965: トゥ!ヘァ! :2021/09/02(木) 20:26:33 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス 未来編 皇帝の右腕 (フォーリナー日記リメイク)
とある惑星。西暦を暦の基準とし、青々とした海が広がる地球の名を関した星である。
それは別の世界では青の星と呼ばれた世界。
そんな世界で一人の男性が寛いでいた。一見これといった特徴のない優男に見える。
彼はカフェでコーヒーを啜りながら、目の前にホログラムのように見えるウィンドウを出しながら、その日のニュースを見ているようだ。
「いやぁ。これ凄いですね。この星の勘では普通の科学技術が全般なのに、この地域だけ高度なエーテル技術が普及しているとは。実に興味深い。どんな歴史を辿ったんだろう?」
男はそう呟きながらも画面とスクロールし続ける。どうやらこの国の歴史を検索しているようであった。
そんな男に近づく影がある。背丈の高い男でどこかチャラそうな雰囲気をしている。どうやら優男の部下のようである。
「司令。この国の諜報機関が動き出していまーす。どうやら我々の存在に感づいたみたいっす」
「そっかぁ。じゃあ素直に撤退しよう。例の反応の場所は?」
「抜かりなく調べましたよ。どうやらミスルギ皇国という国の暁ノ御柱という高層建築物に存在しているみたいっす」
「よろしい。では引き上げようか。中々興味深いところだったけど、歓迎されていないみたいだしね」
そういいながら会計を済ませて店を後にする二人。
二人は路地裏に入ったかと思えば次の瞬間には姿を消していた。
その後、現地国家の諜報員たちは突如所在がわからなくなった二人への対応に苦労することになるのだが、それはまた別の話。
「いやぁ。現地の下見は無事達成。サンプルデータも確保できた」
先ほどまでいた国から突如別の場所に移った男はそう言いながらも姿を変える。
普通の地球人といった姿から鈍い銀色をした人型へと。
彼こそフォーリナーこと神聖白銀帝国から派遣された調査艦隊司令官メトロンである。
彼は宰相経由から言い渡された皇帝の勅命により、偶然観測できたこの星の調査であった。
本来現地調査は部下に任せてもいいのだが、文化研究が趣味なこの御仁は自ら現地に降りて調査兼フィールドワークに精を出していたのである。
「しかし本当に奇妙な地域だった。なんであそこだけピンポイントにエーテル系技術が普及しているのか。やっぱり例の反応が関わってるのかな?」
「極大の魔力反応でしたからね。何かあるのは間違いないっすよ」
そういってメトロンへ言葉を返すのは体長1mほどのデフォルメされた二足歩行のカエルである。
先ほど司令と呼んでいたチャラそうな部下の本当の姿であった。
通称副官君。色々面倒臭がりなメトロンを叱咤する現場からの叩き上げである。
「色々ちぐはぐだしね。何より僕たちの偽装を見破ったのが解せない。幾ら特異な技術をしていたとしても、あの程度の技術レベルでは見破れるわけがないのに」
「つまるところ、あそこのエーテル技術ですら表面的なものでしかなく、更に深い場所には我々の存在を看破できるだけのものを潜めているということっすよね。
これからは更に気合を入れて取り組まねばなりませんわ」
「僕は何か面倒なことになりそうで嫌だけどねえ。我々の偽装を見破るなんてそれこそ結構な技術レベルになるよ」
966: トゥ!ヘァ! :2021/09/02(木) 20:27:21 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
彼等がこの星にやってきた理由。それは先ほども語ったように宰相経由で経由で秘密裏に皇帝の勅命を受けたからである。
曰く「新しく見つかった地球さ。何か邪悪なものがいるっぽいから調査してきて。あ、根拠は俺の勘だから、このことは秘密裏にね?」とのこと。
つまるところ何かヤバそうなのいるけど、勘で感じただけで、詳しい根拠はないから正式には艦隊を動かせない。
だから便利屋扱いのメトロン艦隊が調査してきてね!ということである。
名目上は新たに発見された“地球”の文明レベル調査であるが、実際には上記の勅命が本命。
この星に存在する何やらよくわからないものを探し出せという命である。
皇帝の勘が根拠という非常に曖昧な命令であったが、現皇帝と長い付き合いのメトロンは知っている。
あれの勘は良く当たるのだと。
つまりこの任務を引き受けた時点で厄ネタ確定であるのだ。でも上司(宰相)が怖いので、引き受けざるおえなかった。悲しい。
そんなこんなで半ば嫌々現地まで来たのだが、現地で中々面白い文化体型やら古代文明やらが確認できた後は掌返してそれらの調査を開始した。人生楽しそうなやつである。
なお部下たちの方はというと艦隊の幹部には皇帝の勅命ということは明かしているので、かなり乗り気である。
「一見平和そうに見えて、一部に特異な技術が発達している世界。しかも、そこは外と隔絶されている地域。更に言えば火星や木星には古代文明の遺産があるし、何か秘密結社みたいのが幾つかあるみたいだし…
アイツ(現皇帝)の勘の通り何かあるみたいだね。いやだいやだ」
そういいながらも現地調査の際には割とノリノリでやっていたのがこの男である。
「取り合えず艦隊幹部と食客の皆様を呼んで一旦会議といこうか。今回の調査でどうやら現地にも我々に伍する技術か何かが存在していることが判明したし」
そういいながら傍らのデフォルメカエル副官へと命令を出す。この青の星の太陽系各地へと散らばっている艦隊幹部の招集。
目の前の副官ことチャラカエル。食客武人ツイフォン。
主だった面子に召集をかける。次からは本格的な介入の開始となる。
「いつもいつも面倒ばかりだけど、まぁ昔からだったからなぁ。今回もきっと大変なことになりそうだよ」
そういった黄昏がれるメトロンの姿は艦隊の人員からすればいつもの姿であった。
しかし、部下たちは知っている。そういいながら彼は皇帝から直々に断ってもいいと言われた命を一度も断ったことがないことを。
毎回ぐちぐち言いながらもきちんと任務を果たしていることを。
なんやかんや言って帝国指折りの忠臣という評価は間違いないのである。
967: トゥ!ヘァ! :2021/09/02(木) 20:28:12 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇説明
独立調査艦隊司令官。今回の主役。
皇帝の右腕と呼ばれている人物で、皇子時代から現皇帝に付き従っている古参の一人兼幼少期からの幼馴染。
性格は基本的に面倒くさがりでビビり。しかし仕事はきっちりこなし、部下の面倒見は良いなど、やれば出来る子である。
今回は幼馴染(現皇帝)の勘により、青の星へと派遣された。
今までの経験から絶対ろくでもない案件だと確信していたが、怖い上司(宰相)には逆らえず嫌々仕事を拝命した。
現地入りした後は青の星の文化に触れテンションが上がり、掌返して現地調査に勤しんでいる。
本人は自称そんなに強くないと言っているが、アポカリプス以前の辺境動乱時代から現皇帝に付き合わされているため、フォーリナー内では上から数えた方がいいくらいには強い。
現地の調査が一段落したため、次からは武力を含めた本格的な介入を計画している。
元ネタはウルトラマンシリーズのメトロン星人。
元ネタの通りちゃぶ台や地球文化が好き。
副官チャラカエル:コロニスト(二足歩行カエル)の副官。現場からの叩き上げ。
通称はチャラ軍曹。
故郷に結婚を約束した彼女がいる。元ネタは地球防衛軍
シリーズのデジボク防衛軍に登場した味方コロニスト。
真面目参謀グレイマン:メトロンの参謀を務める人物。見た目はまんまグレイ型宇宙人。元ネタはデジボク防衛軍に登場した味方のコスモノーツ。元ネタの通り特殊な部下を幾人か持つ。
食客武人ツイフォン:ツイフォン!貴族名鑑ネタで出した彗星男爵と同一人物。自称余り強くないメトロンがもしもの時のために引っ張ってきた。因みにメトロンとはちゃぶ台友達である。
フォーリナーが派遣している調査部隊。未知の惑星や別世界などを調査する際に送り込まれる。
独立とついているように一般の正規艦隊よりも独立性が高く、様々な特権が与えられている。
メトロンが率いる艦隊はその一つであり、色々と便利屋扱いされている。
スパロボVにおける西暦世界。
ガンダムseed、00、ザンボット、ダイターン、ナデシコ、マイトガイン、クロスアンジュが登場する。
次期的には00とナデシコの劇場版であり、ダイターンやザンボットは物語が終わった後。
ここにマイトガインとクロスアンジュのシナリオがクロスしている。
メトロン率いる調査艦隊は既に太平洋にて隠されている始祖連合を見つけて、実地に潜入しており様々な情報を手に入れている。
他にも火星や木星の古代文明遺跡の解析やガイゾック製兵器の残骸をサルベージしているなど割と調査が進んでいる状況である。
フォーリナーの皇帝が何か邪悪な気配がする!といったのはエンブリヲとブラックノワールのこと。
継承権を剥奪されていた皇子がなんやかんや頑張って皇帝の位を次いだ人。
改名的な人物で、フォーリナーに様々な改革をもたらした。
細かいことは気にしない好人物であるが、いざという時に容赦をしない二面性を持つ。
彼の勘はよく当たると昔馴染みの部下や友人に知られている。
968: トゥ!ヘァ! :2021/09/02(木) 20:29:01 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
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始祖連合の連中は見破れないだろうけど、エンブリヲなら多分フォーリナーの偽装も見破れるだろうなと。
とは言え奴ならその上で慢心して放置しそうですが。
最終更新:2021年09月06日 10:18