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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その13 残敵掃討と海戦の影響


散々に撃ち破られた敵残存艦艇は、慌てて潜航して難を逃れようとしていた。
だが、それ等を見逃す道理はない。国防海軍に戦いを挑んだ敵艦隊は、随行していた超電導潜水艦、ながと・むつの二隻の猛攻に遭えなく全滅。
そして、レイ達にコテンパンにされ、命からがら逃げようとした艦艇にも、予想外の刺客が襲い掛かろうとしていた。

損傷を負いつつも何とか逃れたフリゲートロ級。今回遭遇した連中の情報、それを持ち帰らなければ。その思いで頭が一杯な状態であり、海中の警戒がおざなりになっていた。
と、同じく退避中だった駆逐艦ハ級に魚雷による物と思われる爆発が生じ、バラバラになりながら沈んでいく。
ロ級は慌ててアクティブソナーを作動させ、下手人の位置を探る。判明した位置は・・・自艦の、真下!?

探知したと同時に、自らの竜骨に衝撃が走る。「何か」によって、竜骨が切り裂かれる感触だ。何が起こったのか!?
それの正体を、そのロ級は永遠に知る事は無かった。損傷した竜骨がダメージに耐えられずに破断。船体が真っ二つになって沈んでいった。
ロ級の竜骨を切り裂いた物。それは、くろしおの専用装備・刃渡り50㎝にもなる高周波ブレード付きコンバットナイフ・「サイレントカッター」だった。
長さ的にはもはやナイフでは無く剣だったが、全体の造形がコンバットナイフだったので、本人も周りもそう呼んでいる。
変温層に潜んだ状態からの奇襲で、原子力潜水艦ル級二隻を苦も無く葬り去った後、海上での混乱の隙にこの海域まで進出。網を張っていたのだ。
海中にすら訳の分からない連中が居る。残った艦艇達は、恥も外聞も無く全力で離脱にかかる。
結局逃れる事が出来たのは、上手い具合に変温層に紛れながら辛うじて逃げおおせたミサイルフリゲートロ級一隻だけだった。

東日本沖海戦の結果に、乙世界の日本人達は沸き返った。何せ爆沈時の轟音と巨大なキノコ雲は、陸地側からも確認出来たからだ。
蒼空邪軍四個艦隊を殲滅し、こちらの損害は皆無。今まで核兵器の投入以外で一方的に押され続けていた人類側が、初めて勝利を挙げたのだ。
また、戦娘関係者達は戦娘が予想以上の戦闘力を持つ事が証明された事を、殊の外喜んだ。
確かに異星人の技術や人ならざる者の技術(艦娘・深海棲艦)等を持つ平行世界の日本は凄い。そこは素直に羨ましくも思う。
だが、彼等の技術や軍事力のみに依存するのは、色んな意味でまずい。少なくとも戦意という意味では大きなマイナスだ。
なので、自分達も轡を並べて戦う事が出来る。その為の力を確かに持っているという事実は、とても重要な事であった。
そういう事も有り、レイ・イッチ・くろしおの三人は後日、和泉首相から


和泉「人類の頭上を覆っていた『絶望』という闇を、見事に撃ち払った!感動した!」


という和泉節と共に、勲章を授与されている。
後日談はさて置き、その後は敵と遭遇する事も無く南下を続け、無事に横須賀に到着。
特使達と平行世界から訪れた艦隊を見に来た見物客達は、三胴式の超巨大戦艦をはじめとする艦隊に度肝を抜かれた。成程、これ程の艦隊なら敵艦隊を返り討ちに出来たのも道理だと実感した。
そして、首相官邸へと向かう柏木達。街道沿いには日の丸や神崎島・ティ連の旗を振る一般人達で溢れ返っている。それと甲世界の時との一番の違いは、時代遅れ且つ無知蒙昧な左翼()な横断幕を一切見なかった事だ。
非常時とはいえ、祖国を平然と蝕み、滅ぼそうとするキ〇ガイが一人もいないという事だ。まぁ実際は、思っていても黙っている人間もいるかもだが。
自力排除出来た事をちょっとだけ羨ましく感じる、超大陸世界の面々だった。

257: 194 :2022/01/19(水) 20:46:00 HOST:ai126248012128.9.tss.access-internet.ne.jp
そんな事を考えている内に、無事首相官邸に到着。会談に入る事となった。


和泉「はじめまして、内閣総理大臣を務めております和泉 又太郎と申します」

柏木「こちらこそ初めまして。全権大使の柏木 正人と申します。そしてこちらが」

神崎「神崎島の最高責任者を務めております、神崎 博之提督です。よろしくお願いします、総理」

和泉「こちらこそ。では本題に入る前に・・・そちらの世界の事をもう少し詳しく教えて貰えないでしょうか?辿った歴史も含めて」

柏木「分かりました。まずどの辺りから・・・」

和泉「そちらの世界の1999年7月からで、お願いします。長くなるとは思いますが・・・」

柏木「分かりました。色々と歴史が違っていますからね。まずは1999年ですが・・・」


超大陸世界の様々な出来事を簡単に説明する柏木。正体不明の勢力が襲来する事は無かったが、代わりに某宗教の原理主義者達による大規模テロが発生する等、人類の争いが無くなる事は無く、
平行世界の自分の同位体の名言の数々には苦笑していたが、我が国の左翼政権による悪夢やその最中に起きた大規模地震と、それを原因の一つとしたメルトダウン、米中との関係悪化という出来事には不快感を隠そうともしなかった。


和泉「我が国の政治を混乱させるだけに飽き足らず、更に原発を事故らせるとは・・・。『一番最悪なのは無能な働き者』とは、よく言った物だ」

柏木「こちらの世界でも、左翼達は色々とやらかしていたと聞いてますが」

和泉「・・・前首相は私の先輩であり、政治家として必要な事を教えて下さった恩人だったのですが・・・。馬鹿共の暴言のせいで、疲弊していた体に止めを刺されて亡くなりましたからね」

神崎「・・・理想は否定されるべきではないが、理想に溺れて死ぬ等論外ですからね」

和泉「その後の総選挙の時に『売国奴達が日本を滅ぼそうとするなら!私がぶっ壊す!!』と獅子咆哮しましたが・・・、パフォーマンスなのは否定しませんが、同時に紛れもない本心でした」

柏木「無念だったでしょうからね・・・。さて、その後の歴史ですが・・・」


その後、自保党が政権を取り戻し、立て直しに奔走している所にティ連が来訪し、外交関係がスタートした事。その最中に神崎島が出現し、様々な問題が噴出するも、力を合わせて乗り切った事。
その後も日本側・ティ連側の問題点を力を合わせて解決しながら進んでいたある日、日本列島が突如正体不明の霧に包まれた事、24時間経過後に地球の直径が大きくなると共に霧が晴れ、日本の神のチートで日本が超大陸化した事。
それから間もなく、超大陸化で取り返された竹島を再度強奪しようとキムチ共が戦闘を吹っかけて来た事。その戦争の最中に、民間人の犠牲者が多数出た事。その後の宣戦布告と徹底報復を行い、更に北と一定の和解を行い
最後の望みも断つも、自暴自棄に陥った連中は本土決戦を選択。最終的にキムチの酋長は自爆し、南は滅亡。そういった事態を経て、無事ティ連への正式加盟に成功した事を説明した。

258: 194 :2022/01/19(水) 20:46:30 HOST:ai126248012128.9.tss.access-internet.ne.jp
和泉「・・・南の国は、一体何を考えていたんでしょう?それの工作に乗った馬鹿左翼共も大概ですが」※心底呆れている

神崎「見た目が巨大化しても、碌に反撃せず国民が拉致されても何もしない腑抜けのまま、という特大級の甘い判断で殴り掛かってきた訳ですよ(嘆息)」

和泉「・・・比喩でも何でも無く、特大級の大馬鹿だった訳ですか。しかし、北に我が国の国民が拉致されていたとは・・・。ですが、こちらの世界の北は・・・」

柏木「蒼空邪軍の侵攻で滅亡していましたね。・・・となると、拉致被害者達も・・・」

和泉「・・・後で、拉致されていた方々の名簿や資料等も、頂けないでしょうか?同位体で名前が微妙に違うとはいえ、大まかな所はほぼ同じと思いますので」

柏木「・・・分かりました。・・・遺族の方々にとってはつらい事かと思いますが」

和泉「その辺りの非難は、私が受け止めます。今まで救いの手どころか、把握する事も碌に出来ていなかったのですから・・・」


暗い空気になりつつあるが、気を取り直して続きを話す。超大陸化の混乱も収まりかけた頃に最初のゲートが開き、日本が政治的に追い詰められていた世界と繋がった事。
二つの共産支那と対立という最悪の事態を回避する為に、甲世界の日本に大々的に支援を行うと共に、共産支那の傀儡になりかけていた米国政府を打倒した事。
その後に発生した中韓との戦争で侵攻の意図こそ阻止した物の、奈良をテロ同然のやり方で核を使用して消滅させた事。そして・・・報復で衛星軌道上からのレーザー攻撃で両国を滅ぼし、壁で囲んで封鎖した事を説明した。


和泉「・・・そちらの世界も、中々にハードな歴史を辿っていたのですね」

神崎「ええ。それとは別に、宇宙でもヂラールと呼ばれる危険な生命体との戦いや、それと戦っていたゼスタールという勢力との接触と和解といった事もあり、我々は東奔西走する羽目となっています・・・」

和泉「それは・・・本当にご苦労様ですとしか」

柏木「しかも日本の神様が、『ゲームやアニメの出来の素晴らしさに感動したから』という理由で、ウマ娘という種族まで召喚する等、暇だった日は殆ど無かったですね(白目)」

神崎「おまけに、それを奇貨として新たな左翼勢力ともいうべきツイフェミ・・・女性の解放を旗印にしながら、男性差別を隠そうともしない狂人共の暴走とかも有りましたからね」

和泉「また左翼共ですか。・・・どこかのゴキブリの様なしぶとさですな」

神崎「まぁその度を越した暴走振りに激怒した日本の神様が天罰を下して、実質的に葬り去ってくれたのは不幸中の幸いでした。以後はそういう過激な連中の声も、すっかり小さくなりましたし」

和泉「・・・成程、トラブルを経てもそれを乗り越えて発展していってる訳ですか。本当に羨ましい限りです」

柏木「・・・大丈夫です、和泉総理。何が有ろうと、我々は決して見捨てるような事はしません。甲世界の岸川総理も『ゲート経由となる為大規模な支援は難しいが、それでも可能な限りの支援を惜しまない』と、伝言を預かっております」

和泉「・・・本当に、本当に頼もしい事です。全国民を代表して、お礼申し上げます」

柏木「さて、歴史講義はここまでにして、本題へと入りましょう」

259: 194 :2022/01/19(水) 20:47:00 HOST:ai126248012128.9.tss.access-internet.ne.jp
こうして本格的な話し合いが始まり、以下の事が決定。条約が結ばれる事となった。


  • 超大陸世界の日米神ティと甲世界の日米との軍事同盟の締結
  • それぞれの世界同士における最恵国待遇の確約
  • 不足している食料や燃料・各種物資の支援
  • 各種軍事支援、特に各種兵器の供与の確約と実行
  • 一部の在日米軍跡地に乙世界在日日本国防軍の基地の設立の承認(蒼空邪軍との戦いが終わり、日本の国防体制が整ったのを確認後に撤収)
  • 生き残っている世界各国との交渉の場の提供
  • 蒼空邪軍に関する各種共同研究を行う組織の設立
  • 日本近海の汚染地域の除染
  • 将来に備えて、福島原発の運転停止と解体(代わりに代替する核融合炉の設立の支援を行う。同時に津波対策を徹底的に強化する)


条約締結を受けて、超大陸世界や甲世界の各企業は様々な物資や兵器の量産を開始。尖閣列島や端島から各種燃料資源が乙世界の列島へと注がれていく。
近海の汚染を取り除く為に工作艦がゲートを通過すると共に、世界同士をディルフィルドゲートで繋げる事が出来るかどうかの実験も始まった。
因みに乙世界の国民にとって一番嬉しかったのは、電力制限が段階的に解除された事と、何より事実上の絶滅状態だった各種嗜好品が再び手に入る様になった事なのは、言うまでもない。

260: 194 :2022/01/19(水) 20:47:30 HOST:ai126248012128.9.tss.access-internet.ne.jp
以上です。前回書き忘れていたくろしおのバトルシーン(というか暗殺術(ヲイ))の描写と、その後の会談。そして、本格的な支援の開始という展開になりました。
軍事的な支援は勿論の事、民心の安定の為に各種物資(嗜好品も多数含む)の支援で乙世界の日本は一息つく事に成功します。
海外各国も各種支援を求めて接触を順次開始して行く事となりますが・・・・・それを快く思わない連中も少数ながらいます。誰かは大体想像出来ると思いますが。
次回はその辺りの描写となるかなと思います。お楽しみに。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2022年01月24日 22:35