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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その36 北米奪還への下準備


さて、正式に戦娘部隊に加入した三人だったが、まず始める事となったのは肉体の治療だった。
何せ反応速度を無理矢理引き上げる為に、かなりの無茶を強いているのだ。このままでは早晩命を落とす事になり兼ねない。この辺にも、あのポンコツナノマシンの非道さが滲み出ているといえる。
その為、プリルが担当となって各種治療を行って行く事に。具体的には、脊髄部の主要神経接続部の排除や人工生体神経を通常の神経細胞への交換といった所だ。
それ以外にも、損傷の傾向がみられる臓器や筋肉等の修復も、並行して行われている。更にオーシャには、ティ連製の高性能な義足もプレゼントされている。
その結果、反射速度はかなり低下した物の体への負担が激減。プリル曰く「通常の人類とさして変わらない位に生きる事が出来る様になった」との事だ。
ティ連のチート技術の凄さをその身で実感すると共に、データ収集後は暴れるだけ暴れて死ぬのを待つだけだった自分達を救ってくれた事に、深く感謝する様になる。
もう一方の艤装の修復だが、損傷が激しかった事に加え、制空戦闘姫の強力なECMは味方同士の連携に大きな支障が出かねないという事も有り、一部機能をオミット。
その分は、レイ達の艤装と同様の改修を施す事となる予定だが、他の戦娘達の改修予定が立て込んでいる事も有り、暫く先になりそうだった。
とはいえ、遊ばせておくのも勿体無いので、治療を終えた三人は最初の任務として、ゼルシミュレーターを使用した演習時の、アグレッサー役を引き受ける事に。
今後、彼女達の運用データを基とした廉価版蒼空邪軍戦娘の投入が確実視されており、そういう事態を想定しての仮想敵として、彼女達はうってつけの存在だったのだ。
これは戦娘だけでなく通常兵器の部隊にも行われており、今後激化する戦争において損耗率を少しでも下げる為にも、必要な事であった。
無論、最初は元・敵だったという事も有り警戒心を露わにする者達も少なくなかったが、横手司令や国防軍将兵等が間に立って取り持ったり
鹵獲&編入をプロパガンダを兼ねて積極的に報道した事も有り、トラブルに発展する事も無かった。なお、パーガトリー神国ではこのプロパガンダ放送を視聴する事は禁じられているが、
全てを遮断する事は当然出来ず、領内の反乱が更に激しくなるという事態が発生している。

それぞれの戦娘達の艤装の改修についてだが、空と海は以前書いたレイ達の改装に準じた形となるので、ここでは陸戦戦娘の改装を見て行こう。
モデルとなる戦娘は、90式戦車・キュウとする。具体的な改修内容は、こちらとなる。

  • 脚部のキャタピラを、ティ連製リニアクローラーに変更。これにより、最高速度が大幅に上昇。

  • エンジンをティ連製の高出力モデルに改装。速度及び各種兵装を動かす電力を確保する。

  • FCS類の大幅な刷新。射撃精度の更なる向上。

  • 装甲の刷新。ティ連製の特殊化合張硬繊維を採用する事で、耐弾性能を大きく引き上げる。

  • ティ連製パーソナルシールドへの換装。生存性を引き上げる。

  • 主砲を複合砲へ換装。攻撃力を大幅に引き上げる。

  • 特殊合金製ハンマー・ミョルニルの柄を伸縮可能にすると共に、先端部にエネルギーフィールドを収束可能な機構を追加、破壊力を高める。

  • PVMCGを標準で装備し、弾薬の問題を解消

  • 量子通信の標準装備

888: 194 :2022/02/05(土) 14:41:01 HOST:ai126149198052.54.access-internet.ne.jp
以上が、陸戦戦娘達の改修内容となる。実質的に国防陸軍の36式可変機動戦車に準ずる戦闘力を与えられている。
なお一番喜んでいたのが、そのデカさ故にノロマ呼ばわりされたりしていたランだったりする。実際は、74式戦車と同じ位の速度で走る事は出来たので、言う程ノロマでも無いのだが。

その一方で、反攻作戦に向けての戦力集積も少しずつ進んでいた。超大陸世界や甲世界からの支援や、派遣軍が順次北米へと進出し、その数は120万にもなろうとしていた。
中心となっているのは超大陸及び甲世界の米国で、両軍は

「侵略者達からステイツを取り戻せ!」

を合言葉に、戦力及び支援を乙世界の米国へと注ぎ込む。それ等の支援で乙世界の米国も徐々に息を吹き返しつつあり、内政的な安定性も徐々に回復しつつあった。
北米奪還作戦の決行は2月1日に決定。その準備に追われる中、戦娘達には大規模作戦の前の骨休めとして、1週間程の正月休みが貰える事に。戦娘達は思い思いの休日を過ごしている


イッチ「あー掘り炬燵は良いねぇー。外は滅茶苦茶寒いし、ここは天国だよー」

レイ「・・・先輩、久々の登場だってのに少しだらけ過ぎじゃ・・・」

イッチ「もぉー、レイったらメタ発言は厳禁だよー。正月と言ったら炬燵に籠って、蜜柑食べながら正月特番を見る。よくある風景じゃんー」

いちご「そうそう。正月休みが終わったら、暫くは纏まったお休み貰えないんだし。今この瞬間だけは、だらけても誰も文句言わないと思うよ?」

レイ「・・・・・いいのかな、こんなので(汗)」


そう言って、今度は違う方向に視線を向けるレイ。
そこにはイッチ達同様、掘り炬燵に籠って畳化している蒼空戦娘達の姿が有った。


カイ「ア~コノ炬燵ッテイウノハ、素晴ラシイワネ~。暖マルゥ~」※だらしない顔をしている

ラン「サッキマデ小サイ子達ト、雪ダルマ作ッテタリシテタカラ、体ニ染ミルナ」※ホッとした顔をしている

オーシャ「アクアリスニ、コウイウ暖房器具ッテ無カッタシ、マサニ文化ノ極ミヨネ~。コノ魔力ハ絶大ダワ」※蜜柑を食べながら感心している

レイ「・・・え、えーとカイさん達も、ちょっとだらけ過ぎじゃ・・・?」

カイ「固イ事言ワナイノ~、レイ。貴重ナオ休ミナンダシサ~」

ラン「ソウダゾ。気ヲ抜ケル時ハ気ヲ抜カナイト、体ガ持タナイゾ?」

オーシャ「炬燵ノ魔力ニハ変ニ逆ラワズニ、大人シク従ッタ方ガオ得ヨ?」

レイ「・・・・・」


揃いも揃って炬燵の魔力にやられている面々に、内心頭を抱えるレイ。
気分を変えようと、テレビに目を向けると・・・

甲世界のテレビ局の一つであり、甲世界の大掃除の結果、報道関係の再建を断念してバラエティ等のコンテンツに特化する事でどうにか生き残ったテレビ朝光(あさひかり)の
定番コンテンツ・「芸能人格付けチェック」内のドル箱企画、「特別番外編・艦娘格付けチェック」が放送されていた。今回はチーム対抗戦だったようだが・・・
最終問題の味覚の問題で、二チームが「絶対アカン食材」を選択してしまい、結果その内の一チームが「映す価値無し」となって画面から消滅するシーンが映っていた。
その光景を見て

レイ(人智を超えた存在の艦娘さん達でも、酷い失態を見せるんだなぁ)

という感想を抱いたのだった。

889: 194 :2022/02/05(土) 14:41:45 HOST:ai126149198052.54.access-internet.ne.jp
オマケ・蒼空戦娘達の設定集その1


  • 元制空戦闘姫・カイ


「私ハ元制空戦闘姫、『カイ』。空戦ハオ手ノ物ヨ。ア、壊レタ機械ガ有ッタラ見セテ。直セルカモシレナイカラ」


レイ達戦娘との激闘の末に鹵獲され、色々有った末に戦娘部隊に編入された、鹵獲蒼空邪軍改め蒼空戦娘。
外見は、深海棲艦を思わせる真っ白な肌に、白色のロングヘア―。瞳の色は真紅。服装は南太平洋空母棲姫によく似た、胸元を開けたYシャツにスリット入りのミニスカート・その上から
米空軍の物によく似たフライトジャケットを羽織っているというファッション。港湾棲姫ばりのスタイルを持つ。
元は惑星アクアリスに存在した国家・「アーシアン民主共和国」で軍属をしていた。
軍属になる前は修理屋を営んでおり、パーツさえあればどんな機械も修理出来た。また、元空軍パイロットだった祖父や父の影響も有ってか、航空機の整備等にも興味を持っていた。
強制徴用されてからは、最前線にある懲罰部隊の空軍飛行場にて整備全般を行っており、破壊された航空機の部品を巧みに繋ぎ合わせて標的機を作り上げたり、同じく飛行不能となった航空機を
再び飛行可能にする等、下手な正規兵達以上の整備・修理能力を発揮していた。なので、同部隊の整備兵達から「再生の女神」という綽名が付いていた。
トラー・ゲルトナーが同基地に落着し、期せずして奴とのファーストコンダクターとなってしまう。その後は体を乗っ取られ、故郷やこの星が滅びていく様を、ただただ眺める事しか出来ない
状態へと追いやられていた。その後は、コアとしての適性が極めて高かった事から制空戦闘姫の母体として選ばれる事となった。
彼女が使用する艤装のモデルは、エスコン6に登場する「CFA-44」によく似た機体がベースとなっている。この機体はアクアリスの軍勢の中で、最後の最後まで蒼空邪軍に抵抗した機体でもあり、
最終的に飛行場が制圧されてしまい、帰還不能になりながらも、弾薬が尽きるまで奮戦した末に、超重爆撃機ト級に特攻して果てるという壮絶な末路を見せていた。
治療後はアグレッサー役を担当した後に艤装の魔改造を受け、北米奪還作戦から正式に戦闘に加入する事となった。

性格だが、基本的に真面目だが緩急の付け方はしっかり心得ている。欠点として、物の整理が苦手というのが有り、後に与えられた彼女の個室は、常に何かしらの機械の部品で一杯となっている。
一応最低限度の生活導線は確保しているが、ときおり雪崩とかが起きていたりもする。その一方で、暇な時間に他の戦娘達の壊れてしまった私物の修理や、整備班の整備を手伝ったりもしている。
そんな彼女だが、炬燵の持つ魔力には勝てなかった模様で、レイ達の前でだらしない姿を見せたりしている。

890: 194 :2022/02/05(土) 14:42:16 HOST:ai126149198052.54.access-internet.ne.jp
  • 元陸上戦艦姫・ラン


「私ハ元陸上戦艦姫、『ラン』ダ!パワー勝負ナラ誰ニモ負ケナイ自信ガ有ルゼ!ヨロシクナ、隊長サン!」


カイ同様、鹵獲&戦娘部隊へと編入された蒼空戦娘。
外観は、真っ白な肌に漆黒のセミロングの髪。瞳の色は金色。服装はノースリーブに米陸軍の物と酷似している長ズボンを着用。スタイルは空母棲鬼とほぼ同じ位。
元はアクアリスに存在していた国家の一つ「エルバレム公国」に所属する女性戦車兵であった。首都防衛戦で最後まで奮戦するも、乗車していた戦車を破壊され、脱出した所を歩兵イ級の攻撃を受け、
戦死。その後、カイ同様にコアとしての適性の高さから陸上戦艦姫の母体として使用される事となった。
彼女の艤装に使用されている主砲だが、28㎝砲が選ばれた理由として空中戦闘空母鬼級の主砲換装の結果、28㎝砲が余剰となり、それを流用したという経緯がある。
そもそもの話、アクアリスにもドイツと似た様な発想(ラーテ)をした国家が過去にいたらしく、その辺りも参考にされているらしい。

彼女の性格だが、典型的な脳筋キャラで頭を使うより体を使う方が得意なタイプ。その為、ストッパー役が必須ともいえる。鹵獲された時はそういうストッパー役が不在で(エリート歩兵ロ級では役不足だった)、
それも鹵獲される要因の一つとなった。そして、割と綺麗好きな所があり、個室は常に整理整頓がされており、スッキリした印象を受ける。その為、カイの部屋の有様にはいい顔をしない。
一方で、小さい子達(神崎島の駆逐艦や海防艦・北方棲姫等)とは相性がよく、よく一緒に遊んであげたりする等している。


  • 元高速海上姫・オーシャ


「私ガ元高速海上姫・オーシャヨ。ヨロシクネ、ミンナ」


同じく鹵獲&編入された蒼空戦娘。
外観は、真っ白な肌にショートヘアの白色の髪。瞳の色は青色。服装は黒色の短袖セーラー服に、黒色の短パンジーンズ。スタイルは春雨や黒雨とどっこいレベル(ただし、身長はやや高め)
その為、上二人に水を開けられている事にコンプレックスを抱いている。
元はアーシアン民主共和国海軍の駆逐艦の乗組員であった。アーシアン首都の防衛ラインを守る海戦にて乗艦が撃沈されて海に転落。そのままコアにされてしまった。
両脚は海に投げ出された際の負傷で失われており、蒼空邪軍化してもそのままとされていた。その為、高性能な義足をプレゼントしてくれたティ連には、とても感謝している。
余談だが、船体部分の使用されていた三胴船は次期主力フリゲート用の物であり、テストも兼ねて転用された様だ。

性格だが、それなりに冷静沈着で戦闘時も速度を生かした一撃離脱を徹底し、余程の事が無い限り格闘戦に乗らないという冷静さを見せる。
勘の方もかなり良く、海中から急浮上してきた海襲の襲撃を紙一重で躱す程。まぁその後に無防備な状態で電撃を喰らい損傷、撃破されて鹵獲される目に遭っているが。
異なる星の文化に興味津々で、特に炬燵に蜜柑のコンボには素直に無条件降伏()している。趣味は料理で、ティ連や地球の料理とかの作り方を日々学んでいるらしい。

891: 194 :2022/02/05(土) 14:42:48 HOST:ai126149198052.54.access-internet.ne.jp
以上です。正式編入後の蒼空戦娘達の様子と、正月休みのワンシーンなお話でした。
それと前回では改修が為されていなかった、陸戦戦娘の改修例をキュウをモデルに書いてみました。いやはや、陸もやはりチートになってるわ(汗)
特にリニアクローラーの恩恵は絶大だと思います。何せ200㎞/hも夢じゃないですし。他にも、各国の人型戦車も続々と北米入りしています。
そんな中での正月休みですが、戦娘達が揃って畳化しておりますw特に蒼空戦娘達は、かつての自国に炬燵の相当する物が無かった事も有り、一発でやられましたw
次回はいよいよ、穂首での戦いとなります。お楽しみに。

      • それはそうと、劇中で艦娘格付けチェックの様子を見たい人っています?いるなら味覚問題限定で(全部は多すぎるし、一流の物の知識とか無いから無理orz)、全2回の番外編でお送りしますが。
どのチームの艦娘達が消えたかは、その時のお楽しみという事で(ヲイ)。見たいという人はリクエストをお願いします(個人的には凄く書きたいけど)。
あ、弥次郎さん。もし書く事になったら、その時は許可を頂けるとありがたいです(汗)
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2022年02月13日 11:38