762: 194 :2022/02/01(火) 20:45:30 HOST:ai126196092091.17.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その32 蒼空邪軍の正体・その2改訂版
さて、準備が整った翌日。いよいよコアとのリンクを行う事となった。
どの姫級にするかだが、検討の結果レイと実際に交戦した制空戦闘姫に決まる。
これで二度目となるコアの中枢への侵入だが、初めての人間が二人いるので改めて説明するニーラ博士。
ニーラ「今回使用するのはですね、ティ連で一般的に使用されている『脳再生体感システム』という物を使用シマス。地球の物で例えるなら、VRシステムが近いでしょうか」
横手「仮想現実世界か・・・。つくづく技術力の違いを実感させられるよ」
ニーラ「でですね。ナヨ様自身が制空戦闘姫のコアのシステムにアクセスして、ナヨサマのシステム内でイメージを再現シマス」
レイ「直接本体のコアにアクセスする訳では無い、という事ですか」
ニーラ「ハイ。デハ、皆さんこの服を着て下さい」
ニーラに促されて、渡された服飾データに着替えるメンバー達。前回同様、病院で着用する院内服のような格好となる。
その状態で、研究所のイゼイラ人スタッフに医療用カプセルへ入るように促される。
ニーラ「では今から睡眠導入に入ります。初めての二人に説明しますと、これから人工的に睡眠状態に入り、夢を見せる様な形でナヨサマと意識をリンクさせます」
ニーラ「それで、普通に眠るのとは違い、フェルお姉サマやナヨサマ達の意識とリンクしますので、現実世界の自我意識を持っている状態での睡眠となります」
ニーラ「勿論、制御している私からも皆様の意識へのアクセス、すなわち通信も出来ます。そんな感じなので、気楽にやって下さいね」
レイ「・・・うう、そうは言われても緊張します」
初めての事も有り、緊張するレイと横手。
そんなこんなしている内に、睡眠導入波動が送られ、眠った状態となる。
それを見計らってナヨとシビアも、それぞれのシステム処理に集中し、その意識をバーチャルシステムへと同調させる。
レイ「・・・・・ここは・・・夢の中?・・・夢の中だって意識出来る状態って、なんだか凄い」
夢の中だとはっきりそう思える意識の状態に、驚きを隠せないレイ。辺りを見渡すと、小鳥の様な見た事の無い可愛らしい生き物が囀り、草花の匂いまで嗅ぐ事が出来る。
763: 194 :2022/02/01(火) 20:46:03 HOST:ai126196092091.17.access-internet.ne.jp
横手「レイ!」
レイ「隊長!隊長も、無事にここへ来れましたか」
横手「ああ。本当に凄いな、この技術は」
感心しながらそんな事を言う二人に、フェルと柏木が呼びかける。
柏木達の下へ駆け寄る二人。
横手「いや、本当に凄いですね。現実と区別がつかないというか」
柏木「ムハハ。私も、初めての時はそんな感じでしたよ」
フェル「普段私達は、このシステムを娯楽や医療なんかに使っているですよ。凄いでしょう」
レイ「本当ですよ・・・って、フェルさんの言語も普通に理解出来てますし、私」
柏木「基本は意識の世界だから、そういう物だよ。レイちゃん」
と、目の前に転送光の様な光が三柱立ち上がり、ナヨとシビア・そしてニーラ博士の猫のアバターが顕現してきた。
しかし、何やら様子がおかしい。ナヨ様が険しい表情をしている。
ナヨ「・・・無事こちらにやって来れたようですね」
柏木「はい・・・って、ナヨさん。どうしたんです?何か険しい顔をしていますけど」
ナヨ「・・・危険性が無いか、先んじてコアの内部を見て来たのですが・・・」
ニーラ『・・・予想外の光景が、広がっていたんです』
横手「・・・予想外?まさか、単なるコンピューターだったとか?」
シビア「・・・言葉で説明するより、実際に行ってその目で見た方が早い。コアの内部に移る、準備せよ」
シビアのセリフに、慌てて準備をする四人。コアへのリンクに挑み、転送光と共に消える一行。
一体何を見て来たというのだろうか?
柏木達が、刹那の意識接合で見た世界。それは・・・
毒々しい紫色をした、地獄を連想させる様な世界だった。
764: 194 :2022/02/01(火) 20:46:33 HOST:ai126196092091.17.access-internet.ne.jp
柏木「・・・な、なんじゃここりゃあ・・・!?」
レイ「・・・み、見るからに毒が蔓延しているような」
横手「・・・何という、恐ろしい世界なんだ」
フェル「・・・こ、これに比べたらケラー・シビアと初めて会った世界が楽園に見えるですよ」
ナヨ「・・・この様な悍ましい光景もですが、一番不可解な点があります」
柏木「不可解?」
ニーラ『エットですね。前回のシビアサンの時は、コアの本体とも言うべきシビアサンが居ましたが・・・』
シビア「このコアの内部に、それらしき反応が見当たらないのだ」
横手「ええ!?で、でもコンピューターの類では無いのでしょう?」
ナヨ「ええ。だから、妾も困惑して」
ナヨがそこまで行ったその時。
レイが何かの声を捉える。
レイ「・・・ちょっと待って下さい!何か・・・声の様な物が・・・」
柏木「え!?・・・何も聞こえないけど?」
別に何も聞こえていないと話す柏木達。だが・・・明らかに声がしている。
(タス・・・ケテ・・・、ダレ・・・カ・・・)
レイ「・・・やっぱり、声がします。こっちです!!」
横手「れ、レイ!?」
艤装を展開して、突然走り出すレイ。様子がおかしい彼女を、残りのメンバー達が慌てて追いかける。
走る事五分。何やら繭の様な形をした、巨大で不気味な岩の様な物が姿を現す。声は、その中から聞こえて来た。
レーザーブレードを展開し、その岩の様な物の表面を切り裂く。見た目より硬くないらしく、緑色の液体を噴き出しながらあっさりと切れた。
他のメンバー達が止める間もなく、内部に侵入するレイ。そこで見た光景に目を見張る。そこには・・・
鎖で雁字搦めにされ、背中の接続部に何かのコードを繋がれた制空戦闘姫の姿が、そこにあった。
柏木「こ、これは・・・」
フェル「酷い・・・」
横手「か、仮にも自軍の兵器に、なんて仕打ちを・・・」
ナヨ「・・・よもや、この様な光景を見ようとは」
ニーラ『まるで、反乱を起こさない様に拘束している様にしか・・・』
シビア「・・・全く持って、理解不能だ」
レイ「こんな・・・酷過ぎる」
765: 194 :2022/02/01(火) 20:47:24 HOST:ai126196092091.17.access-internet.ne.jp
目の前の有様に息をのむメンバー達。だが、レイが意を決して救助に向かう。
横手「れ、レイ!迂闊に近寄るな!何か罠があるかもしれない!」
レイ「・・・だとしても、放置出来ません!例え・・・命のやり取りをした敵であっても」
鎖を解き、コードを抜くレイ。気を失っていた制空戦闘姫が、目を覚ます。
見た限り、彼女に敵意は無い様だ。
制空「・・・ア、貴方方ハ・・・?ドウヤッテ、ココニ・・・?」
レイ「そんな事より、一体何が有ったの?まるで・・・囚人の様な扱いじゃない!」
制空「私ハ・・・・・アッ、グゥゥ・・・!?」
レイ「なっ・・・!?一体どうしたの!?」
横手「レイ、離れろ!様子がおかしいぞ!」
横手の声に、慌てて距離を取るレイ。
一方で、ナヨ達も驚いていた。ナヨ達の制御を掻い潜って、何かが出現しようとしていたからだ。
ナヨ「これは・・・そ奴の体内に何かが!?」
制空「逃ゲテ・・・ハヤク・・・!!」
ニーラ『何かが出てこようとしています!!』
シビア「ナヨ・カルバレータ」
ナヨ「なんじゃ?」
シビア「何時でも制御下に置ける様にした上で、敢えて現出させる事を提案する」
柏木「ええっ!?正気ですか、シビアさん!?」
シビア「この生命体の核心的な存在を確認する、確実な手段であると判断する」
フェル「・・・確かに、これは敵の事を知る絶好の機会かもしれないです。ナヨさん!」
ナヨ「承知しました。何時でも制御下に置ける様にした上で、現出させましょう」
敢えて制御を外し、制空戦闘姫から出てこようとする何かを出現させる事に。万が一に備え、レイ達も戦闘態勢を取る。
制空戦闘姫の背中の穴から、灰色のコードの様な物が複数飛び出す。それ等が結び付き、融合して球状の形と複数の触手が生えた物体と化す。
球体の表面に赤いコアが出現し、コアを光らせながらその物体は喋りだした。
???『・・・薄汚イ・・・知的有機・・・生命体共・・・。ドウヤッテ・・・ココマデ入リ込ンデキタ・・・?』
不気味な合成音声で、語り掛けて来る物体。口調からして、知的生命体に対する敵意と憎悪を隠そうともしていない。
一体これは、何者なのか・・・?
766: 194 :2022/02/01(火) 20:48:04 HOST:ai126196092091.17.access-internet.ne.jp
以上です。制空戦闘姫のコアの内部の情景でした。情景のイメージですが、ステラリスのシュラウドの惑星(MOD)の画像を、もっと毒々しい赤紫色にした感じです。
参考画像・ttps://stellaris.space/planetary-diversity-shroud-worlds/ の上から二番目の写真
そして本作のラスボスが登場しました。こ奴の正体は次回に。
え?トーラルシステムにデバフ掛け過ぎ?・・・・・やむを得ず、演出重視で書いた結果です。なので、命だけは(ry
wiki掲載は、自由です。
改訂版:終盤のやり取りを改定。もう少し無理のない形としました。
最終更新:2022年02月03日 15:46