490: 194 :2021/09/11(土) 10:50:51 HOST:ai126188218031.59.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件セカンドシーズン?特別番外編 ウマ娘とその関係者達が、超大陸世界にやって来たようです その18


少々時を戻す。
担架で運ばれていくツインターボを見送った後、テイオーは改めて掲示板を見やる。
既に三着までは確定していたが、肝心の一着と二着は中々確定しなかった。ティ連の技術もあり、より正確な写真判定も可能となっていたが、それをもってしても中々確定しない。
それ程までに差が無い状態でのゴールだったのだ。
もしかしたら、完全に同着なのか?そんな声すら上がり始めたその時、遂に着順が確定した。

Ⅰ ⑦
   >5mm
Ⅱ ⑥

一着と二着の差は、驚くなかれ僅か5㎜。ティ連の技術が無ければ、恐らく同着として処理されていたかもしれない。
それ程までの、極めて僅かの差だった。


赤坂「・・・ツインターボだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!後世に語り継がれるであろうこのレース。どちらが勝ってもおかしくなかったこのレースを制したのは、不屈の逃亡者・ツインターボでした!!!」

赤坂「人気順最下位のウマ娘の優勝は、このJURAファイナルの前身であるURAファイナルズまで遡っても皆無!史上初の快挙です!」

赤坂「あっと、ゴール直前の映像が届いております!一緒に見ていきましょう!」


その言葉と同時に、全観客席の前面にティ連製の空中モニターが複数出現。ゴール時のスーパースロー映像が映し出される。
ティ連の技術により、素人でも違いが判る様になったその映像には、倒れこみながらも僅差でゴールラインを割ったツインターボの姿が映し出されていた。


赤坂「ああ、これは!ほんの僅かですが、確かにツインターボが先にゴールしています!その差は僅か5㎜!ですがその僅かな差が、両者の明暗をはっきりと分けました!まさに神風!劇的な結末でした!!!」


観客席からとてもとても大きな歓声が上がる。当然だ。この様な劇的な決着になる等、誰も想像出来なかったのだから。
観客席に戻って掲示板を見守っていたトリーの目が目一杯見開かれ、涙が後から後から溢れ出してくる。


トリー「・・・・・・・・・ッ!!・・・・・・・・・ッ・・・・・ッ!!!」


慟哭。
トリーは声にならない声を上げて泣いた。人目を憚らず。全身全霊で。
同じ馬の魂を分け合った、もう一人の自分。誰よりも大事な姉が、約束を、ファン達の夢を、遂に叶えたのだ。
泣き続ける彼女の肩が、ポンと叩かれる。同じく涙を浮かべているカナリハヤイネンだった。


カナ「・・・やったの、トリー」

トリー「・・・・・カナぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


カナに力一杯抱き着いて、泣きじゃくるトリー。余りの力に、カナは堪らず悲鳴を上げる。


カナ「ちょ!?あだだだだだだ!!と、トリー!せめて力を緩めんかい!!」

トリー「うううぅぅぅ~~~~~(涙)」


カナに怒られても、泣き止もうとしないトリー。ただ、流石に力を入れ過ぎたのは認識したのか、ある程度力を緩める。
親友の様子に苦笑しつつ、掲示板を見やりながら、カナは呟いた。


カナ「・・・全く、大したやっちゃで。ツインターボ・・・」

491: 194 :2021/09/11(土) 10:51:21 HOST:ai126188218031.59.access-internet.ne.jp
観客の歓声は鳴りやまない。誰もが思っていた。この決勝で、あのトウカイテイオーを相手に、ツインターボが勝てる訳がない、と。
だがツインターボは、最後の最後まで走り続けた。死力を尽くして走り続け、最後は神風をも味方に付けて、このレースを制したのだ。
最後まで応援していたツインターボのファンが、ターボコールを上げ始める。彼らはかつて、トリプルターボのラストランの奇跡と、最後まで前に進み続けた彼の姿をその目に焼き付けていた。
その奇跡を思い出させる様な走りとこの結末が、彼らに力一杯のターボコールを上げさせたのだ。
ターボコールは少しずつ広がり、やがて阪神競バ場を覆いつくしていった。


赤坂「中継をご覧の皆様、聞こえてますでしょうか?観客席から、大きな大きなターボコールが響き渡っています。ツインターボ本人がここに居ないのが、本当に残念でならない程です」

赤坂「話によると、予選が始まる前にツインターボはこう言ったそうです。『トウカイテイオーに勝利して優勝する』と」

赤坂「それを聞いた観客の皆さんは、口にこそ出さなかった物の誰もがこう思った事でしょう。『テイオー相手に勝利するとか、あり得ない』『不可能だ』『無理だから諦めろ』と」

赤坂「ですが彼女は、ツインターボは最後の最後まで諦めませんでした。死力を尽くし、『諦めるという事』から最後の最後まで逃げ続けた結果、神風にも助けられ、遂に不可能の先にある夢と栄冠を手にしたのです!」

赤坂「まさに記念すべき第一回となる本大会の最後を締めくくる、大変素晴らしい戦いでした!おめでとう!ツインターボ!」

赤坂「・・・にしても、細井さん。我々はツインターボに謝らないといけませんね」

細井「ええ。私はいの一番に謝らないといけないですね」


レース前に「ツインターボの勝利は極めて難しく、勝利は殆どあり得ない」と評価した事を、改めて恥じる赤坂さんと細井女史。
彼女の起こした奇跡。それは『諦めない』という事を、最後の最後まで貫き通した結果が齎した物であった。

その一方で、勝者の陰には沢山の敗者がいる。レースという勝負事である以上、それは絶対に避けられない物であった。
僅差で敗れ去ったトウカイテイオーは、掲示板に表示された結果を呆然と眺めていた。

自分の走りは、完璧だった。ツインターボの作戦も、完璧に読み切っていた。あれ以上の走りは、少なくともすぐには思いつかない。
だが、過程がどうであろうと結果は覆る事は無い。勝負の世界は、本当に非情な物である。
目から涙が溢れそうになる。だが、テイオーは頭を振って必死に堪える。

泣いちゃ駄目だ。敗れたとはいえ、自分は二着。三着以下のウマ娘達は、自分以上に泣きたい筈。そんな彼女達の前で、涙を見せるなんて真似は出来ない。
自分は・・・トウカイテイオーなのだから。

そう思いながら、観客席にいるスピカの皆の下へと向かうテイオー。全員、悔しい思いを隠そうともせず、スペシャルウィークに至っては大泣きしていた。


テイオー「・・・ゴメンね、皆。最後の最後で、負けちゃった・・・」

スぺ「うぅ~~~~~テイオーさぁ~~~~~ん(涙)」

テイオー「スぺちゃん、そんなに泣かないで。以前やろうとしたミニライブ(※ウマ娘・アニメ第二期10話)じゃあるまいし」

スぺ「でも・・・でもぉ~~~(涙)」

テイオー「・・・ゴメンね、マックイーン。それにキタちゃんとダイヤちゃん。マックイーンの仇、結局取れなかった」

キタ「うう・・・テイオーさん・・・(涙)」

テイオー「そんなに泣かないで。僕も負けっぱなしじゃ終わらない。必ず、リベンジを果たして見せるから」

キタ「・・・・・はい(涙)」

マックイーン「・・・テイオー。敗れこそしましたが、今回の走り、本当に素晴らしかったですわ」

マックイーン「ターボさんと同じ位、絶対に勝つという思いが此方にまで伝わってきましたわ。私は、貴女のライバルである事を誇りに思いますわ」

テイオー「・・・有難う、マックイーン」

スズカ「テイオー・・・」

ウオッカ「・・・にしても、勝負服が明暗を分けるなんて。そんなのアリかよ・・・」

ダスカ「・・・風に煽られた結果、僅かに前に押し出されたのが、こんな結果になるなんて・・・」

ゴルシ「・・・流石のゴルシちゃんも、この結果は予想出来なかったな」

沖野「・・・最後の最後で、運に見放されちまうとは・・・」

492: 194 :2021/09/11(土) 10:52:02 HOST:ai126188218031.59.access-internet.ne.jp
カナ「・・・それはちょっとちゃうで」

沖野「・・・え?」

カナ「運が見放したのとちゃう。幸運の女神を振り向かせるだけの物をターボは積み上げ、一方のトウカイテイオーは、それが僅かに足りんかった。それが、この結果や」

ウオッカ「なっ・・・!?何だと!?」

ダスカ「ちょっと!それどういう意味よ!まさかテイオーが、手抜きしてたとでも言うの!?」

カナ「そんな事は一言も言っとらん。寧ろ、ウチから見ても見事だったと断言するわ。ターボの作戦に対する走りとしては、恐らくアレが最適解やろ。少なくとも、ウチにもあれ以上の走りはすぐには思いつかん」

カナ「せやけどな、幸運の女神を振り向かせるにはありとあらゆる物を積み上げんとアカン。ターボはこのレースに勝つ為に、自分の名誉すらをも傷つけた。全ては『トウカイテイオーに勝つ』、ただそれだけの為にの」

カナ「翻って、テイオーの方はどうやった?それだけの物を積み上げ切ったと、断言出来るか?必要な物を積み上げられなかった者には、幸運の女神は本当に薄情や。見放す以前に、そもそも見ようとすらせんからの」

テイオー「・・・勝つ為に、必要な物・・・」

ウオッカ「おい!流石に言いすぎだろ!!」

ダスカ「そうよ!アンタに、どれだけの事が分かるってんのよ!!」

カナ「流石にウチはトウカイテイオーではないからの。積み上げられなかったのは何なのかというのは、ウチにも分からん。せやけど、積み上げられなかった以上幸運の女神はターボに微笑んだ。勝負というのは・・・本当に非情なもんやで」

ウオッカ「・・・さっきから黙って聞いてれば、こういうレースを走った事無い素人が、偉そうに言うんじゃねぇよ!!」

ダスカ「そうよ!レースの事を何も知らない子供が、勝負云々の事をさも分かったかの様に語るとか、ふざけるにも程が有るわよ!!」

沖野「おい!二人ともやめろ!!」


ヒートアップした二人を、慌てて止めようとする沖野。
南坂に聞いた事が気になり、独自に調べた結果、トリプルターボとカナリハヤイネンの二人が、本当にUMAから転生した存在である可能性がが高いのでは?と思う様になっていた。
その根拠として、二人のトモを実際に触った際に読み取った、二人の大逃げウマ娘としての類稀なる資質の高さ。滅多に見ないその資質に沖野も驚いていたが、それが転生の結果だとしたら、妙に納得がいく。
少なくとも、あれだけの資質を自然に見る事は殆ど無い。それ位高い適性をしていたのだ。
だから、ウオッカとダイワスカーレットの二人を止めようとする沖野。今の二人の発言は、ガチモンのプロに対するとんでもない暴言になるからだ。
だが・・・止めるのが少々遅すぎた。プライドを傷つけられたと感じたのか、カナが纏う空気が明らかに変わったからだ。

493: 194 :2021/09/11(土) 10:52:32 HOST:ai126188218031.59.access-internet.ne.jp


カナ「・・・・・レースを走った事無い素人?・・・レースの事を何も知らん子供・・・やて?」


明らかに雰囲気を変えたカナを前に、思わず口を噤むウオッカとダスカ。カナの口調には、僅かばかりの怒りが含まれていた。


カナ「・・・・・確かに、今のウチは一ウマ娘にすぎん。それは、まぁええ。せやけどな・・・」


そう言って、スピカの面々の方に顔を向けるカナ。メンバー達を射抜く様な、鋭い眼光を浮かべている。


カナ「こと勝負云々に関して言えば、おのれ等よりも遥かに知っとる。勝利の美酒の旨さも、敗北の涙の苦さも、嫌と言う程味わっとる。12年間もな」

カナ「・・・レースを何も知らん子供?ウチに言わせれば、それは寧ろおのれ等の方や。・・・・・ウチを見縊って、舐めた事を抜かすんやないぞ。小娘共!」


プロだけが出せるオーラを纏って睨みつけてくるカナを前に、完全に威圧されるスピカのメンバー達。
そこに居たのは、陽気な関西弁を喋るウマ娘であるカナではなく、デビューから引退までの12年間、実に90ものレースを怪我する事無く戦い続けた、令和の時代を代表する大逃げの化け物。プロのUMA・カナリハヤイネンがそこに居た。


ベシッ!※カナの脳天にチョップが直撃


カナ「アダッ!?!?」


後方からのいきなりの脳天チョップに目から火花を飛ばして悶絶するカナ。同時に纏わせてたオーラもキレイサッパリ霧散する。
脳天チョップをしたのは、トリーだった。ジト目でカナの事を見ている。


トリー「・・・カナ。何スピカの皆さんを脅す様な真似をしてるの?」

カナ「・・・痛ぅ~~~。何もいきなり叩く事無いやろ、トリー」

トリー「カナが脅す様な事をするからでしょ?」

カナ「せやかてな、トリー。ウチとしても譲れないプライドってのが有るねん。それをコケにされた以上は、いくら何でも黙っとる訳にはいかんねん」

トリー「だからと言って、脅していい事にはならないでしょ。ホラ、スピカの皆さんも固まってるじゃない」

カナ「というか、脅し取る訳じゃないねん。道理を教えようとしただけで」

トリー「やりすぎだよ。ホラ、スピカの皆さんに謝って」

カナ「・・・ああもぅ、分かったわい。あーすまんの、ウチも流石に大人気無かったわ」

沖野「あ、ああ・・・」


余りの変わり様に、沖野はそう返事するのが精一杯だった。


トリー「そろそろ医務室に向かおう。皆に、レースの結果を知らせないと」

カナ「おっ、そうやな。ほな行こか。あ、スピカの皆さん。ウチはもう気にしとらんから、そっちも忘れてや。ほな、お先に失礼しますわ」


カノープスの皆にレース結果を知らせるべく、医務室へと向かう二人。そんな光景を、スピカのメンバー達は呆然と見送る事しか出来なかった。

494: 194 :2021/09/11(土) 10:53:24 HOST:ai126188218031.59.access-internet.ne.jp
ウイニングライブ終了後―――

着替えを終えたテイオーは、ベンチに座り物思いに耽っていた。
昼間にカナに言われた『勝つ為に積み上げるべき物』、その言葉がずっと気になっていたが、ライブ直前に聞いたツインターボの言葉から、何が足りなかったのかを導き出しつつあった。

コンコン

ドアがノックされる。「入っていいか?」とトレーナーの声がした。「いいよ」と返事する。
入ってきたのはスピカのメンバー達にトレーナー、そしてシンボリルドルフ会長だった。


テイオー「みんな。それに会長も」

ルドルフ「心配で見に来たが・・・思ったよりは大丈夫そうだな」

テイオー「うん・・・。会長、ゴメン」

ルドルフ「?何を謝ってるんだ?」

テイオー「会長が僕を応援してくれた声が聞こえたから。だけど、期待に応えられなかったから・・・」


僕が着てもダボダボな、ターボ師匠の大きいパーカー。風が吹けば空気抵抗をモロに受けるあの勝負服が、最後の追い風で彼女を押し出す要因になるとは、思ってもいなかった。


ルドルフ「気にするな、テイオー。誰も予想なんて出来んさ。勝負服が勝敗を呼び込む福の差になるなんてな」

テイオー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」


空気を読まずに面白くも上手くもないダジャレを言う会長に、思わず「何言ってんだ、こいつ?」な顔をするテイオー。

スピカのメンバー達のやる気が100下がった。
テイオーのやる気が300下がった。
エアグルーヴのやる気が9999下がった。


テイオー「・・・コホン。会長から見て、僕の走りはどうだった?」

ルドルフ「・・・完璧だったよ。テイオーはレース展開を完全に読み切っていた。あれはテイオーにとっての『絶対の走り』だった」


本人なりの不器用な慰めによる会心のネタ()に完全にダメだしされてションボリしながらも、シンボリルドルフは彼女の走りを完璧だったと評価する。この辺りは、自分と同じ意見だった。

495: 194 :2021/09/11(土) 10:53:54 HOST:ai126188218031.59.access-internet.ne.jp
ルドルフ「テイオーとメジロマックイーンの様なライバル関係というのも良い物だ。互いを引っ張り合い、高め合うライバルというのは大切にすべきだろう」

ルドルフ「だが、それと同じ位に家柄も血筋も関係なく、あくまで本人の意思と精神の強さに依存する『諦めないウマ娘』というのも、時代に関係なく貴重な存在だ」

ルドルフ「どれだけ優秀なウマ娘でも、心が折れそうな時が有る。そんな時にこそ、彼女達の存在の大きさが分かる。テイオーもその一人だろう?」

テイオー「うん・・・」

ルドルフ「不撓不屈、彼女の走りもまた『絶対の走り』だった。だが、勝負には運も絡む。勝利の女神が彼女に微笑みを向けてしまったのが、今回の敗因だろう」

テイオー「・・・似た様な事を、ターボ師匠の友達のカナリハヤイネンって娘にも言われたんだ。『幸運の女神を振り向かせるだけの物を、ターボよりも積み上げられなかったのが敗因だ』って」

ルドルフ「・・・」

テイオー「そして、ライブ直前に『どちらが勝ったと思ったのか』をターボ師匠に聞いたら、彼女は迷う事無く自分が勝ったと断言した」

テイオー「今なら分かる。幸運の女神を振り向かせる為に必要だった物。僕が積み上げられなかった物。それは、『どこまでも前向きに、自分自身を最後まで信じられる心』だったんだって」

ルドルフ「・・・そうか」

テイオー「僕にあれ以上の走りは出来ない。でも、僕の走りがターボ師匠に負けてたとも思わない。負けてたのは・・・心の持ち様だったんだ・・・」

ルドルフ「・・よくあの場は我慢したな、テイオー。1番の彼女よりも泣きたかったのに、彼女の背を押せたテイオーの事を、私は誇りに思う」

テイオー「・・・本当にゴメンね、会長。会長のJURAファイナルのトロフィーの横に、自分のトロフィーも飾りたかったのに・・・会長だって・・・飾りたかった筈なのに・・・」


肩を震わせながらも、なお堪えようとするテイオー。
そんな彼女の事を、ルドルフは優しく抱きしめる。


ルドルフ「もう堪える必要はないぞ、テイオー。ここには私と、スピカのメンバー達しかいない。偶には、人の胸で泣くのも悪くはないさ」

テイオー「会長・・・・うぐっ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」


実力では負けてなかった。だが、最後の最後に運を手にしたツインターボに負けたのが悔しかった。あんなに前向きに、自分を信じられるツインターボの様になれていたら。
そんな思いと共に、暫くの間泣き続けるテイオー。スピカのメンバー達も、トレーナーも、同じ様に静かに涙を流していた。


ルドルフ「・・・落ち着いたか、テイオー」

テイオー「・・・うん。有難う、会長。・・・次は、次こそは必ず勝つ。皇帝を超える帝王に。マックイーンにもツインターボにも負けない、唯一抜きんでたウマ娘に」

ルドルフ「ああ、それでこそテイオーだ」


改めて勝利と、絶対の走りの体現を誓うテイオー。
その彼女の様子を、スピカのメンバー達は優しく見守るのだった。

496: 194 :2021/09/11(土) 10:54:24 HOST:ai126188218031.59.access-internet.ne.jp
以上です。テイオー視点と書きましたが、最初の方が第三者視点となってしまった(汗)
最終的な差が僅か5㎜という、本当にギリギリの攻防となりましたが、数字その物は陣龍氏のレースを元に、更に半分にしたものだったり(ヲイ)
普通なら空気抵抗が激しそうなパーカーが、最後の最後でターボ師匠を前へと押し出す要因となりました。何とも皮肉なものです。
因みにカナリハヤイネンですが、裏設定では最終的な戦績は90戦45勝・しかも怪我や病気は一切しなかったという、トリプルターボに負けない化け物UMAとなっています。
      • おかしい、名前のみのネタ要因の筈だったのにどうしてこうなった(汗)。まぁイクノ姉さんがもしUMAだったら、更に上を行きそうな気もしますが(100戦以上戦っても驚かない)
そしてルドルフのやらかし()ですが、彼女なりの不器用な慰め方という事で。まぁしっかり駄目出しされてますが(ヲイ)
次回でいよいよ最終回となります。とはいえ、第二部の構想もある程度固まりつつありますので、どちらにせよまだまだ投稿のネタは尽きないかなと(ウマ娘以外のネタも幾つかあるし)
では、また次回お会いしましょう。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2021年09月11日 20:13