160: 194 :2022/02/13(日) 16:45:29 HOST:ai126183095085.57.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その41 英国駐屯の戦娘達の悩み
さて、現在の欧州戦線の様子だが、小規模な空襲と通商破壊を除き、全体的には小康状態となっていた。
基本能力の跳ね上がった戦娘達や超大陸世界の高性能兵器との性能差の前に、現時点での攻勢は困難だと判断した蒼空邪軍が、戦力の再編成と蓄積に努めているからだ。
勿論人類側も黙ってはおらず、互いに小規模な襲撃を繰り返している物の、有効な打撃を与えているとは言い難く、半ば膠着状態となっていた。
欧州奪還の為の戦力の移動と再編成は今も進められている物の、配置が完了するまでまだ数カ月は必要な状態であり、半ばファニーウォーと化していた。
これは他の戦線も同様であり、豪州方面や中東・アフリカ方面、南米方面も静かな状態だった。やはりというか、北米失陥が今も響いており、流石に今すぐ複数の方面で
大規模攻勢に出るだけの力が回復していなかったのだ。何せ300万以上の大半が溶けたのだ。その影響は大きかったようだ。
そんな状況下だったが・・・マドリードに進出していた戦娘部隊の司令部に、緊急の知らせが飛んできた。
「戦娘達の士気が、徐々に落ちてきている」
と。
事態を重く見た司令部は、急遽司令部へと呼び寄せたのだが・・・その理由は意外な物だった。
臨時の司令部内の一室で、隊長である横手と北米の戦い後に加わった新人蒼空戦娘であるイリア(元歩兵イ級)とトウカ(元強化エリート歩兵ト級)が、英国から飛んできた
面々を出迎える。因みに新人蒼空戦娘の二人は、戦闘面での基礎訓練を終えて、新しく事務方の仕事を覚えてもらうべく、一時的に秘書めいた事をしてもらっていた。
横手「皆、お疲れ様。・・・一体どうしたんだ?げんなりとした顔をしているが・・・」
レイ「はい・・・・・とその前に、後ろの二人は?」
横手「あ、ああこの二人ね。北米で鹵獲後に蒼空戦娘として加わった元歩兵イ級のイリアと、元強化エリート歩兵ト級のトウカだ」
イリア「ハ、ハジメマシテ。元歩兵イ級ノ『イリア』デス」
トウカ「同ジク、先日加ワリマシタ『トウカ』トイイマス。ヨロシクオ願イシマスノデス」
横手「で、英国で何が有ったんだ?」
務めて冷静に、優しい言葉遣いでレイに問いかける横手。
その横手に、レイが暗い顔をしながら答えた。
161: 194 :2022/02/13(日) 16:45:59 HOST:ai126183095085.57.access-internet.ne.jp
レイ「・・・・・隊長。私達、最早限界です・・・」
横手「え!?」
トウカ「ナ、何ガアッタノデス!?」
カイ「・・・サシモノ私達モ、コレニハ耐エラレナイノ・・・」
いちご「・・・右に同じ」
横手「れ、歴戦の勇士のお前達がそんな事を言うなんて・・・士気がガタ落ち状態と聞いたが、一体何があったんだ!?」
只ならぬ雰囲気に、何が起こったのかを問いただす横手。イリアとティナも、話に聞いていたのとは違うレイ達の様子に、ただならぬ状況だと緊張する。
そして、レイ達の口から出て来たのは・・・・・
レイ「・・・・・もうこれ以上、我慢出来ません。・・・・・あの国の、英国料理のマズさに!!」
横手「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
トウカ「英国ノ・・・!?」
イリア「料・・理・・・・・!?」
全くの予想外の言葉に、ポカンとしながら言葉を紡ぐ三人。
そんな三人を尻目に、次々と不満をぶちまける英国派遣組の戦娘達。
162: 194 :2022/02/13(日) 16:46:29 HOST:ai126183095085.57.access-internet.ne.jp
カイ「・・・レイノ言ウ通リヨ!何ナノ、アノ国ノ料理ノアレップリハ!!ハギストカモ酷カッタシ!!」
いちご「下味皆無な上に新聞紙で包んでその匂いが移るフィッシュアンドチップスに、見た目がアレなスターゲイジーパイ!!まともなのがブレックファストだけとか、あの国おかしいでしょ!!」
オーシャ「特ニ許セナイノガ、ウナギノゼリー寄セ!!最早ウナギニ対スル冒涜ヨ!!同ジ島国ナノニ、何デ日本トココマデ酷イ差ガ有ルノヨ!!」
イッチ「サンドイッチとかはまぁまぁ美味しかったけどー、軽食だけじゃ戦争は出来ないよー!ローストビーフも、複数日同じの出て来るとか、キツ過ぎるしー!!」
レツ「ブレックファスト以外だと、まともなのがデザート類だけとか、酷過ぎにも程が有るぞ!!」
イリア「エエ・・・(ドン引きしている)」
英国派遣組の口から、次から次へと出て来る英国料理への不満。
英国料理の実情を知らないイリアとトウカは、ただただドン引きしている。
横手「・・・い、いやいや!それだったら、PVMCGで料理を出すとかあるだろう!?」
現在、全ての戦娘達にはPVMCGが支給されている。それを使って料理を出せばいいと、横手は言うが。
レイ「・・・・・最初は私達もそうしたんですが・・・そうしたら、基地の英国兵士の皆さんが『自分達の分も出して欲しい』と押しかけてきて」
カイ「・・・ソノ結果長蛇ノ列ガ出来テ、基地司令カラ『基地ノ備蓄食材ガ無駄ニナルカラ謹ンデ欲シイ』ト、嘆願サレルシ」
イッチ「かと言ってー、個室で食べようにもどこからか匂いを嗅ぎつけて、またもや長蛇の列が出来るしー・・・」
レツ「挙句に、同じ物を作り過ぎとシステムからも怒られるし、もう我慢の限界だ!!」
オーシャ「・・・ネェ、食事ノ時ダケコッチニ来ルッテ形ニ出来ナイ?」
横手「いや、その時に英本土が襲撃されたら一たまりも無いだろ・・・。他のファストフード店は?」
レイ「・・・食材不足も有って、開いているのが稀なんです」
いちご「それ以前に、ファストフードばかりだと体によろしくないじゃないですか・・・」
横手「・・・・・」
163: 194 :2022/02/13(日) 16:46:59 HOST:ai126183095085.57.access-internet.ne.jp
味方の士気をここまでガタガタにする英国料理の破壊力(笑)に、頭を抱える横手。馬鹿馬鹿しいと言えば馬鹿馬鹿しいが、かといって「我儘を言うな」と切り捨てる事も出来ない。
食事は軍隊にとって数少ない楽しみの一つであり、将兵達の士気に関わって来る。現にレイ達が士気の低下を起こしているのだ。食べ物を軽んじる者は長生き出来ない。そう断言してもいいだろう。
散々悩んだ挙句、最早これは自分一人で解決出来る問題じゃ無いとして、日本本国に居る方々と相談する事に。
結果、食事はやまとの艦内で食べさせて貰う事とし、基地や英国の食事には迂闊に手を付けないという形で決着がついた。幸い、神崎島艦隊や国防海軍の艦隊にはPVMCG使用の制限はない為、今後はこちらを根城にする事に決めた。で、士気崩壊一歩手前まで行っていたレイ達だったが、やまと料理長や場合によっては手が空いたやまと本人が作る美味しい料理を、一堂は涙を流しながら食しており、やまと達が若干引いていた。
かくして、士気崩壊の危機(笑)を乗り越えた戦娘達は、来るべき反攻作戦に向けて準備を進めて行く事となる。
164: 194 :2022/02/13(日) 16:47:29 HOST:ai126183095085.57.access-internet.ne.jp
以上です。反攻作戦の為の準備で小康状態な戦況と、思わぬ凶敵()に士気崩壊寸前に追いやられるレイ達の様子でした(ヲイ)
いや、英国料理で士気を保てとか、ぶっちゃけ言って罰ゲームでしか無いのg←殴
PVMCGの使用も、他の英国紳士達が押し寄せてくる事からご法度状態となった為、最終的に横手司令に直談判する事になりましたw(コラ)
米国のレーションとどっちがマシかというレベルだからね、仕方ないn←殴
少なくとも、自分だったらこんな状況で士気を保つのは無理ですわ(汗)。最終的には、国防海軍のやまとのお世話になる事に。まぁ現状では、これが安パイでしょうね。
新しい蒼空戦娘の設定は、また後日に。それでは。
wiki掲載は、自由です。
167: 194 :2022/02/13(日) 17:01:04 HOST:ai126183095085.57.access-internet.ne.jp
すいません。誤字の修正を。
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- 誤 今後はこちらを根城にする事に決めた。で、指揮崩壊一歩手前まで行っていたレイ達だったが、やまと料理長や場合によっては手が空いたやまと本人が作る美味しい料理に、一堂は涙を流しながら
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- 正 今後はこちらを根城にする事に決めた。で、士気崩壊一歩手前まで行っていたレイ達だったが、やまと料理長や場合によっては手が空いたやまと本人が作る美味しい料理を、一堂は涙を流しながら
wiki掲載時に、修正をお願いします。
最終更新:2022年02月23日 13:35