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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件セカンドシーズン?番外編その42 とある馬が超大陸世界のUMAに転生したようです・番外編その1
カナリハヤイネン。彼はJRA(当時)所属のUMA。大阪のとある牧場にて生まれる。父親はカソクスゴイネン・母親はキモタマフトスギル。
今でこそ、「トリプルターボの終生のライバル」「令和の大逃げの大御所」と呼ばれる等、時代を作った名馬として知られているが、当初は反抗心が強く調整に手間取る性格をしており、
しかも頭がかなり良いせいもあってか、真面目な時と手を抜く時の落差が激しく、更に調教に手間取るという問題児振りだった。
その為、デビューが二歳ではなく三歳にまで遅れるという事態にまで陥る事となる。
そんな彼に転機が訪れたのは、デビュー戦の事だった。同じくこれがデビュー戦となった終生のライバル・トリプルターボとの初めての戦い。その戦いでブービーに終わるという目を覆わんばかりの大惨敗を喫した。
性格はともかく走り振りは手放しで褒められ、その大逃げ気質から「浪速のツインターボ」と関係者から呼ばれていた彼の、初めての敗北。
それも、同じ大逃げ勝負で全く歯が立たなかったのだ。前世も含めての経験の差が原因とは言え、同じ土俵に立つ事も出来なかったのだ。
流石に大きく落ち込むか・・・・・と思いきや、負けん気がとても強かった彼は逆に奮起。今まで真面目に受けたり受けなかったりといった状態だった調教を、大真面目に受けるようになる。
その変わり振りには調教師達も驚きを隠せなかったという。以後急速に力を付けていき、元々持っていた才能が開花。ライバル・トリプルターボに何度も戦いを挑んで行く事となる。
目に見えて勝負出来る様になっていくにつれて、いつしか競馬ファン達からは「大逃げTKコンビ」「トリプルターボの終生のライバル」と呼ばれるようになり、数多くのファン達が付く様になっていく。
その一方で、気性の荒さや良くも悪くも頭がいいといった特徴故か、様々な奇行をやらかして行く事となる。
具体的にはこんな感じである
- 気に食わないUMAが居ると、後ろ足で立ち上がって前足でどつこうとする。特にG1UMAの一頭・カントウキゾクが居たら必ずどつきに行く
- トリプルターボが居ないレースだと、やる気が75%減となる。まぁそれでも勝つ時は圧勝してしまうが
- そんななので、調教で出くわしたりレースで並走しただけで周りのUMA達がビビりだす
- 舌を出すのが他人を馬鹿にする行為だと理解しているのか、気に食わない相手に舌をベロベロする
- 舌を出したまま走って皐月賞を圧勝
- ウイニングランを毎回拒否して観客席の傍に行き、ヒャッハーロデオのパフォーマンスをやらかす
- パドックにて必ず脱糞する(縄張りだと主張しているらしい)
- 放牧時に馬糞の匂いを嗅いだ後、その上に乗っける様に脱糞して香り等を上書きする
といった感じである。お前はどこのゴルシだと(ry
そんな彼だが繊細な一面も持っており、終生のライバルであるトリプルターボが引退した時は一週間程元気を無くす程だった。それだけ彼の存在は、カナリハヤイネンにとっては大きな物だったようだ。
立ち直って以降は、ことレースに限って言えば大真面目に走る様になり、その力強さと年齢を感じさせない走り振りから、いつしか「令和の大逃げの大御所」と呼ばれて行くようになる。
そんな彼だが、現役12年目を迎えて流石に衰えが隠せなくなっていく。それ故、馬主達も「今年一杯での引退」を決断せざるを得なくなった。
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だが、そのニュースが報じられたのを切っ掛けとしてある動きが起こったのだ。それは
「凱旋門賞UMA部門にカナリハヤイネンを送り込む」
という物だった。彼はこれまで、海外のレースとは全くと言って良いほど縁が無かったのだ。
理由は単純で、海外遠征費用がサラブレッド種とは比較にならない程高く、また海外への伝手も無い為に条件を整えるのが難しかったのが理由である。
だが、ファン達の熱意は高くクラウドファンディングで費用を集めると共に当時のJRAへ沢山の嘆願書が送られてきたのだ。
JRAとしては、ここ数年海外生まれのUMAに取られている凱旋門賞UMA部門のトロフィーの奪還を目的に、出場するUMAの選別にあたっていたのだが、送られてくる多くの嘆願書や費用集めの動きが
活発なのを受けて、遂に決断を下す。今年は二頭の出走枠の内一頭を、カナリハヤイネンに充てる事を決定したのだ。また、遠征の諸々の手続き等も全て引き受ける事としたのだ。
JRAとしても、当時超大陸化と共に出現したカジノの人気に押されていた中、トリプルターボと共に多くの話題を提供してきた彼へのせめてもの恩返しと言う意味も込められていた。
これ等の声と動きを前に、馬主も遠征を決断。かくして、カナリハヤイネンは同じく出走するヒノデハヤマガタと共にパリへと向かった。
さて、肝心の欧州での評判だが・・・正直に言うと余り良くなかった。それはそうだ。既に全盛期をとっくに過ぎた十五歳という高齢のUMAであり、尚且つこのレースを最後に引退するという事も有り、
前評判としては
「既に終わっているUMA」
「十五で挑戦?無謀過ぎるだろ」
「日本は勝負を捨てたか?」
「あんな老いぼれよりも、英国の至宝・レインボーロードとドイツの雷帝・ブリッツカイザーの頂上決戦の方が、余程話題性高いだろ」
といった感じとなっている。欧州のファン達からしたら、
「此処まで無敗を守っているレインボーロードとブリッツカイザーのどちらが勝つのか」
という事の方が余程関心が有り、既に引退が確定しているUMAの事など眼中に無かったのだ。
だが・・・その考え、ある種の思い上がりともいうべき考えが粉砕される事となるとは、その時は誰も気付く事は無かったのだった。
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以上です。カナリハヤイネンの最後の戦い、その序章と相成りました。
ウマ娘関係の投稿がかなり慎重を要するという事も有って、先に此方をネタにする事としました。まぁ今回は短くなってしまいましたが(汗)
一応既に結果は確定している物の、その過程はまだ書いていないので、一体どんな走りで挑んだのかを描いて行こうと思います。お楽しみに。
wiki掲載は、自由です。
最終更新:2021年11月25日 12:40