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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その34 蒼空邪軍の正体・その4


目を覚ました制空戦闘姫の尋問に入る前に・・・制空戦闘姫がメンバー達に少し要求を行う。
残り二体の目を覚まさせて欲しいというのと、加担している勢力の事を簡単にで良いから教えて欲しいと。
プロトコルが正常に動作したかを確認するのも兼ねて、残り二体の目を覚まさせる。幸い暴れる様な事は無く、落ち着いた様子をしている。
そして柏木達は、自らの正体を明かす。自分達は福島東方の沖合に発生したゲートからやって来た、惑星間連合国家であるティ連に所属している別世界の日本であると。


制空「・・・・成程。・・・ソウイウ方々ダッタナンテ」

海上「・・・ソリャ、勝テル訳ナイワネ」

陸上「マァアイツモ、アクマデ『対戦娘戦』ガ主目的デ、正体不明ノ奴等ノ相手ハ想定シテイナイ、トカ言ッテタシナ・・・」

神崎「では、今度は貴女方の番です。どうやら、あのナノマシンによって操られていたみたいですが・・・人間だった頃の名前は?」

制空「・・・・・」

柏木「どうしました?」

制空「・・・私達ハ、・・・イヤ、私達ノ種族ニハ・・・・・名前ガ存在シマセン」

レイ「ええ!?」

海上「・・・正確ニ言ウト、奴ノ手デ名前ヲ完全ニ抹消サレテイルノ」

陸上「・・・アノ野郎曰ク、『宇宙ヲ汚染スル汚物ニ、名前等不要』ダトサ。コレハ知的生命体ヲコア化シタ際ニ、必要以上ノ感情ヲ持タセナイ為デモアルラシイ」

制空「・・・ナノデ、ソレラシキ物トイエバ、登録ナンバー『ハイエンドコア・HC0001』ガ私ノナンバー。高速海上姫ハ『同0002』、陸上戦艦姫ハ『同0003』トナッテイルノ」

レイ「・・・そんな。名前すら奪い取るなんて!!」


ダンッ!!


突然響き渡る音に、驚く一同。音のした方を見ると、壁に拳を叩きつけている横手の姿が有った。


横手「・・・ふざけるなよ、あのクソマシーン!!人を、知的生命体を何だと思っている!!命以外の何もかもを奪い、弄び、他の知的生命体と殺し合いをさせる!!何が宇宙の環境の守護者だ!!」

レイ「隊長・・・」

横手「知的生命体も、進化の果てに誕生した立派な自然の一部だ!その事実を無視して、全ての知的生命体を抹殺して自然環境を守るだと!!自然を守ると言いながら、その手で自然を破壊している。そんな、矛盾している奴の傲慢な考えなんて、俺は絶対に認めない!!」

制空「・・・貴方ハ・・・泣イテイルノ・・・?敵デアル・・・私達ノ為ニ・・・・・?」

794: 194 :2022/02/02(水) 19:11:00 HOST:ai126149224220.54.access-internet.ne.jp
信じられない顔をして横手を見る制空戦闘姫達。
まさか、敵である自分達の境遇一つで涙するなんて、信じられなかったからだ。


横手「・・・確かに、貴女達とは敵対していた。レイの家族をはじめ、沢山の人達を虐殺してきた敵だった。だが・・・そんな貴女達も、あのふざけたナノマシーンの、紛れもない犠牲者なんだ!!」

横手「誰が・・・・・誰が、貴女達の為に・・・涙を流すというんだ・・・」


そう言ったのを最後に、声を押し殺して涙する横手。他のメンバー達も声を掛ける事が出来ない。
そんな横手の姿に、制空戦闘姫達は内にこみあげて来る想いを抱いたのだった。

少しして、漸く落ち着く横手。尋問を中断させてしまった事を、他のメンバー達に謝罪する。


横手「・・・すいません、皆さん。尋問中だというのに、中断させてしまって・・・」

柏木「いや。かまわないですよ、横手司令。寧ろ、よく言ってくれたとすら思いますよ。・・・にしても、ああまで熱くなるとは。やはり、若さだねぇ」

横手「・・・っ、からかわないで下さい。柏木さん」


そんなやり取りをしていたのだが・・・・・ふと、神崎提督が彼の肩に手を置く。


横手「か、神崎提督!?」

神崎「・・・横手君。また一つ、大変な未来となるのが確定してしまったが・・・強く生きるんだぞ!!」※二度目のサムズアップ

横手「ちょっ!?だからどういう意味ですか!?!?」


順調にフラグを立てまくる横手に、生暖かい視線を送りながらサムズアップする神崎。
そんな神崎提督に「訳が分からないよ!!」な反応をするといういつものやり取りに、制空戦闘姫達はポカンとなるしかなかった。

795: 194 :2022/02/02(水) 19:11:30 HOST:ai126149224220.54.access-internet.ne.jp
柏木「いやはや、話が脱線してしまって本当に申し訳ない。では、改めて貴女方の種族に何が有ったのか。教えて貰えますか?」

制空「・・・分カリマシタ。我々ガ住ンデイタノハ、エスコバ系第4惑星『アクアリス』トイウ星デシタ。私達ハ幾ツモノ民族・国家ガ存在シ、平和ト争イヲ繰リ返シナガラ、ソノ歴史ヲ紡イデキマシタ」

制空「ソンナ中、当時存在シテイタ国家ノ一ツ『アーシアン民主共和国』ニ、隣国ノ『エルバレム公国』ガ宣戦ヲ布告。両国ハ、戦争状態ヘト突入シマシタ・・・」

制空「・・・当時ノ私ハ、アーシアン空軍ニ強制徴用サレタ軍属デシタ。・・・元ハ民間ノ修理屋ヲシテイテ、部品サエ有レバ、壊レタ電化製品カラ飛行不能ニナッタ航空機マデ、ドンナ物デモ直セル腕ヲ持ッテイマシタ」

柏木「・・・それ何てスクラップ・クイーン?」

フェル「・・・マサトサン!」

柏木「ああ、ゴメンゴメン。でも、何で強制徴用という目に?」

制空「・・・私ノ整備ノ腕ヲ、当時ノ軍部ニ目ヲ付ケラレ・・・安ク扱キ使オウトシタンデショウ。軍属トイウ形デ引ッ張ッテコラレル羽目トナリマシタ」

神崎「成程・・・他の二人は?」

海上「私ハ、アーシアン海軍ノ駆逐艦ノ乗組員ヲシテタワ」

陸上「私ハ、エルバレムノ戦車兵ヲシテイタ・・・。前線デアイツラ等ニヤラレテ・・・」

ナヨ「デハ、例のナノマシンが落着したのはいつ頃かは、分かりマスカ?」

制空「・・・センソウガ勃発シテ一年ガ経過シタ時・・・私ガ勤務シテイタ前線飛行場ニ、奴ガ落着シタノデス」

柏木「それが、トラー・ゲルトナー・・・。って、という事は!?」


柏木の言葉に、制空戦闘姫が頷く。


制空「私コソガ、奴トノ・・・最初ノ接触者ニナッタノデス」


制空戦闘姫の言葉に驚くメンバー達。
つまり彼女は、奴とのファーストコンダクターでもあったと言う訳である。

796: 194 :2022/02/02(水) 19:12:00 HOST:ai126149224220.54.access-internet.ne.jp
制空「・・・ソノ日ノ私ハ、少々寝付ケナクテ飛行場カラ少シ離レタ草原デ、夜風ニ当タッテイマシタ。・・・フト空ヲ見上ゲルト、大キナ火ノ玉ガヒコウジョウヘト落チテクルノガ見エテ・・・」

制空「『ヤバイ』ト思ッタ私ハ、ソノ場ニ伏セマシタ。・・・直後ニ、火ノ玉ガ飛行場ニ落着。轟音ト衝撃波ガ辺リヲ薙ギ払ッタノデス・・・」

レイ「・・・・・」

制空「辛ウジテ無事ダッタ私ハ、無事ナ人ヲ探ソウト飛行場ニ取ッテ返シマシタ。・・・落着跡ハクレーターニナッテイテ、誰モ生存者ハイマセンデシタ・・・」

制空「私ハ呆然トシマシタガ、クレーターノ中デ何カガ蠢イテイルノヲ見ツケテ、ソレガ何カヲ確カメニイキマシタ。ソシテ、ソノ目デ奴ノ姿ヲ目撃シタソノ時、奴ハ私ノ頭ニ端子ノヨウナ物ヲ打チ込ンデキタノデス」

制空「奴ハ私ノ脳ニ直接アクセスシ、私達ノ星ノ事ニ関スル記憶ヲ読ミ込ンダノデス。・・・ソシテ、奴ハ憤慨シタノデス・・・」

横手「憤慨?一体何に?」

制空「・・・カツテ、『バルサ―帝国』トイウ国家ガ過去ニ存在シテイマシタ。カノ国ハ、カツテノ戦争デ周辺国ヘ侵攻。一時ハ優位ニ立ッテイマシタガ・・・徐々ニ不利ナ戦況ヘト陥リマシタ」

制空「追イ詰メラレタバルサ―ハ、禁断ノ手段・・・四方カラ攻メ寄セル交戦国ヘノ核攻撃ヲ、自国領内デ行ッタノデス」

横手「えええっ!?」

神崎「・・・何を考えていたんだ、その国は?」

柏木「何という、リアルベ〇ガ式国防術・・・」

制空「結局同国ハ滅亡シ、残サレタ国民達ハ周辺国ヘ移民。現在ハ立チ入リ禁止地区トナッテイマス・・・」

制空「奴ハ・・・自ラノエゴノ為ナラ、平気デ自然環境ヲ破壊スル人間達ニ激怒。最終的ニ、コウ結論付ケタノデス・・・」

制空「『惑星ノ環境ヲ汚ス知的有機生命体ハ存在ソノモノガ悪デアリ、コノ宇宙カラ抹殺シナケレバナラナイ』ト」

制空「ソウ決断シタ奴ハ・・・手始メニ私ノ体ヲ乗ッ取リ、ナノマシンヲ併用シタ無差別攻撃ヲ始メタノデス・・・」

フェル「ソンナ・・・他の国々はどうしたノデス?」

制空「・・・他ノ国々モ、必死デ抵抗シマシタ。デスガ・・・際限ナク増加スル一方ノ戦力ニ押シ潰サレ、最終的ニアクアリスノ人々ハ滅亡。奴ノ傀儡トナッテ果テマシタ・・・私ハ、タダ見テイル事シカ出来マセンデシタ・・・」

レイ「そんな・・・」

制空「ソノ後ノ奴ハ、残党ヲ殲滅シツツ自然環境ノ改善ニ勤シンデイマシタ・・・。ソンナ時、フトシタ偶然カラ他ノ惑星ヘト繋ガルワームホールヲ発見シマシタ」

制空「ソノ惑星ニモ知的生命体ガ生息シテイルノヲ確認シタ奴ハ・・・自ラノ『使命』ニ則リ、傀儡トシタアクアリスノ人々ヲ兵器型生命体ヘト改造シタ上デ、コノ惑星ヘト送リ込ンダノデス・・・」

レイ「その惑星が・・・私達の住む、地球だったと」


レイの言葉に頷く制空棲姫。彼女達のバックにいた存在。その存在の最終目的に、一同は頭を抱える事となったのだった。

797: 194 :2022/02/02(水) 19:12:30 HOST:ai126149224220.54.access-internet.ne.jp
  • オマケ
  • かつての惑星アクアリスの軍事技術

基本的には我々地球人類と変わらないレベルだが、先にも上げた通り一部オーパーツ的な兵器(レールガンやレーザー砲等)の試験的な運用もされている。
海軍の方は、地球ではロストテクノロジーと化した戦艦を、何故か未だに運用していた。海上戦力に戦艦や巡洋戦艦が居たのはこの為。
また陸上兵器や航空機の方も、我々人類側の物と非常に似通った外見・性能をしている。その為、陸上兵器や航空兵器も地球側と似た様な外見をしている理由となる。

  • 赤いコアの正体

ナノマシンによって変質させられた、アクアリスの人々の末路。進〇の〇人でいう所のうなじの部分にいる人間という物に相当する。コアを破壊すると強制的に機能を停止するのはこの為。
また、兵器のレベルが上がると人型に進化していくのは、性能向上の分だけ複雑な処理が必要であり、それに適したのが人型の形状なのだ。姿が一律女性なのは、最初に接触したのが女性だったからに他ならない。
そして、ナノマシンとの適合の適性が特に高い人間が、いわゆる鬼・姫級と呼ばれる強力な個体となるのである。
なお、戦娘適性は遺伝子中のある遺伝子情報とコアとの同調のしやすさで決定される。アクアリス人と地球人類の遺伝子構造は極めて酷似しており、それ故にコアとの同調で肉体変化が起きやすい原因の一因ではないかと推測される。

  • 蒼空邪軍の軍事技術開発

元が環境改善用のナノマシンだった事から、軍事技術の開発や生産は全くの不得手だった。その為、まずは基地のデータベースから様々な技術を会得し、少しずつ開発・生産・運用の技術やノウハウを取得していった。
蒼空邪軍の初期の兵器群が、一部を除いて酷く旧式だったのはその為であり、上で上げた自己学習・自己増殖・自己進化に則って、少しずつ進化させてきたのだ。当然、地球側との交戦で得られた技術等も参照にされている。

798: 194 :2022/02/02(水) 19:13:00 HOST:ai126149224220.54.access-internet.ne.jp
以上です。制空戦闘姫が人間だった時に起こった、ナノマシンとのファーストコンタクトと、その後の惑星アクアリスの人々の末路。そして、地球人類への攻撃の理由の公開。
そしてオマケで、かつてのアクアリスの軍事技術レベルと赤いコアの正体の設定の公開とに、蒼空邪軍の軍事技術開発の現状の公開と相成りました。
惑星アクアリスですが、イメージ元はエ〇コンシリーズです。作中に出て来た国家の名前も、それ等のパロディですw赤いコアは、進〇の〇人のパロディですね。
そして、エ〇コンが元ネタな以上、ベ〇ガ式国防術は外せませんでした(ヲイ)。これ等の愚行を見て、損傷していたナノマシンは暴走。最終的にアクアリスの人類を滅ぼしました(汗)。
そしてワームホールで乙世界の地球と繋がり、自身の使命に則って殴りかかってきた訳です。
不幸だったのは、よりにもよって超大陸世界と繋がってしまった為に、超技術でフルボッコされるのが確定してしまった事でしょう。まぁ例えが違うかもしれないですが

「お天道様が見ている」

という奴ですね。なお、トラー・ゲルトナーの「絶対に絶滅させるリスト」の中には、言うまでも無くヂラールも含まれています。それもかなり上位に。
何せヂラールの環境改編の影響で、その星が悍ましい姿と化しているのを実際に見ていますので。「今は無理でも、いずれ必ず滅ぼす」と結論を出しています。
あ、それと鹵獲後の三人ですが、蒼空邪軍改め蒼空戦娘となった後の事ですが・・・名前やキャラ付けがまだ決まっていません(汗)。これに関しては、自分もクローサー様も全く思いつかない状態ですorz
なので、三人の名前やキャラクターを募集します。採用時にはお名前等も掲載しますので、どうかよろしくお願いします。
にしても、今回はシリアス度合いが強すぎです。無自覚にフラグを立てまくる横手一佐が唯一の癒しでしたw(ヲイ)。それでは、また次回。
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最終更新:2022年02月04日 18:07