245: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 17:56:11 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
超魔導世界 交流戦記
〇世界観
とある宇宙規模の敵との100年戦争を大宇宙連合が制した世界。
戦いの中心であった天の川銀河を中心に五つの銀河にまたがり成立した汎銀河連邦が戦後を収める世界。
疲弊した宇宙は復興に向かっていたが、かつての敵との戦争のような確認宇宙全土を巻き込んだ戦いが再び起きない保証がないと判断した連邦政府は別宇宙進出を決意。
兼ねてより確認されていた幾つかの並行宇宙への入植及び、新たに入植に適した並行宇宙の確認と調査を開始した。
大々的に並行世界への進出を開始した連邦であったが、無論入植先である並行宇宙にも文明や生命体は存在しているわけで…
そういった別宇宙の存在との衝突や交流といった悲喜交交(ひきこもごも)を描いた世界である。
〇敵だったもの
超次元侵食波動生命体バイド。それがこの世界における知的生命体たちの敵であった。
実体、非実体問わず、それどころか空間や一部では概念までも侵食し、確認宇宙の生命体全てを飲み込もうとした正体不明の悪魔。
元々それぞれの勢力においては別々の呼び名で呼ばれていたが、100年戦争時において戦いの中心を担った地球が命名したバイドという名称が広まり、呼び名が同名称へと統一された。
約1000前に突如この宇宙に現れたとされるバイドは、それ以降様々な星々を侵食し、たった数百年程度で多くの銀河に進出し、多数の生命体を同化し滅ぼした。
このため宇宙中で数百年間もバイドとの戦いが起こっていた。
そんな中で地球にもバイドが襲来。
当時の地球は人類、非人類、霊的存在の全てが一致団結し、これを撃退に成功。
しかし犠牲も多く、座していては死を待つばかりと逆に外宇宙に打って出ることとなった。
そうして外に打って出ていく中で同じようにバイドに抗う勢力と接触し、手を携えながらも戦いを続け、バイドとの接触から約100年間も争いが続いた。
銀河をまたぎ、宇宙中を戦場としたその戦いは地球が発案した超銀河崩壊爆弾によるバイド銀河そのもの壊滅と、それを生き残ったバイド帝星及び残存バイドを残った知的生命体連合の全戦力を投入し、星さえ崩れる重力嵐の中で最後の激戦を繰り広げ遂に確認宇宙からのバイドの完全絶滅を達成した。
戦後はバイドの完全殲滅に成功したはいいものの、最終決戦に際して多くの生命体や文明が崩壊し、更には超銀河崩壊爆弾の余波により多発する宇宙災害により無事だった国々も改めて打撃を受けている。
こうした状況を打開するために結成されたのが五つに銀河にまたがる汎銀河連邦である。
どこかのとても遠くの別次元から偶然に偶然を重ねて漂流してきた非実体生体兵器。R-TYPE
シリーズに登場するバイドによく似た性質を持つそれは最初の数百年は宇宙を漂うだけであったが、その際に独自の進化を続け、遂に文明を発見し、己の根本的衝動に基づくままこれを飲み込んだ。
このため約1000年前に確認が取れたというのは、このバイドによって始めて星間文明が滅ぼされた時であり、それ以前の数百年前からこの宇宙には存在していた。
本格的に存在を認知される前から非宇宙進出時代の文明が存在する惑星や少数の漂流船団、商船団、宇宙海賊、宇宙生物などを数多の文明や生命体を飲み込んでいる。
途中外銀河から来た文明の兵器や生命体、古代文明の遺産なども飲み込み外宇宙進出能力を獲得。
多くの銀河へと飛び立ち、宇宙レベルの災厄へと成長していった。
最終的には地球人類を中心とする大連合に本拠地であったバイド銀河を吹き飛ばされたが中心部であったバイド帝星はしぶとく生き残り、大宇宙連合は残存する戦力の全てを投入し、これを完全に消滅させた。
メタ設定的にはこれによりこの宇宙のバイドは全て絶滅したのだが、当の汎銀河連邦本人たちはその確認が取れないため、再びバイドが襲来した時への備えと、いざという時のための種の保存を考えた並行宇宙への進出を行っている。
実際元が別次元から漂流してきた存在のため、別の遠い遠い世界には大本となった存在が存在しているのは事実である。
最もその大本の存在が今現在でも生き残っているのか、はたまた滅ぼされているのかは不明である。
メタ設定で言えば汎銀河連邦が存在する宇宙及び、どう国が進出できる位置関係にある近隣並行宇宙には同一の代物は存在していない。
これはとても遠い次元…遥か彼方の未来から送り込まれた悪魔を倒し、逆に己の力を未来へ送り込み見せつけるまで至った文明が存在している宇宙から偶然やってきてしまった断片に過ぎない。
246: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 17:56:52 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇汎銀河連邦
バイド殲滅後に確認宇宙において残存している勢力が改めて集まり結成した連邦国家。
五つの銀河、数百の国家、幾千万もの種族が加盟し、手を携えている超巨大国家である。
人口は実体を有する数だけを数えて1000兆人。人口を数えにくい非実体系や粘体系なども含めれば、総人口は約3倍の3000兆人ほどまで膨れ上がる。
銀河五つという非常に広い宙域を領土としている割には加盟国家や種族、人口が少ないのは、バイドとの1000年に及ぶ争いにより確認できる範囲ではこれだけしか生き残りが存在していなかったため。
また少数であるが連邦に加盟せずに、独自路線を貫く国家や種族も存在しており、これらの人口は連邦人口に数えられている。
彼等非加盟国の人口は全て合わせて100兆人ほどと言われている。
〇バイド銀河
1000年以上に渡り侵食を繰り返したバイドにより作り変えられた宙域のこと。
小銀河並の広さを誇るそれら宙域がバイド銀河と呼ばれた。
バイド銀河内では外銀河とは別の法則が働いており、対バイド対応措置を行っていなければ、同銀河内に存在するだけで身も心も侵食される危険空間。
宇宙大連合はこの銀河を攻略できずにじりじりとバイドに押されていたが、地球が開発した小銀河一つを圧縮して作り上げた銀河崩壊爆弾の投入により、周辺のまだ侵食されていない数個銀河ごと吹き飛び消滅した。
なおこの銀河崩壊爆弾を喰らいながらも中心母星であるバイド帝星はダメージを負いながらも生き残るタフさを見せていた。
バイド勢力の母星。この宇宙に出てきて始めて侵食した星系であり、現在のバイド勢の中心母星である。
最も深く浸食と同化が進んでいる星であり、星と言いながらもその大きさは星系数個分にも及んだ。
銀河崩壊爆弾を受けても、辛うじて生き残るほどには物理的、霊的に頑丈。
最終的には宇宙大連合の残存勢力が雪崩れ込み、決死の決戦の結果破壊され、この宇宙から完全消滅した。
〇確認宇宙
汎銀河連邦により明確な確認が取れている領域の宇宙。バイドの駆逐もこの確認宇宙内において実現されたもの。
このためまだ連邦が確認に取れていない宙域の生命体や情勢については謎が多い。
つまりこの宇宙にはまだ他にも生き残りの生命体が存在している可能性も、怨敵バイドが生き残っている可能性すら存在していると連邦は考えている。
〇宇宙大連合
汎銀河連邦が成立する前の連合組織。地球を始めとした幾つもの文明や生命体が対バイドを名目に組んだ大連合。
多くの勢力が属していたが1000年にも及ぶ戦いの中で数多くの所属勢力が滅び、最終決戦時に全力を出し切り崩壊した国、戦後の余波による宇宙災害に耐えきれる崩壊した国なども存在している。
100年戦争後は汎銀河連邦へと発展解消された。
〇バイド大戦
約1000年ほど前から銀河レベルに拡大したバイドとの戦いのこと。
多くの国家や種族が戦いながら幾度もバイドを打ち破り、逆に滅ぼされることを繰り返していた。
その途中で宇宙大連合が結成され、組織的な抵抗を行い始めたが、その時には既にバイドは複数の銀河に分派しており、以降もう数百年も戦争が長引くこととなる。
最後の100年間において地球人類が旗頭となり、幾つもの銀河を犠牲にしながらも現行宇宙からバイドを完全消滅させ、1000年にも及ぶ戦いは大連合側の勝利に終わった。
〇最終決戦100年戦争
人類がバイドと接触し、それを殲滅するまでの100年間の争いのことを指す。
既に人類が加盟する頃には宇宙大連合は疲弊しており、かつての勢いがなくなり始めていた。
そんな中で地球人類が中心となり、大連合をひっぱり、史上最大最悪の作戦と称された大崩壊作戦によりバイド銀河を殲滅。
その後残ったバイド帝星を大連合残存戦力による決死の攻勢で殲滅したことにより終結した。
約1000年にも及び繰り広げられてきた戦争を参戦からたった100年で終戦に導いた地球人類は宇宙中から功績を称えられ、後に設立される汎銀河連邦における盟主となった。
247: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 17:57:33 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇超銀河崩壊爆弾
地球人類が大宇宙連合に属する他国の力を借りながらも開発した銀河級戦略兵器。
小マゼラン銀河そのものを圧縮し素体として切り分け作り上げられた爆弾。
約100個ほどが存在する。
こいつを使ってバイドをその根拠地銀河ごと跡形もなく消し飛ばした。
なお使用する際にまだ侵食を受けていない周辺銀河数個が巻き込まれて消滅もしくは崩壊すると認識されていたが、反対勢力を押し切って地球率いる主戦派が投入。
バイド銀河を囲むように100個の同爆弾を設置し、これらを一斉起爆。
結果バイド銀河及びその周辺銀河数個が消滅し、その余波で更にその周辺十数個銀河ほどが崩壊した。
使用後バイド銀河はほぼ完全に消滅したが、バイドがこの程度で死ぬと思えなかった大連合の首脳部が送り込んだ決死の偵察部隊によりバイド帝星の生存が確認。
重力崩壊をおこし、空間は歪み、星すら崩壊する宇宙嵐や星系事誘爆するスーパーノヴァが頻発する領域に大連合は残存戦力の全てを投入し、多くの犠牲を払いながらもバイド帝政を完全破壊した。
〇大崩壊作戦
宇宙史上最大最悪と呼ばれた作戦。
地球人類が作りだした禁忌の兵器超銀河崩壊爆弾を使ったバイド銀河消滅作戦である。
小マゼラン銀河丸々一つを材料として戦略兵器を作りだすという発想からして正気の沙汰ではなかったが、それを用いて周辺銀河ごとバイドの根拠地を滅ぼすという作戦もはっきり言って狂気の沙汰であった。
なお開発段階からして使用した場合はまだバイドに汚染されていない周辺銀河数個も吹き飛ばすであろうと想定されていた。
無論投入に際しては反対意見もあったが、連合内においては地球以外にも影響力の大きい主流派の多くが使用賛成に回り、半ば強硬的に運用が決まった。
この際に反対意見を言った少数の勢力が戦後の汎銀河連邦に加盟していたい国々となった。
それでも投入を決定した主要な国々は1000年間の戦争でそれだけの絶望を感じていたと言える。
実際の投入の際には事前予想通りに周辺の数個銀河も巻き添えで滅び、更には滅んだ銀河の更に周辺に位置する十数個の銀河が銀河崩壊級の事例となるなど、想定以上の大被害を出している。
一説によればこの作戦によって生じた損害は1000年間に及ぶバイドによる被害と同じかそれ以上と言われているほど。
作戦成功後は巻き込まれた宙域の多くで重力崩壊を伴う宇宙嵐や、星系ごと吹き飛ぶスーパーノヴァが頻発していたが、大連合は残ったバイド帝星を殲滅するために、強引にこれらの災害地域を突破。
突破の際にも多くの犠牲が出たが、構わず残存戦力の全てを用いてバイド帝政を攻略した。
爆弾設置及び防衛に動員された戦力は10億とも言われ、爆弾起動後に残っていたのは5億程。
災害宙域を突っ切った際には1億を切り、バイド帝星を攻略した後に残っていた大連合側の戦力は100万足らずと言われている。
〇宇宙災害
バイドとの決着後に確認宇宙全土で頻発する災害。
大規模な宇宙嵐や移動型ブラックホールの発生など、一つでも星間国家が滅びるような災害が多発している。
ぶっちゃけ銀河崩壊弾使用による副作用であり、大崩壊作戦以前から想定されていた災害でもある。
汎銀河連邦の技術力であれば一応の対応が可能という点が救いであるが、戦前よりもずっと住みにくくなってしまったのも事実である。
(リアル日本やフィリピンくらいの災害多発大国並の住みにくさ)
このため戦後の汎銀河連邦は同災害への対処と同時に別宇宙への入植や避難を行っている。
この状況を結果的に生み出してしまった地球を始めとする現主要国への非難の声は少なからず存在しているが、永遠とバイドと戦い続けるのと災害が多発するとは言え、一応は平和となった現宇宙。
どちらがマシと言えば2:8くらいの割合で現宇宙の方がマシと答えるくらいには銀河連邦国民は現主要国の行いを理解し、バイドのことを恐れていた。
248: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 17:58:14 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇地球
汎銀河連邦の盟主であり、宇宙大連合時代の旗頭であり、バイド大戦の英雄。
そして旧連合及び現連邦における最右翼と目される国家。
1000年もの戦いをたった100年で勝利に導いた英雄と尊敬されると同時に「あいつら敵を倒すためなら銀河十数個は平気で吹っ飛ばすぞ」と恐れられている星。
危険視される一方でかつての大戦では真っ先に戦法を務めながら大戦果を挙げ続け、味方には手を差し伸べ、守り続けたことから地球を支持する星々や種族も多い。
同時に地球の兵士は精鋭と知られ、宇宙最強の戦士として尚武の気風のある国家や所属からの一種の憧れや尊敬を受けている。
また汎銀河連邦内において屈指の軍事力を誇る大国でもある。
具体的には同連邦内の他の加盟国全てが敵に回っても互角以上に戦えるくらいの戦力を保持している。
このため「やっぱあの星何か可笑しいわ」と言われているとかいないとか。
並行世界への進出事業にも積極的な国の一つでもある。
正式名称は地球人類統一連邦。所属軍事組織は人類軍。かつてのバイドの襲来を気に既存国家の枠組みを取り払い一致団結し結成された。
既に生き残った国家や軍が単独では機能しにくいレベルになっていたのも統一政権樹立の追い風であった。
当時の人類は太陽系中に勢力を拡大しており、外宇宙進出も徐々に始めており、人類の絶頂期と言っていい時期であったが、バイドの襲来で全て吹き飛んだ。
バイド襲来時は人類やマイナー種であった非人類系(龍やら鬼やらの異種系から自我を持ったロボットや電脳存在まで様々)、更に世界の裏に残っていた霊的存在(いわゆる神様と呼ばれる神霊たち)も総動員して抵抗。
どうにか太陽系から駆逐することに成功した。
最も地球側が負ったダメージも深く、火星以降の居住圏は軒並み壊滅、多くの国家が滅び、人口も半減。
力を貸してくれた霊的存在はその過半が相打ちとなり消滅。
太陽系は物理的にも霊的にもその防衛能力の多くを失った。
バイド襲来前の太陽系人口は計測されていた分で大凡300億。バイド撃退後の残存人口は30億足らず。
しかし、そんなことでへこたれる人類ではなく、守ることができないなら攻めてやらぁ!!と逆に気勢を発して太陽系の復興も半ばながら外宇宙に進出。
外宇宙で同じようにバイドに対抗していた宇宙大連合と接触し、早速加盟。
同連合の力を借りながらも積極的にバイドを討伐していった。
この外宇宙時代にはむしろ守る土地から離れたからか、バーサークっぷりが更に激しくなったとされている。
現在ではバイド大戦での成果により汎銀河連邦の盟主となった。
というより単独で旧大連合の半分に類するほどの戦力を未だ保有しているため、他の加盟国から半ば盟主の座を押し付けられたとも言える。
なお地球を離れて100年の戦争をしている間にそこそこ人口が回復しており、戦後人口は大凡60億程。
盟主となってからは宇宙災害対策と並行世界入植の二つの政策を打ち出し、銀河連邦の二本柱政策と呼ばれている。
〇ファントムソサエティ
盟主地球の動きを左右すると言われている秘密結社。秘密結社と呼ばれているが、その存在は事実上公式化している。
バイド襲来以前から極東のとある国を中心に活動していた団体であり、バイド襲来以降は瞬く間に世界規模の組織となった。
大連合加盟以降も地球の動きを左右するほどの影響力を備えており、銀河連邦盟主となった現在においてその影響力は留まるところを知らない。
最も権力を独占する秘密結社というよりも、各勢力間の調整を行う談合団体という側面が強く、現在では汎銀河連邦内における裏の潤滑油として重宝されている。
なお世間の認識では銀河連邦内最右翼である地球の中の最タカ派集団というイメージ。
原因は銀河十数個を崩壊させた大崩壊作戦の作戦概要構築及びそれに用いた超銀河崩壊爆弾の開発を、このファントムソサエティが主導したためである。
因みにファントムソサエティを直訳すると
夢幻会となる。
決してダークなサマナーでアクマーを操ってくる敵役組織の方ではない。
なお地球が復興も半ばで外宇宙に打ち出す切っ掛けに当時神崎という人物が「守るより攻めろ!やるだけやってみるんですよ!」と発破をかけたからという話がある。
補足として現在の汎銀河連邦の初代大統領の名も神崎という。
249: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 17:58:59 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇技術
汎銀河連邦は多くの勢力が加盟しているため、様々な技術体系を取り揃えている。
そこには科学技術系は勿論、バイドに有効的な魔導技術も多数存在していた。
バイド大戦中はそれら多くの技術が雑多に存在し、各国が自国にあった技術を無造作に扱っていただけであったが、地球が参加して以降は各種技術の研究と統合が進み、現在では魔導科学として一般化している。
この魔導科学技術はマナと呼ばれる自然エネルギーを誰しもが扱える「流体」という状態へ変換し、それらを各種科学技術などと合わせて使用する技術体系である。
簡単に言えば流体へ変換されたマナはガソリンエンジンに使えばガソリンを燃焼させる要領で電気を作ることも可能である。
これは極端で尚且つ非効率な例であるが、とにかく今まで扱いにくかった魔力とも言える代物を一般でも扱えるようにした代物と言っていい。
既存の各種エネルギーよりも高いエネルギー効率と柔軟性を誇り、これにより10~20m程度のR-戦闘機から歩兵用の装備にまでバイドによく聞く波動兵器を搭載可能となった。
例としては地球防衛軍アイアンレインに登場するエナジージェムやデビルサマナーシリーズのマッカのようなものと考えていい。
純粋科学のみではバイド打倒のために多量なエネルギー量が必要であり、兵器が大型化、複雑化しがちであったが、この手の流体技術の誕生により大火力を小型で単純な兵器でも実現できるようになり、バイドへ効率的にダメージが通るようになったのである。
簡単に言えば楽に大出力を生み出せるエネルギーと考えれば良い。
〇軍備
バイド大戦後の汎銀河連邦における軍備はもう一度同規模のバイドが攻めてきても普通に撃破できるくらいの戦力は用意している。
つまり大連合時代と同等かそれ以上の戦力を保持しているのである。割と維持するにも金がかかるが、バイド大戦の記憶が色濃い各国や民衆はそれを形容している。
主に対バイド戦を想定する正規軍と各惑星や大気圏内で活動する前提の警察軍と民間が運用する私兵軍に別れる。
正規軍の特徴は宇宙空間での戦闘前提の超超超大火力であり、星だって砕くし、星系ごと燃やし尽くすこともできる。
因みに星系を燃やせる武装でもまだ戦術級兵器とされる。
戦略級は銀河を吹きとばせる代物となり、超戦略級は複数の銀河を吹き飛ばす代物。
対バイド戦を前提とされた超火力集団が正規軍と言える。
一応加減が出来ないというわけでもなく、星系内に降下したバイドを殲滅するための艦載機部隊や小型艦なども存在している。
その際は現地の警察軍や私兵軍を指揮下に置き、大気圏内戦闘を遂行する。
警察軍は所謂星間警察。宇宙交番や宇宙警察署を拠点としながら、日夜犯罪者と戦って治安維持を務めている。
非常時においては私兵軍と共に正規軍の指揮下に入る。
星系内や惑星軌道上などの戦闘がメイン。火力は正規軍に劣るが練度や機動力は正規軍に劣るものではなく、大気圏内や惑星軌道上などの火力が制限される戦闘においては正規軍に勝るとも劣らない活躍をする。
私兵軍は企業や町内会や湾港組合などが保有するその名の通りの私兵戦力。
大体は警備会社やらPMCやら自警団やらと名を打ってるが保有戦力は警察軍と左程変わらないなど結構重武装。
むしろ色々と気を付けないといけない公的組織である警察軍よりも色々配慮が薄いため、ぶっ飛んだ兵器を運用していることも多々ある。
こちらも警察軍同様非常時には正規軍の指揮下に入る。
250: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 17:59:29 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇並行宇宙入植事業
このままじゃアカンということで種の保存も考えて確認されている並行宇宙に入植する国家事業のこと。
汎銀河連邦になった際に初代政権が始めたのがこの政策。
表面上はバイド大戦の後遺症で災害が頻発して、現行宇宙が住みにくくなったのと、いざという時の文化や人種を継続させるためにという偉いんだか、情けないんだかわからないお題目で進められている。
基本的には文明のない星系などに進出し、そこに入植する。
並行世界側で出会った文明とは基本は有効的に接する。理不尽に敵対した場合は理不尽に対応する。
しかし正規軍そのままの戦力を出すと過剰火力なので基礎戦力は警察軍に相当する装備まで。
正規軍の火力をそのままぶっ放しては入植先の宙域も台無しになる可能性があるため。
ただし敵の規模や強さによっては正規軍兵器の投入も許可する。因みにこの許可は割と緩い。
実際のところ政府は再びのバイドの襲来を恐れての避難事業として行っている。
この避難とは「また同規模のバイド来てもぶっ飛ばせるけど、戦略兵器ブッパするのは変わらないから、今度こそ生命体生存領域が崩壊する」という前提で行われている行為であったりする。
つまるところバイドがもう一回来たらもう生存領域とか気にするだけの余裕がないから他所の世界に改めて避難所作っておくね!という感じの政策である。
まあ自前の兵器で住むところ更に減らす危険性が残っているから他所の地域に避難所おったてるという少々情けない事案であるが、現在の汎銀河連邦政府もバイドの脅威に真摯に向き合っている証拠とも言える。
現在この事業は割と順調に進んでおり、既に幾つかの世界に入植が完了しており、約5億人ほどが送り込まれている。
また同時に並行世界において友好関係を結んだ勢力も幾つか存在しており、それと同じくらい敵対関係となってしまった勢力も確認している。
〇R-戦闘機
正規軍の主力兵器。対バイド用の空間破砕エネルギー砲通称「波動砲」を搭載した宇宙・水中・大気圏内対応汎用戦闘機。
大体は全長10~20mほどに収まっている。
動力は流体エネルギー式反応炉。
流体エネルギーを用いて電力その他諸々を作りだして供給している。
なんでこんな面倒な真似するかというと、結局のところ電力に変換した方が安全で確実だからである。
所謂セーフティーの一つであり、流体エネルギーを直接機体動力にしてしまうと得られるエネルギー量が膨大過ぎ、波動エネルギー発射時に被弾すると暴発する危険性を含んでしまうため。
最悪の場合は戦闘機一機の爆発でオーストラリア大陸程が消えかねない。
このためエネルギーロスが発生する電力へ一旦変換し、被弾時や撃破時のリスクを抑えている。
これなら暴発しても精々100m級隕石が丸々消滅する程度で済む。
R-戦闘機の特徴であり、切り札である波動砲はチャージしてぶっ放す空間破砕兵器。
物理的にも霊的にも射線上のものを全てぶっ壊す。理論上は同出力以上の超高出力バリアでないと防ぐことはできない。
本来は炉と直結し直接流体エネルギーをぶっ放す兵器であるが、これは前述の発射する際に被弾すると暴発する危険性が取りだたされたため、いったん電力へ変換し、改めてエネルギーチャージすることでぶっ放す兵器へと変更された。
電力化したことにより足りない威力をチャージすることで補う方式にしており、このチャージ中は被弾すれば即座にチャージが中止、エネルギーも放出されるセーフティーが設けられている。
こうしてエネルギーチャージ中に攻撃を受けても暴発しない、最悪暴発しても精々100m級の隕石が跡形もなく消滅する程度の損害に抑えることに成功した。
機体性能も有り余る出力を用いて馬鹿げた代物となっている。詳しく言えば戦闘機だけどゲッター機動ができる。
パイロットは慣性制御装置により保護されており、機体の超機動においても肉体へのダメージは限りなく低い。
この状態でパイロットが覇を食いしばるレベルとなった場合は余程の変態軌道をしている場合のみであろう。
欠点は波動砲のチャージに十数秒の時間が必要な点。これは頑張って機体を動かしてチャージ時間を稼いでもらうか、POW(パウ)アーマーなどの補給機から直接エネルギーを補給してもらい、チャージ時間をコンマ数秒単位まで短縮するかである。
この問題を解決するための使い捨てのエネルギーカートリッジなども考案され、実際に運用されている。
バイド大戦最後の100年を戦い抜き、バイドを滅ぼす力の一端となった兵器である。
251: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 18:00:09 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
バイドの細胞を用いて作られたR-戦闘機用補助兵装のこと。
目には目をの精神でバイド細胞を用いて作られた兵器で、実弾、非実弾、魔導系攻撃など多くの攻撃を無力化してくれる便利な兵装である。
波動砲レベルの火力は防げないが大概の攻撃は防いでくれて、尚且つ機体の非実弾系攻撃の威力を増幅してくれる。
反面運用体制においてはどうしてもバイド化とそれによる暴走という危険性が伴ったため、大戦中から運用における可否の議論が尽きなかった。
結局最終決戦まで前線で運用され続け、バイド帝星決戦においても多くが投入された。
戦後はその危険性から多くが破棄。大戦終盤に開発されたバイド細胞を用いない人工フォースへと代替された。
最も全てが破棄されたわけではなく、残ったフォースやバイド細胞、元となる資源のバイドルゲンは共に入植先とは別の並行宇宙に建造された研究施設へと集められ、封印と理論研究だけが進められている。
再びバイドが襲来した際の備えと同時に、暴走したとしても最悪銀河連合の根拠地宇宙や入植先の宇宙に影響が出ないようにするための措置である。
予備も含めて三つの研究所が建造されており、もしも保管しているフォース及びバイド細胞などが暴走した際には半径数百万光年ごと戦略兵器で消し去る体制が整えられている。
〇バイド侵食対応措置
バイドと戦うに際して取られた各種予防措置のこと。
科学的、魔導的、物理的、非物理的、精神的とあらゆる面からバイドの汚染を防ぐ措置が行われており、これによる宇宙大連合はバイド相手にも戦うことが出来たと言える。
具体的には生身よりも相応の措置が取られたパワードスーツや兵器に搭乗していれば理論上は精神汚染をシャットアウト可能。艦艇や要塞などの大型兵器ならば更に安全に戦闘が可能となる。
この手の技術が開発される前には多くの有人機、無人機などがバイド汚染により乗っ取られ、敵側に周るという事例が多発しており、大連合においても予防措置の確立は急務であった。
これに対抗するために当時の大連合参加国の中で国力のある国々が個別に対応を開始。
それぞれの得意分野技術に寄った対応手段を開発し、長く続く対バイド戦を支える要因となった。
共同ではなく余力のある国々が個別に対策を講じたのは、当時はバイド汚染に対して具体的に何が効くか判明していなかったため、激戦が続き国が亡びる事例も多かったことから、リスクヘッジの面で開発拠点を分散させる必要性があったため。
各種予防技術確立後は改めて大連合内で技術及び情報が共有されることとなった。
また地球が参加して以降はそれらの対処方法の擦り合わせ統合化が急速に進められ、対バイド戦の生還率、戦闘可能時間が大きく向上している。
特に最後の100年戦争が始まり半世紀が過ぎた後に地球が開発した対バイド侵食治療薬及び各種治療設備は画期的なものであり、大連合の対バイド攻略を大きく進める要因の一つとなった。
本薬及び各種治療方法は事前の投与によるバイド汚染の予防から比較的初期のバイド侵食なら後遺症を残さず治療が可能、中度のバイド侵食においても幾らかの後遺症は残れど高確率で完治可能など画期的な効果を示した。
このバイド汚染治療薬は通称エリクサーと呼称され、多くの銀河戦士の命を救うこととなる。
しかし流石に重度のバイド汚染は治療できず、バイド銀河などの重度のバイド汚染地域に侵入する際には予防にも限度が存在している。
このためバイド銀河などの重度汚染地域への直接侵攻はせず、銀河崩壊弾による銀河丸ごとの殲滅作戦が取られたわけである。
252: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 18:00:51 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
バイドによる物理的、精神的な汚染のこと。
バイド物質との接触が長ければ長いほど汚染は侵攻していき、最終的にはバイドそのものと化す。
大凡軽度、中度、重度と段階が分けられている。
軽度は身体、精神ともにまだ人間の範疇。外見にも大きな変化は見られない。
中度にて記憶や精神の変質が始まり、外見も瞳の色や髪の色を始めとした変化が起こる。
重度では意識の混濁と身体の麻痺がおこり始め、更に症状が進むと完全にバイド化。外見も赤い腫瘍のような化け物となるか、機体ごとバイドへと反転する。
重度になると大抵の場合は隔離措置を受け、その後物理的に消滅措置が取られる。
なおバイド汚染が進めば進むほど付近のバイドの存在を直感的に感知、把握することができるようになり、バイド系R-戦闘機とのシンクロ率やフォースの直感的、思考的な操作が可能となるなどのメリットも存在している。
基本は汚染が侵攻すると意識を保っていられなくなるのが通常なのだが、中には強靭な意志力により己の意思を保つ人物もおり、そういった人物は周辺のバイドをすぐさま把握し、尋常ならざる機動と異常なフォース運用精度を用いて大きな戦果を挙げた。
なお重度までバイド汚染が侵攻したエースで戦後に生きて帰って来れた者は公的には存在しないとされている。
〇非人類
地球において亜人やら人外種やら言われる異種の総称。
自我を獲得したロボットや研究所生まれのミュータントから、地球の闇に隠れながら長年人類と共存してきた龍やら吸血鬼やらも含まれる。
バイド襲来時に彼等も表に出て人類と共に戦い、多くが傷つき死んでいった。
現在では普通に市民権を獲得して、ちょっと変わった隣人として地球人の一因になっている。
なお宇宙の国々においても似たような感じで共存していたりする異種が度々存在している模様。
253: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 18:01:35 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
〇神霊
かつて地球がバイドの襲来により危機に陥った際に出現し、共に戦った存在。
文字通りかつて神と呼ばれた者達であり、一種の精神生命体と呼んでいい代物。
地球においてはその多くが神話の通りの力を発揮し、人々を守り、そして散っていった。
バイド大戦終結時においては神話原文通りの神霊は全て消滅しており、その力を受け継いだ次代のみが残っている。
地球以外の勢力においても似たような存在が確認されており、その多くが現地の人々を守るためにバイドに立ち向かい相打ち気味に散っていったと言われる。
現在の地球で神霊種の力を受け継いだ存在で有名なのは吸血鬼アーカード、人狼女王テュレンヌ、境界の龍アルビオン、白狼アマテラス。
因みに神霊種における強さは、その身の内に秘めた自然マナ量で大凡推測可能であり、それぞれマナ量を流体換算し質量として表すことが可能。
アーカード:1地球質量= 5.9724(3)×1024 kg 。大体地球一つ分。
テュレンヌ:同様に1地球質量。
アルビオン:3地球質量分。つまり地球三つ分。
アマ公:1太陽質量分。大体地球の33万倍分と言われる。現地球最大最強の神格。名立たる太陽神と炎を司る神と人の守護を司る神々の残存する力ほぼ全てを受け継いだ結果。
因みに現在の人類は自前の兵器で軽く星系を吹きとばせるので、兵器ありなら人類の方が強かったりする。
ここで語るのはバイド大戦時特に有名となった神格存在。
詳しくは神話で語られる神々はバイド大戦かそれ以前に滅んでいるので、ここで紹介するのは、その力を受け継いだ神格“相当”の存在である。
アーカード:吸血鬼の中でも特に強力な力を有していた人物。バイド大戦の際にも人類の味方をして共に戦った。
バイドを太陽系から追い払う際に既に死にかけとなっていた死や闇を司る神々の力と死ぬのを待つばかりであった数百万の志願者の命を吸収し、神格存在へと昇格した。
バイド大戦の終わった現在では既に人類が己を超えてしまったことを寂しく思いながらも悠々自適な宇宙旅行を楽しんでいる。
テュレンヌ:人狼の長。大体はアーカードと同じ感じの人物。これまだアーカードと同様に大戦中に狩りや闘争などを司る神々の残滓と身をささげた同胞たちの力を得て神格存在へ昇格。
戦いの終わった現在は旦那と定期的に旅行を楽しんでいる。
元々は単に霊格の少し高いだけの狛犬であったが、バイドとの戦いの最中で力を使い果たして消えるのを待つだけだった太陽系の神々の残滓を相性がいいからという理由で譲り受け神格存在へと昇格した。
その後も器が元々大きかったからか、炎系の神や守護神系の存在の力なども受け継ぎ続け、太陽系最強の神格へと成長した。
大戦中は一貫して復興中の地球の守護を行っており、戦後は地球でゆったりと暮らしている。
254: トゥ!ヘァ! :2021/12/12(日) 18:02:43 HOST:FL1-118-109-175-6.kng.mesh.ad.jp
投下終了
前からぼちぼち作っていたオリジナル世界観です。
他に書いてたオリジナル作品や没設定を幾つか使いたいために作った世界観でして、今後も折を見てこの世界観に属する作品を投下するかもしれません。
最終更新:2021年12月13日 22:52