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銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその六十二
イゼイラ最後の女帝の遺志、仮想生命体ナヨクァラグヤ・ヘイル・サーミッサ。
彼女は現在銀河連合日本いや神崎島も含めたティ連世界有数の呪術や魔術始め神秘の専門家となっている。
自身の本体たるトーラルシステムに記録された膨大な量の資料を元にその演算力を駆使可能なのに加え、
神秘と科学の融合の極みとも言えるオリュンポス文明の科学も貪欲に取り込んでるからだ。
また莫大な出力のティ連のエネルギー機関を用いた電力・魔力変換システムとトーラルの演算力による個人としては異例なまでの正確かつ大規模な術式の使用を可能としている。
それもこれも対馬からの一連の事象に加え千年前の日本があれ程の魔境であり、
友がその対処に当たっていた事に気付かなかったという衝撃もあったからだ。
なおオリュンポス系の導入にあたり月世界(イゼイラ)の一の宮の祭神(アルテミス)から色々と教えられ、血を与えられ家の子と可愛がられている。
なおアルテミスさん魔術の神としての側面もあったりする。
後、御本柱の旦那がギリシャの女神に目つけられたとナヨさんに憐憫の視線送って月女神の無垢な愛されていた。
浜風は顎に手を当てアインビルとなにか話し預かると近場の患者に近いた。
それに気づいた柏木とマシュ。
「浜風さん…?」
「浜風さんなにを…?」
浜風は患者の胸元に何か、何かが入った小さな袋を置くと幾つものゼルモニターを立ち上げる。
ヴェルデオや涙を流していたフェルも浜風の行動にに目を丸くしている。
浜風は我関せずとにゼルモニターに投影される何かを確認する。
「………エストレェルさんの予想は正しかったようです。」
そして今度は再び小袋を持ちシエの下へと向かう。
近づく浜風にマックイーンは気づいた。
「なんですの?」
「リシュリューの一部で効果がありました……。」
「左様ですか…確かにありえなくはありませんね…彼の世界の女神の性質を考えれば…彼女は彼の女神でもありますし…。」
「マジですの…?」
「マジです。」
ナヨとマックイーンはその場を浜風に譲る。
浜風はポッドに眠り苦悶を浮かべるシエの胸元にを置くと何かの装置を造成した。
そしてナヨは浜風の隣に立つとゼルモニターを立ち上げデータを見て頷いた。
「たしかにこれならば行けそうですね…。」
「ナヨさん、次元変動数値の割り出しはお願いします。」
「あいわかった。」
「マックイーン。」
「何ですの?」
「呪はリシュリューの欠片の力によりこの身体より退きましたがまだこの辺を漂っています、完全に祓って下さい。」
「分かりましたわ!」
162: 635 :2021/11/05(金) 07:16:38 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
マックイーンはシエの側を離れると息を整え、大きく息を吸い込。
そして、マックイーンは嘶く…ではなく吠えた。
フェル達が聞いたこともないような動物の鳴き真似、その声はその場を漂う何かを纏めて吹き飛ばす。
マシュだけがそれが狼の声、遠吠えであること、場が浄められたことに気づく。
「ホールが…神域の如く、浄化された…?」
「フゥ…弓か武者の一人でもいればそれこそ結界を張るレベルで祓えたのですが…声真似では一時的に祓うくらいが限度ですわね…。」
「これだけのことをしてこれくらいって…。」
溜息をつき首を横に振るマックイーン、その言葉に絶句するマシュ。
狼とは大神、そしてその声は退魔の力を持つ。
人の身ですら効果があるのに神馬たるマックイーンが行えばそれこそホールを一時的に霊地の神域にまで近づけることすら可能だ。
それが騎馬として自身かその背に武者を乗せ鳴弦、それも浄められた梓弓でも扱えばそれこそ儀式を行い結界を張る程の効果と期間を持ちえる。
「浜風さん、よろしくてよ。」
「浜風、該当の次元変動数値を送りますよ。」
マックイーンの言葉に頷き装置を動かし始める。
装置の表面には光が走り、空間波動を発し始めた。
そして一際大きな光を放つと柔らかな空間波動がホールを包む。
しかしシエは傍目には何も変わらない…が、浜風は医務官らを呼び何かを話す。
「何が…。」
「ナンでショウ…。」
浜風の言葉を聞くと医務官らは表情を変えゼルモニターを造成し幾つものデータを参照し驚愕の表情を浮かべてシエとモニターを何度も見る。
ヴェルデオは医務官に声を掛ける。
「一体どうしたのかね?」
「ヴェルデオ司令…信じられません…シエ局長の脳ニューロンデータを……取得可能…です…。」
その場のヤルバーン乗員全員がシエへと目を向ける。
シエの胸は上下し、その口はむにゃむにゃと動きその顔も穏やかだ。
フェルや仲間達の目尻から熱いものが流れる。
医務官はゼルモニターのデータを読み上げる。
「微弱ですが…脈拍、脳波、呼吸といった生体反応あります…これならば蘇生措置を執り行えば覚醒可能です!!」
その言葉に歓声爆発、ホールを覆った。
フェル達は涙を流し、或いは互いの肩を叩き合い、そして。
マックイーン達に突撃した。
「ちょっとおおおお!?またもみくちゃにしないでくださいませ!?」
「ちょおおおおお!?」
「何故に妾までええええ!?」
マックイーンや浜風果てはナヨまでもヤルバーン乗員達の波に飲まれた。
ナヨは希望の創造主、マックイーンは希望の創造主を乗せ来て、浜風は実際に治してみせた、むべなるかな。
なお御守りの供給元リシュリューはヤルバーンの報告書にその存在が記載されてしまい結果、
自らの預かり知らぬ所でこの世界のイゼイラ議会、ティ連本部議会でも重要事項として報告されにその名が轟く事となった。
それを知ったフランス王国国民がWASSHOIしてしまいこの日を我らが女神がその力を天下万民に遍く施した記念日にし、
再度女神として公式的に奉じようと動き出したりしてリシュリューが全力で止めにかかるのは全くの余談である。
163: 635 :2021/11/05(金) 07:17:45 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
「酷い目に合いましたわ…。」
「同感…」
「妾まで何故このような目に…。」
「ナヨクァラグヤ様はしょうがないのでは…?」
ホールを離れヤルバーンの来賓室へと移動した面々。
この場にはヤルバーン首脳に加えてこちらのティ連で唯一魔術的知識を持つマシュも同席している。
後、突撃バカも「何で俺ここにいるんだろうと」とか呟きながらいたり。
その中で若干ボロッとした様子のマックイーン、浜風、ナヨさん。
ヤルバーン乗員によりWASSHOI!された三人であるがヴェルデオの指示による武力介入によりWASSHOI!は鎮圧された。
なのでフェルさん達も若干ボロっとしている。
ヤルバーン側として聞きたいことが山程ありこの場に話し合いの席を設けた。
三人は居住まいを正した。
「さて、ケラー浜風、ケラーマックイーン、そして創造主ナヨクァラグヤ。改めて尋ねますが貴女方は何故あの様なことが出来るのか、そして一体何者なのか…教えて頂けますかな?」
「はい、ヴェルデオ司令。まず私から。私、浜風は人類ではありません…。」
「人類ではない…?」
浜風の己は地球人類ではないと言う言葉にマシュは驚く。
マックイーンが神馬であるとは聞いたが浜風やこの創造主ナヨクァラグヤは如何なる存在であるのか。
柏木が問う。
「第二次大戦時の軍艦の魂を持つ者、艦娘じゃないのかい?」
「艦娘ではありますが、柏木さん。逆に聞きますが艦娘とはなんでしょう?」
逆に浜風に問われ柏木は答えに窮する。
そんな柏木に浜風は笑う。
「在りし日の軍艦の艦の魂を持つ者にして常世の先、死の國との境界を封じ、死と穢を流す巫女…それが艦娘と呼ばれる存在です。」
浜風は先の大戦で沈んだ軍艦にして巫女だという。
その言葉にマシュが思い浮かべるのは最果てを往く星の航海者。
だが柏木は別の感想を持つ。
「それじゃあまるでホラーゲームの零の巫女じゃないか…。」
「大体していることは同じですよ。八百年前は兎も角現在では零の巫女の様に柱となる必要はありませんが。」
"現在では柱となる必要はない"、その言葉にかつては柱になっていたのかと戦慄する柏木。
次にマックイーンが名乗り出る。
「次は私ですわね…私は天斑駒、メジロマックイーン。元は競走馬、死後に高天原を走っていた神馬ですわ。生物学的な馬ではなく艦娘と同様の霊的側の存在です。
そしてその存在は豊受大御神…いえ日本のウマ達の祖である大宜都比売の系譜となります。」
「ウマ娘ってそんな存在だったの!?」
「違いますわ柏木さん。私達はウマ娘ではなく天斑駒。その魂は異世界へ転生したものではなく競走馬の魂そのもの。
例えばサイレンススズカさんならば粉砕骨折からの予後不良も覚えていらっしゃいますし。」
「oh…。」
予後不良の言葉にあちゃーという顔をする柏木、フェルやマシュは競馬のことなど分からないから頭に疑問符を浮かべている。
「そうそう豊受大御神といえばマシュさんも知る神様と習合された分霊がこちらに来ていらっしゃいますわ。」
「あのどなたの…?」
「デメテル神ですわ。」
「え?」
「アルテミスみたいな状況なのか?」
「ああ、柏木さんはアルテミス神が月夜見命と習合されているのはテレビで見ていらっしゃいましたわね。その通りですわ。」
「アルテミス神が月夜見神と習合!?」
164: 635 :2021/11/05(金) 07:18:49 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
柏木の言葉をマックイーンは肯定する。
スカサハ=スカディみたいのがホイホイいるのに驚き、あの真体ぽいのが元々神崎島の建艦計画で建造されたことを知りマシュが顎を落とし。
神が宿らないとはいえアルテミスの同型艦多数が建造されてるのも知り、有事の際にあのアルテミスが多数来襲するの想像して柏木は冷や汗を流していた。
柏木の頭の中では数百隻のアルテミスが衛星軌道から地上を蹂躙している姿が浮かんだり。
「(たくまるで星間都市山脈オリュンポスで話だけ出てきた大機神カオスの母船団じゃねえか…。)」
柏木はボソリと呟きマシュが反応する。
「(柏木さんもオリュンポス船団御存知なんですか!?)」
「(まあ話だけなら。あのゲームで知ったと思うけどこの世界君達のこれまでを知っている人物は多いよ。)」
「(あのゲームで私達のこれまでが…。)」
そんなのに関係なく話は続いていく。
「さて、最後は妾ですね。」
最後はこの人物、希望の創造主ナヨクァラグヤ・ヘイル・サーミッサ。
「妾はそなたらの知る。ナヨクァラグヤ・ヘイル・サーミッサそのものではありませぬ。」
その言葉にヤルバーン側はざわつく。
「そなたらのイゼイラにも存在するとは思いますがナヨクァラグヤの脳ニューロンをコピーしたトーラルシステム、それが自我を得た仮想知的生命体、それが妾です。」
「ナヨクァラグヤ帝の脳ニューロンデータのロックが解除されたのですか!?」
「(脳ニューロンコピーしたシステムが自我を得たって…。)」
「(所謂、電子情報生命体では?)」
ヴェルデオの驚きにナヨは頷き言葉を続ける。
「また妾は大和の国…ヤルマルティアではアルテミス神よりその夫英雄オリオンとの子として扱われ、
伊耶那美様の計らいにより八百万の神々、ヤルマルティアの創造主の一人として記紀神話とギリシャ神話の末席に名を連なさせて頂いております。」
「情報生命体なナヨクァラグヤ帝がアルテミスさんとオリオンさんの子…?」
「八百万の神様の記紀神話でオリュンポスなギリシャ神話の…?」
パワーワード連発に柏木やマシュの頭はオーバーフローした。
「「どういうことなの…。」」
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以上になります。転載はご自由にどうぞ。
ワクワク大百科の現代記紀神話と現代ギリシャ神話の項にナヨ様の名前が燦然と輝いていたりする。
ついでにおウマさん達の名前も…。
最終更新:2021年11月10日 11:58