830: 冷石 :2021/08/24(火) 19:09:04 HOST:p0288671-vcngn.gifu.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp

 引きこもり万歳世界線における夢幻会暴走事始め5

西暦1566年11月浜松城下本多正信邸

「何とか駿河の国内における反徳川の国人たちの掃討が終わりましたね」

「苦労しましたからね、特に2年前の高天神城城下の戦いは」

「遠江の城が掛川城を含めて結構あっさり落ちて油断しましたね、あれだけ大砲だの迫撃砲だの打ち込んだのに冬に援軍が来るまで耐え抜くとは、さすが名将岡部元信」

「上杉が一向一揆と冬将軍で足止めされてる時に武田北條が援軍にきて6万の軍勢と4万でやりあうことになるとは思わなかった」

「まさか嶋田さんが織田の援軍を断るとは思いませんでしたよ、あの瞬間は肝が冷えました」

「確かに援軍に頼ってたらこの先織田家の風下に立つことになりましたから、あの判断はありっちゃありなんですが…」

「おかげで1,5倍の敵とやりあう羽目になりましたからね…」

「まああの戦いに勝ったおかげで駿河の国人や今川の重臣たちが雪崩うってこっちについてくれたから、結果オーライなんですけどね」

 そもそも高天神城城下の戦いは、一向一揆が本多(辻)正信の説得もあり一揆側についた武士が最低限にすみ、短期間で終結したことに始まる。
一揆のさなか今川氏真が一揆軍に援軍を派遣しその派遣軍が大敗を喫して撤退したために遠江の国人たちが徳川家に付いたのだ。(※1
 そして一揆終結直後に徳川軍は遠江に侵攻を開始、国人の大半が味方に付いているうえに1563年暮れに実用化された4㎞の射程を持つ鉄製の大砲(しかも榴弾を発射できる)の威力もあり
浜松城掛川城二俣城といった、今川方の重要な城は瞬く間に陥落、遠州攻略の締めくくりとして高天神城の攻略は始まったのである。
 最初はほかの城と同じように短期間で落ちると踏んでいた徳川勢であったが、どっこいこれが落ちない。結局冬まで粘られることとなった。
岡部元信からの援軍要請に最初は援軍を渋った氏真だったが、武田信玄が甲相駿三国同盟に従い援軍を提案(※2、北條氏康も敵対勢力が駿河を押さえることを嫌い援軍を出すことを決定3国合わせて6万の軍勢で高天神城に援軍を派遣することとなった。
対する徳川勢は漕力を上げ4万の軍を用意すると高天神城城下にローマンコンクリートを使用したもはや小城と言っていい夜戦陣地を作り同盟軍を迎え撃った。
兵力で劣る徳川軍だったが秘密兵器というべきこの戦いで初めて使用する兵器があった。初期型のガトリング銃である。
こうして海道の覇権をかけた戦いは始まり、そして徳川勢の勝利に終わったのである。
しかし勝ったものの消耗の激しかった徳川軍は高天神城を落とすことをあきらめて付城を築いて三河に帰還した。
高天神城を落とすことはできなかったものの1,5倍の同盟軍を撃退した家康の名は高まった。そしてその家康の侵攻を支える力はもはや今川家には残っていなかった。
翌年の侵攻で氏真は家康に降伏妻の実家である北條家を頼って落ち延びていった。
これが高天神城の戦いである。

「いや、ガトリングガンが間に合ってよかった、榴弾が切れかかってただけにあれが無ければ負けてましたよ」

「コンクリートの壁があってよかったですよ、無かったら疲弊してることがばれて嵩にかかって攻められてた。そうなれば支え切れたかどうか」

「まあ、あの戦いのおかげで今川の屋台骨が折れて予定より早く東海道を押さえられました。ですがこれからですよ」

「北條は上杉や安房の里見、常陸の佐竹をはじめとした北関東の諸侯に押さえてもらう」

「そうなると次は武田か、厳しい戦いになるな」

「奴らの領地は山岳地帯ですからね今までのように大砲の火力で押し切る戦いは難しくなりますよ」

「戦象に大砲を曳かせるってわけにはいきませんか」

「できるだろうが平地に比べれば数をそろえるのはきつくなるだろうな」

「個人携行の大型火器の開発を急がせる必要がありますね」

「弾丸や大砲弾の生産ピッチも上げないとな、高天神城の戦いみたいに弾が少なくて節約しながら大砲を撃つなんて史実日露戦争みたいなことは、もう避けたい」

と、蛇を追ったらとらが出てきたといった感じの我らが夢幻会、彼らの明日はどっちだ。


(※1 人質時代の人脈を利用した鳥居元忠(東条英機)の力が大きかった
(※2 嫡男義信が今川と敵対していなかったため健在で、彼の説得と、今川に恩を売って領地の割譲を養成しようとしたことがこの援軍派兵のきっかけ

831: 冷石 :2021/08/24(火) 19:16:53 HOST:p0288671-vcngn.gifu.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp
ちょっと早いですが暴走事始め5アップしました。

今後ですが武田との戦いになりそうですが、領内に引き込んで敵軍主力を壊滅させその後に侵攻する史実と同じ展開になると思いますが、
脳筋の三河武士たちが高天神城の戦いで武田恐るに足らずと侵攻をせかしかねないですねこの辺りは待て次回。

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冷石でした。

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最終更新:2025年04月05日 00:00