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銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその六十七
羽田にて日本ヤルバーン間の接触が済んだ後、ヤルバーン首脳部を残してデロニカはそのままヤルバーンへと帰っていた。
野党にマスメディアとそれら金魚の糞はそのまま迎賓館か総理官邸へ移動すると空港の入り口や現地で網を張りシュプレヒコールを上げようとした。
しかし待てど暮らせど一向に来ない、そんな光景が何時間も続いた。
それもその筈、
その場にいた銀河連合日本に加えこちら側の日ヤ政府筋の者達は野党だとかマスコミだとか金魚のフンだとか、
それらを残したまま全員が東京湾上の戦艦大和へとそのまま転移したからだ。
事前にある程度の協議を済ませてはいるが実際の会談も事実として必要、その為の場として大和が最適であったから。
日本とヤルバーンの関係構築に尽力した向こう側の象徴であり同時にその場所が霊的にも物理的にも世界で最も安全なのが戦艦大和であった。
その事実発表の際に野党やマスコミから軍国主義だの総理より自分達の方が国民の代表などの主張やら批判やら一悶着あったがどうでもいいこと。
そして戦艦大和の会議室にてどう見てもマシュからみればアルトリア・オルタにしか見えない深海提督(先輩、しかも暴君じゃないです!)を進行役に据え、
日ヤ会談が始まったのであるが、途中までは順調に協議も進んでいた。
向こう側の接触時の状況や協議内容を参考に事前に話を進めていたことがここで生きてきた。
しかし、ある一点をヤルバーン側が強固に主張し日本側が困惑していた。
事前に浜風から報告を受けていた銀河連合日本側はさもありなんと判断し静観、
事はこちら側の日本の主権に関わる故に現状では助言は出来ても強行的な干渉は出来ないからだ。それが何かと言えば…。
「ワタシ達は将来的な亜惑星機動要塞の派遣、連合防衛総省タイヨウ系軍管区か在日本イゼイラ軍の設置も見据えた
日本=ヤルバーン間の安全保障条約の締結及び、ロシア国とチャイナ国からの我々とニホン国間の関係全てへの干渉の完全な排除、
そして可能ならばニホン国と両国間の関係断絶を求めマス!!」
「ちょ、ちょっと待って下さい!いきなりのことなので私達としても何が何やら。」
身を乗り出し堂々としかも気炎を上げ宣言するこちら側のフェルさん、ヤルバーン側の他の者も頷いている。
対し困惑するこちら側の日本政府、それまでの確認の為の協議が向こう側の接触時のものを叩き台にし順調だった為になおさらだ。
そもそも何で会ったこともない中露を露骨なまでに敵視し日本を過保護なまでに保護しようとするのかと混乱の度合いも深い。
柏木家襲撃を知ったのかとも思ったがその程度ならば護衛をヤルバーン側からも派遣すれば済むこと、介入の度合いが違いすぎる。
なおこちら側の日本も中露、加え某半島南による安全保障関連事態の発生、具体的に言えば中共の南西諸島侵攻、露による北海道上陸、
韓国による対馬侵略の発生を確実視していた。後は独国の暴走とか。
それもこれも柏木家襲撃に軍特殊部隊や特務機関を投入したことに加え向こう側の戦争を鑑みれば考えられることである。
ロシアに関しては銀河連合日本が存在する向こう側に比べ日本から見ればあまりにも浅慮な行動が見受けられたからだ。
またウクライナでのことも日本がそう考える要因として尾を引いている。
そして日米安全保障条約により在日米軍により自衛隊と協同で事態にあたる合衆国であるが、
現状、件の大規模UAVテロと国内の奇妙な果実栽培事件の多発に加え、
ぞれらに加わった行き過ぎ社会正義の戦士を標榜する犯罪者の粛清やテロリストの排除による混乱の中にある。
また、国内では数こそ少なくなったが先鋭化した奇妙な果実や粛清排除された者達の残党が最後の足掻きとばかりに活発化し、
大統領陣営、保守派及び行き過ぎた運動について行けなくなった者達などとの間で対立が激化している。
大統領派と少なくなったが頭リベラル或いは保守派と同じく少なくなったが反大統領派、思想が違う隣接する州が対立しトップによる非難の応酬するに始まり、
過激派リベラル州ではついて行けなくなった住民が大統領派州へ大量避難という状況の州も存在した。
なお一部州境では住民同士の衝突まで発生し互いの州軍が出動、州境界線を挟んで睨み合う事態にまで発展している。
しかし大勢は大統領側に傾いており安定は時間の問題と思われたがその時間が問題だった。
829: 635 :2022/01/09(日) 09:10:24 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
故に日本政府は合衆国抜きの独自の安全保障政策も視野に入れざるを得ずヤルバーン来訪以前より行動を開始、
銀河連合日本側との安全保障条約の締結を目指した交渉の開始、進んだ向こう側の兵器の導入を決定し導入を急いでいた。
そんななのでヤルバーン側の安保条約の申し出は渡りに船ではあるのだが中露との関係断絶までは現状行き過ぎではないかと日本は考えている。
また、先の襲撃を交渉の手段にして中露を牽制してはどうかという意見もあったが、
中露のことである現在拘束している者や襲撃の事実を認めなかったり、特殊部隊の者をテロリストだと行ってくるのは目に見えてるので交渉の手段にはなり得ない。
そしてヒートアップしているヤルバーンと困惑真っ只中の日本のいる会議室。
「マアマア双方とも落ち着いて一旦協議を中断して休憩しまショウ。」
「そうです。ヒートアップしているのでそちらのフリンゼ達も少々頭を冷やすべきですわ。後、向こう側のティエルクマスカの現状も話したいですし。」
この中で最も冷静な銀連日本と神崎島鎮守府、その外務を司るフェルとマリヘイルの言葉に困惑していた日本、
ヒートアップしていたヤルバーン側も冷静になり互いに頷き合う。
そしてフェルとマリヘイルの先導で日本、ヤルバーンそれぞれ会議室を退出し、
マシュもヤルバーン側へ続こうとしたのだが銀連日本のフェルに止められた。
「マシュサンはこっちデス。ア、ヤルバーンのワタシ、マシュサンちょっとお借りシマスネ。知人の方もコチラに居マスシ。」
「え?え?え?」
「ワかりました。銀河連合日本のワタシ。」
向こう側のフェルさんに止められこちら側のフェルさんが同意し二人のフェルさんの会話に挟まれ、フェルさんに手を引かれ、
フェルさんに手を振り見送られちょっと混乱したマシュ。
ぱっと見顔はセイバー顔以上に見分けがつかない、まあ服装が銀連日本はスーツでヤルバーンの方は制服なので分かりやすいが。
そして日本側に用意された休憩室へと着くとマシュはフェルに連れられキリシュタリアとかティアマトの居る方へ強制連行されていった。
その際にティアマトやケルヌンノスが目に入った瞬間フェルに若干抵抗したが宝具も霊基外骨骼もない現状、定期的に島の海軍の訓練に参加、
天照大御神のムッスメで神代化の影響で素の肉体の能力も向上中のフェルさんには敵わなずドナドナが聞こえそうな様子で連れて行かれた。
「ああああああ!!もう訳わかんねえ!!」
この部屋にはこちら側の柏木始めその一家とか大見一家とかもいる。
白木は大見や柏木の所へ行き乱暴に椅子に座るとと机に突っ伏し言葉にならない声を上げ理解できないと叫んだ。
こちら側の柏木と大見はそんな白木を心配する。
「なんかあったん?」
「白木何があった。」
「どうもこうもねえよ…ヤルバーン側が中国とロシアを邪魔に…ってレベルじゃねーなありゃ。
親の仇とか復讐の相手みたいなレベル、それこそこっちに関係断絶まで求めるくらい嫌ってんだよ…。」
「何だそれは?」
「こっちも訳分かんねえよ…ヤルバーンはロシアと中国はもとより千年前の日本以外に地球国家との接触は無かった筈なんだからな。」
「あーそれもしかしてアレからかな?確かあの後エラく剣呑な雰囲気になったし。」
「何か知ってるのか?柏木。」
白木の言葉に柏木は何かに気づいた様子、それに白木は食い付いた。
830: 635 :2022/01/09(日) 09:10:58 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
「いやな、俺視点でだけど日本の歴史を話したのよ。他は浜風ちゃんとかに補足して貰って実質的には俺の好物の戦争モンが中心なんだけど。」
「ふんふん。」
「それで第二次世界大戦の敗戦の話になった時にな、米軍の時には原爆や東京大空襲の話で手に汗握りハラハラするような感じだったんだよ。」
「どちらかと言えば『戦争だから仕方ない』って感じだった。日本軍兵士の頭蓋骨持ち帰ってトロフィーにしたこととかエラくキレてたけど、ソレ以上にな…。」
「何があった?」
柏木はその時のイゼイラ人の反応を思い出し震えた。
「中立条約破ったソ連の侵攻に戦時中テロリストだってのに戦勝国ヅラした中国、
加えそいつら軍人や民間人強制収容やシベリア抑留で強制労働や洗脳もしたじゃんか?
それを話したらエラいキレてた。いやキレてたってレベルじゃないな、激怒っていうのはああいうの言うんだろうな…。な、マシュちゃん?」
柏木マシュに声を掛けマシュの方を向くとマシュは祭神のモフモフの身体に抱きついて、いや埋もれていた。
ぷはぁと言う声と共に顔を離すマシュ、何処となく幸せそうである。
そして柏木の声に顔を向けると恥ずかしそうな顔をし誤魔化す様に柏木の言葉に同意する。。
「あ…そ!そうですね!あの時のフェルさんたちは凄い怒ってました!」
な?という顔を白木に向ける柏木、その話を聞いていた総理ら日本政府関係者は皆、解せないという感じあった。
それに答えるのは向こう側の柏木。
「ティエルクマスカは同じ法の下に成り立つ連合政体だからな。法の支配のない、法を無視する人治集団はならず者ってことで警戒対象なんだよ。」
「それだけじゃ根拠薄くないか?」
同じ柏木、こちら側の柏木が疑問を呈する。
「ついでに言えばティ連での最高刑には死刑の代わりとして人格改造刑、犯罪者の人格改造し新しい人格にするってのがある。」
「それって洗脳…。」
「技術的には別モンだぞ?システムチックで拷問、催眠いらねえし。
とどのつまりティ連から見りゃソ連の後継自認するロシアやもとからやらかした集団が国家名乗ってる中国、
それらは日本人を強制収容や強制労働させ拷問の果に人格改造という死刑を行う集団。
まあ言ってみりゃナチやクメール・ルージュ…IS、いやもっと扱いは酷いな…ショッカーや死ね死ね団、宇宙戦争の帝国、
兎に角創作上の様な血も涙もない極悪の国家って認識してるってことだ。」
銀河連合日本の柏木の言葉に絶句するこちら側の面々。
それに反論する副総理。
831: 635 :2022/01/09(日) 09:12:23 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
「おいおい血も涙もない悪の帝国だとか穏やかじゃねえな。ありゃもう七十年以上も前のことだぞ?」
「二百年の寿命を持つイゼイラ人にとってそれは地球人で言えば精々三、四十年前程度の数字ですよ副総理。
地球で言えば天安門だの湾岸戦争だのぐらいの扱いです…そして『日本人』がイゼイラ人にとって血を分けた『同胞』である…この事実は重い…。」
銀河連合日本の柏木の言葉を引き継ぐフェル。
「『同胞』。総理、ヴェルデオ司令より言われた言葉を覚えていマスネ?」
「え、ええ。私達を『同胞』と呼びました。」
「ワタシ達イゼイラ人はその歴史的経緯から家族や友人…血を分けた『同胞』や仲間を極めて大切な存在として扱いマス。
かつて大災害で我々を多数食い殺したツァーレという生物が存在しマス。が、我々はかつてその生物を簡単に殺す力を得た時、
復讐の為に我々はツァーレを絶滅寸前にまで追い込みマシタ。もっとも生態系のバランスを崩しかけて自分達にも被害出かけたのでやめマシタガ…。」
「まさか…。」
総理を始め日本政府関係者は青い顔をするが気にせずフェルは言葉を紡ぐ。
「血を分けていないワタシ達の世界でさえあの国が対馬で蛮行を成した時、
日本国内の在日のも含め一人残らずこの世の全ての苦しみを味あわせ族滅し一掃しろという言葉がイゼイラで多く聞かれマシタ。
実際ワタシもそう思ったのを否定はシマセン…。
日本が砲艦アルテミスの投入に踏み切ったのも日本自身が報復を行うことでイゼイラの怒りを止め被害を最小限に留める為の側面もあるのデス。」
フェルは溜息を吐く。
「断言シマショウ…こちらのイゼイラは貴方方から見て突然中露との関係断絶を切り出す程アレであっても『まだ』理性的デス。
下手すれば両国国民を苦しめ抜いた挙げ句この世からその痕跡諸共消し去り根絶やしにするくらいの復讐は平気で行うデショウ…。
『同胞』の悲しみはイゼイラの悲しみ、『同胞』の痛みはイゼイラの痛み…ならば血を分けた『同胞』の受けた理不尽に我ら(イゼイラ)は怒(いか)ロウ。
それが日本がイゼイラにとって血を分けた『同胞』であるということナノデス…。」
832: 635 :2022/01/09(日) 09:13:07 HOST:119-171-250-56.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞ!
最終更新:2022年01月24日 20:31