205: 194 :2022/01/18(火) 01:30:40 HOST:ai126248234164.9.tss.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その11 交戦開始フェーズ2



国防海軍の象徴たる戦艦やまとの圧倒的過ぎる戦闘力。常識を宇宙の果てに放り投げた力に、横手達は呆気に取られていた。
圧倒的な物量を誇る連中に、それ以上の物量を叩きつけているのだ。驚かない方がどうかしている。


横手「・・・な、何と言っていいのやら」

レイ「ミサイルの噴火活動みたい・・・」

イッチ「まさかマ〇ロス染みた戦闘を見るなんてねー・・・」


そんな彼らを他所に、神崎提督と柏木達は先程の戦闘の映像を分析していた。そして、ある事に気付いた。


神崎「横手一佐。すまないが、この画像を見て欲しい」

横手「あ、は、はい。何でしょう?」


神崎提督に呼ばれて我に返る横手。言われるままに画像を見る。


神崎「先程の戦闘の様子だが・・・まずは旭龍とF-14Dモドキとの戦闘だ。敵機への着弾時に壁の様な物が見えているが」

横手「・・・はい。奴等が持つ攻撃減衰の能力。その発動時に見る事が出来る現象です」

柏木「こんな能力持ちとやり合ってた訳だから、通常の戦闘機では苦戦は必至ですね」

横手「ええ・・・。だからこそ、この能力やその発展型と思われるバリアの様な物を無効化出来る、戦娘の技術を開発したんです。・・・で、それがどうかしましたか?」

神崎「ああ。問題は、次の画像だ」


そう言って別の映像を映す。今度はやまとが発射した対艦ミサイルが直撃したシーンだ。


神崎「・・・分かるかな?」

横手「・・・・・これは!!」

206: 194 :2022/01/18(火) 01:31:11 HOST:ai126248234164.9.tss.access-internet.ne.jp
戦娘部隊の隊長として、これまでの蒼空邪軍との交戦映像を嫌と言う程見て来た横手。
神崎提督の言いたい事に、すぐさま気付いた。


横手「・・・攻撃減衰の能力が、発動していない!?」

神崎「そうだ。何にも阻まれる事無く、ミサイルは敵に着弾している」

柏木「つまり・・・艦娘の攻撃の場合、能力が発動しないと?」

神崎「そうだ。どういう理屈かは分からないが。・・・あくまで推測だが」

横手「何でしょう?」

神崎「敵の防御能力は、『攻撃をしてきたのが生命体か否か』を感知して発動するのではないか。という事だ」

フェル「成程。軍艦の魂でアル艦娘の皆サンの攻撃だから、防御反応が発動シナカッタと」

神崎「おそらく。戦娘の場合は使用するコアの働きで、『疑似的に生命体では無い扱い』となるのではないだろうか。・・・まぁ、あくまで推測だがね」

横手「・・・あり得るでしょうね。聞く所によると、コアを無害化する際に特殊な処置を施しているそうです。どういう技術かは、私にも知らされていませんが・・・」


敵の能力についての議論が盛んとなるが、戦闘は未だ続いている。
電測員が現在の戦況を告げた。


電測員「南方の敵艦隊、撃破完了。現在北方の敵艦隊近辺で制空戦闘が発生。現在、こちら側が優勢の模様です。神崎島艦隊も、後20分程で接敵する模様」

艦長「うむ。残りの敵を掃討しつつ、神崎島艦隊に何時でも助力出来る様に備えよ。これでいいかな?」

やまと「はい。皆さん、よろしくお願いします」

レイ「隊長、私達にも出撃命令を!」

イッチ「水上打撃艦隊は大和さん達に任せるとしてー、私達は空母を叩こうー」

横手「・・・行くのか?」

レイ「・・・はい。その為に、私達が居ます」

イッチ「助っ人の皆さんだけに戦わせてたら、私達の名折れだしねー」

横手「・・・分かった、やってくれ。それと、レイ」

レイ「何でしょう?」

横手「お前はよく必要以上に突っ込んで、ピンチを迎える事が多い。くれぐれも冷静に戦い、そして生還するんだ」

レイ「・・・はい」

横手「それにだ・・・。もしお前に万が一の事が有ったら、私も皆も悲しむし、・・・何よりお前の家族も『完全に死んでしまう』事となる」

レイ「・・・私の家族が?」

207: 194 :2022/01/18(火) 01:31:42 HOST:ai126248234164.9.tss.access-internet.ne.jp
レイの家族は2年前、東京への蒼空邪軍の空襲で亡くなっている。そんな事は、隊長も知っている筈だ。
なのに、「完全に死んでしまう」とはどういう事だろう。


横手「・・・確かに、お前の家族は2年前の空襲で死んだ。だが・・・まだ完全に死んだ訳ではない。まだ生きているんだ。・・・お前の心の中で」

レイ「!!」

横手「なのに、もしお前に万が一の事が有れば・・・語り継ぐ人が居なくなってしまう。その時こそ、『完全に死んでしまう』んだ」

レイ「語り継ぐ・・・人・・・」

横手「だから・・・どんな事が有ろうと生き抜いて、戦いが終わった後に作る新しい家族に語り継いでいくんだ。記憶に残る限り、語り継いでいく限り、その記憶の中で、レイの家族は生き続ける事が出来るんだ」

横手「だから・・・何が有ろうと、必ず生きて帰ってこい!約束だ!」


      • ああ。
      • 隊長は、私だけじゃなく私の家族の事まで思ってくれている。
本当に真っすぐで、不器用で、でも・・・とてもやさしい人。
そんな人だからこそ、私達は頑張れるんだ!


レイ「・・・分かりました!必ず、必ず生きて、隊長の下に帰還します!」

横手「・・・よし。二人共、必ず生きて帰還する様に、良いな!」


敬礼するレイとイッチ。
横手は二人に答礼を返す。


レイ「行きましょう、先輩!」

イッチ「了解。いーねー、隊長から特別な訓示を受けてさー」

レイ「せ、先輩!!」

イッチ「にははー、冗談だよー。さ、行こうー」


二人は艦橋を後にし、空中へ躍り出ると共にエンジンを起動。
敵空母打撃群目掛けて突進していった。

208: 194 :2022/01/18(火) 01:32:13 HOST:ai126248234164.9.tss.access-internet.ne.jp
二人が出て行った後の艦橋内。と、唐突に鳴る拍手の音。
見ると、フェルが拍手していた。


フェル「素晴らしかったデスヨ、ケラー横手。ちょっと感動しましたデスヨ」

横手「・・・軍人らしくないと、自分でも思いますけどね。えすが、先程の言葉は、紛れもない本心ですよ」


そんな事を言い合う二人だったが・・・ふと、柏木と神崎提督を見るとニヨニヨとした表情をしていた。


横手「な、何ですかその表情は!?」

柏木「いやはや、若いねぇ。青春って奴だね。むはは」

横手「な、何で青春なんですか!?というか、神崎提督も何て顔をしてるんですか!?」


その問いに答えず、横手の肩の上にそっと手を置く神崎提督。


神崎「・・・横手君」

横手「は、はい!?」

神崎「・・・あまり遠くない未来に大変な目に遭うと思うが・・・・・強く生きるんだぞ」※サムズアップしている

横手「ちょっ!?どういう意味ですか!?!?」


横手の問いに何も答えない神崎提督。彼は確信していたのだ。


(あっ。こいつ、将来自分と同じ目(※第三帝国さま_神崎島ネタSS――閑話「絆」参照)に遭う奴だ)と。


色んな意味で頭を抱えるだろう彼の未来に、同類としてただただ苦笑するしかなかった。


電測員「敵水上打撃艦隊、間もなく神崎島艦隊と接敵します」


電測員が戦況を告げる。双方の大艦ミサイルの応酬が終わり、砲撃戦へと移行しようとしていた。
双方の被害だが、ティ連の技術でテコ入れされている神崎島艦隊には被害は無かった一方で、蒼空邪軍側は防御能力が機能しないという想定外の事態も有り、水上打撃艦隊に被害が続出。
イ級8隻・ロ級8隻・ハ級4隻・ホ級3隻が沈没。同数の艦が大きな損害を受けていた。

209: 194 :2022/01/18(火) 01:32:44 HOST:ai126248234164.9.tss.access-internet.ne.jp
~BGM・ジパングより 戦闘『みらい』~


大和電測員「敵艦隊確認、戦艦の数が五隻に増えています。恐らく敵機動部隊から合流した物と思われます・・・敵艦隊転針!こちらの頭を押さえようとしています!」

有賀「敵はこちらの頭を押さえて、数で圧倒しようとしていますね」

大和「ですが、その程度では私達は倒せません。まずは敵大型戦艦を短時間で無力化、以後は順に敵戦艦を仕留めていきます」

有賀「ハッ!」

大和「水雷戦隊は敵小型艦艇の迎撃。侵食魚雷も使用せよ!」

有賀「了解!取り舵!」

操舵員「とりぃーかーじ!」


砲撃戦へと移行する神崎島艦隊。水雷戦隊も転舵しつつ、密かに侵食魚雷を多数発射。
暫くは探知偽装状態をかけつつ80ノットの速度で海中を突き進み、距離10000で探知偽装を解除。ティ連の技術で強化された、改良型スーパーキャビテーション魚雷でもあるこの魚雷は
実に200ノットという驚異的な高速で敵艦隊に襲い掛かった。
もうすぐ砲戦開始という所での突然の奇襲に敵艦隊は驚愕(している様に見える)し、短魚雷を発射しつつ回避運動を開始。
しかし、数がやはり多い上にこの高速である。幾つかは迎撃に成功するも、次々と被雷する。
被雷した艦は、直撃箇所が重力波による侵食が発生し、物質の構成因子の活動が停止し崩壊。普通の魚雷ではまず無理な大穴を開ける。酷い物だと竜骨まで損傷し、負荷に耐えられずに破断、
船体が引き裂かれてしまう艦すら出た。
前衛の小型艦艇群が壊乱する中、大和から放たれた51㎝砲弾12発が超ド級戦艦チ級に弾着。
瑞雲からの観測データ、電探及び15m測距儀等で観測されたデータを元に放たれた神業的精度で着弾した砲弾は、12発中5発が直撃。着弾箇所は艦首部分・艦橋基部と煙突・第4砲塔に艦尾部分。
艦首に大穴が開き、艦橋が第2砲塔の上に倒れ、煙突とスクリューの一部が破損して速力低下。第4砲塔が使用不能という大被害を被る。ダメコン能力の高さも有り第4砲塔の誘爆だけは避けれたが、
これ程の被害の前では何の慰めにもならない。頭脳部分に大きな損傷を負い速力も低下、砲力も実質半減して強引な進路の変更すら強要される。
前衛艦隊と旗艦の脱落に混乱する敵水上打撃艦隊。その様子を見た敵空母打撃群は救援を行おうとしたが・・・。
そこに奴等が初めて目にする存在、戦娘が襲い掛かった。

210: 194 :2022/01/18(火) 01:33:15 HOST:ai126248234164.9.tss.access-internet.ne.jp
以上です。前半に労力を取られて戦娘の戦闘シーンまでいけませんでしたorz
取り敢えず前回触れていなかった、やまとの攻撃が防がれた様子が無い事への理由付けと、戦場へと向かう戦娘達の描写となります。
こういう時にもああいう事を素面で言える横手一佐。・・・・・そういうとこやぞ!(戦娘達(鹵獲&投降した蒼空邪軍兵器達を含む)全員に惚れられるフラグ的な意味で)←殴
さて、大和達の戦いの描写が駆け足気味となりましたが、侵食魚雷の奇襲雷撃と大和の神業的射撃で、敵水上打撃艦隊は早くも混乱状態です。
敵空母打撃群が救援を送ろうとしていますが・・・そこに戦娘達が襲い掛かります。次回はその辺りの描写になります。お楽しみに。
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最終更新:2022年01月24日 22:27