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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件セカンドシーズン?特別番外編 ウマ娘とその関係者達が、超大陸世界にやって来たようです その19


ウイニングライブも無事に終わり、帰り支度を終えたカノープス一行。とはいえ、ホテルには戻らない。
向かうのは道頓堀にあるカナの実家・お好み・鉄板焼き「ごっつ旨いねん」。そこで優勝を祝した打ち上げを行うのだ。
カナが今から其方に向かう旨を、母親に連絡している。


カナ「もしもしおかん?今ようやくウイニングライブも終わったから、カノープスの皆と共にそっちに向かう所や」

カナの母親・キモタマフトスギル(以下キモタマ)「了解。準備して待っとるわ」

カナ「あ、それとおかん。ちょっとすまへんけど、人数が二人増えたからその分も準備してもらえんか?」

キモタマ「二人?一体誰が来るん?」

カナ「所謂サプライズゲストって奴やから、今は内緒や。あ、その二人は成人男性やからお酒の準備もよろしく」

キモタマ「・・・まぁよう分らんけど、その分も準備しとくわ」

カナ「了解。ほなな」


そう言ってスマホを切るカナ。


カナ「よし。連絡も済んださかい、向かうとしますか」

南坂「ええ。それでは皆さん、行きましょう」

??「・・・しかし、本当にいいのですか?」


そう声を掛けて来たのは、本日のサプライズゲスト。旗舘英二(仲舘英二氏の同位体)と武勇隆(武豊氏の同位体)の二人だった。
今朝トリー達が列に並んでいる際に、同じく観戦する為に並んでいた二人をトリーがたまたま見つけ、感動の再開を果たしていたのだ。
その時は入場まで時間が無かった事もあり、LINEと電話番号の交換だけして一旦別れる事となったが、ウイニングライブ終了後に改めて連絡を入れて誘ったのだ。
因みに、二人を皆に紹介した際にネイチャ達から「何でこんな凄い人達と知り合いなのか?」と問われ、そういえば自分の身の上をチームメンバー達に話していなかった事を思い出したトリーは、
自信の身の上(転生者云々)を話し、その繋がりでの大事な人達だと述べた。
なお、トリーとカナが転生者だと知った時のチームメンバー達の反応だが


ネイチャは顎が外れるのではないかという位に、口をあんぐりと開け
イクノは眼鏡がずり落ち
マチタンは鼻血を出した。

755: 194 :2021/09/23(木) 20:46:00 HOST:ai126189019128.58.access-internet.ne.jp
旗舘「今から行うのはチームの皆さんの打ち上げでしょう?我々が参加して本当にいいのですか?」

武勇「ええ。言ってしまえば自分達は部外者みたいなものですからね」

トリー「そんな事無いですよ。それに、お二人にもお姉ちゃんの優勝を祝って欲しいですし」

ターボ「気にする事は無いぞ、お爺ちゃん達。賑やかな方が楽しいし」

旗舘「・・・成程。そういう事なら、お邪魔させてもらいましょうか」

武勇「ええ。せっかくのお誘いですし、楽しみましょう」


その後、電車を乗り継いで無事にお店に到着。店の中へと入る。


カナ「おとん、おかん、ただいまー!カノープスの皆とサプライズゲストの二人を連れてきたでー!」

キモタマ「お帰り。というか、一体誰を連れて来たん?」

カナ「フフン、聞いて驚くなや?競馬会のレジェンドの二人、旗舘英二さんと武勇隆さんのお二人や!」

カナのおとん&キモタマ「「え?・・・・・えええええ!?!?!?!?!?」」


まさかの大物な二人に驚くカナの両親。客の皆さんも大いに驚いている。
それはそうだ。競馬会のレジェンド二人が揃ってこの店に来店したのだ。普通は驚く。


キモタマ「ちょっとちょっと!何でこの二人が!?」

カナ「ああ、トリーの関係者やからや」

カナの父親「トリーちゃんの?」

カナ「トリーにとっては何よりも大事な人達やからの。で、お二人にもターボの優勝を祝って欲しいって事で、参加してもろたんや」

キモタマ「成程・・・っと、いつまでも立ち話しとったらアカンな。カナ、皆さんを奥の席に案内して」

カナ「了解や。じゃあ皆さん、ウチについて来てや」


カナの案内で、奥にある大人数用の大部屋へと向かう。・・・のだが
有名人二人にカノープスのウマ娘達が居る物だから、とにかく店内が騒がしい上に度々呼び止められる。


社長「おお!ターボちゃん!ターボちゃんやないか!」

ターボ「おっちゃん!それにおばさんも!」

トリー「こんばんは、社長さんに奥様。お久しぶりです」


この社長と社長夫人は、トリーとターボが初めてこの店を訪れた時からの知り合いで、社長はツインターボの大ファンでもある。

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社長「優勝おめでとうな、ターボちゃん」

ターボ「うん、有難う!」

社長「準決勝後にネット上で叩かれまくってた時は、どうなるんかと心配しとったけど・・・最後までよう頑張ったで!」

夫人「もう大変やったんよ。この人ったら、男泣きしながらターボコールを何度も叫んで」

ターボ「ふーん。でもターボは気絶してたから、それは見れなかったな」

カナ「ホラホラ、お喋りしたい気持ちは分かるけど、これからターボの祝勝会をやるから、その辺で」

社長「おお、そうか。楽しんでいきなよ」

夫人「これからも頑張ってね」


とまぁ、こんな感じのやり取りが数回続いたが、店の奥にある大部屋に到着。
既に各種食材や飲み物は運び込まれており、直ぐにでも始められる状態。乾杯の音頭は、南坂がとる事となった。


南坂「それでは、ターボさんの優勝とJURAファイナル・中距離部門の制覇を祝して、乾杯!」

一同「「「「「「「「かんぱーい!」」」」」」」」


祝勝会が始まり、皆が思い思いに食材を焼き始める。
お好み焼き等が焼ける匂いにネイチャやマチタンが「いい匂い・・・」とうっとりしたり、美味しさにイクノが手放しで絶賛したり、
その横で、競馬会のレジェンド二人からビールを注がれて恐縮する南坂といった感じで、それぞれが思い思いに楽しんでいる。
そんな中で、ターボはトリーにこんな質問を投げかけた。


ターボ「・・・なぁ、トリー。一つ聞いていいか?」

トリー「ん?、何、お姉ちゃん?」


お好み焼きを頬張りながら返事をするトリー。割と食いしん坊の気が有る彼女、お腹がウマ娘名物(?)ボテ腹状態となっている。


ターボ「トリーは以前言ってたよな。名バとして大事な事。『名バってのは、ただ強ければ良いってだけじゃない。それ以上に皆に愛され、皆に夢を見せられる事が大事』だって」

トリー「うん・・・」

ターボ「・・・今回の走り、トリーから見てどうだった?トリーが言った『皆に愛され、皆に夢を見せられる』、そういう走りが出来ていたか?」

トリー「・・・」


顔を俯かせて、黙り込むトリー。他のメンバー達も、彼女を見やる。


トリー「・・・お姉ちゃんは、本当に凄いよ」

トリー「かつての私は、ファン達の期待・ファン達の夢を叶えたいと、必死に頑張って来た。でも・・・その夢を叶える事は、結局出来なかった・・・」

トリー「94年の有馬記念の時も、盛り上げ役で終わってたまるかと必死に頑張ったけど・・・結局は惨敗だった・・・」

トリー「トリプルターボに転生してからは、ファン達の夢を存分に叶える事は出来た。でも・・・出来るなら、その内の一つだけでもツインターボだった時に成し遂げたかった・・・」

トリー「だからお姉ちゃんが、『私の想いも背負って走り、優勝する』って言ってくれた時は、本当に嬉しかった・・・」

トリー「そして・・・お姉ちゃんは私に、かつてのファン達が抱いた夢を私に見せてくれた・・・。『諦めなければ夢は叶う』、その言葉と一緒に・・・」

ターボ「トリー・・・」

トリー「だから・・・私は断言する。最高のウマ娘は誰かって聞かれたら、迷う事無く言う。それはお姉ちゃん・・・ツインターボだって。・・・有難う、お姉ちゃん」

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目に涙を浮かべながら、はっきりと断言するトリー。
周りも貰い泣き状態であり、場がしんみりとなる。


ターボ「・・・泣くな、トリー」

トリー「・・うん。でも、でも・・・」

ターボ「・・・初めて出会った際にな、ターボは思ったんだ。『年不相応にどこか影が有って、達観しているな』って」

トリー「・・・そうなの?」

ターボ「ああ。だからトリーが転生者って聞いた時は、ビックリしたけどある意味納得もした。けど・・・」

トリー「けど?」

ターボ「・・・例え身の上がどうであれ、ターボにとって大事な姪ッ子だ。ならば、やっぱり笑顔でいて欲しいって、そう思ったんだ」

トリー「お姉ちゃん・・・」

ターボ「そしてターボが出来る事といったら、走る事。走って一番になる事で笑顔にしたいって。今のターボが有るのは、大逃げを勧めてくれた事も含めてトリーのおかげでもあるんだ」

ターボ「だから、引退するその時までターボは走り続ける。トリーや皆に、夢や諦めない事の大事さ、そして・・・皆に笑顔を届ける為に」

ターボ「だから、これからもよろしくな。トリー」

トリー「・・・うん!」

カナ「・・・あー、ええ話やけど二人の世界に入らんでくれんかの?」

ターボ・トリー「「あっ!?ご、ゴメン!!」」


二人同時に謝る様に、思わず苦笑する周りのメンバー達。


カナ「・・・まぁええけどの。それにや、ターボ。これが終わりって訳でも無いからの。次の目標とかはあるんか?」

ターボ「勿論!まずは『だとうスピカ』の完遂、まずはこれからだ!・・・あ、勿論他の皆にも頑張って貰わないと困るぞ?ターボだけが達成しても意味ないし」

イクノ「・・・ええ、当然です」

ネイチャ「アタシもテイオーに負けっぱなしだからね。絶対リベンジを決めてやるんだから!」

マチタン「私も頑張る!えい、えい、むん!」

カナ「勿論、ウチ等も手を貸すで。で、それを達成したら?」

ターボ「当然、更なる上!だとうシンボリルドルフ!そして、だとうゴーストウィニングだー!」

758: 194 :2021/09/23(木) 20:47:30 HOST:ai126189019128.58.access-internet.ne.jp
そんな事を言いながら盛り上がるカノープスメンバー達。
そんな彼女達を、優しい目で見守る男性三人。


武勇「随分と、大きな目標を掲げましたね」

旗舘「こりゃ、今まで以上に頑張らんといかんな。南坂トレーナー?」

南坂「・・・余りプレッシャーをかけないで貰えますかね?」

武勇「大丈夫ですよ。彼女達なら、きっとやり遂げますよ」

旗舘「そうそう。あの面子を相手にターボを勝たせたんだ。もっと自信を持ちなさい」

南坂「・・・はい」


その後も、閉店まで盛り上がるメンバー達。
この日の出来事を、メンバー達は生涯忘れる事は無いだろう。


~数か月後~


トリーとカナは、中央トレセン学園の試験を無事にパス。晴れて生徒として入学すると共に、早速カノープスに入部。
チームを盛り上げて行く事となる。
そんな中、練習用コースにターボとトリー、そしてカナの姿が有った。


ターボ「ちょっと驚いたぞ。ターボと勝負したいなんて言い出すなんて」

トリー「・・・うん。トウカイテイオーに勝ったお姉ちゃんに、本気で戦ってみたくなったの」

ターボ「・・・そうか。初めて会った時に、河川敷で勝負した時以来だな」

トリー「・・・そうだね。あれから10年。時が経つのは、本当に早いね・・・」

ターボ「ああ。あの時は負けたけど、ターボも成長したんだ。今度は負けないぞ!」

トリー「ふふっ。また勝ってみせるよ、お姉ちゃん」

カナ「二人とも準備はええか?ほな行くでー!位置についてー!」


身構える二人――――


カナ「よーい!」


青と赤。二つの風が―――――


カナ「どん!」


ターフを駆け抜けた―――――


現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件セカンドシーズン?特別番外編 ウマ娘とその関係者達が、超大陸世界にやって来たようです 終わり

759: 194 :2021/09/23(木) 20:48:00 HOST:ai126189019128.58.access-internet.ne.jp
以上です。漸く最終話をお送り出来ました。急な気温等の変化の為か、書く気力が減少(汗)
それでも少しずつ書き進めて、漸く書き終わりました。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
今後の予定ですが、モブキャラから昇格したチハタンバンジャイのキャラ設定や、超大陸世界で製作されたJURAファイナルのMADネタとか色々と有るので、それらも順次お送り出来たらと
思います。あ、あと笑ってはいけないの制作舞台裏もいい加減進めないと(汗)
あ、エンディングテーマは当然「ウマぴょい伝説」です。最後の方のカナのセリフも、それを意識した物にしました。お約束だからね、仕方ないねw
では、次の作品でお会いしましょう。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2021年09月26日 11:42