26: モントゴメリー :2021/07/25(日) 19:51:30 HOST:116-64-111-22.rev.home.ne.jp
フードル級鉄道輸送艦
基準排水量:1万トン
最高速度:20ノット
全長:170m
全幅:26m
固定武装:無し
フランス連邦共和国(以下、FFR)において設計・運用されている輸送船舶。
輸送「艦」の呼称より読み取れるように、管轄は海軍であり「補助艦艇」枠に分類されている。
鉄道輸送艦とされているが一般車両を載せることはほとんどなく、「560㎜ M1993カノン砲搭載列車砲」輸送専門艦となっている。
560㎜ M1993カノン砲搭載列車砲(以下、560㎜列車砲)は当初、Hexagone(六角形=FFRヨーロッパ州)に集中配備されていた。
しかし、FFRは欧州のみに非ず。アフリカ州もFFRであり、そこに住まう民もまた『全てに勝る母』リシュリューの子供たちであり兄弟なのである。
またエストシナ植民地も防衛しなければならない。
よって、560㎜列車砲を海を越えて輸送する必要が出てきた。
各地に工場を建設して現地生産・配備すれば良いのではないか、という意見も出たが却下された。
テキサスやウルグアイ、グアテマラなど同盟国への展開も考慮されたからである。
これにより、560㎜列車砲の海上輸送を主任務とした本艦が設計・建造されたのである。
船体規模は、アムステルダム条約で定められた「補助艦艇」の規定に則っている。
すなわち基準排水量1万トン、最高速度20ノットである。
車両甲板には軌条が4線確保されており、560㎜列車砲を完全編成で4つ搭載できる。
この時点でかなりのトップヘビーであるため、他国の鉄道連絡船に見られる「客船」設備はほとんど装備されていない。
そのため外観は一般の輸送船、もしくは航空母艦とよく似ている。
この点によりBCから抗議が送られ、OCUからも査察団が派遣されかけたが、FFRは本艦の建造工程を公開することで返答している。
これにより、最上甲板は航空機を運用できる強度には達していないことが周知された。
さらにFFRは「甲板の一部を取り外し可能にする」という全くのムダな機能を追加して身の潔白を主張した。
これによりOCUは納得し、BCも矛を収めた。
これにより晴れて本艦は就役し、560㎜列車砲はFFR各地に展開可能になったのである。
27: モントゴメリー :2021/07/25(日) 19:52:17 HOST:116-64-111-22.rev.home.ne.jp
ここまでが「表向き」の話である。
本艦の、フードル級の真の役目は別にある。
フードル級の役目、それは「560㎜列車砲によるリシュリューの支援」である。
560㎜列車砲を「決戦海域」まで輸送する。
そのために本艦は生み出されたのである。
560㎜列車砲は、「積荷」であるため、アムステルダム条約が制限するところの「備砲」には該当しない。
最上甲板の仕掛けもそのためだ。
甲板の取り外し位置は560㎜列車砲の弾道と一致している。
そうでなくとも、甲板は射撃時の爆風で吹き飛ぶように設計されている。
ほぼ密閉空間である車両甲板で射撃した場合、操作要員は確実に死傷するので操作は艦内から遠隔操作する。
これらに必要な機器も陸軍の野戦用装備をその都度持ち込む形式を採っているため、「積荷」である。
船体の安定性には最大限の配慮がなされているが、基準排水量1万トンの大きさでは560㎜砲4門の発射の反動を受け止めるのは困難である。
そのため射撃は艦の推進軸と平行、つまり艦首と艦尾方向にのみ限定されている。
また、使用する砲弾も全て誘導砲弾である。
誘導砲弾ならば、射撃時の艦の動揺で照準精度が低下したとしてもそれを補う事が可能であるからだ。
誘導砲弾は徹甲榴弾(重量4.28トン)を基に設計されているが、誘導装置と推進剤の分だけ重量が減少している。
そのため威力もオリジナルより低下してしまっているが、FFR技術陣は対応策を用意している。
最終誘導時にロケットモーターを全力噴射して砲弾を加速させ重量低下で失った運動エネルギーを補うのである。
理論上はこの砲弾を12発叩き込めば、敷島型/DZPⅡ級も大破させる事が可能である。
よって、「決戦」時フードル級は3隻が海域後方に布陣しリシュリューからの命令と射撃諸元を受領し次第、射撃することが計画されている。
21世紀現在、フードル級は10隻が建造され大西洋からエストシナ沖まで活動しているが、OCUやBCが真の運用目的に気づいた形跡はない。
28: モントゴメリー :2021/07/25(日) 19:53:24 HOST:116-64-111-22.rev.home.ne.jp
以上です。
ウィキ掲載は自由です。
前回の前編に引き続きまして「後編」をお送りしました。
560㎜列車砲の正体。
それは、『我らが指揮官』リシュリューの妖精?従者?である「列車砲ちゃん」だったのです!!
前編で「ロンドンへの報復用」とか色々言ったけど、真の使用目的はこっちです。
つまり前編は全てが擬態!
FFR陸・海軍によるマスキロフカ劇場!!
(『我らが指揮官』のためならば、陸・海軍の壁など障子紙より容易く打ち破られるのです)
フードル級の役目は、その列車砲ちゃんをリシュリューと戦っている敵(主に敷島型/DZPⅡ級、もしくはドゥーチェ)まで送り届けること。
このコンビはさながら海上における自走砲。
より趣のある表現をするならば「騎士」(リシュリュー)を後方から支援する「長弓兵」です。
「装備が本体」という意味では、秋津洲ポジションかも!!
なお、「フードル」という艦名はフランス海軍初(史実では世界初)の水上機母艦の名前です。
FFRがそのような偉大な名を、ただの輸送艦に付ける訳ないですよね?
最後に一言
FFRの皆さん「アムステルダム条約は遵守しております」
最終更新:2021年07月28日 20:03