232: ナイ神父Mk-2 :2021/12/26(日) 02:49:47 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
憂鬱スパロボ
融合惑星 マブラヴネタ
融合惑星に転移した世界の一つ、後にβ世界と定められる事に成ったこの世界は現在国家の存亡をかけた戦闘の真っただ中であった。
人類に敵対的な異星起源種通称BETAが転移後初の侵攻行動を開始、転移の影響に寄って以上増大したBETAは空前絶後の数を各前線国家
へと放ってきたのである。その数は最小の地域でもこれまでの10倍近くと目されており特に極東アジアにおける防衛権の一角に存在
する日本に関しては甲1号からの大規模BETA放出等が起こされた事により100万以上の戦力が空前絶後の数と成って押し寄せて来たの
である。
こうしたBETAの侵攻に対してβ世界の日本帝国は余りに準備不足と言えた。バラバラの時間軸で転移してきた地域が一番多いこの世界に
置いて主観時間軸を形成する1999年9月の日本は転移前に本土を蚕食され続けて大きく余力を減らし続けていた時期であり特にこの時期は
明星作戦と言う作戦でも特に大きな攻略戦を終えたばかりであり国家・軍の疲労は頂点と言える物だった。其処に来てのこれまでのBETA
戦においても類を見ない侵攻である。この行動に対して米軍は兵力の喪失のリスクを警戒して増援は行わない事を通達。更に日本各地に
国連軍基地を置いていた国連に於いても防衛は不可能として日本・イギリスからの戦力の撤退を決定。唯一極秘計画に関する技術防衛
等の観点から残留を決定した横浜基地の部隊のみが後方支援に割り当てられる形と成って居る。
この悪環境の重なりは流石の日本軍の国防関係者も悲観的にさせ主力の防衛線から関東が外され仙台に首都を移転する準備が進められる
事と成って居る。しかし、無策に撤退するには余りにも時間が足りない事から帝国軍は強力な地雷やトラップを含めた遅滞戦闘の
為の戦線を形成それを押し下げる事で撤退までの時間稼ぎを行う決定をしている。
そして、この時間稼ぎの戦線に於いて最も地獄と言われたのが西日本から浸透してきたBETAと佐渡側から上陸してくるBETAが合流する
上越戦線で有った。そうした状況は帝国側も見越していた事から特にS-11地雷と海上支援を密に行える形にしていたこの戦線であったが
想像を絶する数のBETAを前には艦砲射撃や対馬級の対地ロケット群も足を止めるにだけの支援を行う事は不可能であり接敵から僅か
数時間足らずで戦線は各所で分断され孤立又はこれまでにない規模の大規模地下侵攻に寄って後方に置かれた基地が先に陥落して
締まった事も被害を拡大させた原因と目されている。
そんな絶望的な状況の中でも比較的纏まった戦力を維持する事の出来ていた部隊は旧高田城跡に集結してBETAに対する抵抗活動を
続けていた。しかし、多すぎるBETAの戦力を前に櫛の歯が欠ける様に残存兵力は削れていき現在は寄せ集めの大隊規模の戦術機が
補給コンテナを集めて迎撃を行うのみであった。
『ジュリエット3残弾450ワンマグ』
『ウィスキー2さっきの戦闘で74式は折れた、替えは無いのか?』
『ウェルネス2。こちらも36㎜は弾切れ120㎜も4発です。』
「これはいよいよ覚悟の決め時か…?」
233: ナイ神父Mk-2 :2021/12/26(日) 02:50:18 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
防衛戦の指揮を執っていた真田大尉は厳しい選択を迫られようとしていた。既に敵集団の中には要塞級も混じる戦場に置いて撤退する
味方の支援を行っていた連隊も現在では既に三分の一以下にまで減らされており現在の戦況ではこれ以上前線の味方の生存は絶望的で
あり後方から要塞級現れるこの状況は自分たちが完全に敵勢力後方に位置している事を示していた。
元より京都防衛に置いて捨てたと思って居た生を再び得た真田であったが京都以上に悪いこの戦局に対して再び拾った生を捨てる
覚悟でS-11の起動装置に手を伸ばそうとしていたがそんな中突如周辺が夜明けの様に照らされたかと思うと機体全体を強い衝撃が
襲った。反射的に近接刀を地面に突き刺したり数少ない物陰に身を隠す等した大隊はその衝撃に耐える事が出来たが衝撃波によって
周辺の戦車級や闘士級等は吹き飛ばされた様子で有り巻き起こった衝撃の強さを物語っていた。
『まさか、戦術核か?』
『いや…米軍も国連軍も居ないんだぞ核なんて…』
「!各機損傷は?」
真田の通信に対してポツポツと返答がくる中真田は衝撃が北方向へと目を向けた要塞級が終結を始めていた関川への合流地点は爆発の
凄まじさを物語る様に川の形を大きく変えあたかもそこには元から湖が有ったとでも言うかの様に巨大なクレーターに河川の水が流れ
混んでいた。
「コレは…やはり核か?」
『しかし、核にしては放射能が計測されていません。例の新型爆弾では?』
「いや…アレを保有するのは米軍だけの筈だその米軍が居ない中日本が用意できるとは…」
『後続の敵集団視認…旧春日山城方面より要撃級、突撃級を前衛に後方に多数の要塞級…』
『沿岸からも大隊規模の要撃級を中核とした上陸部隊を視認…』
『隊長…』
「わかっている。この数のBETAを通す訳には行かない総員確保したコンテナから補給し…」
『その防衛の任此方に任せて貰おう。』
「!何処の部隊だ?」
その言葉に答える様にセンサーには高速で此方に飛行してくる航空機の動態反応が捕らえられていた。
『上空から降下部隊!』
『何処の馬鹿だ!?光線級が居るのに航空…』
234: ナイ神父Mk-2 :2021/12/26(日) 02:50:50 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
光線級が排除されていない空を航空機が飛行しているという事実に驚いた衛士が機体の機種を上に上げると其処には信じられない
光景が広がっていた。視界一面には戦術機輸送に使われるムーリヤを遥かに上回る大型航空機が多数飛んでおりコレが影を確認するまで
センサーには全く映って居なかったのだから、その驚きは相当と言えた。更に本来航空機最大の脅威と成る光線級の攻撃が直撃している
にも拘わらず意にも留めずに飛行を続け上越市街に差し掛かった機体からは次々と見慣れない戦術機が降下してくるそのいずれもが
光線級からのレーザーの直撃を意にも留めず。
残存部隊が防衛を行う旧高田城跡にも降下してきており一個大隊と目される部隊が目の前に降下してきていた。一般機をカスタムしたと
思われるそれらはいずれも戦術機の保有する分隊支援火器より遥かに大型の重砲を保持している他、隊長機と思われる機体は
技術者としての目を持たない真田の目から見ても更に異質な物であった。
航空機や強化外骨格から進化してきた戦術機に対してその機体は第一世代の機種より更にがっしりとした体格の機体と成っており
その姿は航空機と言うよりは戦車や装甲車などの陸上兵器をそのまま人型に押し込めた様な印象を受ける機体であった。
『地球連合軍第469機動兵器大隊。有澤だ。少佐を任命されている。』
「失礼しました。帝国軍第7戦術機連隊、上越市防衛中隊を預かる真田大尉であります。」
『残存兵力はこれで全てか?』
「はい、残存していた他の連隊の戦力をかき集めましたが…」
『…先ほど通信を行った様に此処は我々が受け持つ。貴官らは後退して部隊との合流を』
「しかし…この戦況です少しでも戦力は…」
『帝国と連合は未だ共同作戦を行っていないお互いの戦力を把握しきれない以上。お互いに支援するのは難しい。それに…』
其処まで有澤が口にしたところで徐に折りたたんでいた火砲を敵BETA集団へと向けると轟音と共にその口径にふさわしい砲弾と言える
物が放たれた榴弾と思われるその弾は殆ど垂直にBETA群へと直進するとその中心で爆発。連隊規模と目さるBETA集団はその一撃を持って
完全に消滅していた。
『此方の火力は少々有り余っていてな…その華奢な機体では壊れる可能性がある…』
『なッ…!』
「了解した。此方は後退する。」
『此方の輸送部隊が後方30㎞先の地点に待機している。此方が撤退を支援した他の部隊も其処に合流しているはずだ。』
235: ナイ神父Mk-2 :2021/12/26(日) 02:51:37 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
帝国側を侮る様な言葉に対して激高し掛けた部下を抑えると傘下の全部隊に対して匍匐飛行にて匍匐飛行を命令する後方へと向けて
飛行を開始した。既に内陸部後方に進出していたBETAは駆除された後なのか連合軍の本隊と思わしき機体群が前線へと前進するのに
逆行する様に後方へと飛行していた。その間にも連合の戦力は様々な機種が通り過ぎて行った。突撃級を思わせる様な戦術機の全高
を超える恐竜の様な機体の一団や或いは戦術機より遥かに小型で機銃の様な兵装しか持たない物、その何れもが戦力の不足する帝国
からすればうらやましい程の数が投入されていく様子が見て取れた。
『…なあ、今の一団で大体何機位とすれ違った?』
『1000機から先は数えるの辞めちまった…』
「此処迄の戦力が投入されているとは連合が此方を支援するというのは本気だった様だな…しかし、この数は…」
『此方ホエール6其方が情報に有った帝国軍部隊で間違いないか?』
『おいおい…恐竜の次は空飛ぶクジラかとかよ…』
多数のインパクトのある機体を散々に見せられた真田達帝国軍衛士たちの前に現れたのは更に予想外の光景で有った。一言で言えば
空飛ぶ鉄のクジラそうとしか表現の出来ない大型の航空機と思わしき機体が姿を現したのである。周辺には護衛なのか機体が浮遊しており
機体の背後に設置された勾玉の様な装備等が特徴的な機体が前方まで飛来してくる。
こうした光景は連合の参戦した戦線に於いて多数見られた光景となりこの後帝国軍が大勢を立て直すまでに連合は佐渡島ハイブからの
増援を殲滅し、大陸側の戦線を山口まで押し返すなどの大きな戦果を挙げている。この事から帝国上層部の多くは連合と正式に協力
体制を結ぶ事を決定。この決定が後に米国や国連などの情勢に対して大きな影響を与え、それらの勢力の運命を決める切っ掛けと成ったと
後の知識人達は評している。
236: ナイ神父Mk-2 :2021/12/26(日) 02:52:10 HOST:p482105-ipngn2801akita.akita.ocn.ne.jp
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最終更新:2023年10月10日 22:58