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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その22 高速海上姫との死闘と初めての敗北
レイが逆上しながら突撃するのを見て、思わず顔を青くするこんごうときりしまの二人。シミュレーターでの訓練で見られた危惧が、現実となってしまったからだ。
だが、こんごう達もそれ所では無くなる。高速海上姫が猛攻を仕掛けて来たからだ。
海上「戦場デ余所見トハ、迂闊ネ。遠慮無ク行クヨ!!」
こんごう「くっ!?」
きりしま「お姉様!今はこちらの方を!」
こんごう「・・・Yes!何とか仕留めナケレバ!」
高速海上姫の砲撃を掻い潜りながら、反撃を加える二人。だが、目標を捉える事が出来ない。水上艦艇としては異例の120ノットという、常識外れの高速で疾走している上に、
水中用スラスターでも装備しているのか、とんでもなく運動性能が高い。しかも対空火力も、確認出来るだけで片舷にCIWSが3基・SeaRAMが艦橋基部と艦尾の計2基が展開しており、
砲撃は全て回避され、ミサイルは全て叩き落される。
そればかりか、回避しながら的確な砲撃まで浴びせて来るのだ。どうやら20.3㎝砲らしく、まともに被弾したら大損害は免れない。
その為、確実に回避をしないといけない事も有り、猶更命中させるのが難しくなるという悪循環を生みだしていた。
きりしま「クッ・・・FCSが、奴を捉え切れない!!このままでは、砲撃もままなりません!!」
こんごう「ならばFCSを切って、手動デ!!」
敢えてFCSを切り、手動で偏差射撃を浴びせる二人。先程よりは多少着弾が近くなったが、それでも当たらない。
そうこうしている内に、状況は加速度的に悪化していく。残り弾数が物凄い勢いで減少しているのだ。何せここまで回避力に長け、攻撃が当たらない敵と遭遇した事が無かった。
それ故に弾薬消費量が通常の数倍に跳ね上がり、弾切れの恐れが出て来たのだ。
508: 194 :2022/01/26(水) 19:06:00 HOST:ai126213212145.77.access-internet.ne.jp
きりしま「お姉様、このままでは弾薬が・・・!!」
こんごう「・・・なんて回避力ナノ!?」
焦る二人。速射砲の残弾数が危険水域になり、対艦ミサイルはとっくに撃ち切っている。このままでは、弾切れを起こして不利になってしまう。
そう判断した二人は、それぞれの格闘用武器―高周波ブレード付き巨大ハルバード「神の裁き」・特殊金属性巨大メイス「エリムサルエ」を手に、格闘戦を仕掛けようとした。
だが、高速海上姫は格闘戦に乗ってこない。間合いを詰められそうになると高速で引き離し、態勢を整え直して襲撃してくるのだ。
歯噛みしながら尚も攻撃を加えようとする二人。と、突然こんごうの脚に激痛が走った。
こんごう「ぐっ・・・!?」
きりしま「お姉様!?」
見ると、こんごうの左脚に大きなクナイが突き刺さっていた。一瞬の隙をついて投擲してきたのだ。
僅かに動きの鈍るこんごう。そして、それを見逃す高速海上姫では無かった。
海上「ココマデダ!!」
近距離で20.3㎝砲弾を喰らうこんごう。よろめいた所に対艦ミサイルが殺到し、複数被弾してしまう。
許容範囲を超えたダメージを受けて、遂にこんごうは倒れてしまった。
きりしま「お姉様ぁぁ!?!?」
制空「余所見ヲスルトハ、ドコマデモ甘イ連中ダ!!」
動きを止めてしまったきりしまに、上空での戦闘を終わらせた制空戦闘姫が小型電磁投射砲を浴びせる。
機関部分に諸に食らってしまい、爆発してしまう。誘爆の衝撃をまともに食らったきりしまも、敢え無く気絶してしまった。
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制空「クックック・・・ハァーハッハッハ!コノ程度ナノカ、戦娘トヤラハ!」
海上「モウ少シ骨ガ有ルカト思ッタケド・・・大シタ事ナカッタワネ」
戦闘不能な状態で海面に浮かんでいる四人を見ながら、侮蔑する様に語る二人。
一方、辛うじて意識の有ったこんごうは、朦朧とする意識の中で何とかして残りの三人を逃がそうと、必死に策を考えていた。
だが、全員艤装は大破し、動く事もままならない。それ以前に、残りの三人は意識が無いのだ。このまま此処で、殺されてしまうのか。
絶望の表情を浮かべるこんごうとレイ達に、制空戦闘姫と高速海上姫は止めを刺すべく攻撃を加えようとする。
だが
制空・海上「「・・ッ!!」」
何かの気配を感じ取り、回避行動に移る。刹那、それまで二体が居た空間を粒子ブラストの光が切り裂いた。
こんごうが顔を向けると、西から迫る機影が。旭龍だ。
シエ「ソレ以上、仲間ニ手出シハサセンゾ!!」
多川「ボロボロの嬢ちゃん達にダメ押しを喰らわそうとしやがって!!手加減しねえぞ!!」
助かった。間一髪で助けが来たのだ。
その事に安堵したのか、こんごうも意識を手放した。
制空「クッ!?連中ニ味方シテイル、訳ノ分カラナイ軍勢カ!!」
海上「コッチハ少ナカラズ、燃料ト弾薬ヲ消耗シテルワ。・・・ココハ引キマショウ!!」
制空「・・・ヤムヲ得ン、撤退ダ!!」
踵を返し、高速で離脱する二体。シエ達も、レイ達の救助を優先しないといけない為、止む無く二体を見送ったのだった。
その後の四人だが命に別状はなく、ティ連の医療技術のおかげで1週間程で復帰出来るとの事だが・・・初めての敗戦、それも言い訳のしようの無い完敗は、部隊に暗い影を落とす。
艤装の方はどれも損傷が酷く、コアもボロボロの状態である為、一から作り直した方が早い程の損害だった。
この出来事と前後して存在が確認された陸上戦艦姫級の存在と、それによる損害(1個機甲師団壊滅)を受けて、予定されていた北米解放作戦は延期を余儀無くされた。
世界が再び暗いムードに包まれる中、関係者達はこの事態を打開すべく、対策に乗り出す事となるのだった。
510: 194 :2022/01/26(水) 19:07:00 HOST:ai126213212145.77.access-internet.ne.jp
以上です。高速海上姫の猛攻にこんごう達も完敗。危うく全滅する所でした。寸での所でシエさん達の救援が間に合いましたが。
艤装の方ですが損傷が酷く、コアも大きく損傷した為、実質廃棄処分となりました。
さて、再び劣勢に立たされた人類ですが、勿論このままで終わらせません。関係者達を中心に、必死に対策を取って行く事となります。
その辺りは次回以降に。その前に、新型兵器群や新たに登場した戦娘の設定資料集が先になるかと思いますが。それでは。
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最終更新:2022年02月03日 14:50