723: 635 :2021/10/23(土) 07:31:57 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその六十
「うう…酷い目にあった…。」
「御自分が原因なのですからこのくらい我慢して下さいまし。」
ナノマシンを投与された部分を擦る柏木、痛くはないが気分的なものだ。
そんな柏木にマックイーンはジト目を送る。
酔いが覚めた柏木が周囲を見ると会見の映像に出て来た人物らがいるが当人ではなくこの世界の並行存在との説明を受ける。
その中には並行世界の自分の妻に相当する人物もいるがどう対応するか柏木な苦慮している。
向こうも同じ様な感じである。
「(しかも自分が宇宙人の宇宙船の中にいるたあなあ…。)」
柏木は自分のやらかし、酔っ払って宇宙人のドローンにSEKKYOUをして挙げ句アブダクションされたを懇切丁寧に聞かされ溜息をつく。
何やってんだ自分…と自己嫌悪、しかもアブダクションされる前には艦これとFGOとウマ娘のキャラ相手に酔っ払って愚痴を零していたとか。
「(ファンに知られたら殺されるなこれは…。)」
そんなことを考えつつ自分のスマートフォンに目をやるが分かっているが電波圏外の表示。
そして時刻はもうすぐ夜明け、日の出の時間だ。
「後、二時間くらいで朝飯時か…。」
「あら?もうそんな時間ですの?」
マックイーンは柏木の言葉に首を傾げ、ウマ耳をピコピコと動かす。
柏木はその姿に不覚にもカワイイと思ってしまった。
ウマウマカワイイヤッター!!
そんな謎の言葉が頭を過ぎりつつ、目の前のウマ娘(ウマ娘ではないですわ!!)は何やら考えている。
「ヴェルデオ司令、フェルさん。親交を深めるために朝食を一緒に取るというのは如何でしょうか?」
マックイーンはフェル達の方を向き提案しフェル達も良い考えだと同意する。
「マシュさんも久々の地球の料理食べたいでしょうし準備はこちらでしますわ。」
調理器具や原材料について尋ねられれば浜風が原材料から調理器具まで造成データを保有しているとマックイーン語る。
さてマックイーンや浜風は朝食の準備を始めゲート側の柏木が何をしているのかと言えば。
『大見やマックイーンさんからも聞いたけどよぉ。柏木、お前何してんだよ…。』
「面目ない…。」
『まあマックイーンさんとかに絞られたみたいだからこれ以上言わねえがな。』
エストレェルがセッティングを行いゼルモニター越しに日本政府や銀河連合日本、神崎島の面々と面談とかしてた。
画面越しに超時空宰相やら閣下やら見知った有名人が苦笑してこちらを見て大昔の服装みたいな大和や金剛、デメテルやら獅子王アルトリアの姿も見える。
内閣総理大臣は柏木に話し掛ける。
『さて柏木真人さん。改めて初めまして、と言うべきでしょうがもう一人の貴方を知っているので初めて会った気がしませんね。』
「はあそう言われましても…。」
『ま、なんだ。並行世界の同一人物知ってるてのも痛し痒しだな。』
「はぁ、そんなもんですか…。」
副総理も話に加わるが柏木から見れば二人共雲の上の存在なのでそんな言葉しか出ない。
724: 635 :2021/10/23(土) 07:32:43 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
『ま、どちらにしても柏木さん。あんたがこっちの宇宙のファーストコンタクターになっちまったのは間違いねえ。
並行世界の自分が宇宙国家連合の軍事トップであることと合わせても今まで通りの生活って訳にゃ行かないから。肝に命じておいてくれ。』
『いきなりそんな事言わなくても…良いのでは?』
『いや総理こりゃ必要なことですぜ。しかも向こうの柏木センセと違い交渉事やってたとかじゃなくただの会社員だ。
保護するのにも色々と受け入れて貰わねえと困りますぜ。』
「………。」
副総理の言葉に柏木は自分が今とてつもなく微妙な立場にいることを初めて実感した。
『マア、実感させて追い込むというのは悪い考えではないデスヨ。マサトサン追い込まれると凄い力発揮シマスシ。』
『フェルぅぅぅぅぅ、でも否定出来ないのが辛い…。』
いつも鏡で見ている顔とヤルバーンで見た顔がそこにあった。
『おぅ!初めまして柏木真人、俺が柏木真人だ。』
『初めマシテ、カシワギサン…マサトサンをこう呼ぶと違和感ガガガガ。』
ゲートの向こうの自分と自分の妻とは違う妻がそこにいた。
向こう側の柏木は急に真面目な顔をする。
『副総理の言葉の補足だが、マックイーンから報告受けたけどお前さん日本人に流れる血について知ったろ?』
「…イゼイラの血が流れてるとかいう?」
ティ連の柏木は頷く。
『この情報は日本でも銀河連合側でも特級の秘匿事項、ま、所謂国家的機密ってやつだな。
後、簡易的だが検査したが柏木真人、お前にもその血は流れてる。』
「………!」
『これを知られりゃ隣のバカが対馬同様に絶対バカやらかすし、中東の、こっちじゃISってんだっけか?
それらやリベラルとはほざくバカ共が日本人を標的にしかねない。左巻き被れの阿呆共もな…あいつらの存在は本来の左寄りの方々に失礼だが…。
ま、だからこれを知ったお前さんはこれまで通りで居られないんだ。』
「いや、いくらなんでも韓国だってそん『家の世界のバカやドイツが何やらかしたか知らないとは言わせねえぞ?』……。」
実感が籠もっていると此方側の柏木は思う。
日本人千人の蠱毒と対馬での惨禍、核の使用まで考えれば当然だ。
それが眠りについていた筈の幻想達を呼び起こし国家的祭祀、呪術総力戦まで行うハメになった。
それらを聞き家族にも手が伸びるかと既に伸びてるかと心配になった。
護衛のマックイーンらはここにいるし、大見が一緒にいるとしても押し掛けてきそうなマスコミ相手だと如何なものか。
そんな家族への心配を察したティ連柏木はニカっと笑う。
『家族についちゃ心配するな。代わりに電ちゃんとテイオーに向かってもらったし。最恐の母ちゃん(ティアマト)がいらっしゃるから。』
日本時間午前七時、ヤルバーン食堂にてヤルバーン乗員たちは動けずにいた。
「うわぁカレーライスですね久しぶりです!!」
カレーの掛かった白米に目を輝かせるマシュに対してフェルらはマックイーンらが作ったカレーライスの匂いを嗅いで固まっている。
面通しで疲れた柏木は朝からカレーは重いなあとか考えるがふと思いつく。
「そういやどうしてカレーなんだ?焼き魚に味噌汁とか和食でも良かったんじゃ?」
「いいえこれでいいのですわ。」
「そうです!ティ連といえばカレー、カレーと言えばティ連です。」
「なんじゃそりゃ?」
725: 635 :2021/10/23(土) 07:33:27 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
問題ないと言うマックイーンと浜風の言葉に疑問を覚えるがアインビルに向こうのティ連ではカレーライスでの歓待は最上級のOMOTENASHIだと説明される。
しかも今回はエルバイラカレーだから向こうでは国家元首級の扱いとかアデーレから言われてマシュも首を傾げる。
「ワケワカラナイデス。」
マシュも理解出来ず半角マシュとなった。
そしてヤルバーン全員が頂きますしてからの。
「「「「「………。」」」」」
固まった。
暫くするとそこから再起動しカレーを一心不乱に食べ始める。
食べるというか掻き込む通り越して最早水を飲むが如くカレーを体内に取り込んでいる。
最早食事ではなくカレーをするとか動詞にすべき状況だ。
「カレーは飲み物ってホントだったんだ……。」
「私もティ連の皆さんのこんな姿は初めてです…。」
「「「「お代わり!!」」」」
「こっちもだ!!」「さっきの二倍くれ!!」
次々にカレーライスを完食お代わりしていくイゼイラ人に唖然とする柏木とマシュ。
対しマックイーンや浜風は慣れたもので既に調理時に着た割烹着を着たままとてつもないサイズ寸胴と業務用炊飯器から次々に空になったカレー皿にカレーと米をよそっていく。
とてつもないスピード消費されるカレーと白米。
「あらあら流石に私達の分まではありませんわね…。」
マックイーンがそんなことを呟きながら最後の一杯をよそう。
そんなマックイーンのつぶやきに物凄く済まなそうな顔しながらも嬉しそうなシエさん、
対しすぐ後ろに並んでたフェルさんはあと一人というところで終了となり絶望の表情を浮かべる。
「やはり私達の分用意しておいて正解でしたわね…。」
「まさかの戦闘糧食!?」
さて朝食のカレー狂想曲も終わり、イゼイラ人の腹が軒並みステータス太り気味となってしまった頃、
フェルさんはマックイーンの淹れた紅茶を飲み余は満足じゃと言わんばかりに腹を撫でている。
なお戦闘糧食(カレー)の御同伴にも預かった。
そんな中フェルは何かを思いつく。
「ソウだ…ヴェルデオ司令、ケラーマックイーン達もここまでして下さったのデスからこちらも誠意としてティエルクマスカの現状をお見せするべきデハ?」
その言葉に少し考えるヴェルデオ。
フェルの発言は多分イゼイラの血について教えだとかのことでカレーライス原因ではないハズ…と言えないのが私は悲しい…ポロローン。
「…そうですね。精死病の治療手段やあの創造主ナヨクァラグヤについて等教えて頂きたいことも多いですし我々について知って貰うべきでしょう…。」
「じゃあ俺は外れた方がいいですかね?」
ヴェルデオの発言に柏木は席を外すべきかと言うがヴェルデオは首を横に降る。
この場で唯一の銀河連合ではない日本の日本人で一般市民だ。
今後条約等が締結されればヤルバーンやティ連の情報が公開されるのだから遅いか早いかの違いしかない。
まあ精死病について早期の公開はありえないが。
「それに柏木さん、貴方には知る権利がありますわ。だって貴方も薄いですがイゼイラの血を引く、ある種イゼイラ人ともいえるのですから。」
マックイーンの言葉にフェルらはギョッとして柏木をマジマジと見つめ、その視線に柏木は居心地悪そうにする。
ヴェルデオは暫し思案し呟く。
「ならばなおさらケラー柏木にも見て頂いた方が良いですな…。そして日本政府に、もう一つのイゼイラに伝えて頂きたい、我々の現状を…。」
ヴェルデオに先導されマックイーン達は移動を開始した。
移動中、アインビルやエストレェルは自分の記憶を辿り州化する前のヤルバーンの内部構造を思い出し行き先を想定する。
「(どこに行くんだろう…。)」
「(確かこの先は大型多目的スペースだよ?イベントやレクリエーションで使う様な施設だった筈だけど…。)」
そんな二人の声をマックイーンはそのよく聞こえるウマ耳で聞きつつ思う。
「(まあ、多分良い事ではありませんわね…。)」
726: 635 :2021/10/23(土) 07:34:38 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
「なんだ…これ…。」
柏木は目の前の光景にそうしぼりだすのがやっとだった。
元はレクリエーション等を行うホールと思われる広い空間に縦横無尽にしかし綺麗に並べられたカプセルの列。
アインビルやエストレェルはそれが記憶にあった。
浜風やマックイーン、アデーレは知識として知っている。
ヴェルデオがカプセルの一つを開くと眠っているかの様な人物の姿が見える。
「死んでいるのですか?」
「これは違いますわね。」
柏木の言葉をマックイーンは否定する。
「これは精死病ですか…。」
「ハイ、その通りデス。ケラーアデーレ…現在ヤルバーンでも五百名程が発症してるデス。」
「精死病?」
アデーレの呟きを肯定するフェル、柏木はその言葉に疑問を覚える。
浜風は柏木の疑問に答える。
「ディルフィルド航法、ティエルクマスカで広く使われたている超光速航法その欠陥に端を発するある種の後遺症です…。
該当人物の脳量子、生体量子…意識そのものがが並行宇宙へと飛ばされ、時間的変化を含め肉体の機能が全て停止してしまうという…。
柏木さんに分かりやすくに言えば魂が肉体を離れ並行世界に行ってしまう訳です。」
「あーそりゃ死んだ様になりますわな…。」
二人の会話に慌てるヴェルデオとフェル。
「ケラー浜風!それは本当ですか!」
「もしやケラー達の世界では!」
「はい、治療法と予防手段が存在します。」
しかし、その間カプセル内の人物の様子見たマックイーンは思案する。
カプセルの中の人物は苦悶の表情を浮かべていた。
本来ならばただ眠るように無表情な筈であるのに…。
それを知るためにマックイーンは瞼を閉じた。
「ちょっ!?マックイーンさん、目が光ってるぅ!?」
「ただの浄眼の一種ですわ。お気になさらないで下さいな。」
開かれたマックイーンのいつもは紫色の瞳が蒼く輝くのに気づいたのは柏木だった。
その瞳に映る光景にマックイーンは険しい表情をしてヴェルデオに尋ねる。
「ヴェルデオ司令、この様な苦悶の表情を浮かべる方々が増えたのは…?」
「今から二年ほど前からになります。それ以来、精死病の患者が特にイゼイラで急激に増加しています…。」
「…………。」
「ヴェルデオ司令そうだったんですか?」
「そうですケラーマシュ。貴女がイゼイラに現れたくらいには既にこの状況になってあったので知る由もなかったでしょうが…。」
「ケラーマックイーン?」
フェルはマックイーンの様子が変なことに気づいた。
マックイーンは拳を握りしめ、強く握ったその手からは血が溢れる。
「これは精死病そのものではありません…!!」
その言葉にフェルやマシュは驚く。
マックイーンの蒼い浄眼には精死病の患者に纏わりつく濁り淀んだ呪力が見える。
「精死病の仕組みを使い眠りについた者とその家族の絶望や怨嗟を集める為の呪……!!」
マックイーンは吐き捨てる。
「これを成した者は相当性根が腐ってますわ!!」
727: 635 :2021/10/23(土) 07:41:29 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞ。
マックイーンが見つけた精死病?の仕組み
呪で対象のイゼイラ人にとって最悪なものが存在する世界と因果を結ぶ→対象のイゼイラ人を精死病と同じ状態にしその世界に精神を飛ばす→その人物の苦痛、悲嘆、絶望を呪を通し収集→対象の家族の同様の感情も収集
→家族も対象を通し呪に感染させ時間を掛けて発症させる→以下ループ
最終更新:2021年10月26日 11:00