749: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:36:47 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
日蘭世界 各国のパワードスーツ開発事情
日蘭がパワードスーツ(PS)を発表して以降のOCU以外の国々のPS開発情勢を説明していく。
202X年現在では各国の主力歩兵装備として普及している代物であるが、実は出だしの頃ではOCU以外の国々はまともなPSを開発できなかった。
第一世代PSが登場したばかりの1960年代。当時のOCU以外の主要勢力(イギリスのBC、フランスのFFR、
アメリカのCIS)はOCU、特に日蘭と比べ非常に技術力が遅れていた。
これは戦前における大軍拡の弊害と戦中、戦後の被害復興や植民地統治に余力を取られたことも影響している。
60年代ごろでは大凡20年。分野によっては30年ほどの技術の隔たりが存在しており、各国は自国の整備と同時に日蘭に追いつくための非常に厳しい開発競争を強いられていた。
そんな中で登場した第一世代PSは世界中に驚愕を与え、これの開発に邁進しだす流れを作りだしたのだが、これには非常に大きな技術差が壁となって立ちふさがった。
1960年代の日蘭世界は日蘭以外の国々も史実の同年代よりは大きく進んでいたが、だからと言って新技術の塊である日蘭のPSへは届かなったのである。
幸いPSに使用されている技術には少なくない数の枯れた技術が存在しており、各国も同様の兵装を研究していた。
こうして各国も挙って実用化したPSというのが、いわゆるパッシブ式PSというもの。
これは動力を組み込まず、操縦者の動作や重力、てこの原理などを使って着用者自体の動きを補助する代物である。
高度な電子制御や動力を必要とせず、重量やコストも必要ない正にアシストスーツというべき代物である。
欠点は非動力、非高度電子技術の代物なので日蘭が送り出したPSには性能が遠く及ばないこと。
日蘭以外の国々が用意したのはあくまで着用者の動きを補助するパッシブPS。
対して日蘭が送り出したのは高度は電子技術によりスーツの動きが補正され、搭載された大容量バッテリーや小型内燃機関などの動力により非常に強力な膂力を生み出すいわゆるアクティブPSという代物である。
歩兵の動きが幾分楽になる程度のパッシブPSに対して、歩兵がフルオートの7.62mmアサルトライフル程度を余裕で反動制御しながら、険しい山々や市街地をぴょんぴょん、ずんずんとパワフルに進んでいくアクティブPSでは大きな性能差が開いていた。
各国はこの性能差をどうにか打開しようとあれこれ努力してみたものの、単純な技術力差と日蘭に先んじて特許を押さえられたことによる抑制により余り上手くいかなかった。
この時期では実物が殆ど手に入らなかったのも大きいとされる。
唯一イギリスが空気圧縮式人工筋肉による空圧式アクティブPSを開発していたが、人工筋肉という名の頑丈なゴム風船が戦場や土木の場による蛮用に耐え切れず度々破損してただの重りになるなど、この時期ではまだまだまともに扱えない代物であった。
フランスなどは自慢のバイオテクノロジーを用いて歩兵そのものを強化し、無理矢理重い装備を持たせて無理矢理重装備付きPSを軽快に動かすなどの逆転現象まで起きていた。
そんな各国が四苦八苦している中で流れを変えたのが1960~1970年代に世界中を襲った大災害である。
地震、津波、台風などが立て続き世界中を直撃。OCUは勿論その他の勢力においても大きな爪痕を残した。
各国はこれに対しては理性的に動き、対応。余力があれば他国の救援にも赴いた。
この際に外国…主にBC領やFFR領などで活躍したのが日本から訪れた救援隊と、彼らが運用していた救助用PSである。
悪路を物ともせずパワフルに動き回り、瓦礫を人の手でどけ、多くの物資を人力で被災者に届けたそれは現地にとって非常に頼もしく見えた。
750: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:37:40 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
そのため必然各国がこれまで以上に日蘭製、強いてはOCU製のPSを追い求めたわけだが、勿論駄目!論外!無理!OCUはこれを拒否!!
しかし各国も諦めない。大量に実物を手に入れる機会!人道に訴えかけることによるワンチャン!これを掴まなければOCUとのPS技術差は10年20年程度では収まらず更に突き放される!
この時ばかりは普段いがみ合っている英仏米などがWW2の時のように一致団結し交渉に当たった。
遂には国際会議の場においてまで議論が発展。あーだこうだ、駄目だ、なんとかかんとかと喧々諤々の会議が繰り広げられ、なんとその議論は発端となった実務者会議から数年にも及んだ。
そして1970年代に入り、ようやくというか呆れたという感じなのか日蘭が折れた。
旧式で尚且つ日蘭以外のOCU加盟国が開発したPS。しかも輸出用の機能限定民間品であるならば各国へ輸出して良しという成果を勝ち取ることに成功する。
また各国へ“輸出したPS自体”の軍事利用は基本禁止という条目も付け加えた。
英仏米はまるで戦争に打ち勝ったかのように各国の関係者が肩を抱き合って万歳と叫んだという。
対して日蘭ことOCUからすれば、既に民間にも普及している代物。OCUの防諜体制は優秀であるが、民間にも凄まじい勢いでパッシブ型PSが広まる昨今では遠からず他国に相応の量が漏れるだろうということは想像に難くなかった。
逆に今輸出を解禁すればOCU諸国にとっての商機になる。日蘭以外の国々が開発したPSという条件を加えたのも、これを契機に各国独自のPS開発を加速させるためであった。
OCU県内ではPSを初期に開発した日蘭のブランド力が強すぎたのか加盟国間のPS開発が思ったよりも進んでいない問題が存在していたという点もある。
日蘭は今回のアクティブ型PS輸出解禁を契機にOCU内のPS開発速度の鈍化という面を改善させることを目論んでいたのである。
なお日蘭国内においては輸出解禁を条件にOCU加盟国以外の国々におけるPSの軍事利用を禁止させてはという声も出ていたが、流石にこれは各国の反発が大きすぎるということで却下された。
PSというのは核と違って歩兵の装備であり、今後必需品になるであろう装備。
日蘭首脳部からすれば小銃開発と運用を禁止させるようなもので、各国は絶対に飲まないであろうという想像をありありと出来た。
何より各国が今回アクティブ型PSを求めたのは表面上あくまで今後の災害に対応するためのというお題目であり、これを出しにして各国のPS運用・開発を大きく制限しようとしては余りにも仁義に反するという考えが存在していた。
無論そんなこと単なるお題目であることは理解していたが、ここで余りにも阿漕な取引を持ちだしては逆に国の信用が損なわれるという日蘭からすれば非常に嫌な線を責められていた。
国の信用は大事である。引いては外国のみならず、OCU加盟国への信用にも直結する。
特にOCU加盟国や、今後加盟してくるであろう追加の国々へ悪印象は残したくなかった。
何より前述の通りどのみち遠からず漏れ出すだろう代物なのだから、ここで突っぱねてもどうせ各国が裏で実物使って本格的なアクティブ型の研究を始めるだろうことは目に見えていた。
とは言えリバースエンジニアリング(Reverse engineering RER)を25年間制限するバーゼル条約の存在もあり、大凡80年代後半までは各国は表立って高性能はアクティブ型PSを出してくることは難しいという予測も存在したし、何より日蘭には各国をあっと驚かす切り札が存在していたのだ。
751: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:38:35 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
こうしてOCU諸国からアクティブ型PSの輸出が解禁された各国は挙ってこれを買い漁った。
とは言え買ったPS自体は軍事利用できないので、これを解析して手に入れた技術や知識を用いて自前のパッシブ型PSの強化を行った。
無論バーゼル条約のRER禁止という部分に触れない程度のノウハウ流用に留まった。
下手に条約に引っかかることがバレたら日蘭が焼きに来かねない。奴らは細菌兵器を開発している!(かも)ということでニューヨークを民間人ごと徹底的に焼き払った前例を持つ国である。
やるといった連中はやるということを各国はよーく理解していた。
こうしてOCU以外の国々が「まんまとしてやったぜええ!!」と喜び始めた1970年代。
そんな狂騒を吹き飛ばす爆弾が日本から投下された。
第二世代“重”PS士魂号こと通称ドラム君の登場である。
従来のPSよりも大柄なそれは真正面から小銃弾を弾き返し、正面装甲なら12.7mmすら効かないという歩兵装備として常識外れの頑強さを発揮していた。
そんな重装甲で大柄な見た目に関わらず既存のPSに負けず劣らずな非常にスムーズかつパワフルに動きを可能としており、膂力に見合った大型兵器(12.7mm携行機関銃など)を手にしていたそれ各国からすれば詐欺であった。
日本「お前らは今からこんなの詐欺だろ!という」
各国「こんなの詐欺だろ!…ハッ!」
してやったりと思っていたらしてやられた。各国関係者はそう強く思ったという。
日蘭はこの第二世代重PSという既存のPS事情を覆す切り札があったからこそ、他国への民間PSの輸出を認めたと言っても過言ではなかった。
この常識外れの兵器はOCUPS輸出解禁の後に出てきたもののため、解禁令に触れるものではなく、開発も取りあえずは日本のため当分は市場に流れることがないとされた。
というよりも第一世代PSと比べて同に見ても軍事兵器一直線のため絶対売ってくれない。
そして各国は嫌でもこの超兵器に対抗するための兵器を開発しなければならないというジレンマに陥っていった。
各国のPS開発は惑わされずに既存の第一世代PSの延長線上であるいわゆる軽PSという声と、ドラム君に対抗できる大型PSである重PSを開発すべきという意見に分かれ混沌を極めていた。
各国は図らずとも自国のPS研究・開発事情を日本の発表したドラム君に大きく乱されることとなったのである。
しかしここで改めて立ちふさがる技術力差!バーゼル条約によるRERの禁止!本格的なアクティブ型PS開発を始めたための予算と人員の集中!
改めてドラム君に対抗できる重PS開発は無理!無茶!無謀!各国のPS開発情勢は絶望に叩き落されることとなる。
こうして日蘭は各国へ旧式PSを売り出すことにより外貨を稼ぐことに成功しながらも、OCU内のPS開発状況に切っ掛けを与え開発速度の改善に成功し、ドラム君の発表による軍事的優位の維持と各国のPS開発状況の混乱をもたらすという一石二鳥どころか一石四鳥というべき策謀をやってのけたのであった。
752: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:39:08 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
話を戻してOCU以外の各勢力のPS開発状況。
日蘭にまんまとしてやられた各国であったが、それでもPS開発速度が向上したのは事実であり、戦力や民間の活力向上に成功したのも事実であった。
そんな各国を悩ませたのは勿論世界初の重PSこと士魂号への対抗策である。
制空権を取れていれば、遮蔽物のない広い平原に出ていれば戦車や戦闘ヘリや攻撃機で対応は十分可能であるが、相手は腐っても歩兵が操るパワードスーツ。
基本的にぶつかるであろう状況は市街戦や森林、山岳といった遮蔽物の多く入り組んだ環境。
幾ら自国の歩兵がPSにより強化されているとはいえ真正面から12.7mm弾くような化け物とまともに当たれば粉砕されるだけということは各国は十分理解していた。
では同じ重PSを開発すればいいかというとこれも無理。技術力不足、バーゼル条約により足かせ、特許による壁。幾つもの難題が存在していた。
そんな1970年代半ばの中で一石を投じたのが
アメリカである。
「同じサイズの兵器では対抗できない? 逆に考えるんだ。大型化しちゃってもいいさって」
といった脳筋思考により誕生したのがHeavy armored Walker(ヘビーアーマードウォーカー)略してHAW(ハウ)である。
全高は4m越え。下半身は柔軟に動く二足歩行を完成させられなかったので脚部にローラースケートのような車輪くっ付けて走るという大型歩行(しない)兵器である。
12.7mmを弾ける装甲!12.7mm機関銃どころか20mm機関砲すら装備!ロケットやミサイルだって扱える!
正に対ドラム君用決戦兵器!
アメリカの生み出したウォーマシンである!
…では世界からの評判はどうだったのか。
アメリカは勇んでOCU以外で初めて実用化した重PSだと宣伝していたが、どこからどう見ても別物である。
足が車輪などので思ったより早く動くがドラム君ほど柔軟かつ身軽に動けないので小回りが利かない。
装甲も固いし、武装も強いが比較対象はどちらかと言えば装甲車。パワードスーツというよりもロボット兵器。
装甲車とどっちが強いかと言われればちょっと悩むそれが、パワードスーツなど誰も信じなかった。
まあ残当な評価である。
実際の運用に関しても全高4m越えなのでトンネルに入れない。入る場合は横倒しでの輸送に限定されている。
小さな橋は渡れない。デカくて固くて大口径持ちなので勿論クソ重いため。重武装の装甲車や歩兵戦闘車と同じくらい。
小回りが利かないので随伴歩兵必須。単独行動は死あるのみ。物陰からの対戦車ロケットやミサイルに非常に弱いぞ。
脚部といっても人間のような足では全く安定しなかったため、足というより胴体にそのまま小さな土台が二つくっ付き、それぞれに車輪が付いているようなものである。因みにキャタピラ版もある。
小柄で平べったいトラクター二台を足としてくっつけているようなものと言えばわかりやすい。
そんなんだから下半身は左程高くなく、全高4m越えの長身を占めるのは大体上半身である。
そんな感じのこれって戦場に出してもいいの?ってレベルの兵器であったのだが米軍は胸を張っていった。
「出せる。超出せる!」
753: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:40:22 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
というのもこのHAW第一号ことHAW01パワフル君。
想定されている運用は米国内である。そう。こいつ防衛兵器扱いなのだ。
米軍の想定は自国に攻め入ってきた敵部隊を都市部において歩兵部隊と連携して叩き出すための兵器といった具合で、敵の重PSとか装甲車が来たらこいつの出番だよ!という感じである。
自国内の都市で戦うから物陰からのRPGやミサイルもあんまり気にしなくていい!
自国内のインフラで戦うからちょっと重くても輸送体制は整っている!
ちょっと動きがぎこちないけど、自国内で戦うので歩兵の支援は十分当てにできる!
という感じでものすっごく開き直った兵器として開発されたのであった。
実際日蘭側から見れば都市に籠られた場合は非常に面倒な兵器として見られていた。
町中に籠りながら随伴歩兵を伴ったこいつを真正面から倒すのは少々骨が折れると評価しているのだから、パワフル君の目的は果たせたと言えよう。
事実日蘭はこいつの評価を定めた後で重PS開発を加速させており、真正面から20mm対物ライフルや接近戦用大型メイスなどを分回すようになった2・5世代PSや更に火力を向上させた第三世代PSなどを出してくるようになった。
話を戻して各国からの印象。割とボロクソに言われたパワフル君であったが
アメリカ以外の国々は内心「そういうのもあるのか」と意外とすんなり受け入れていた。
というわけで各国も挙って似たような重PSモドキを開発しだした。
イギリスのKnight Mare Frame(ナイトメアフレーム)ことKMF。フランスのRobe de dragon(ドラグーン・ドレス)ことRDD
これら全高4m以上の大型兵器はOCUの運用する対重PS用ロボット兵器として徐々に広まっていき、いつの間にか世間ではfake suit(フェイクスーツ。略してFS)と称されるようになっていった。
最も当の重PSモドキを運用する国々はこのFSという呼称を嫌っていたが。
日蘭も前述の通り対抗するために重PSの改良を続け、専門家が進み、大型化していった。
軽PSに関してもこれらFSに対抗できるだけの機動力と打撃力を求めていき、装備の専門化が加速。
OCU全体でPSの恐竜的進化が巻き起こっていった。
特に第一世代PSの特許が完全に切れ、第二世代PSに関してもバーゼル条約が無効となり数年が過ぎた1990年代は世界中でPSやそれに対抗するFSの大型化が巻き起こっており、パワードスーツによる恐竜時代と称されるある種の狂気的なお祭り騒ぎが続く時代となっていた。
これが落着するのはオランダが第四世代をお披露目し、第二世代PSに関しても本格的に特許の切れる2000年代半ばとなってからであった。
こうして遅くても2010年に入るまでは各国PSの恐竜的な進化は止まり、歩兵の動きを助け、運用の幅を広げるという原点に立ち返ったパワードスーツが改めて各国のスタンダードとなり、歩兵装備のスタンダードPS(軽・中PS)と重火力と壁役を兼任する大きすぎない重PS(全高は4m前後あたり)という二役に落ち着いていくこととなる。
こうして世界はある程度落ち着き、PS業界にも平穏が訪れたのであった。
2030年日本「そんなに…僕の力が見たいのか!!(電磁バリア持ち第五世代PSを発表)」
各国「お前が勝手に見せびらかしてきたんだろ!バーカ!アーホ!どうすんだよこれ!!」
軍拡競争とは悲しいマラソンである(棒)
754: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:41:13 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
〇解説
名前が思いつかなかったので誰か良さげなのをください(涙)
1970年代に各国からの懇願に折れたOCUが締結した条約。
OCU製パワードスーツの海外輸出が解禁に関するあれこれをまとめたものである。
- OCUから輸出するのは日蘭以外の加盟国が開発したパワードスーツのみである。
- 輸出するパワードスーツは基本的に民間用。更に機能制限を付けたモンキーモデルとする。
- 輸出されたパワードスーツを軍用目的に使用してはならない。破った場合は燃やす。
- バーゼル条約に基づき25年はリバースエンジニアリング(RER)禁止である。民間用など、ある程度黙認するけど大っぴらに軍用を見せびらかすようなら燃やす。
大体はこんな感じ。輸出PSの軍事利用禁止もあくまで輸出されたPS自体を軍用目的に運用することが禁止されているだけなので、輸出PSから学んで自国で開発したPSならば軍事利用も可である。
最もバーゼル条約によるRER禁止があるため、露骨なコピー機やらは表に出せない。
このため各国は既に配備していた自国製のパッシブ型PSの改良に取り組み、本格的なアクティブ型PSの配備はバーゼル条約の適応外となる25年後と第一世代PSの本格的な特許切れである1990年を待って行うことを想定していた。
まあドラム君の発表で全部想定吹っ飛ぶのだが…
Fake suit(フェイクスーツ)略称はFS。
日本が送り出した重PS士魂号ことドラム君に対応するために各国が送り出した重PSモドキの大型ロボット兵器群の通称。
ドラム君対抗兵器を開発しようにも技術力不足と特許の壁とバーゼル条約によるRERの制限により、上手くいかなかった各国が苦肉の策で出してきた大型兵器。
最もやはり技術力不足と諸々の制限がたたり、重装甲で火力はあるが、小回りが利かず、重量も嵩むため、正規の重PSと比べ運用に大きな制限が付いて回った。
初期は
アメリカのパワフル君のように自国内で運用する前提の防衛兵器として開発されたが、技術力の発展により徐々に重PSの代わりとして各国が前線運用し始めた。
特に空挺戦車や水陸両用戦車や歩兵戦闘車などの代わりとして重宝されており、人型以外にも様々な形のFSが生み出された。
特に世界中でPSの特化、大型化が進んだ1990年代では更に大型化したものが多く、世界的な平均全高は6mを上回っていた。
ドイツの全高8mにもなる大型重PSギガントマキアと、
アメリカの全高10mにもなる大型FSレックスは恐竜的進化の象徴と言えよう。
諸々の特許が切れる2000年代からは各国も本来の重PSを開発しだし、第四世代の発表と合わせ従来の歩兵の運用幅を広げるための兵装という本来の目的に立ち返った結果、大型で扱いにくいFSは重PSへ統合され次々と退役し、その姿を戦場から消していくこととなる。
最もこの狂乱的な時期に鍛えられた各種技術が各国の重PS開発に活かされており、それ以外でも支援兵器や極地兵器などの大型化しやすい兵器ではFSの子孫とも言える代物が多少ながら残り続けている。
755: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:41:50 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
ドイツが試作した超大型重PS。
1990年代当時の大型化する各国兵器に対抗…いや圧倒するために開発された。
モデルはフルメタルパニックのアームスレイブ(AS)
全高8mもの大きさながら人間と左程変わらないフォルムを保っており、走って、飛んで、前転や側転だって出来る運動性と柔軟性を見せつけた。
試作機として3機が完成。しかし完成後改めて「こいつどこで何を相手に運用すんだよ」という当たり前の問題にぶち当たり正式化されることはなかった。
幾ら大型化が進んでいるとはいえ各国の大型兵器もここまでデカいのは早々存在しなかったからである。
また運用するのだって、どうやって戦場に運んで、回収して、修理してとするのか頭から抜け落ちていた。
結局維持コストも馬鹿にならないので早々に二機が解体され、一機を目を輝かせた日本が引き取って博物館に飾ってある。
アメリカが開発した超大型HAW。ぶっちゃけ小型化されたメタルギアレックスそのまんま。
流石にレールガンや核は搭載していないが、対人レーザーなどは搭載している。
全高10mを誇る世界最大の二足歩行兵器としてギネスに載っている。
目的は単独行動可能な大火力・報復兵器として開発された機体であり、
アメリカ各地に配備、潜伏させ、いざという時には単独で敵地に侵攻。
各種破壊行動から化学兵器や大威力爆薬を用いた報復を行うことを目的としていた。
大型化したのは各国の重PSや大型FSなどを単独で相手することを想定していたためである。
幸いなことに試作機の一機が完成した際に「翌々考えたらここまでデカいのはいらないべ」と
アメリカが正気に返り開発を中止。
ここら辺三機も作ったドイツよりは
アメリカは理性的であった。
開発中止後は解体するのも勿体ないからと
アメリカの威信と技術力を発信するための兵器として世界デビュー。
前述の通り最も巨大二足歩行兵器としてギネスを飾った。
その後はスミソニアン博物館において専用の展示施設をもらい子供や大人の歓声をもらいながら余生を過ごしている。
756: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:42:49 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
日本が世界に先駆けて実用化した重PS。通称はドラム君。
着ぶくれした宇宙服の頭がドラム缶になってる感じを想像してもらいたい。
モデルはとある魔術
シリーズに登場する学園都市の駆動鎧。
こいつが完成間近だったため、日蘭は第一世代PSをモンキーモデルとは言え各国に売り出すことを決めた。
正面装甲でしか12.7mmを受けられなかった初期型、側面や背面も一応平気になった士魂号改、重量が上がり機動性は落ちたが正面装甲限定で20mを数発なら受けられるようになった第2・5世代の士魂号改二。
その他色々なマイナーチェンジモデルが存在する。
因みに士魂号改二になっても何発も20mm受けると流石に辛いので、防ごうとする際は素直に専用の大型盾を使おう。鈍器にもなる盾だぞ。
なお日本脅威の技術により士魂号改二になっても全高は3m半程度であった。
アメリカの開発した重PSモドキでフェイクスーツの先駆けのようなもの。通称はパワフル君やらパワ公やら。
色々説明した通りパワードスーツというよりも変なロボット兵器と言うべき代物。
初期の兵器のため運用するにも色々苦労があったが、なんやかんや言ってリアルメックに憧れる米兵たちからは愛された模様。
型落ち旧式化してかはら
アメリカ率いるCIS諸国に輸出され、武装を外されヘンテコ重機として民間で運用される姿が各地で見られている。
第一世代PSが発表され、OCUからのPS輸出が解禁される前にイギリスが研究、開発を行っていたPSの一種。
圧縮空気を用いてゴム型人工筋肉を膨らませて人体を補助するアクティブ型に分類されるパワードスーツである。
最も初期においては簡単に人工筋肉が破裂、断裂したためまともに運用することは不可能であった。
その後OCU製PSの技術や知識が入ってからも黙々と改善が進み、1990年代には武人の蛮用にも耐えるレベルまで改善に成功した。
しかし、この時期は丁度良く第一世代PSの特許が切れる時期であり、正規軍はそちらに以降。
空気圧式PSは軍には殆ど採用されず、専ら民間で活用されることとなった。
空気圧のおかげで駆動音が低いため、住宅街での警護や介護作業などで主に活躍している。
同様にこの駆動音の低さに目を付けた特殊部隊用が敵地進入用ステルスPSとして採用し、一部で運用されているとかいないとか。
イギリスの空気圧式PS同様に第一世代発表以降、OCUパワードスーツ輸出解禁以前にフランスで考案され、実用化されたPS。
PSというが実際には着込む側の人間を投薬などで強化して、無理矢理大重量の防弾プレートや軽機関銃などを運用できるようにした代物。
フランス的には筋力が上がればパッシブ式で重要な体の動きによって生み出されるパワーもより大きくなり、更なる大重量物を保持しての行動も可能になるだろうという割と合理的っぽい思考の下で開発?された。
最も結局人の筋肉という天然物に頼るため、動力を使うアクティブ式と比べ限界があり、あくまで人の力を利用するパッシブ型PSの強化モデルの一つにしかならなかった。
OCU製PSの輸出が解禁された際には素直にそちらの技術を燃やされない範囲で使った強化パッシブ型PSへ主流を移している。
強化パッシブ型PS普及後も旧投薬部隊は精鋭部隊の一つとして数えられるなどなんやかんやで活躍したらしい。
OCUではドイツやオランダで流行り出したヴァンツァー予備。
BCではイギリスが開発した自国FSで名乗り出したKMF。
FFRでは重PSのことをドラグーン・ドレスことRDDと呼び出す。
アメリカは重装甲歩行機ことHAW(ハウ)と呼んでいる。
OCU以外は重PS対策で開発された大型FSの自国通称から来ている。
OCUのヴァンツァーはヴァンダー・パンツァー。歩き回る戦車という意味。
BCのKMFは夢のような騎士の馬の鎧といった意味合い。
HAW(ハウ)に関してはHeavy armored Walker(ヘビーアーマードウォーカー 重装甲歩行機)の単なる略語。
ドラグーン・ドレスことRDDは竜騎士の装いという感じである。
757: トゥ!ヘァ! :2022/02/17(木) 18:43:30 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
投下終了
前に話題に昇った各国のPS開発へのテコ入れ諸々です。
いきなりのことだったから大変だった(小並感)
最終更新:2022年02月18日 14:22