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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その43 ロシア戦線とロシアの新兵器
欧州戦線でレイ達が思わぬ強敵(笑)に士気がガタガタにされていた頃、冬のロシア戦線で動きがあった。
超大陸世界世界のロシア軍と乙世界のロシア軍が合同で、大規模な攻勢を開始したのだ。欧州反攻の為の支援と、ロシアの大地を取り戻す事を最終目的としている。
取り敢えず今回は、ヴォルガ川東部地域の奪取が達成目標となっている。
その辺の描写に移る前に、この頃のロシア戦線の様子を見て行く事にする。
さて、大規模核攻撃後のロシア地域だが・・・ある理由から膠着状態に陥っていた。余りにキツイ自然環境と劣悪な交通インフラという二つの問題だ。
ロシアの冬は殺人的な寒さで有名であり、欧米や日本と比べて交通インフラも貧弱。かの地域の輸送は、今でもシベリア鉄道がその多くを占めているのが現状だ。
加えてウラル山脈がそびえ立っているのである。これでは大規模な戦力の投入による突破戦は不可能に近い。
一応カザフスタン辺りは平地が広がっているが、残念ながらこの地域も核による汚染で蓋がされた形となっている。
その代償としてカスピ海が汚染され、アラル海に至ってはほぼ吹き飛んで、消滅寸前な状態と化している。
その様な代償を支払って蒼空邪軍の侵攻を食い止めたロシアだが、その現状は悲惨だった。残った地域も、基本的に不毛の地であり、西シベリアに至っては夏は湿地・冬は氷原なのだ。
同地域での農業生産は絶望的であり、カザフスタンとの国境近辺の穀物が頼りな状態。当然ながら深刻な食糧不足に陥り、飢餓や乱獲によるトナカイの激減等、多くの悲劇を生む事となる。
その為、もし超大陸世界の支援が半年遅れていたら、ロシアは国家を維持出来ずに崩壊していたとすら言われている。
北方領土問題で揉めていた事も有り、援助開始が遅れはしたものの、どうにか崩壊前に間に合い、国家としての命脈を保つ事が出来た。
食料や燃料・各種嗜好品等でどうにか民心を安定させたロシアは、超大陸世界のロシアの援助の下、急速に軍備を増大させつつあった。
対ヂラール戦での実績もある各種兵器・機動戦闘攻撃機メテオールやSu-57、MTヴェリカーンといった兵器の他、ロシアが初めて実用化させた戦闘用パワードスーツが実戦投入される事となった。
戦闘用コンバットフレーム『スパシーチェリ』(ロシア語で救世主という意味)だ。全高4mにも達する大きさで、一見すると人型ロボットの様だがこう見えて操縦者が直接着込む形で搭乗する。
外観は地〇防〇軍5に登場するコン〇ット〇レーム・二〇スに瓜二つ。今回の攻勢に合わせて実戦評価を行う事が決定した為、急遽ロシア戦線に派遣されてきたのだ。詳しい性能等は、後日投下予定の番外編で語る事とし、此処では省略させていただく。
349: 194 :2022/02/18(金) 19:11:01 HOST:ai126213129232.77.access-internet.ne.jp
ティ連の工作艦で汚染の除去が済むや否や、砲撃支援と共に大規模攻勢をかけて来るロシア軍。対する蒼空邪軍だが、まさか冬季攻勢を仕掛けて来るとは思っていなかったらしく、初期対応が遅れた。
「何で想定してないねん?」と思う方もいるかもしれないが、外の外気温は「果物で釘が打てる」程の超低温状態。普通はもう少し暖かくなってから、軍事作戦を行う物である。
だが、蒼空邪軍はロシア軍をどこか甘く見ていた。軍事的能力ではない。「こんな極限の環境下で軍事作戦を行う筈が無い」という、ある意味常識めいた思考をしていたのだ。
普通ならそうする。俺でもそうする。だが・・・そこはロシア人である。
「冬季攻勢はロシア軍のお家芸。その伝統を奴らに見せてやる!!」
そう言わんばかりに、激しい攻撃を仕掛けて来る。しかもこれまで見た事が無い新兵器を、大量に投入してきたのだ。混乱しない方がおかしい。
さて、ロシア戦線の蒼空邪軍だが、流石にWW2の東部戦線のドイツ軍みたいに「オイルや冷却液が凍り付いて兵器がまともに動かない」という事態にはならなかったが、相応に苦戦させられていた。
これ程の寒さとなると歩兵達の動きも鈍り、冬の最中は航空機を出せない事も有った。砲兵要塞姫級や対空迎撃鬼級も分厚い防寒具を着込みながら任務に当たっている物の、通常より戦闘効率が悪くなっている。
今行われているロシア軍の攻勢は、そういう寒さの中で行われているのだ。ロシア人は冬限定で頭の螺子がどこかに行く様d←殴
それはさて置き、両軍の砲撃戦の行方はかなり拮抗していた。当初はバリアの様な物を持つ砲撃要塞姫級が優位と見られていたが、尽きる事の無い砲撃が叩きつけられる上、バリアの様な物を無効化して
着弾する砲弾が多数有り、その砲撃で撃破される砲撃要塞姫級すら出始めている。言うまでも無く、その砲撃は各自走榴弾砲や自走ロケット砲の戦娘達による砲撃だ。
複数の砲撃要塞姫級が敵の砲撃により撃破されるという事態に、蒼空邪軍も次第に押され始める。対空迎撃鬼級も砲弾の迎撃による援護を行うが、余りに数が多すぎる上にどれが通常の砲撃でどれが戦娘による砲撃なのか、判別するのは不可能だった。
そうこうしている内に砲撃が蒼空邪軍の陣地に着弾しはじめる。陣地に籠っている事も有り被害は思ったよりも多くはないが、地雷をはじめとする各種トラップの多くが吹き飛ばされてしまい、
相次ぐ砲撃要塞姫級の喪失もあって、火力面で押され始めだした。
止む無く前線陣地を放棄して遅滞戦術に移行。戦場はヴォルガ川流域に迫る事に。要衝であるペルミ・サマーラ・アストラハンの攻防戦が始まった。
350: 194 :2022/02/18(金) 19:11:31 HOST:ai126213129232.77.access-internet.ne.jp
蒼空邪軍としては、此処で敵の攻勢を食い止める一方、中東方面軍の一部を抽出して救援軍を編成。イラン・テヘランを出発しトルクメニスタン経由で敵戦線後方への侵入を図る。都合三個師団がトルクメニスタンを経由して
カザフスタンへ侵入したのだが・・・流石にその見通しは甘かった。碌に遮蔽物の無い所で、ロシア空軍の警戒網に捕まったのだ。
この事を予見していたロシア空軍が、発見の報を聞くや否や即座に阻止攻撃を開始したのだ。全力で蛸壺を掘ったおかげで兵士達の被害は少なかったが、戦車部隊に少なく無い被害が発生。
新型機とやり合った蒼空邪空軍の機体にも多くの被害が出た事も有り、そこから進めなくなってしまう。
その後の攻防戦だが、激しい攻勢の前に持ちこたえられなくなり、MTヴェリカーンとスパシーチェリによる都市への突撃で上記の三都市が陥落。残存部隊はヴォルガ川西へと撤退し、そこで守りを固める事に。
当初の目的を無事果たしたロシア軍は、改めて陣地構築へと移る。流石に冬季攻勢はロシア軍にも少なくない出血を強いていた為、その辺の再編成も必要だからだ。それに春が訪れ、大地が泥濘と化したのも関係している。
以後暫くの間、ヴォルガ川を挟んで両軍が睨み合う形になった。その後、欧州反攻に呼応する形で攻勢を行い、モスクワの奪還に成功する等している。
ロシアの攻勢の対応に苦慮する蒼空邪軍だが、欧州から援軍を寄こす事も出来ない。この動きに呼応して欧州に激しい空爆が行われており、その対応に掛かりきりになっていたからだ。
恐らくこちらを消耗させた上で一大反攻を仕掛けて来る。そう判断されていた事も有り、欧州の兵力は動かせなかった。
そして、フランスへの上陸作戦とそれに関わる一大決戦の火蓋が、間もなく切られようとしていた。
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以上です。乙世界のロシアの現状と、そのロシアによる冬季攻勢のお話でした。
ロシア軍と言えば冬季攻勢。古事記にもそう書いてある※書いていません
救援前のロシアの惨状ですが、元々の気候や風土を考えると避けようが無いですからね。書いてて少々陰鬱でした(汗)
対砲撃要塞姫級との戦いですが、戦娘達の活躍も有り打ち勝つ事に成功。蒼空邪軍としても手痛い損失となりました(姫級になれるコアは限りがあるので)
イランからの救援軍も無為に消耗した挙句、救援失敗の後に撤退する事に。特に戦車部隊の損失が痛手となっています。ここまでの損失ですが、ぶっちゃけ普通の軍隊なら上層部が卒倒する位の打撃を受けています。
逆に言えば、「普通ではない」蒼空邪軍だからこそ、未だに戦う余力を持っているとも言えます。
さて次回は欧州反攻へと移って行く事となります。かなり描写が長くなる事になるかと(汗)。戦闘の様子も可能な限り描写していこうと思っていますので、お楽しみに。
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最終更新:2022年02月23日 13:37