102: ナイ神父Mk-2 :2021/11/30(火) 01:40:55 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
憂鬱スパロボ

外伝Fルート ストライクウィッチーズネタ

オーバーロード作戦 混迷の戦場の中で

1942年夏この世界の人類が総力を結集して実行に移された史上最大の作戦は失敗に終わろうとしていた。旧カールスラントベルリンを
制圧する巣よりあふれ出した異形の軍(ネウロイ)はこれ迄の兵器処か半世紀以上先の将来の兵器群とそれが執る戦術すらその力を持って
跳ね返し半ば黒い濁流と成った膨大な戦力はその勢いのままに人類が進軍してきたルートを逆流し対する人類は上陸してきた海岸線
ノルマンディーの十km手前の撤退。

其処に撤退する友軍を防衛する死守線を形成して撤退までの時間稼ぎを行っていた。無いよりマシと掘られた複数の陣地を含む塹壕や
廃棄前提の戦車を利用した臨時トーチカを設置したこの戦線に後退する友軍を追いかけてきたネウロイも集中戦闘初期こそ航空型が
多かったものの戦闘後半には高機動或いは短距離飛行能力を持った陸戦型の個体も追い付き始めており塹壕を突破しようとする
陸戦ネウロイとそれを阻止せんとする地上部隊によって地上はまるで地獄の窯の底であった。

「ピーター射撃を止めるな!敵に撃ち負けるぞ!」

「例の人型だ砲兵隊に援護を!」

「駄目だ!さっきの砲撃で埠頭ごと吹っ飛んじまってる!戦車が来るまで耐えろ!」

「敵機のブーメラン!」

近くで敵を重機関銃で牽制していた兵士が叫ぶのと同時に巨大な翼上の物体が兵士達の隠れる塹壕の上を通過比較的高地に居たティーガー
重戦車や低空域で対地支援を行っていた航空機を撃墜すると回転するそれは放った機動兵器型ネウロイの背中へと再度合体した。
その間にも同型のネウロイが次々戦域に降下してきている他、この倍以上の多脚多脚戦車型ネウロイが地上へと降り立ち砲撃を
開始する。

赤色の閃光と人類側の爆炎は激しさを増す一方で有った。歩兵や戦車が赤い光線に吹き飛ばされる中、其処を生身で疾駆する兵士達も
存在した。魔導士やその上位兵科のウィッチである。大型の重機関砲或いは連合から供与された30㎜対装甲車ライフル通称ハルコンネン
を装備したその部隊は戦車砲や榴弾砲での撃破に苦戦したそれらに至近距離から大威の火砲を充てる事でコアを撃ち抜き撃破していく。

この攻撃に対してネウロイは小型航空型による対地攻撃を実行陸戦魔導士・航空部隊も手持ちの突撃銃や大型砲に対空弾頭を装填して
対応するも高速で動き回る小型機に対しては相性が悪く部隊は徐々に防衛に徹する形となる。このチャンスを逃す程ネウロイ側も
甘くは無く中型の航空型が複数攻撃に加わり始める。

それを予期していた様に中・小型が集結していた地点にの中央にて大爆発が発生、魔力によって引き起こされた拡散魔力爆発によって
魔力を含む高熱にさらされた小型機はそれにより一掃、ダメージを受けた中型には追加のパンツァーファウストが着弾することに
よって次々と破壊されていく。それを成したと思われる魔導士とウィッチの混合部隊は陸戦部隊の近くへと着地すると陸戦型へと攻撃を
開始して接近していたネウロイを掃討していく。

「援護感謝します。まさかこんな所で白銀殿にお会いできるとは…」

「いや、此方としても友軍の危機は見過ごせなかったのでな…貴官は?」

「失礼致しました。ブリタニア軍魔導混合小隊隊長のベス・ブラック少尉で有ります。」

「小隊長殿10時方向より人型中隊規模です。」

「よし、迎撃に向かう。少尉生きて居たらまた会おう。」

そう言うと航空魔導士の一団は再び空に上がると着弾の土煙の向こうへと消えて行った。それと同時にこの陸戦中隊の防衛地域にも
敵戦力が現れた事により戦闘はより一層加速している。こうした状況は徐々に悪化の一途を辿っており各戦線は徐々にネウロイの
物量によって圧迫され始めて居た。この戦況は海の上に居る連合の艦隊からも確認できていた。

103: ナイ神父Mk-2 :2021/11/30(火) 01:41:39 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp

「戦局は…良くないな…」

「先ほどの対地砲撃で保有していたMAPW砲弾は使い切りました…他の艦も同様です。」

「提督、これ以上は…ゴーストは艦隊防御で手一杯です。潜水艦隊増援までは…」

撤退作戦開始時より積極的に砲撃支援や人類軍艦隊の防空を支援して来た物の軍派遣艦隊としても既に広域殲滅兵器と撃ち尽くした事で
地上の戦線維持は既に難しいという判断が艦隊内では下されており指揮官としては難しい判断を迫られていた。判断を決め兼ねている
居るところに指揮官当て一本の通信が入る。

「提督、特地本部より通信が…」

「此方に回せ。」

連合軍の特地惑星派遣軍に於ける司令部からの通信は比較的短時間で済んだ物のこの間に行われた決定はこの戦局に大きな影響を
与えた他、後々のネウロイの行動に大きな影響を与える形と成る。そして、戦場への影響は既に始まっていた。
其れを確認したの上空で動いていた航空魔導士の部隊であった。

「なんだ?」

「戦場全域に未知の反応50…60まだ増えます!」

「アレは…怪物?」

「ネウロイじゃないぞ!」

その言葉が示す様に地上空中問わず現れた鬼火の様な物の中からはカブトムシの様な角を持つ怪物や蔦や骨でその体を構築する存在が
人類とネウロイの軍の間に割って入る様に続々と出現ネウロイへと向けて攻撃を開始したのである。コレに困惑していた魔導士部隊で
有ったが怪物が現れると同時に戦線を維持する為の管制塔より通信が入ってきた。

「本部より伝令、各隊はイェッツトの攻撃に乗じて後退する様にとの指示が…」

「イェッツトとは奴らの事か?」

「恐らく…」

(どういう事だ?上はあの怪物が現れる事を予期していた?)

「小隊長指示は…」

「命令の通り後退する。幸いあの怪物は此方に興味を示していない後ろは気にしなくていいだろう。」

ターニャはそう指示を出すと後方へと向けて飛行を開始する。怪物同士の圧倒的な衝突に対して呆気に取られていた隊員たちも隊長の
指示には従い無事に後退に成功している。そして、この攻撃合わせる様に砲撃支援を行っている艦隊は一時的に隊列を崩し戦線中央
から連合艦隊の前面に繋がるラインから退避を開始していた。

退避を開始すると同時に連合艦隊として持ってきていた大型輸送艦の一隻に変化が起きていた。不自然に艦隊の前へと出たかと思うと
艦内部から装甲版を割る様に突然100mを超える巨大な怪物が出現したのであるネウロイと戦闘を開始した怪物たちを合体させた様な
姿の其れは何かに耐える様に身を屈めたかと思うと口元を覆っていた多いの様な物が砕けて巨大な光線を発射、打ち出されたそれは
戦線を飛び越えて海岸線へと迫っていたネウロイ軍の本隊へと着弾。本隊の何割かを消滅させるだけの威力を見せている。

その後その怪物は人類軍が後退して体制を立て直した事を確認すると現れた時がそうで有った様に鬼火の中へと姿を消し後には
ネウロイと怪物の残骸が消滅して戦いの跡だけが残っている。この事態に対しては後に各国から問い合わせが入る物の連合は
軍事機密であるとして沈黙を貫いている。又、この戦闘によって連合軍潜水艦隊が到着した事によって無人機部隊が前面に展開
殿を務めた事で多くの人員が無事に欧州より撤退している。

104: ナイ神父Mk-2 :2021/11/30(火) 01:43:15 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
以上ですWIKIへの転載は自由です。取り敢えず1942年の終盤戦の様子をば…
…ネウロイが本気出したのは割とこの作戦が原因だったり
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最終更新:2023年10月10日 22:57