875 名前:ホワイトベアー[sage] 投稿日:2023/11/29(水) 00:27:10 ID:softbank060067081109.bbtec.net [21/37]
白梅型海防艦
基準排水量:3900トン(ミッションパッケージ非装備状態)
全長:138.1m
全幅:17.4m
機関方式
:CODAG方式
主機:三菱T180ディーゼル発動機×2基
:川崎M80ガスタービン発電機×2基
:非常用ディーゼル発電機×複数
速力:最大44kt(公称)
乗員:40名
:60名(海兵臨検隊用の居住コンテナ搭載時)
固定武装
:70口径76mm単装速射砲×1基
:11連装短距離誘導弾発射機×1基
:90口径12.7mm機関銃搭載無人銃座×4基
:ミサイル垂直発射装置×16セル
:対空高出力戦術レーザー砲×1基
対水上戦用追加武装
:90口径35mm機関砲×2基
:6連装艦対艦誘導弾発射筒×2基
:ミサイル垂直発射装置×36セル
対潜水艦用追加装甲
:三連装短距離魚雷発射管×2基
:4連装対潜ミサイル発射機×2基
掃海仕様
:無人機雷排除システム用水上無人機(USV)×1機
:機雷捜索用無人機(UUV)×1機
搭載機
:哨戒ヘリコプター×2機
同型艦×130隻
白梅型海防艦は大日本帝国海軍が運用しているコルベットの艦級。
大日本帝国海軍の沿岸防衛の中核を担う佐渡島型海防艦の後継兼一部掃海艇艦艇の後継艦として建造された多用途艦で、小型・高速のステルス艦にモジュール化した装備を搭載し、適宜に交換しながら多彩な任務に対応すること可能とする小型ながら高性能かつ汎用性の高い戦闘艦として設計された。
1隻あたり約300億円(史実円換算)で1990年度海軍軍備整備計画から調達が開始され、2025年までに130隻の建造が予定されている。
また、沿岸警備隊向けの準同型艦としてあるしきしま型巡視船の建造も行われ、日本近海の遠洋海上警備の中核も担っている。
概要
冷戦終結前まで帝国海軍では戦艦や空母、巡洋艦、駆逐艦、各種揚陸艦を常備艦隊構成艦として運用し、フリゲートを通商路防衛および船団護衛や低脅威海域の哨戒を主とする護衛艦隊に配備、海防艦はミサイル艇とともに本土及び太平洋の各島、アラスカでの沿岸防衛用として運用されていた。
冷戦終結後もこの編成は継続され、増発する地域紛争や海賊行為や麻薬密輸の取締など戦争以外の軍事作戦にも防空駆逐艦や汎用駆逐艦・フリゲートが投入されていた。
しかし、防空駆逐艦や汎用駆逐艦の投入はお世辞にも費用対効果にすぐれているとは言えず、船団護衛を主目的としていたフリゲートや沿岸警備用の海防艦では大陸からの高速船を追蹤するには速力が不足するなど問題が多数発生してしまった。
また、上海やモンバサなど沿岸部で防空駆逐艦や汎用駆逐艦が相次いで小型ボートの自爆攻撃により大破させられる事件も発生し、高価な艦艇を味方勢力以外の沿岸部に接近させるリスクと回避力に優れた高速小型艦を量産して前方展開することが望ましいと改めて日本海軍に認識させた。
こうした多数の事例を受け、日本海軍では1990年代初頭より戦争以外の軍事作戦に投入するための小型で安く、なおかつ足の速い艦艇の必要性が認められ、その研究が開始された。
もともとは非対称戦での仕様を前提とした通報艦として、満載排水量2000トンクラスの小型艦を予定していた。
しかし、後に《大蔵省の逆襲》と呼ばれる冷戦後の軍事予算の大幅な削減の煽りを受けた帝国海軍は、試験艦《夕張》で試験運用されていたモジュール装備システムを新型艦に搭載。
任務ごとに装備を変更することで戦争以外の軍事作戦に投入するための小型艦に、老朽化により退役が近づいている佐渡島型海防艦と第1506型掃海艇の後継艦としての機能を安価に付与させ、ハイブリッド艦を調達する事で調達数を抑えながら能力を維持しようとする。
帝国海軍の思惑は軍事費の削減と影響力の維持を両立させたい政治家達にとっても魅力的に写り、議会の賛同の下に計画は開始された。
しかし、そもそもが無茶な仕様要求を叶えようとしたため時間の経過とともにトン数が増加の一途をたどり、最終的には海防艦(コルベット)でありながらフリゲート並みの排水量を持つようになってしまった。
876 名前:ホワイトベアー[sage] 投稿日:2023/11/29(水) 00:27:48 ID:softbank060067081109.bbtec.net [22/37]
船体
船型は高速性を叶えるため滑走型の単胴船型を採用している。船体はレーダー反射面積を低減させるために主船体・上部構造とも傾斜角が付され、極力単純な平面で構成されている。
主船体は抗堪性を維持するために鋼を採用しているものの、上部構造物はガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製を多用することで軽量化も行われている。
これらにより全速航送時でも8船長以下で360度旋回が可能となった他、30ノット・満載状態でも3船長で180度回頭できるなど極めて優れた運動特性を有している。
艦橋や弾薬庫、戦闘指揮所などの主要部分には難燃性の複合材を用いた防弾板が装備され、防御力にも注意が図られた設計を採用する。
主機関は低燃費性性と機関のコンパクト性を意識してCODAG方式を採用。
巡航機として三菱T180ディーゼル発動機を2基、加速器として川崎M80ガスタービン発電機を2基の計4基のエンジンを備えている。
推進装置としてはそれぞれのエンジンに三菱重工業製のMWJ-900Wウォータージェット推進器を1基ずつ備え、4軸推進艦となっている。
艦後部はヘリコプター用の航空甲板とSH-42哨戒ヘリコプターを2機搭載可能なヘリコプター格納庫が設けられ、その下部には任務別装備や多目的複合艇を収容する第二甲板が設けられている。
艦の船尾にはスリップウェイが、両減にはクレーンを備えたハッチが設けられ、第二甲板から直接複合艇やROV、USVなどの舟艇の発進・収容と曳航ソナーの展開・回収をすることができる。
装備
本級は任務別装備交換システム、ミッション・パッケージシステムを採用している。
そのため固定兵装は自衛用の最低限度のものに限られ、これに任務に対応する各種オプション装備を任務ごとに追加装備させることで多様な任務に投入できる汎用艦として機能するよう設計された。
C4ISRシステム
本級は安価な艦として構想されたが、大日本帝国海軍のドクトリンであるネットワーク中心戦 (NCW)の概念に基づいて設計されたため、如月型巡防艦や対馬型巡防艦と同様に海軍戦術情報処理システムを採用する高度なシステム艦として設計された。
新戦術情報処理装置は戦闘指揮装置、 ソナー・システム、電子戦装置やデータリンクなどの複数の戦闘システムを連接したものであり、三菱電機製の75式戦術情報処理装置(CDS-75)が各種レーダーやデータリンクからの情報を基に各種戦闘システムをより高度な統合的な運用を可能とすることで戦闘時の意思決定の迅速化がなされている。
探知センサーには対空捜索用に三菱電機が沿岸警備隊の哨戒艦や中小国向けに開発したフェイズド・アレイ・レーダーであるANAN/SPY-49Nを、水上捜索用に東京芝浦電気株式会社製のOPS-12Aをそれぞれ1基ずつ装備する。
航海用には日本無線株式会社制のOPS-29を2基搭載し、また必要に応じて、対空捜索用レーダーをAAMD/PAR-6多機能レーダーに換装できる余地が確保されている。
精進化を図るためにEOS-5光学複合センサも搭載し、見張り員に頼らない周辺索敵を可能とした。
対潜戦仕様の場合は曳航ソナーにアクティブソナーとしての機能を付加した可変深度ソナーであるOQQ-84を、機雷掃海装備の場合はUUVとUSVを用いた無人機雷捜索システムの追加装備を可能としている。
電子戦装置には国防総省技術研究本部が三菱電機と共同で開発した85式電波探知妨害装置(EWS-85)が当初採用されていたが、08年以降の建造艦からは08式電波探知妨害装置(EWS-08)に変更され、それ以前に就役していた艦も順次更新された。
877 名前:ホワイトベアー[sage] 投稿日:2023/11/29(水) 00:28:21 ID:softbank060067081109.bbtec.net [23/37]
固定装備
固定兵装は艦種甲板に70口径76㎜単装速射砲を1基装備しているほか、対空用装備として艦種に装備されているミサイル垂直発射装置に個艦防空用に1セルあたり4発搭載可能な80式艦対空誘導弾を複数発搭載し、これらの誘導用の火器管制レーダーとして73式射撃式装置を2基搭載している。
前部ミサイル垂直発射装置には対地攻撃兵装として極超音速巡航ミサイルや対潜ミサイル・対艦ミサイルも搭載可能で、任務の内容によって搭載ミサイルが大きく変わる。
近距離防空用には11連装短距離誘導弾発射機と指向性エネルギー兵器をそれぞれ1基ずつ装備し、11連装短距離誘導弾発射機でも撃ち漏らした場合や自爆ボートなどの民間擬装船に対応するために90口径12.7mm機関銃搭載無人銃座を4基搭載する。
任務別装備
本級は単一艦で複数の任務に対応することが可能なように、装備のモジュール化が図られており、代表的なものとして以下の4つがある。
掃海任務仕様
本装備は冷戦終結によって、列強間での大規模武力紛争が発生する可能性が大きく低下したことによる海軍掃海艦艇の規模縮小の決定にともない、規模縮小後も一定以上の機雷戦能力を維持できるように開発された装備である。
航空機搭載式の機雷探知システムと機雷除去システムを搭載したSH-42哨戒ヘリコプターと機雷捜索用UUVと機雷除去用のUSVから構成されている。
対水上戦装備
沿岸地域での活動、有事の際の攻勢防御時用に開発された装備。
固定兵装に加えて上部構造物に用意されているモジュールに2基の90口径35mm機関砲、2基の72式対艦・対地巡航ミサイル6連装艦対艦誘導弾発射筒を搭載する。
さらに格納庫上部と艦尾のモジュールにミサイル垂直発射装置を16セルずつ追加装備し、艦載機としてSH-42哨戒ヘリコプター1機、MQ-66無人観測機3機を搭載する。
海上警備装備
海上治安活動用に開発された装備。基本的には対水上戦装備の流用である。
内容としては90口径35mm機関砲を2基を追加装備し、艦内のミッションベイに臨検隊員用の居住用コンテナと複合艇を搭載。これらと2機のSH-42哨戒ヘリコプターで構成されている。
対潜水艦戦装備
沿岸域での対潜水艦戦闘用に開発された装備。
2機のSH-42哨戒ヘリコプターと曳航ソナーであるOQQ-84と2基の三連装短距離魚雷発射管をミッションベイに収納し、上部構造物のモジュールに4連装対潜ミサイル発射機を2基から構成されている。
運用
1990年度海軍軍備整備計画では老朽化が進んでいた佐渡島型海防艦の初期建造型を置き換えるため、22隻の建造が一括で契約された。
日本海軍は佐渡島型海防艦と第1506型掃海艇の後継艦として2020年度までに100隻が建造され、さらに2025年度までに130隻の建造を予定し、現在も1年辺り6隻が起工している。
就役した白梅型海防艦は沿岸防衛を担う三桁番台の護衛隊や択捉型巡防艦とともに航路防衛を目的とした二桁番台の護衛隊に配備されている。
また、建造当初から計画されていた通り沿岸域戦闘艦として非正規戦・海賊対応の為に地中海や中東、アフリカ沿岸海域を管轄とする序数艦隊にも配備が進められている。
そのため、外国国民がもっとも目にする機会の多い艦艇としても知られている。
また、沿岸警備隊向けに本級の海上警備装備型をモデルにした巡視船である「しきしま」型巡視船が36隻建造され、台湾や中国沿岸部を管轄する第12管区や南太平洋一帯を管轄する第13管区などに配備されている。
878 名前:ホワイトベアー[sage] 投稿日:2023/11/29(水) 00:29:11 ID:softbank060067081109.bbtec.net [24/37]
以上になります。
時津風型の設定変更に伴い微修正をした白梅型海防艦になります。
wikiへの転載はOKです。
最終更新:2023年12月24日 07:59