという大型化によると思われる栄養補給の必要性が増大した程度である。
大きな変異がみられなかったのは変異する余地が大きなかったためと推測される。
実際のところ、B.O.W.とは認定されているが、その脅威度は極めて低い。
もちろんB.O.W.の中では、と但し書きはつくのであるが、攻撃性も乏しく能動的な行動も小さく排除しやすい。
その気になれば、細胞汚染などを考慮しなければ漁師でも適当に釣り上げて陸地に挙げるだけで確殺できてしまうほどである。
むしろ厄介なのはN-β細胞を保有していることであり、あるいはその個体を増やす能力に伴う拡散能力と言える。
東京湾内の浄化作業においても取りこぼしが発生しかねないため、γ世界日本に対しては厳重な注意喚起を行うことが決定している。
〇N-β怪獣E型
N-β細胞により誕生するB.O.W.。
こちらもW型同様に人為的に誕生するというよりは自然発生したイレギュラーミュータント。
母体となったのは棘皮動物、とくにヒトデやウニ、ナマコ、ウミユリなどと推測されている。
身体構造が比較的単純であることや、元の生物としての大きさが小さいこと、あるいは排出系が発達していないことが変異が早い原因と思われる。
身体的な特徴としてはその五放射相称の形状を維持してそのまま大きくなっており、内部構造もそれに準じている。
一方で、N-β細胞の影響か代謝系が極めて活発であり、栄養補給のために積極的な捕食活動を行う。
元々の生物の食べていた海藻や貝、プランクトンなどのほかに、発達した管足や毒を含む棘などを伸ばして積極的に攻撃を行うことで魚をしとめることもある。
しかし、体のサイズは大きくなったとしても1m以下であることが多く、元になる自然生物の多くが底生生物であることも相まって脅威ではない。
ただし、弱小とはいえB.O.W.の一種であることに変わりはなく、毒を有する棘やN-β細胞の汚染のリスクを考えれば脅威なことに変わりはない。
そも、この手の生物は比較的人が接触しやすい生物でもあるので、そこを通じて被害が出てしまう可能性が高いのである。
また、もっと脅威と言えるのは極めて多数に増えやすい種であることや、N-β細胞の生物濃縮をになってしまうことにある。
N-β細胞の汚染がどの程度人体に影響を及ぼしやすいかについてはまだ未知数なところが大きいが、接触を避けるのが好ましいことは確かである。
その意味では、E型の完全な駆除はそう簡単にいくものではなく、漁業関係者だけでなくレジャー関係にも注意を促し、草の根の駆除活動が必要と思われる。
25: 弥次郎 :2021/07/07(水) 21:35:02 HOST:softbank126066071234.bbtec.net
〇N-β怪獣T型
N-β細胞を一定条件化において培養することで生み出されるB.O.W.の一種。
N-β細胞由来の生物は、培養におけるニシワキトロフィンの濃度や栄養状態の変更である程度コントロールして成長させることができる。
これにより、成長条件が判明している種類ならば量産することがたやすい。
そしてこのN-β怪獣T型は、特定条件下において培養し、BETAの中でも「最も衛士を殺した」とされる戦車級の形質を強く発現している。
全長としてはオリジナルほど大きくはなく、成長度合いにもよるが軽自動車から普通自動車程度の大きさしかない。
しかし、オリジナル同様に多脚による高い踏破能力と走破性、旋回能力を備え、極めて俊敏な種と言える。
そのほかにも体に対して大きく発達した腕部、そして大きな口を備え、高い攻撃性も相まって極めて危険度の高いB.O.W.である。
戦車級ということもあり、装甲車ですら危険が付きまとい、油断すればレイバーでも集られて捕食される可能性が高い。
平地での移動速度も速いことや、その大きさに由来するタフネスを考慮するに歩兵に対してはまさに死神と言える存在であろう。
しかして、これが大量に培養できたのも、偏にコントロールがある程度しやすい、という意外な形質に由来している。
これはN-β怪獣にある程度共通して見受けられる傾向や共通項であるのだが、栄養を求めて攻撃的である一方で、栄養などさえあれば大人しいのである。
事実として、研究所や大学などで発見された個体は、培養タンクや飼育スペースに収められて栄養をおとなしく外から与えられていたのである。
つまるところ、N-β怪獣というのは生存本能が、殊更栄養を求める本能が強力であり、それが満たされるかどうかで活動が左右される、というべきか。
オリジナルとなったBETAが精密機械などを優先的に狙い、G元素に極めて敏感に反応し走性を見せるように、こちらは「栄養」に走性を見せる。
N-β怪獣をB.O.W.として運用するという観点では、この走性というのはある程度歓迎できるものではないかと推測されている。
つまり、栄養となると判断したものへ一直線に向かい攻撃を加えるという意味では、コントロールできているといえなくもない。
無論N-β怪獣を使う側がその標的とされないことが第一条件と言えるのだが、そこはあえて割愛する。
サルベージされた資料によれば、この食欲を根底とする走性によりN-β怪獣をコントロール可能ではと推測し、食欲のコントロールが研究されていたようである。
スポンサーとなっていた自衛隊や米軍関係者も、これのコントロールという面にはかなり気を使っていたようである。
ただし、これはあくまでもγ世界の常識や技術レベルにおいて考えられたものであり、連合の基準からすれば杜撰極まりないものであったことをここに記す。
この手のN-β怪獣をコントロールしたければ、ニシワキトロフィンによる誘導の方がよほど有用ではないかと考えられる。
26: 弥次郎 :2021/07/07(水) 21:36:03 HOST:softbank126066071234.bbtec.net
以上、wiki転載はご自由に。
意外な弱点というかコントロール方法のN-β怪獣。
ただし、これは戦場においては全くあてになりません。
最終更新:2023年07月09日 21:34