26: 冷石 :2022/01/08(土) 07:20:08 HOST:p0246780-vcngn.gifu.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp
どうもお久しぶりの冷石です。
昨年投稿した、引きこもり世界とのクロスですが、どうしても徳川対織田の戦いが泥沼に陥る結果になってしまうので
いいアイディアが浮かぶまで凍結して、新たに源平時代に技術、政治戦略チートを持って
夢幻会の面々が転生する話を投稿しようと思います。
夢幻会が所属している陣営は同時代で一番好きな木曽義仲陣営で。信濃はUMAや象兵が関東よりそろえやすそうなんで実際の歴史より優位に立てるかなと思ってます。
問題は義仲は信濃一国だけなんで、西日本押さえた平家や関八州抑えた頼朝に比べ国力で劣るところと。少人数での奇襲に関してはチートとしか言いようのない義経の存在ですね。
需要があったら投稿します。
27: 冷石 :2022/01/08(土) 09:59:23 HOST:p0246780-vcngn.gifu.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp
源平合戦裏面史 夢幻衆の暗躍1
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
この出だしで始まる「平家物語」これは栄華を極めながらも儚く滅んでいった平家の物語であると同時に
後世「大日本帝国を築いた男」とも呼ばれる源義仲の物語でもある。
そしてその源義仲には「夢幻衆」という頭脳集団がおり、「源義仲が大を成したは夢幻衆の存在会ってである」とまで言われている。
彼らがどんな存在であったか、その集団は何らかの形で卓越した才を持った者の集団である。
彼らが起こした奇跡は、最後まで共同体の利益にこだわり、世界に先駆けて、「国民国家」を作り上げたことである。
とある無名の歴史家の言葉より
西暦1130年前後に信濃国木曽郡で奇妙な出来事が起きた。泣き声を全く上げない赤子が生まれたのである。
空腹時にもお漏らしをした時にも、泣き声を上げず近くにいる大人をむつかしい顔でみつめるのである。
これが一人や二人なら珍しいがないこともないだろう。しかしその数が異常に多いのである。
ある村ではその年に生まれた子供全てが泣かないあかごであったりもした。
もっともなかないこと以外は特に普通の赤子とかわらず、すくすくと成長したので親たちはまあそんなこともあるだろうと普通に我が子を育てていった。
しかし、この泣かない赤子が、後年「夢幻衆」と呼ばれる集団の中核となるのである。
それらの泣かない子供たち以外にも後年に見せる才の片りんを表すものが多かった。
言葉を話し始めるのが早い、近所の寺で読み書きを習いすぐに身に着けたなどである。
しかし、平穏な時代であれば埋もれていったであろう彼らの才は、これから訪れる動乱の時代に花を咲かせるのであった。
~信濃国木曽郡中原郷中村~
「はぁ~」
桜端の伊之助の孫、繁太郎があぜ道の端でため息をつく
「またいつもの溜息か、嶋田」
寺前の与助の子五十六が声をかける
「溜息の一つもつきたくなるさ、山本。ようやく死ねてこれで仕事から解放されると思ったのに…いきなり転生させられるなんて」
「まあ、死んだと思って目が覚めたら赤ん坊になってたのには参った。
漏らすのも、おむつを替えてもらうのもこっぱずかしくて泣かずに我慢してたら親たちに気味悪がられたもんな」
「それは俺もだ。だがな俺が溜息をつきたいのはこれから起こる動乱に絶対に巻き込まれて仕事に埋もれる日々がくることだよ」
「夢のない奴だな、むしろその動乱に乗じて名を上げるつもりだぞ、俺は」
「そうですよ、嶋田さん。私としては山本さんみたいに野心を持ってもらいたいのですがね」
UMAの行商人辻屋の息子弥八郎が背後から話しかけてきた
「前世で位人臣を極めましたからね。それにあなたの存在が私からやる気を奪うんですよ辻さん」
「そんな冷たいこと言わないで下さいよ嶋田さん。我々は決算書類とハンコで固く結ばれた腐れ縁じゃないですか」
苦笑いを浮かべつつ、山本が辻に話しかける
「辻さん、嶋田いじりはその辺にしておいて、今回の行商に成果は?」
「ええ、今回の行商で宮様と近衛さん以外の会合のメンバーすべてに繋ぎがつきました。
あと今回見つけた東條さんですが、諏訪にある源頼政の荘園の荘官をやってましたよ。
盲点でした、他のメンツが農民か職人なんで社会的地位のある人はいないと思ってましたよ」
「へえ、十代でもうそんな地位にあるのか東條さんは」
「本人は『かなり傍流ではあるが諏訪家のの一門であるのが大きい』と言ってましたが」
「そういう事だ嶋田あきらめろ」
「わかっている、だが溜息くらいはつかせろ」
「そろそろのちの木曽義仲が信濃に来る頃ですからね、それまでに東條さんには中原家と繋ぎを作っておいてもらいたいですね」
「そういや、美濃の多治見の方はどうなってる?」
「そっちも順調ですよ、陶芸家の転生者に多治見の土で磁器を作ったらコロッと行きましたよ
我々の資金源としても有望です、何しろ絵付けされた磁器なんて本場の中国にもありませんからね」
「それは重畳」
「それでは私はこれで、今度は資源調査の結果を持ってきますよ」
「よろしく頼む、信濃に金銀山があれば資金に余裕が生まれるからな」
「お、嶋田さんやる気になってきたようですね」
「ここまで来たらやる気を出さざるをえんよ。後世のために今から絶対的なアドバンテージを作っておくのは日本国民にとっていいことだからな」
「ええ、頑張りましょう。それでは嶋田さん、山本さんお元気で」
こう言って去っていく辻を、嶋田、山本の両名は見送ったのであった。
了
28: 冷石 :2022/01/08(土) 10:12:43 HOST:p0246780-vcngn.gifu.nt.ngn.ppp.ocn.ne.jp
とりあえず第一話投稿です。
wikiへの掲載はご自由に。
とりあえずの夢幻衆の目的は
日本を一台海洋帝国にする、そのため東南アジアへの進出、特にマラッカ海峡を押さえる
オーストラリア大陸に植民して資源の供給源とする。
蝦夷、千島樺太からカムチャッカ半島の領有、シベリアへの植民
太平洋を横断できる外洋船の開発とハワイなどの太平洋の島々を押さえる
南北アメリカ大陸西岸を勢力下におく。パナマ地峡マゼラン海峡は最優先で抑える。
とここまでは引きこもり世界とほぼ同じです。
大陸政策としては金、南宋を支援してモンゴル帝国の侵攻を防がせることで分裂状態が続くようにする。
といったところです。
それでは感想をお待ちしております。冷石でした。
最終更新:2022年01月20日 12:59