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他の書いてたのに出来ちゃったから投下!!


漆黒アメリカ 小ネタ 漆黒米空気銃事情


クロスボウと並び人狩りの象徴として悪名高き名を背負う事になった空気銃。
この世界の漆黒においては大きく分けて三系統の空気銃が形式問わず多数生産されることとなった。

共通の特徴としては同じ形式の射出用ペレットを複数装填可能な弾倉が存在することだろう。
この弾倉はどの方式、異なる形状の空気銃においても共用可能な様に設計されており同国の合理性を示している。
以下主要な形式を示す。


マルチストローク式


銃身下部に設置されたレバー式ポンプをポンピングすることでチェンバー内に直接空気を溜める形式。
他国の銃器等調査、収集の課程で入手された日本の鉄砲鍛冶師国友一貫斎作「気砲」を元に開発された。
最大の特徴は構造が単純かつ頑丈、大量生産が可能であること、またレバーの引きを調節することで威力、射程の増減が可能。
しかし発射の度にポンピング、及び次弾装填作業(ボルトアクション)が必要であることから構造上連射は不可能。
そのために威力の増減が可能なこと、頑丈、反動が少ないことからマンハンター及び暗殺部隊及び大量生産しやすいことから備品用として多く生産された。
備品を用いた運用では日本の長篠の戦いでの三段撃ちを参考に空気充填、ペレット装填、射撃というサイクルでの運用法を確立し敵軍を苦しめた。


プレチャージ式


銃に設けられた蓄圧タンクに蓄えた圧縮空気をチェンバー内に一部送りペレットを射出する形式。
構造上高圧の空気を扱える為に殺傷力が高く、連射も可能(ボルトアクションと同程度)な為に主流となった。
しかし高圧の空気を充填する為には人力では多大な労力が掛かり、また高い工作精度と工業力が要求されたがその連発性と静粛性から合理的と判断され量産された。
圧縮空気自動車や機関車の運用、開発に生かされた圧縮空気運用ノウハウ、技術、インフラはこの為に構築されたと言っても過言ではない。


カートリッジ式


上記プレチャージ式の派生型、高圧タンクを外付け交換可能としたもの。
タンクを携行可能にしたことで一々圧縮作業やコンプレッサーの所まで戻る必要もないので米軍、備品双方の主流空気銃として大量生産された。
また一部改良により弾倉の自動回転が可能になった。
しかし高圧タンクが外に露出したことで戦闘の際に被弾や損傷によりタンクの破裂も相次ぎ日本軍などからは『破裂風船』と揶揄され欠陥兵器とされた。

だがこの評価は閉所戦闘や高圧タンクが手投げ、あるいは万能投射器で投射運用され始めると状況が一変する。
火薬を用いず閉所で安全に運用可能な静粛性の高いセミオート銃、高圧タンクが手榴弾、或いは爆弾として運用され多大な被害が出始めたからだ。
特に高圧タンクはブービートラップ用の爆弾や地雷として運用されると火薬でない為に犬による探知も意味を成さず、
また圧縮空気インフラをそのまま転用可能なことから地下壕内部でも爆弾として大量生産され先の『風船』の呼び名から『風船爆弾』と呼ばれ恐れられた。

なおこのカートリッジ式の派生型として通常の火薬式弾薬の装薬部を圧縮空気カートリッジに置き換え既存の火薬式銃器でも運用可能な実包が開発された。
その実包は長期保存には不向きであったが多数の圧縮空気用コンプレッサーが配備された現状、現地で注入すれば良いと判断され火薬が不足する戦争末期に多数が投入された。


余談


スプリングピストン式


現実世界の遊戯銃エアソフトガンで主流の所謂エアコッキング式である。
スプリングを引き空気をチェンバー内に封入、引き金を引くことでスプリングが押し出され空気が圧縮されペレットが射出される。
威力こそ安定し頑丈、生産性も高いが威力の面で他の形式に見劣りし少数の試作品や末期の急造品を除き暫し姿を消した。
これは強力な威力を発揮する為には強力なバネの製造が不可欠であり当時の冶金技術では製造が難しかったからである。
また、ピストンがシリンダー後部を叩くときの衝撃で、照準がブレてしまうというデメリットが存在する。

しかし後の時代十分な技術が発達しこれらのデメリットは打ち消された時、このスプリングピストン式は再び見いだされることとなる。漆黒米の後継者達によって…。

871: 635 :2022/01/02(日) 18:56:20 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
転載はご自由にどうぞ!なんでか浮かんだらネタになった…。

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最終更新:2022年01月20日 12:39