373: 冷石 :2021/09/15(水) 20:00:05 HOST:p0288671-vcngn.gifu.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp
1582年江戸鳥居元忠邸
「織田家が九州を制圧して2年か」
「毛利と本願寺がもう少し粘ってくれると思ったんだけどなぁ」
「まあ、うちが東国押さえてたから、東に張り付ける兵を押さえて西に向けたってのもあるんでしょうね」
「激突がいつになるか、今のところはお互い右手で手を握りながら左手で相手を殴る機会を見計らってるってところですが」
「石高はうちがリードしてますが、商経済の分野ではあちらさんが優位ですからね」
「産業技術は我々(
夢幻会)がいるだけに圧倒的だけど」
「織田家を圧倒できるほどではない…か」
「武田や関東諸大名みたいに一回の会戦で主力を粉砕できればいいけど」
「あちらには史実で大軍率いさせたら戦国最高峰の秀吉秀長兄弟がいるし、信長自身も負け上手だからな」
「やはり国力を高めてゴリゴリ押していくしかないか」
「ほぼ未開発の北海道と樺太千島がある分ポテンシャルはこっちが大きいですからね」
「その北海道だが開拓は順調なのか?」
「ええ、アイヌの人たちと交易で信頼関係を築いてきましたからね、彼らの協力もあって順調ですよ」
「それは何より」
「海軍はどうだ?」
「東南アジアに交易がてら派遣して訓練を積ませてる、大砲の威力と飛距離、蒸気船の機動力もあるから外洋ならば世界最強と言ってもいいだろう」
「外洋なら?」
「瀬戸内海のような内海だと風や潮が変わりやすい、その上小島が多くて我々のような大型船がメインだと座礁の心配がある」
「なるほど」
「まあ我々海軍の本番は日本統一後だと思っている。史実米帝のような圧倒的な力が出てくる前に、それに負けない勢力圏を築くためのな」
そんな話が一区切りつくと
「しかし、今世は領土が増えた割には仕事量の増加が少ないな」
「ああ、前世なら今頃書類に埋もれて2徹3徹が当たり前だったのに」
「今世は会合開くのもスケジュールの調整がしやすい」
「そりゃ、前世と違って文官も一緒に増えてますからね」
「特に北條家の文官たちは優秀ですよ、彼らは書類と印鑑による支配が行き届いていた北條家で、長いこと仕事をしてたエキスパートですからね」
「なるほどー」
「所詮、今世での戦争は皆内乱ですからね、ある程度均質な人材でやってますから、前世みたいに教育からやらねばならないわけではありませんからね」
「その点では恵まれているってことか」
「前世でもこれくらい楽ができればよかったって、嶋田さん言ってましたよ」
「ははは…」
こんな小康状態にある今も
夢幻会は来る織田家との戦いに向けて策を練るのであった。
374: 冷石 :2021/09/15(水) 20:07:37 HOST:p0288671-vcngn.gifu.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp
少し早くなってしまいましたが、
夢幻会暴走事始12アップです
うーん今回は嵐の前の静けさといった感じになりました。
織田家との対決がどういう形にするか…待て次回といったところですね。
wikiへの転載はご自由にどうぞ、駄文失礼しました。
最終更新:2025年03月17日 13:09