451: 194 :2021/09/09(木) 00:50:30 HOST:ai126248010200.9.tss.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件セカンドシーズン?特別番外編 ウマ娘とその関係者達が、超大陸世界にやって来たようです その17
白い天井が見える・・・・・って、あれ?
ターボ「・・・・・ここは?」
マチタン「・・・!ターb」
トリー「お姉ちゃん!!」
ターボの意識が戻ったのに気づいてマチタンが抱き着こうとしたが、一瞬早くトリーがターボに抱き着く。
その為、空振りしたマチタンは壁に顔面をぶつけ、鼻血を出しながら悶絶している。え?扱いが酷い?しゃーないねん、マチタンは鼻血枠だし←殴
ここは一体何処だろう?ついさっきまでトウカイテイオーとターフで走ってた筈なのに、気付いたら何処かに寝ていて、皆がターボの顔を覗き込んでいた。
トリー「よかった・・・お姉ちゃん。なかなか目を覚まさないから、心配で・・・」
ターボ「・・・えーと、此処は?」
南坂「医務室ですよ。レースの最後、覚えてますか?」
ターボ「えーっと・・・何かあったっけ?」
ネイチャ「アンタ、ゴールと同時に顔面からズッコケたんだよ」
ターボ「マジで!?・・・だから妙に鼻がムズムズするのか。納得」
マチタン「大変だったんだよ。お忍びで見に来てたフェルフェリア大臣が颯爽と現れて、気絶したターボに怪我が無いか診断したりとかして」
ターボ「えええ!?・・・・・って、誰それ?」
ターボのセリフに、思わずズッコケるメンバー達。
ネイチャ「・・・ティ連っていう宇宙人の皆さんの国家出身の人だよ。今は日本で大臣をしてるっていう」
ターボ「そんな凄い人が来てたんだ・・・って、レースはどうなったの?」
南坂「ゴール直前に追い風が吹いて、ターボさんはそれにあおられて前のめりに倒れながらゴールしたんです。直ぐにテイオーさんが抱えて出てきてくれましたが、肝心の結果は写真判定でした」
ターボ「どっちが勝ったの!?ターボだよね!?」
南坂「それは・・・ライブ会場が教えてくれますよ」
ターボ「ライブ?」
ネイチャ「ウイニングライブ。三人揃わないと始められないから、もう2時間位待ってるんだよ」
ターボ「嘘!?じゃあ、直ぐに行かないと!」
南坂「我々の席は、イクノさんとカナさんが確保してくれてますから。我々も行きましょう」
452: 194 :2021/09/09(木) 00:51:00 HOST:ai126248010200.9.tss.access-internet.ne.jp
医務室を後にし、通路を進むメンバー達。会場への道のりは分かりやすく目印が張ってあるので、その通りに進んでいく。スタッフ達も、ターボを見ると無線で連絡を入れ始めた。
そして、ステージ下の奈落と観客席の分岐点に到着。
南坂「我々は、こちらから観客席に向かいます。ターボさんは、この先をまっすぐに進んで下さい」
ターボ「うん、分かった!」
そう言って道を進もうとしたターボだったが、ふと立ち止まり、言わないといけない言葉を思い出して、皆を呼び止めた。
ターボ「皆、待って!!」
南坂「どうしました?ターボさん」
振り返った皆に、ターボは改めて声を掛ける。
ターボ「皆、本当に有難う!」
最後の最後まで応援してくれた皆に改めてお礼を言ってから、通路を進み始める。
ターボが勝ったのか、テイオーが勝ったのか。まぁターボが勝ったとは思うけど、テイオーも譲らないだろうから五分五分・・・いや、若干ターボが有利だったかも。
ステージ下の奈落で、既に準備を終えていたテイオー達と合流。スタッフさん達にマイクとかを付けて貰ってから昇降装置の上に立つ。
テイオー「遅いよ、ターボ師匠」
チハタン「かなり派手に転んでたから心配しましたけど、大丈夫でよかったです」
ターボ「ターボは平気。・・・って、あまり見ない顔だな」
チハタン「あっ、初めまして。チハタンバンジャイって言います。チハタンって呼んで下さい」
ターボ「そうか。ターボの事もターボって呼んでいいぞ、チハタン。よろしくな!」
チハタン「はい」
ターボ「しかしここに居るって事は、メジロパーマーやエアグルーヴを破って三位になったのか!やるじゃないか!」
チハタン「・・・お二人には、全く歯が立ちませんでしたけどね」
ターボ「それでも、十分に凄いぞ!ライブも一緒に、頑張ろうな!」
チハタン「はい!」
ターボ「それはそうと、お客さん帰ったりしてないよね?」
テイオー「さぁ、どうだろうねー。もしかしたら無観客ライブかも」
ターボ「折角の決勝で無観客!?」
チハタン「揶揄したら駄目ですよ、テイオーさん。ターボさんも、準備はいいですか?」
ターボ「うん!」
チハタン「それじゃあ・・・!」
テイオー「あ、ちょっと待って!」
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チハタンがスタッフに合図を出そうとすると何故かそれを止めるテイオー。
不思議に思っていると、テイオーはターボと向き合って真剣な表情を見せた。
テイオー「一つだけ聞いても言い?」
ターボ「何だ?」
テイオー「師匠はさ、あのレースで僕に勝てたと思う?」
何ともよくわからない質問をするテイオー。
不思議に思ったが、どちらにせよターボの答えは決まっている。
ターボ「当たり前じゃん!ターボはいつだって一番なんだから!」
ターボ「1番人気になれればもっと頑張ろうって気持ちになるし、1位でゴール出来たらとても嬉しい。だけど、それ以上にターボの事を応援してくれる人が一人でもいる限り、ターボはその人にとっての1番であり続ける!」
ターボ「もしそれで『負けたかも』って思ったら、応援してくれる人達に合わせる顔が無い。それに、トリーが教えてくれたんだ。名バとして大事な事を」
テイオー「大事な事?」
ターボ「『名バってのは、ただ強ければ良いってだけじゃない。それ以上に皆に愛され、皆に夢を見せられる事が大事』って。だからこそ、ターボが勝ってるって信じる!」
ターボ「ターボが信じる限り、皆に夢を見せる事が出来る。だから・・・絶対にターボが勝ってるって断言する!!」
胸を張り、自分の勝利を信じると断言するターボにテイオーは、
テイオー「本当に・・・ターボ師匠は凄いや」
と優しい笑顔を見せる。チハタンも、何度も頷いている。
改めて合図を送り、昇降装置が動き出した。
JURAファイナルの前身・URAファイナルズで優勝した時だけ歌う事が出来る、特別な歌。その始まりのファンファーレが鳴り響く中、ターボたちがステージの上にゆっくりと登ると、
観客達は一斉にサイリウムを振り歓声を上げた。と、テイオーがターボの手を引き
テイオー「今日の主役は君だよ、ターボ師匠!」
そう言って、立ち位置を真ん中へと変える。
サイリウムの色が一斉に変わり、見渡す限りの青一色となる。同じくレースを走ったウマ娘達も、やっと主役が到着したと笑顔を見せる。
ターボは・・・遂に頂点に立ったんだ。
皆の期待に・・・やっと応えられたんだ。
皆が抱いていた夢を・・・ターボは遂に叶えたんだ。
ファンファーレが止み、後はターボがコールするだけ。それだけで最高のライブが始まるのに、声が出ない。
ターボ「いちにっ、ついて・・・ぇ・・・ッ!」
テイオー「もう、師匠。そんなんじゃ始められないよ。支障が今日の主役なんだから、皆に笑顔を見せないと!」
ターボ「っ・・・うん・・・!」
涙で視界が滲み、声も掠れ掠れで始めようとしてテイオーに止められ、泣き止もうと服の袖で涙を拭う。
観客席からは頑張れー!と応援する声が沢山聞こえ、レース場で聞けなかったターボコールが響き渡る。
ターボが1番なんだ、1番が泣いてちゃ他の娘達だって泣きたくても泣けない。
テイオー「もう大丈夫?」
ターボ「うん・・・ッ!」
テイオー「よし、それじゃあ盛り上げていこう!」
テイオーの声に頷くターボ。
ターボ「位置についてー!」
始まりのコールと共にターボコールも少しずつ小さくなっていき、会場が静かになる。
両隣のテイオーとチハタンに目配せをした。
二人とも本当に強いウマ娘だったけど、此処では一緒に歌う仲間だ。
二人の手を握ると、二人も握り返して来た。
観客席にいる人達の顔ははっきりと見えないけれど、沢山の人達が見てくれている。
カノープスの皆やターボを応援してくれたファン達。勿論、テイオーやチハタン・他のウマ娘達を応援していた人達が。
だからその期待に応える為に、大きく大きく息を吸う。
ターボ「よーい!どん!」
最高のライブが、今始まった。
454: 194 :2021/09/09(木) 00:52:00 HOST:ai126248010200.9.tss.access-internet.ne.jp
以上です。最終的にターボ師匠が僅差で勝利しました。どれ位僅差だったかは、次回にて。
そして、最終的な着順は↓の様になりました。
1着・⑦ツインターボ
2着・⑥トウカイテイオー
3着・⑤チハタンバンジャイ
4着・⑱エアグルーヴ
5着・②メジロパーマー
6着・⑧セイウンスカイ
7着・⑯アグネスタキオン
8着・⑮ライスシャワー
9着・⑰チョクセンリーダー
10着・⑭ビワハヤヒデ
11着・⑬ギンシャリボーイ
12着・⑪ミホノブルボン
13着・⑨テイエムオペラオー
14着・⑩ナリタタイシン
15着・④ヒシアマゾン
16着・⑫キュウヨンツー
17着・①アオイベアキャット
18着・③クルトエイチ
6着以下のウマ娘達は、ターボ師匠の策で見事に沈む形に。さぞ内心、歯軋りしながら悔しがっている事でしょう。
まぁターボ師匠も、今後は今までとは比較にならない位にマークされる事になるでしょうね。とはいえ、逆に言えば余計に消耗を余儀なくされるとも言えますが。
そしてライブの曲は勿論、みんな大好き「ウマぴょい伝説」です。これは外せません。というか、公式。ターボ師匠のプレイアブル実装はよ!
勿論柏木一家や神崎提督達もライブを見ています。特に姫迦ちゃんは「沢山の人達に夢や希望を与えれる様な人になりたい」という憧れを抱かせる事に。
多分、今後の彼女の人生に少なくない影響を与えているかも。
さて次回は、テイオー視点を中心としたお話となります。お楽しみに。
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最終更新:2021年09月11日 20:12