895: トゥ!ヘァ! :2021/10/17(日) 19:10:45 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
日本大陸版マブラヴ 人類の勝利である
人類はその日思い出した。多くの物語で敵対的な宇宙人というものを思い描いてきていたはずだと。
1958年。火星には生命体発見。
1967年。月面にてBETA大戦勃発。火星生命体をBETA(人類に敵対的な地球外起源生命)と命名する。
1973年。月面陥落。同年4月。中国にBETA着陸ユニット落下。地上でBETA戦が始まる。
1970年代後半。BETAの進撃止まらず。中国はソビエト及びWTOから援軍を得ながら戦ったが、連係ミスとBETAの物量及び地下奇襲により敗北。
ソビエト領内にもハイヴが建設される。
1980年代初等。戦線が欧州に広がる。NATO軍はWTO軍と連携しこれを迎撃。
東欧ポーランドラインにてBETAの進撃を止めることに成功。
1980年代半ば。一大反攻作戦ネプチューン始動。NATO、WTOのみならず米本土軍、日本軍、国連軍、更にソ連軍からも大々的な援軍が到着。
数か月にも及ぶ激しい激戦の末に東欧からBETAを駆逐。ロシアラインまで戦線を押し上げることに成功する。
同時にミンスクハイヴを攻略。人類初のハイヴ攻略を成し遂げる。
1990年。NATO、WTO、米軍、ソ連軍を主力とする反攻作戦開始。欧州ロシアのBETAの多くを撃滅するもヴェリスクハイヴの攻略に失敗。欧州ロシアラインまで後退する。
1991年。中国、ソ連、日本、インドを中核とする
アジア方面からの一斉攻撃作戦始動。
カシュガル、エキバストゥズ、スルグートのハイヴ戦力の誘因及び撃滅を目的とした作戦。
一か月後。目標量以上のBETAの誘因及び撃滅に成功。
前線ラインも中国西部まで押し上げることに成功した。
1997年。6年間のうちに人類とBETAの戦争は一進一退の攻防を繰り広げていた。
BETAは次々とハイヴを建設し、それに対して人類はそれらのうち幾つかの攻略に成功した。
しかし実際のところBETAのハイヴ建設速度に対して攻略速度が間に合わないのが現状である。
また
アジア方面ではインドや中国などにも幾度か大侵攻が発生。被害を出しながらもどうにかこれを退け続けていたが、長年の戦いにより人類側の疲弊は明らかにであった。
人類側はこれ以上はジリ貧と世界同時大反攻作戦を計画。今次戦争に決着を付けるべく2年間にも及ぶ準備期間を設定。作戦開始は99年に決定された。
1999年初頭。世界同時反攻作戦桜花が実施。
残存ハイヴを同時多発的に攻撃し、地球最大のハイヴであるカシュガルハイヴの攻略を目指す作戦。
約数か月に及ぶ激戦によりカシュガルハイヴの攻略に成功。
同時にソ連のヴェリスクハイヴ、ノギンスクハイヴ、イラクのアンバールハイヴ、フィンランドのロヴァニエミハイヴの攻略にも成功する。
BETAは同時期より活動頻度を大幅に低下。カシュガルハイヴの調査により敵司令個体がカシュガルハイヴにいたことが判明。
2001年。地球上に残っていた残存ハイヴの完全掃討に成功。人類はBETA大戦に勝利した。
896: トゥ!ヘァ! :2021/10/17(日) 19:11:24 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
日本 東京某所
夢幻会会合
「いや、なんかおかしくない?」
第一声は我らが嶋田さんから。この世界に転生してきて早数十年。
色々準備はしてきたとはいえ、何か想像以上にあっさり終わったBETA大戦。
転生者がいたとしても、日本が大陸だったとしても、これは可笑しいと彼は言う。
「まぁ何か全体的に素直というかまともですよね」
「原作が可笑しかったと言えば可笑しかったのだが…釈然としない…」
辻さんやら東条さんやらも次々と口に出す。そうして他の転生者たちも異口同音に愚痴を言い出した。
「アメさんとか世界の危機に立ち上がらなければ!と最初から最後まで正義の
アメリカだったしな…劇場版ジャイアンみたいだった」
「ソ連なんてAL3のESPクローンに大した『我々の無能を許すな』とか泣いて詫びて手厚く保護しているからな。史実の面影もないぞ」
「中国やインドとは対戦初期から支援していた関係で非常に良好。今度アジア諸国で先勝パーティ開かないと誘われましたよ…」
「とは言え暗闘や駆け引きがなかったわけでもない。きちんとそれらがあった上で戦場では足引っ張らずに戦っているんだものなぁ」
「当初押されていたのも東側と西側での協力関係が中々安定しなかったせいだしな」
「協力関係が安定してからはBETAの侵攻抑え込みに成功してますからね。ここの人類強いよ…」
「ここまで戦争長引いたのも各国間の連携の確認と物資貯蔵及び補給計画の策定に時間を取られた結果だしなぁ」
「俺この前烈士殿にあったんだけどさ…そんで今の政治のことや将軍についての話を聞いたのよ。そしたら『思うところはありますが今の政治は良くやっていると思います。 将軍様の親政? 今は江戸時代ではないですよ。煌武院 悠陽様ですか? 若干十代の少女にそんなことできるわけないじゃないですか。彼女は将軍職でもないですし。むしろ年齢的にあの方が学生をやっていられるように我々大人が頑張らねば』って言われたんだよね…」
結論。この世界の人類は原作と違ってまとも。むしろ多分史実世界よりも仲が良くなったまである。
エイリアンに対して真っ当に手を取り合い、真っ当に戦い、真っ当に勝利した。
これはそんな世界の話。
897: トゥ!ヘァ! :2021/10/17(日) 19:11:57 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
- 2002年。月面攻略開始。各国連合宇宙艦隊による衛星軌道上からの攻撃により月面のハイヴを掃討。
残存BETAや残存ハイヴ地下構造の攻略に手間取るも2002年までには月面戦線の片が付く。
2003年。火星遠征開始。国連宇宙艦隊による衛星軌道砲撃により火星のハイヴの掃討が完了する。
その後2004年までに火星へ有人部隊を送り込み、残存BETAなどの掃討が行われ、2005年までにこれが完了した。
火星攻略後は宇宙軍を更に拡張。2010年までには太陽系からBETAの一層に成功する。
2012年。国連を発展解消させた国際統一連邦が樹立。地球人類による歴史上初の統一政体の誕生となった。
2016年。人類の生存域が冥王星まで到達。冥王星早期警戒基地の建設により太陽系防衛が万全の物となる。
2020年。太陽系外遠征艦隊出向。
G元素技術を基にしたワープ技術を使い、BETAの創造主と思えるシリコニアンの下へ文句を言ってやる計画である。
通称シリコニアン殴り込み艦隊。艦隊は無事出向に成功した。
因みに
夢幻会の元勲たちは流石に最後まで何か納得いかない顔であったという。
これは愛も勇気もないが、ハッピーエンドなおとぎ話ではあった世界の物語。
898: トゥ!ヘァ! :2021/10/17(日) 19:12:42 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇原作との相違点
- 日本が頑張ったおかげでCPUやIT関連は史実の同年代以上のものを獲得。
このため戦術機の戦闘力が飛躍的に向上している。
- 1990年代には量子コンピューターの実用的試作機の完成にこぎつけている。
- カナダが無事のためアメリカがG元素を獲得できず。このためG元素関係の研究は原作より遅れ気味。
- 初の大量G元素獲得は1980年代後半のミンスクハイヴ攻略時から。取得したG元素は国連の下に集められ、そこで派遣されてきた各国研究者が研究している。
- GXシリーズはギリギリ桜花作戦に間に合い複数機投入されている。
- 史実IT知識と技術を用いて実戦的な無人支援兵器(ドローンなど)の実用化と早期投入にも成功。
- 日本が当初からアジア方面に全力支援。このため中国戦線が原作ほど劣勢ではない。
同様にインドや東南アジアも国土を喪失せずに済んだ。
- WTOとNATOが割と初期から手を組んでいる。ここら辺は日本の取り持ちの他に、まとも化補正がかかっているため。
- ポーランド戦線の英雄。東ドイツ武装警察軍の戦術機大隊ヴェアヴォルフ。
- ミンスクハイヴ攻略の立役者。東ドイツ陸軍第666戦術機中隊黒の宣告(シュヴァルツェスマーケン)
- 人類の総死者数。日本大陸分増えているのと、インド、中国、東南アジア、西欧が陥落しなかったので相当数残っている。
- 一足早く日本が衛星軌道迎撃網を構築。中国カシュガルへの落着には間に合わなかったが、カナダへ向かったユニットに関しては迎撃に成功。
このためカナダが荒廃することを回避している。
- 武ちゃんたちはただの学生として青春を謳歌しているよ。やったね。
899: トゥ!ヘァ! :2021/10/17(日) 19:13:22 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇戦術機
既に第三世代機相当の性能。OSやCPUもXM3級のものを搭載している。
順調に第一世代を強化した性能。実戦データを基に各種機能や武装を最適化している。
新型大容量バッテリーの実用化により実用レベルのレールガンやレーザー兵器を搭載し始めた世代。
上記の兵器はG元素を使っていない兵装のため、原作における物ほど圧倒的な性能ではない。
原作より遅れながらもG元素研究が進み、それらを戦術機に活かせるようになった世代。
ビームライフル(荷電粒子砲)やビームサーベル、限定的なバリア(ラザフォード力場)などを搭載可能となった。
桜花作戦にギリギリ間に合い少数(100機程度)が投入された。
宇宙空間や低重力下での戦闘を想定されて開発された世代。
以降はこの世代やそれ以降が月面や火星など宇宙での戦いでの主力となった。
原作よりG元素獲得が遅れたため桜花作戦に間に合うかどうか微妙であったが、各国がまともで研究結果を都合し合った点と日本と
アメリカが見境なしに予算ブッパしたおかげで複数機が桜花作戦に間に合った。
2000年以降は正規量産型や派生型が開発されていき、月面攻略戦や火星攻略戦でも活躍した。
900: トゥ!ヘァ! :2021/10/17(日) 19:14:11 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
投下終了
やってみたかった一発ネタってやつです。
これで色々なクロスネタにも使えるな。よし!
最終更新:2021年10月21日 11:22