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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その37 北米の現状と蒼空邪軍の大攻勢


正月休みを終えたレイ達戦娘部隊は、ハワイに進出。その後の打ち合わせを終えた後、一路西海岸・臨時首都・ロサンゼルスに展開。作戦開始を待つばかりとなった。
作戦は2月1日から始まり、出来れば半年以内・遅くとも次の年の3月一杯までには北米全域を解放するというのが、最終的な作戦目標となる。
ここでは少し本編から離れ、作戦開始前の北米の現状を見て行こう。

蒼空大戦初期の頃、さしもの米軍をもってしても圧倒的物量で押し寄せて来る蒼空邪軍に大苦戦を強いられていた。
何せ開戦初日の攻撃で、大統領以下閣僚の多くが死亡し、指揮系統が混乱。たまたま公務でワシントンDCに居なかった副大統領が、臨時首都に指名されたロサンゼルスで宣誓。
必死に立て直しを図って行く事となった。
だが、陸は台地が見えない数で押し寄せる蒼空邪軍の部隊に、少なくない数の部隊が次々と押し潰されて行き、更に倒された兵士が歩兵イ級と化して友軍を襲撃する等して来た為、前線は混乱。
東海岸から命からがら逃れた避難民の存在が、その混乱に拍車をかける有様であり、空も雲霞の如く押し寄せる敵機の大群による断続的な空襲で疲弊していく。海軍は自身が保有する物と
遜色無い大型空母や、自身は既に退役させた戦艦を複数持つ蒼空邪軍の艦隊に押され、最終的には主力をパナマ運河を抜けて西海岸へと退避させている。
日本をはじめとする世界の多くの地域から戦力を引き上げて随時投入してなお、この様な不利な戦況に置かれていたのだ。
その為、追い詰められつつあった核保有国は申し合わせた上で、敵の最前線の地域を中心に戦略核弾頭ミサイルの集中使用を実施。一部避難民すら巻き込んだ激しい攻撃によって、漸く攻勢を
押し止める事が出来たのだった。
現在の北米大陸の戦線だが、ミズーリ川及びミシシッピ川のライン・カナダはウィニペグ対岸で辛うじて食い止められている。しかし、米国の本体とも言うべき東海岸地域は失われ、国力は大きく減退した。
そしてそれ以上に問題だったのは、食糧地帯の大幅な喪失だ。トウモロコシの栽培地域はほぼ全滅。主食である小麦や酪農も大幅に激減したのだ。
南米をはじめとする他の地域からの輸入も、通商破壊の影響も有って必要量に足りているとは言い難かった。中東北部地帯の陥落による燃料不足も、国力減退に拍車をかけた。
更に燃料不足に連動して、どうにか避難してきた工場の生産ラインを稼働させるのにも難儀する状態となり、一部の兵器の稼働状況を大きく落ち込ませる事にも繋がっている。
その様な先の見えない現状も有り、パーガトリー教の浸透が少しずつ進んでいく現状を生み、更なる治安悪化を招くという悪循環に陥った。
その為一刻も早く北米大陸を奪還しなければ、増大する一方の難民や浸透してくる狂信者達の破壊工作、そして激減した国力では重荷となりつつある軍備で国家が破綻する危険も有ったのだ。
だが、そこに恵みの雨が降る事に。超大陸及び甲世界の米国の支援が齎されるようになったからだ。

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まずは、何よりも不足している食料と燃料。民心の不安定化のそもそもの原因がその二つの不足であり、状況を立て直すのに必須だからだ。
幸いサマルカとの交流と取引が順調に言っている事も有り、燃料・食糧共に余裕がある事から大規模な供給を実施。超大陸日本の手助けも有り、多くの物資が北米に齎され、一息つく事に成功。
民心が安定するにつれて、暴動も減少。狂信者達の破壊工作も振るわない様になっていく。内政・特に民心の安定は絶対に必須なのである(内政脳)。
また、大量の燃料が齎された結果、今まで稼働したくても出来なかった、疎開してきた工場ラインの稼働も可能となり、生産能力も、少しずつ向上していく。
当然ながら、今まで悩まされてきた兵器の生産や整備用パーツの増産にも好影響を与えており、兵器の稼働率も少しずつ改善されていく。
物資や燃料以外の援助では、当然ながら兵器が供給される事に。M4リッジウェイ機動戦車やM5A1コリン・パウエルの配備増加に伴い、保管状態に置かれていたM1エイブラムス戦車が重整備を受けた上で、
乙世界の米陸軍に供給されている。空軍は、同じく退役しつつあるF-15やF-16の最新バージョンにF-22やF-35各バージョン、更には一部精鋭部隊様に自国製第6世代戦闘攻撃機であるF/A-44・ブレイブキャット
まで供給されつつある。
海軍は元々優秀であった為もあってか、供与艦艇はそこまで多くは無い。だが、ロサンゼルスの港で空しく繋がれている状態だった、アイオワ級戦艦四隻の再生(という名の魔改造)に協力する等の
テコ入れが行われている。・・・そのドサクサに紛れてズムウォルト級ミサイル駆逐艦を渡しているのは、流石にどうかと思うが。
兵器の供給のみならず、軍その物の派遣も並行して行われている。派遣されているのは日本国防軍を筆頭に、甲世界の陸上自衛隊や日本国陸軍(本土近辺が落ち着いたので、派遣されてきた)、両世界の
米軍に超大陸世界の共産支那とドイツ。更に少数ながら台湾や北朝鮮軍も部隊を派遣している。
その中でも特に目を引いたのは、それぞれの国が持つ未来兵器の数々だった。例えば、日本は陸軍は36式可変機動戦車にグリーンオーガ・そして新型の蒼星改、空軍はF-5陣風、海軍はやまと級三胴式戦艦に
しょうかく級トリマラン式大型空母、米軍はジョンアダムス級戦艦にMSA-01「GM」、共産支那やドイツは鉄人(及びその独逸バージョンのレオパルドⅢ)、台湾や北朝鮮ですら日米からの供与もしくは
開発に協力した兵器群(F-CK-2(IDFⅡ)・登輝戦闘攻撃機及び北朝鮮のライセンス生産版であるビヨン(飛龍)戦闘攻撃機)で武装を施しているのだ。
これ等の力と支援が有れば、憎き蒼空邪軍を北米大陸から叩き落すのも夢ではない。
久々の明るいニュースに、北米の人達も未来へ向けて奮い立とうとしていた。

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さて、肝心の作戦だが内容は至って単純である。砲兵隊の総力を挙げた砲撃で対岸の蒼空邪軍陣地を叩いた後、汚染をティ連の工作艦で除去。汚染の低減が確認され次第、全戦線で攻勢に出るという物だ。
航空支援の下、敵主力を粉砕しながら進撃し、最初の三カ月でセントポール・デモイン・スプリングフィールド・ナッシュビル・モントゴメリのラインにまで進出。
以後は足場をしっかりと固めながら東進し、遅くとも翌年の三月一杯までに北米大陸を解放するという物だ。
懸念は北米の蒼空邪軍の陸上・航空兵力だが、この作戦の前から航空撃滅戦を展開しており、大幅にテコ入れされた空軍連合によって少しずつ制空権を確保しつつあり、同時に敵陸上戦力に空爆を敢行。
少しずつだが、敵戦力を削る事に成功している。
勿論蒼空邪軍も黙ってはおらず、兵力を補充しながら戦っているが、技術レベルの格差は如何ともし難く、消耗に補充が追い付かなくなりつつあるようだ。
新型姫級の出現で一時期停滞していた時期も有ったが、その後は予定通り作戦は進み、後は作戦の決行を待つばかりとなった。だが―――

大きな損害を受けつつも、少しずつ戦力の移動と秘匿に努めていた蒼空邪軍が、1月30日に突如大攻勢を開始。総兵力334万にも及ぶ陸上戦力と、8000機にも及ぶ膨大な航空戦力を一斉に投入し始めたのだ。
恐らく、このまま推移しては不利になるのは否めず、かといって他の戦線からの大規模増援も時間が掛かる事から、先手を打って人類側の戦力を減少させる作戦に打って出たのだ。
ここで人類側を叩けば、攻勢に出る余力を失わせる事が出来る上に、更なる時間を稼ぐ事も出来る。現在最優先で量産が推し進められている次世代兵器群(新型姫級の簡易量産型も含む)の大量投入の
時間を稼ぐ為にも、今打って出るしか無かったのだ。
なお新型兵器群の殆どは今回の作戦には間に合っていない。陸上兵器群の一部が先行配備された程度だ。だからこそ、対応不可能な物量を叩きつける事で勝利をもぎ取ろうとしているのだ。
その為に、最早旧式となっているイ級やロ級等の旧式航空兵器も、動員出来るだけ動員している程だ。
対する人類側は、初期の混乱から立ち直るや否や、次善の策として用意されていたプラン――敵の戦力を引き付けた上で後方を遮断。包囲殲滅した後に攻勢に出る――を発動。
北米における一大決戦、両軍の全力をぶつけあう戦いが間もなく始まろうとしていた。

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以上です。支援が齎される前の北米の現状とその後の変化。そして、反攻作戦発動直前の蒼空邪軍の一大攻勢という流れになりました。
兵力・国力双方で大きな疲弊状態にあった米国ですが、大規模援助のおかげで何とか息を吹き返し、援軍も来た事で士気が大いに上がっております。
あ、本文中に出ていた蒼星改ですが、原作で出て来た蒼星プリル総諜対カスタムとは仕様が違います。それはまた後日に番外編で投稿すると思いますので、お楽しみに。
戦力も増強されていく中で起こった、今回の蒼空邪軍の一大攻勢。殆どが既存の兵器、一部は旧式の兵器すら動員されていますが、対応不可能な数を叩きつける以外厳しいのが、北米の蒼空邪軍の現状です。
対して、人類側は機動防御の後にカウンターを浴びせる作戦で迎え撃ちます。果たして、どの様な戦況となっていくのか。続きは次回に。それでは。
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最終更新:2022年02月13日 11:39